多くの野鳥達の鳴き声が響き渡り、無数の木々が鬱蒼と生い茂った森林地帯。  
その森の一角、木々が途切れて開かれた広場に、粗末なバリケードで入り口を塞がれた洞穴が存在していた。  
バリケードの合間からは複数の犬面が頭を覗かせて、彼らの領域に踏み込もうとする侵入者達を威嚇している。  
「見事なまでに篭城中ね…それじゃ先生、一発お願いします」  
侵入者の片割れ―リューンエルバはその豊満な胸を揺らして、傍らに立つ相方―ヒロへと声を掛けた。  
おどけた調子のリューンエルバの言葉に、洞穴の入り口を一瞥したヒロは異形の左手を高々と振り上げる。  
次の瞬間、彼女の左手から炎が勢いよく噴き上がり、空へとかざされた掌の上で巨大な火球が形成された。  
「…ふぁいあー」  
燃え盛る業火を目の当たりにして硬直するコボルト達へ、ヒロは気だるげな掛け声と共に手の中の火球を投擲する。  
投げ放たれた火球は組み上げられたバリケードに着弾し、立て篭もるコボルト達を容赦無く巻き込み大爆発を起こす。  
そして悲鳴と共に尻尾を巻いて逃げる獣人達を無視し、二人はバリケードの残骸を除けて洞穴内へと歩き出した。  
「しかしコボルトの群れの掃討など私達が出るほどのものか?」  
隣を歩くリューンエルバに語りかけながら、ヒロはローゼス自由軍へと持ち込まれたモンスター退治の依頼を思い返す。  
森に住み着いたコボルト達を追い出して欲しいと、林業で生計を立てている近隣の村からの陳情が来たのは数日前の事。  
その話を聞いたリューンエルバは、たまたま身体が空いていたヒロの手を引き、急いで件の村へと向かったのだった。  
「そんな事を言わないのーこれも世のため人のためよ?」  
「ふむ…ま、それはともかくとしてだ」  
他愛もない会話を繰り返しながら歩いていた二人は、やがて立ち止まると各々の武器を抜き放って前方を見据える。  
彼女達の向けた視線の先には、それぞれに武器を構えて威嚇の咆哮を上げるコボルトの集団。  
「とりあえず頼まれた仕事は終わらせんとなっ!!」  
「そういう事っ!!」  
 
「…という訳で、苦もなく敵を討ち果たした訳だが」  
「随分とあっけなかったわねー」  
二人の手により殴られ焦がされ痛めつけられたコボルト達は、先刻に蹴散らされた仲間達と同じ様に洞穴から叩き出されて行く。  
満身創痍で逃げ出す彼らの様子を眺めていたヒロは、既に戦闘態勢を解いて休憩しているリューンエルバに向き直る。  
自身に向けられる視線にリューンエルバは傾けていた水筒から口を離すと、飲み掛けのそれをヒロへと差出して微笑みを浮かべた。  
「ところで村の人から聞いたんだけど、この洞穴の奥の方って古い遺跡に繋がってるって話よ?ちょっと探険してみない?」  
受け取った水筒の中身で喉を潤していたヒロは、生き生きと語るリューンエルバの言葉を聞いて訝しげに首を傾げた。  
まるで胡散臭い物を見る様に眉をひそめるヒロに、リューンエルバは楽しそうな表情を崩さぬままに話し続ける。  
「まぁ残ってるヤツも居るかもしれんしな…しかし遺跡だと?」  
「うん、遺跡〜もしかすると大昔の宝物とか出てきたりしてね〜」  
溢れんばかりの期待に顔を輝かせながら、休憩を終えたリューンエルバはスカートに付いた土埃を払って奥へと歩き出す。  
空になった水筒を背嚢へ仕舞ったヒロは、前を歩くリューンエルバの姿に呆れた様な表情で話し掛けた。  
「いつから盗掘屋に転職したんだ?そもそも既に発見されている遺跡ならば宝なぞある訳が無いだろうに…」  
足音が洞穴の壁に大きく反響する中、いつしか周囲の風景は自然の岩肌から人工的な壁へと変わり始める。  
その石壁に刻まれた模様を興味深げに眺めながら歩く二人の足は、やがて行き止まりの部屋へと辿り着いたのだった。  
「これってストーンカ帝国時代の文字かしら?」  
部屋の石壁に刻まれた古代文字に感嘆の溜め息を洩らしながら、リューンエルバは左右に目を走らせて文字の解読を試みる。  
壁の前に屈み込んだリューンエルバの後ろ姿に苦笑しながら、ヒロもまた個室内にある文字の刻まれた石柱を調べ始めるのだった。  
 
「うーむ…文字が磨耗して読み取れん…まぁ宝が無いのは明白か。ほら見ろリューンエルバ所詮はこんなものだ」  
早々と古代文字の解読を諦めたヒロは、リューンエルバが飽きる時を待つべく部屋の一角へと背中を預ける。  
しかし次の瞬間、彼女のもたれかかった壁は石が擦れる重たげな音を立てて、腕組みしたヒロごと奥へと倒れ込んだ。  
突然の事に呆然とするリューンエルバの前で、舞い上がった土煙の中から顔を歪めたヒロが咳き込みながら起き上がってくる。  
「大丈夫?怪我とかは無い?」  
「あぁ大丈夫だ…だがこれは?」  
リューンエルバの手を借りて立ち上がったヒロは、眼に涙を浮かべながらも自らが開けた壁の穴を振り返りる。  
そして穴を覗き込んだ二人の目の前には、所々に淡い光を放つ結晶が備え付けられた薄暗い通路が奥へと続いていた。  
「それじゃ行きましょうか♪たぶん私達が一番乗りよ〜」  
湧き上がる好奇心に胸を弾ませ、リューンエルバは溜め息を吐くヒロの手を引いて奥へ奥へと歩き始めた。  
壁に埋め込まれた結晶の放つ淡い光に照らされる廊下を、並んで歩く二人の足音がコツコツと響き渡る。  
やがて長い廊下は広々としたホールへと辿り着き、ホールの中央にある巨大な結晶の放つ光が二人を迎え入れた。  
「はぁー…何か圧倒される場所ねぇ〜」  
暖かな光に包まれたホールには大きなカウンターが設置され、幾つもの扉とロッカーが規則正しく並んでいた。  
周囲の光景に溜息を吐きながらもリューンエルバは、手近なロッカーを開きガサゴソと中身を物色し始める。  
そんな彼女を横目で見ながらもカウンターを漁っていたヒロは、やがて引き出しの中から大量の金貨を掴み出した。  
「古い金貨があったぞリューンエルバ、そっちの方はどうだ?」  
手のひらに余るほどの金貨を取り出し、ヒロは今もロッカーを物色中のリューンエルバの背中に声を掛ける。  
その言葉に振り向いたリューンエルバは、ロッカーに有ったと思われる装飾品の類を身に付け、満悦の表情を浮かべていた。  
「ふっ、ご機嫌だな。それではそろそろ戻るか?」  
上機嫌なリューンエルバの表情に期待を抱き、ヒロは口元を綻ばせて帰還の提案を投げかける。  
しかし笑顔のまま首を振り、閉まったままのドアを指差すリューンエルバに、ヒロは疲れた様に肩を落とした。  
 
拾い集めた宝物を持参したバッグに詰め込んだ二人は、満を持して手近な扉のノブに手を掛けると慎重に押し開く。  
そして白いタイルが敷き詰められた室内へ一歩踏み込んだ瞬間、目の飛び込んできた光景に思わず絶句するのだった。  
「うわぁ…何これぇ…?」  
「あ、悪趣味すぎるな…」  
二人の目に飛び込んできた奇怪なモノ…それは太さが大人の一抱えはあろうかという巨大なペニスの石像だった。  
浮かび上がった血管までもリアルに再現されたソレは、室内の四隅に異常な存在感を持って隆々とそびえ立っていた。  
「…か、帰らないか?」  
「き、気持ちは解らないでもないけど、向かい側にも扉があるし調べるだけ調べましょうよ」  
お互いに表情を引きつらせながらも、二人は恐る恐る足を踏み出しつつ、白いタイルの上を歩いていく。  
そして彼女達の足が中央のタイルを踏んだ時、不意に重い音を立てて全ての石柱が中央に向けて傾いた。  
次の瞬間、全てのペニスの先端部より透明な粘液が噴水の様に噴き上がり、綺麗な放物線を描いて二人の身体に降り注いだ。  
『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっ!!!????』  
ヒロとリューンエルバの声にならぬ悲鳴が響く中、噴き出す激流は滝の様に容赦無く二人の身体に叩き付けられる。  
やがて長い粘液噴射が終わりを告げると、そこにはドロドロのプールと化した床に倒れ伏す彼女達の姿があった。  
「あ、あははは…びっくりしたぁ〜」  
「だ、だから帰ろうと言ったんだ…」  
奇妙な生暖かさを帯びている粘液に塗れて、リューンエルバは粘液の糸を引かせながら緩慢な動きで身体を起こす。  
彼女の呟きに答える様にヒロもゆっくりと起き上がると、陰鬱な声を洩らして重く垂れ下がった髪をかきあげた。  
 
「何と言うか随分と趣味の悪い悪戯ねぇ…って!?」  
恨みがましい視線を送りながら愚痴を零すヒロの姿に、リューンエルバは複雑な笑みを浮かべて安堵の溜め息を吐き出す。  
しかし粘液塗れになりながらも立ち上がろうとする中、粘液が染み込んだリューンエルバのシャツが突然めくり上がった。  
そして扇情的な下着に包まれた双丘が露わになったのが合図の様に、床に広がった粘液のプールがあちこちで波打ち始めた。  
「なっ!?このドロドロは生きているのか!?」  
「ちょっ、下着が引っ張られっ…きゃんっ!!」  
ホックの外れる音と共にリューンエルバの胸から下着が抜き取られ、たわわに実った二つの乳房が弾む様にして零れ落ちる。  
それと同時に彼女のスカートやヒロの衣服すらも意思を持ったかの様に動き始め、瞬く間に一枚一枚と肢体から脱げ落ちていく。  
「待てっ、これだけは…あぁっ!?」  
最後の一枚を守ろうとするヒロだったが、伸縮に富んだインナーは首の箇所から果物の皮を剥く様にして一気に引き下ろされる。  
全ての服を脱がされたヒロが床の上へと引き倒される傍らで、リューンエルバもまた最後の一枚をするりと抜き取られていた。  
瞬く間に二人の肢体は波打つ粘液の上で完全に絡みとられ、艶っぽい光沢を帯びつつ緩やかな動きに翻弄され続けている。  
「ふぁっ?な、何これ…ドロドロが震えて…へ、変な感じに…」  
「ちょっ、足の裏とかちょっと良い…ク、クセになっちゃうかも…んっ!!」  
彼女達の肢体に絡み付いた粘液は細かく振動ながら、彼女達の肩や腰といった場所をゆっくりとした動きで撫で回し始める。  
その動きはこれまで歩き通しだった手足に心地良い快楽を与え、身体を包み込む温もりは二人の緊張を弛緩させていくのだった。  
 
【続く?】  
 
 

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