「家に帰してあげるよ」
カノンが下僕達にそう告げた。
困惑を隠し切れない理緒と亮子。
「ご主人様と離れるのは…いやだよぉ…。」
「アタシ達になにか不満があるんでしたら…」
しかし言葉途中で遮られてしまう。
「不満は無いよ。まぁ、労わりってやつかな?」
またも困惑の表情の二人。
「君たちを連れてきてもう一月だし、そろそろ皆に顔を見せないとね。」
亮子は納得した表情だが、理緒は未だ哀しげな表情を浮かべている。
「ご主人様ぁ…なんとか…、理緒は寂しすぎます…。」
しかし、カノンは心配無用と言う風に、二人にあるものを手渡した。
「これ、あげるから…ね?」
翌日。
「…学校、か。」
学園に戻り一日、皆に迎えられたのはいいが、あの狂気に満ちた日々と比べると、やはり理緒には刺激が少なすぎた。
そんな理緒は学園の中庭で独り事を呟く。
「ご主人様…理緒は…」
昨日までの事を思い出すと身体が疼く。
流石にあれだけ犯され続けた後に一日中放置されては、その疼きも生半可ではない。
「っ…我慢…できなぃっ・…」
幸いにして、放課後の中庭に人通りは少なく、丁度人一人入れる茂みもある。
迷う事も無く茂みに隠れると、理緒は懐からあるものを取り出した。
それは、カノンから授かった自慰用のバイブ。
それを理緒はうっとりと見つめ、その表情は淫悦に蕩けた。
「ご主人様ぁ…」
下着の上からそれを擦り付け、自分を昂ぶらせてゆく。
「ふぁ…あふぅ…v」
徐々に激しく擦り付ける。一度に噴出した快楽にどんどん沈められてゆく。
「はぁ…はぁ…あぅぅ…ぅうんっ…」
そして擦り付けるのを止め、一気に挿入する。
「んひっぃぃっvvご主人様ぁっ、ご主人様ぁぁ〜vv」
バイブのスイッチを入れると、みるみるうちに快感は増幅される。
「んぁっ…v理緒のアソコでブルブルしてぇ…vくふぅ…んvあぅぅ…」
と、背後に人の気配を感じた。
自慰に耽っていた所為で、早い段階で察知出来なくなっていたのだろう。
「!っあ、くひゃぁぁっ!!」
理緒はそのショックで、絶頂を迎えた。
そして背後にいた人物は、紛れも無い「アイズ・ラザフォード」だった。
「理緒…なのか…?」
そして彼は、目の前にいる理緒に動揺を隠せなかった。
絶頂の後、失神した理緒の前で、アイズは動揺していた。
「理緒…。」
様々な思いや言葉が、カノンの頭で渦巻く。
アイズの考えが纏まらないうちに理緒が起きる。
「…んみゅ…ご主人様……っ!?」
快楽の後は思考が鈍ってしまっていたようだ。
理緒の口が滑り、アイズがそれを見落とすはずが無かった
「ご主人様だと!?理緒、今まで一体何をしていた!」
さすがに理緒もそこで正直に答える訳にも行かなかった。
が、かといって良い言い訳が思い浮かんだ訳でもなく、かえって自分の首をしめる結果になってしまった。
「…別に…ちょっといろいろ…。」
しどろもどろに返答する理緒。
「ちょっとだと?ふざけるなっ!!」
それを見透いたかのようにアイズの口調がさらに強くなり、理緒は一瞬ビクッとなる。
二人の間を重い空気が流れる。
「………。」
「………。」
しばしの沈黙のあと、アイズの口が開く。
「まさか…、いや、やはりと言うべきなんだろうな…。」
アイズの威圧感に、理緒は次の言葉を待つしかなくなっていた。
「カノンだな?カノンにこんな所で自慰をする程に淫乱にされたんだな!?」
いきなり核心をつかれて焦る理緒だが、既にこれ以上フォローしても無駄だった。
「……フフフ…。」
笑みを浮かべたアイズの中で、何かが吹っ切れた。
理緒の顎をつかみ、こちらへ引き寄せる。
「敵に情が入った奴がまともに戦える理由が無いだろう?」
耳元でゆっくりと、理緒に冷たい言葉をかける。
理緒に瞳が恐怖で潤みだす。
「お前はもう使い物にはならない、だが手放す訳にも行かない…ならば…」
一気に理緒を押し倒すアイズ。
理緒は衝撃に顔を歪め、抵抗するが、それで適う筈は無かった。
「こうして俺や他の人間の性欲処理にでも使うしかないだろうが!!」
押し倒すと同時に、ポケットからあるものを取り出した。
「これはかなり強力で即効性のあるクスリだ、いくらお前でもひとたまりも無い筈だ…。」
有無を言わせず理緒の口へ一瓶全て放り込んだ。
「んぅっ、んんっ…んぐっ…かはぁっ!!!」
理緒は無理矢理押し込められているため、飲み込む他なかった。
「さようならだ、理緒。」
最期の言葉…そして暫くたつと…、
「…んぅ〜……んふふ…うふふふふふ…vvv」
光を失い、徐々に虚ろになっていく理緒の瞳。
「まぁ、ちょっと違う方向に壊し直したようなものか…。」
そう言いながら、理緒の胸を撫でまわす。
「あぃぃぃぃ、んぁぁっ…。」
ハァハァと荒い息をする理緒、胸の突起は既に硬くなっていた。
「下のほうも壊さないとな。」
そういってモノをとりだし、一気に突き刺す。
「はわぁぁぁああっvvv…あふぅ、えへへへへぇ〜〜〜vv?」
理緒はもう二度と焦点の合わない瞳で虚空を見つめていた。
カラダの感じるがままに悶えるその姿は、淫乱そのものであった。