フォルトは浮かれていた。初めて参加したムゲンを崇拝する集会で仲良くなった女性に呼び出されたからだ。しかも呼び出された場所は町外れの森にある大きな湖で、  
愛の告白の場として有名な場所ともなれば浮かれないほうがどうかしている。  
「ネギ。」  
湖にたどり着いたフォルトがそこで既に待っていた女性の名を呼ぶ。呼ばれた女性は静かにフォルトの方を振り向いた。  
「ごめん、待った。」  
「ええ、三時間程。」  
「えっ。」  
「ハハ、冗談よ。」  
そういって二人の顔が自然と緩む。周りの女性がアレだけに、フォルトにとってはそんな普通の会話でさえ嬉しかった。  
「それで、僕に話って何?」  
「ここに呼んだって事は大体の見当はついてるでしょう。」  
「えっ、それってやっぱり・・・・・」  
フォルトに緊張が走る。今までベットの上(しかも無理矢理肉体関係を持たせられから)でしか告白された事の無いフォルトにとってこのような、所謂正当な場所での  
告白は初めてだった。  
「私、本当は人間じゃ無いの。冥界から来た、冥王ムゲンなの。」  
二人の間を一陣の風が通り抜けた。  
 
「はいぃ?」  
期待とはまるで違う言葉に思わず間の抜けた声を出してしまうフォルト。ネギの顔は依然として笑みを浮かべたままだった。  
「ははは、いつもの冗談だよね。」  
「ホントよ、その証拠にホラ・・・・」  
ネギの身体が一瞬にしてドス黒い瘴気を放つ悪魔に変わる。そのおぞましき姿はまさに冥王そのものだった。  
「うわああああ」  
「これで解ったか、この虫けらめが!」  
「解ったから、解ったからネギに戻って。」  
「・・・解ればよろしい。ホント言うと私もあの姿嫌いなのよね、なんか言葉遣いが悪くなるからみんなに誤解されやすいし。だから今日はその事で話をしたかったの。」  
「その事って?」  
「ホラ、私ってなんていうかムゲン時の姿がアレだしイメージ最悪じゃない。世界を滅ぼそうとする極悪人だとか、ジャネスやシンバ、果てはホモの偽者にまでやられる  
 雑魚だとか。まあこの際雑魚の方は置いといて問題は世界を滅ぼすって方よ。みんな誤解してるけど私世界を滅ぼす気なんて全く無いの。ただ私は新しい種、ヒトゲノム  
 を誕生させたかっただけなの。その為に世界を浄化しようとしてたから正義とは言えないけど、でも私にはちゃんとした理由があるの。ただの好き嫌いだけで人間を  
 滅ぼそうとしたどこぞのマザコン魔王や、世界を支配してからの先を全く考えない目的と手段の区別がついてないようなマヌケな覇王とは違うの。解った?」  
「えっ・・・あっ・・・まあ、大体は・・・・」  
突然話を振られて思わずそう答えてしまうフォルト。その言葉にネギの顔はニタァっと緩む  
 
「解って貰えてよかった。それに、おもいっきり話しをしたら何かスッキリしちゃった。ちゃんとお礼をしなきゃね。」  
「そんな礼なんて・・・・・なんで僕の服を脱がそうとしてるんだい?」  
「だから、お礼。私、いつも見ていて知ってるの。フォルトはこうやって無理矢理されるのが好きなんでしょ。」  
服を脱がせるネギの手に力が入る。フォルトは此処に来てようやく先程のネギの顔の意味を知った。  
「わわっ、ちょっと待って僕はそんな・・・」  
「大丈夫、全て私に任せて。私はコリーアと違ってちゃんとほぐしてからするから。」  
「ほぐすって、それになんで玉ねぎなんか・・・・・まさかうわ止めそんなの入らなうあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」  
フォルトは自分を救ってくれる神などこの世界には居ない事を知った。  
 
後日談  
天界。フォルトは縛られ、目の前にはコリーアが立っていた。  
「信者フォルトよ。よくも私を裏切り、ムゲンなどを信仰てくれたな。」  
「待ってコリーア様、これにはワケが・・・」  
「黙れこの反逆者が。貴様には罰として私専用の肉便所として一生を過ごして区もらう。」  
「そんな・・・」  
「・・・・・・・・フッ、まあ私も鬼では無い。私のこのいきり立ったモノをしゃぶれ。そうすれば慈悲を与えてやろう。」  
「そんなちょっと待てうわ止め臭うがぁあう・・・・」  
「どうだ、臭うだろ?この日の為に一週間ほど洗わなかったのだ。しっかり舐めてキレイにしてもらうぞ。」  
フォルトはムゲンを崇拝していた事がバレてコリーアにお仕置きされた。  
 

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