「……ふぅ…生き返るな」  
ヒロはそう言って濡れた髪を掻き上げた。  
ほどよく暖まった身体は薄紅色に染まり、瑞々しい肌に  
しっとりと濡れた髪は艶やかを醸し出す。  
「本当ですね…」  
髪をまとめ、アップにしているグリューネルトが湯に浸かりながら言った。  
「……これでお酒でもあればねェ」  
「あ、僕はジュースがいいなぁ。オレンジジュース飲みたい」  
リューンエルバにミュウが便乗する。  
ここのところ野宿が多く、強行軍が続いていた。  
大所帯のパーティ、男も入れば女もいる。  
老若男女…とまではいかないが、最後に泊まった宿が  
2週間も前になり、さらに次の目的地まであと5日はかかるとなると不平不満は出てくる。  
それも女に、特に若い女性陣に。  
やれ『髪が傷むだ』やれ『身体が汗くさい』だ『疲れただ』  
アキラを筆頭とする男子陣はそんな事は一向におかまいはしない。  
そこへきて天然の温泉が見つかれば……あとは想像に難くない。  
「それにしてもヒロさんの身体……いいなぁ、おっぱいは大きいし…腰からお尻にかけて  
はキュッと締まってるし…」  
ミュウが心底、羨ましそうに指をくわえて言った。  
「……ミュウ、そんなにジロジロ見るな……」  
ヒロはそう言ってささっと身体にタオルを捲き、湯に身体を沈めた。  
 
「ミュウったらデリカシーってものを考えなさいよ!男共に聞こえるでしょ!」  
リュートが大声を上げる。  
「あー大丈夫、大丈夫…もっとスゴイの来るから」  
アルフリードが手を振りながら言った。  
「誰なの、アルフリード?」  
「……?」  
バニラ・チョコ姉妹が首を傾げた。  
湯煙の中から顕れたのは銀髪の女神だった。  
「ヒロ、己の裸体を見られるというのはそんなに恥ずかしい事なのか?」  
髪を肌に張り付かせ、隠すところも隠さず歩いてくるのは双子女神神官の  
ル・フェイ。元々白い肌が、薄い紅色に染まり、歩くたびに揺れる二つの果実  
にほどよく丸みを帯びた尻に湯に浸かっている面々は絶句した。  
「な、何やってんだよル・フェイ!ま、丸見えだって!」  
あわててタルナーダが追いかけて、タオルを渡した。  
「何をあわてておるのじゃ?」  
「あわてるも何も、いくら女同士だからって!これを身体に捲け!  
恥ずかしいのはこっちなんだから…まったく神官様だからって…」  
かく言うタルナーダも褐色の果実を弾ませ、呼吸を乱している姿は  
かなり扇情的だ。  
乳房のせいでタオルを巻いても尻が覗いている事に気付いていない。  
それはル・フェイにも言えることだが。  
「ほらね…」  
「……何よ、羨ましくなんてないんだから!」  
「せ、説得力ないよ…お姉ちゃん」  
「それにしても……絶景だねぇ」  
ナギが湯に浸かる面々を見て言った。  
「お湯に浮いてるのやら、動くたびに波がたつのやら」  
バシャバシャバシャ…  
「ちなみにー今、隠した人は、自信がない人ね」  
「うーん…どういう事なの?リュート」  
「ミュウは何も言わないでいいから、黙ってなさい」  
「えー、僕も知りた――――――」  
「だ・ま・れ」  
鬼のような形相のリュートにミュウは「はい」と小さく答えた。  
 

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