夜の静寂に包まれたローレンポフの宿屋。  
Yシャツ一枚というラフな姿のタルナーダは、自分に割り当てられた部屋でアクセサリーの製作に没頭していた。  
「・・・・ん?」  
ふと手を止めた彼女は辺りの静けさから、自分が思ったよりも夜更かしをしてしまっていることに気づく。  
明日に備え手早く製作道具を片付けると彼女は鏡台に向かい髪をとかし始めた。  
他の仲間は皆寝てしまったのであろう、僅かな衣擦れの音のみが彼女の部屋に唯一…  
(がちゃん)  
「タルちゃ〜ん」  
静寂を打ち破るように扉が開かれ、間延びした声がタルナーダの部屋に響いた。  
手を止めたタルナーダは険しい表情で、扉を開けた無作法者を睨みつける。  
「レン…入る時はノックくらいするもんだ…それと夜に女の部屋に押しかけるのはマナー違反」  
「ごめんなさい…」  
柳眉を吊り上げたタルナーダに叱られレン・ウォルトはしゅんっとうな垂れる。  
そんな彼の様子にタルナーダは表情を和らげた。  
「解ればいいんだよ、とりあえず入ってきな」  
「うん♪」  
許しを得たレンは嬉しそうに頷くと、静かに扉を閉めながら部屋へと踏み入れる。  
そのままベッドに腰掛けた彼を鏡越しに見ながらタルナーダは来訪の理由を問いただした。  
「こんな夜にどうしたんだい?何か用なら明日にでも…」  
「う〜んと…」  
見れば彼は古めかしい本を抱きかかえ、どう切り出せば良いのか言葉を選んでいる様だった。  
やがて決心がついたのか軽く頷くと、彼はにっこり笑って用件を切り出した。  
「Hしよ〜」  
直後、彼の脳天に拳骨が叩き落されたのは言うまでも無い。  
 
「それで…訳を説明してもらえるか」  
先程までレンが座っていたベッドに腰掛けタルナーダは眼前で正座をしているレンを睨みつける。  
今なお痛む頭に呻き声を上げながらレンは手にしていた本を差し出した。  
「これがどうしたって?」  
差し出された本を受け取りながらタルナーダは棘のある口調でレンを問いただす。  
「お昼に見つけた本に魔力を上げる方法が載ってたの…」  
レンの言葉にタルナーダは受け取った本の表紙に注目する。  
かなりの年月を経た表紙は所々文字が掠れ、元は何が書いてあったのか読み取る事は難しかった。  
「ルド…先生…楽し……強…化?」  
「その本に満月の夜に特定の儀式を行う事で術者の魔力を永続的に高める事が出来るって書いてあったの」  
「それで今夜って事か…」  
タルナーダは窓の外に浮かぶ綺麗な満月を恨めしそうに一瞥すると、レンの言葉に半信半疑で表紙をめくり始めた。  
しかし目に飛び込んできた高度な魔術的用語の数々に検証する努力を、タルナーダはあっさり放棄する。  
「こんな胡散臭い本を真に受けるのも大概だけど、ともかく却下だ!!」  
「え〜」  
強い口調で却下されレンは不満に頬を膨らませた。  
そんな彼の様子にタルナーダはこめかみに青筋を浮かべる。  
「そんな顔しても駄目な物は駄目だ!」」  
「僕だってタルちゃんみたいに強くなりたいもん…タルちゃんの意地悪…」  
目に涙を浮かべながら恨み言の様に「意地悪…意地悪…」と連呼するレン。  
そんな彼を鬼の様な表情で見下ろしていたタルナーダだったが、やがて大きな溜め息をついた。  
彼女の変化にきょとんとするレンを尻目に、タルナーダはベッドから立ち上がると後ろ手に扉を施錠し  
「その……1回だけだから……」  
頬を赤く染めてYシャツのボタンを外し始めた。  
 
着ている物を全て脱ぎ捨て一糸纏わぬ姿になった二人は、ベッドの上で正座で向かい合った。  
「儀式って言うからにはHするだけじゃないだろ?準備はどうなんだ?」  
「準備が必要なのは僕だけだし、それなら来る前に全部終わらせちゃったよ」  
得意げに胸を張るレンに、それって完全に事後承諾だろ…と内心ぼやきつつタルナーダは最も重要な質問を彼に投げかける。  
「それでレン…お前Hって具体的に何をするのか解ってるのか?」  
「わかんない♪」  
ある意味予想通りの答えに完膚無きにまで打ちのめされるタルナーダ。  
「あー…もういい…レン、とりあえずリードするから横になりな」  
半ばどうでも良くなってきたのか投げやりな口調でタルナーダは指示を与える。  
そんな彼女を不思議そうに見ながらレンはベッドに身を横たえた。  
「!?そんなところ舐めちゃ汚いよタルちゃん!!」  
「ん…あのなちゃんと濡らしとかないと痛いんだぞ…ちゅ」  
どこまでも的外れなレンに呆れながらもタルナーダは彼のペニスに舌を這わせる。  
「え?痛い…の?」  
彼女の言葉に不安そうにレンは顔を曇らせた。  
「怖いなら止めるよ?」  
「やだ」  
レンの表情に一抹の期待を覚えたタルナーダだったが、返ってきた言葉に無言で奉仕を再開する。  
やがてレンのペニスは硬さを増し、タルナーダの眼前にゆっくりと勃ち上がる。  
(レンのヤツ…)  
目の前に隆々とそびえ立つ剛直にタルナーダは生唾を飲み込む。  
(思った以上にでかいな)  
タルナーダの唾液に濡れたそれは並みの成人男性が持つモノよりも一回りは有ろうかというサイズで、レンの幼い外見と相まって凶悪なフォルムを醸し出していた。  
 
予想外のサイズに気圧されながらも準備を終えたタルナーダはレンの上に跨ると自らの秘所に先端を押し当てた。  
「そ、それじゃ入れるからな…んう!?」  
言い終わらぬうちにタルナーダはゆっくりと腰を沈め始めた。  
「ん…はああぁぁぁぁぁん」  
「タル…ちゃぁぁぁん」  
自分の襞を掻き分け膣内を押し広げて入ってくる硬いモノの感触にタルナーダは熱い吐息を吐き出す。  
一方、初めての女の体を味わうレンもペニスを包む肉の感触に惚けた様な声を上げた。  
「はぁ…はぁ…はぁ…」  
やがてタルナーダの膣内はレンの長大なモノを根元まで飲み込む。  
そして彼女は肩で荒く息を吐きつつ内部の感触が馴染むのを待った。  
「う…動くよ…」  
ようやく落ち着いた彼女はそう呟くと、ゆっくりと腰を上下させ始める。  
待ってる間にも充分に感じていた彼女の秘所は、動きに合わせて愛液を吐き出し続ける。  
「タルちゃん…濡れてる?」  
自分のペニスに絡みつく液体にレンは思ったままの疑問を口にする。  
そんな彼の言葉にカッと頬を紅潮させタルナーダは怒鳴りつけた。  
「バカ!!は、恥ずかしい事言うな!!そんな事よりお前も少し動いてみな!!」  
照れ隠しとも聞こえるタルナーダの怒声にレンはビクッと身を竦ませ  
「え、えと…動くの?こ、こう?」  
タルナーダの腰が下降されるのに合わせ、彼はズンッと勢い良く腰を突き上げた。  
 
「うあああああぁぁぁぁぁぁ!!??」  
脳天まで突き上げるような衝撃にタルナーダは嬌声とも悲鳴ともとれる叫びを上げた。  
「い、いきなり強くするなんて…」  
瞳に涙を滲ませ、喘ぐように呼吸を繰り返すタルナーダ。  
そんな彼女に罪悪感を覚えたレンは  
「ごめんなさい…ゆっくりするね」  
先程とは変わって、ゆっくりと腰を動かし始めた。  
タルナーダも落ち着きを取り戻すとレンの動きに合わせて腰の動きを再開させる。  
「あんっ…そう…良いよレン…んっ…その調子」  
次第に上下だけでなく円運動が加わり、タルナーダの動きは激しさを増していく。  
そんな彼女の動きに合わせてプルンプルンと揺れ動く褐色の双丘がレンの目に留まった。  
「ひぁ!?」  
その動きに魅了された彼はそっと手を伸ばすと、揺れる双丘の先端をキュッと捕まえた。  
「あは♪今のタルちゃんの声って可愛い」  
「な、なにバカな事いってんのさ!!」  
彼女が普段は決して出さない声をもう一度聞きたいと思ったレンは、ゆっくりと身を起こし目の前の双丘を両手で捕まえる。  
「もっと聞きたいよ」  
タルナーダの顔を見上げそう呟くとレンは硬くなった先端をチュッと口に含んだ。  
「や、やめ…あっ、あんっ、ダメェ!!」  
レンは自分の思いのままに口の中の先端を舌先で舐め転がし、強く吸い、優しく甘噛みする。  
レンの行為にタルナーダは甘い嬌声を上げ、その度に彼女の膣内はレンのペニスをきつく締め上げた。  
「タ、タルちゃ…僕、何か変だよ…何か出る!!」  
初めてこみ上げてくる射精感にレンは混乱する。  
「だ、大丈夫…大丈夫だからそのまま出してぇ!!」  
レンと同じく限界が近いタルナーダは彼の全てを受け止めようと激しくスパートをかける。  
彼女の動きに合わせてレンも突き上げる速度を上げ、ついにその時は訪れた。  
「ああ!?出る!!出るよぉ!!うわあああああああ!!」  
レンはタルナーダの体をきつく抱きしめると快感に突き動かされるまま、彼女の奥に欲望の滾りをぶちまける。  
「わ、私も、もう…もう!!アアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!」  
自分の中に叩きつけられるように吐き出される熱い奔流にタルナーダも絶頂を向かえ…  
 
(バリバリバリィ!!)  
 
絶頂の衝撃に理性のタガが外れたのか、快感から来る体の痙攣に合わせて全身から放電を繰り返す。  
「#&%@*¥$〜〜〜〜〜〜!!!!!!??????」  
そして抱きしめられたままのレンも、もれなく電流の洗礼を受ける事になった。  
 
(数分後)  
 
「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」  
タルナーダは荒い息を吐きながらようやく絶頂の余韻から立ち直った。  
「……………あ」  
腕の中でぐったりしているレンに気づき、自分の体質がレンにもたらした惨劇を思い出す。  
「おい!!レン!!大丈夫か、しっかりしろ」  
慌ててレンの頬を軽く叩いてタルナーダは彼の名前を呼びかける。  
う〜ん…と呻きながらレンは意識を取り戻す。  
「ふにゃああああ〜……たりゅひゃ〜ん」  
今だに煙を上げながらも呂律の回らぬ返事を返すレン・ウォルトだった。  
 

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