突然の乱入者と言ってよいのだろうか。
自分、アイズ・ラザフォードの部屋に今一人の女性が来客している。
ブレードチルドレンを監視する存在。ウォッチャーの一人。
土屋キリエである。別に招いたわけではない。勝手に来たのである。
「ウォッチャーの人間が何の用だ」
「用件が無ければ来ちゃ行けないのかしら」
「……。普通そちらからは接触はしないはずだが」
「ラザ君、そんなに睨みつけないでよ」。まぁ、今日は監視とは全く
関係無しでちょっと付き合ってくれると嬉しいかなと」
「……。良いだろう。ちょうどオフだ」
「あら、珍しい。てっきり断るかと思ったのに」
「気紛れだ」
とは言ったものの。自分でも何故こう答えたのかは分からない。
本当に気紛れなのかどうかさえも。
「それじゃ、行こうかしら」
「ああ……」
「ラザ君はサングラスかけておかないとまずいわね」
「そうだな。かけておくか」
愛用のサングラスをかけ、土屋キリエが乗ってきた車に乗りこむ。
「どこに行くつもりだ」
「とりあえず、街でウインドショッピングという事で」
「分かった」
車内での会話はただこれだけ……
監視役とこんな風に出掛ける事になるとはな。
何を企んでいるのかと考えるが、横顔からは何も分からない。
今はただ、従ってみるか。
「うーん、良い服が無いわね」
二時間。街についてとあるデパートで買い物に付き合わされている時間である。
女の買い物は長いとは聞いてはいるが。ここまで長いとはな。
「ごめん、もう少し待って」
「5回目だ」
「ああ、もう。食事奢ってあげるから待ってなさい」
「少し時間を潰す。終わったら携帯にかけてくれ」
「分かったわ」
デパートの屋上に向かい、壁に寄りかかる。
疲れた。オフとは言え、つい先日まで仕事。
その疲れが癒えないうちに何故ついて来たのか……
「自問自答しても無駄だと分かっているはずなのに」
考えてしまう。しかし、浮かぶのはキリエの事ばかり。
キリエの事を考えると心がもやもやとしてくる。
しかし、それは不快ではない何か。
それについて考えようとしていた時、携帯に電話が入る。
どうやら、買い物は終わったらしい。
「お待たせ」
「全くだ」
「相変わらず可愛くはないわね」
「……」
「それは、ともかく約束通りご飯は奢ってあげるわ」
「すまないな」
「外食でも良いけど。ばれたらヤバイでしょ」
「逃げ場が無いな」
「それじゃ、うちに来る?」
「俺の家でも良いが」
「スキャンダルにでもされたら困るでしょう」
「同じだと思うが。まぁ、良いだろう」
車に乗り、キリエの住んでいるマンションへと移動する。
「さあ、上がって」
「ああ……」
ざっとリビングを見まわす。意外と綺麗にしているようだな。
「随分と綺麗だな」
「きちんと掃除くらいはするわよ。かつてはあまり使ってなかったから埃が凄かったけど」
「そうか……」
かつて、それは神様のつまり、少し前までのキヨタカの手の平の上で躍らされていた頃の事だろう。
今となっては彼女はウォッチャーではない。名目上はまだ監視という事らしいが。
「いずれは監視も無くなるわよ。一応全てが解決したとはいえ、念の為ね」
「そうか」
キリエが作った食事をとりながらの会話。
やはり、まだ少しの間は監視は続くのか。
「でも、もう少ししたらあたしがラザ君を監視する事は無くなるわ」
「キリエだったのか。いつも監視していたのは」
「ええ、そうよ。まっ、あまり興味はなかったでしょうけどね」
「そうだな」
ウォッチャーはただ監視するだけの存在。例え何をしようとただ監視するだけ。
だから、誰が監視していようと興味はなかった。
しかし、何だ。さっきから視界がぼやけているような。
「まっ、ラザ君らしいわね」
「……」
間違い無い。何かを入れたな。
「キリエ……」
「流石に即効性のは聞いたようね」
「何を……」
「少しだけ眠りなさい。お話は目覚めた後で」
「くっ……」
少ししてすぐに目が覚めた。
何分ぐらい眠っていたのだろうか。
やけに肌寒い。それに、シャワーの音がする……
シャワー? その前に自分の格好を見る。
「何でバスローブを着ている。その前に……」
手首が合わさって縛られている。縄ではないが。
簡単に解けないようにきつく縛られている。
「キリエの仕業か?」
そう考えるしかない。しかし、何故こんな事をする必要がある。
あれこれと考えみるが思い当たる節が無い。
「あら、起きたのね」
「……」
「そんなに怖い目で睨まないでよ」
シャワーを浴びていたらしいキリエがバスローブを着て現れる。
威嚇するが軽く受け流されて入るようだ。
「どういうつもりだ?」
「薬の事? それとも、今の状況の事かしら」
「両方だ」
「言葉で説明するよりも実力行使って事で」
「何だと……んんっ!!」
ちゅっ……
キリエは何かを口に含んだかと思うと口移しでそれをこちらに
飲ませてくる。この際自分のファーストキスと言うのは置いておくとして。
無理矢理それを飲まされる。
「ごほっごほっ……何を飲ませた?」
「一種の媚薬。効くまで少し時間があるからさっきの質問に答えてあげようかしら」
「……」
「ぶっちゃけて言うと。あたしはラザ君の事が好きよ。」
「それで、こんな行動に出たと」
「普通の方法じゃ伝わりそうに無いし。こうした方が早いかなと」
「理解できない事もない。俺はそういう感情は分からないからな」
「分からないじゃなくて分かろうとしないんでしょ」
「……」
「でも、変わろうとはしているみたいね。今日、あたしを見る目は少しだけ変わってたから」
「……」
「照れてるわね。ずっと見てきたから分かるわよ。無表情でもどこかしらね」
「そうだったな」
「くすっ。年上じゃ嫌かしら?」
「別に嫌いではない。ただ……」
「ただ?」
「自分の中にあるキリエに対する感情が恋かどうかは分からない。それでも良いのか?」
「良いわよ。これから好きになってくれれば良いんだし」
「だったら解いて……」
「だーめ。今からする事に抵抗されても困るからしばらくはそのまま」
「する事は想像できるが……」
「想像している以上の事をしてあげるのよ♪」
そう言って俺のバスローブの前をはだけさせる。
抵抗しようにも腕を縛られているのでどうする事も出来ない。
「とりあえず、何をする気だ」
「ラザ君をちょっと虐めるって言った方が良いかしら。まだ効くまでには時間あるし」
「止め……ぁっ!!」
不意にキリエの口が俺の胸へと近づき、舐められる。
奇妙な感覚が身体を貫き、声を上げてしまう。
「ラザ君、可愛い声上げるわね」
「くっ……」
「そんな顔しないの。もっと気持ち良くしてあげるね」
そう言って今度は下半身に手を伸ばしてくる。
すでにそこは硬くそそり立っている。
「もうこんなに硬くなってるのね」
「……」
「拗ねないの。ああ、熱くてどんどん大きくなっていくわ」
「くうっ……そんな風に擦らないでくれ」
「下着越しでもかなり感じてるのね」
下着越しにそれに手を触れ擦るように刺激される。
自分の意思とは裏腹に更に硬くなっていく。
「直接触って欲しい?」
「……」
「ねぇ。答えないと……」
「はあっ」
ふーっ
突然、耳に息を吹きかけられ身悶えてしまう。
媚薬のせいで身体が敏感になりすぎている。
「ねぇ、触って欲しい?」
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「まぁ、答えなくても勝手に触るけどね」
キリエは下着から器用に物を取り出し、直接触り始める。
ゆっくりと上下に擦られ、快感が身体中を突き抜けていく。
更に少しずつだが、それを口に含んで舐めていく。
ぺろぺろ、ちゅっ
「き、キリエ……」
「どうしたのかしら? ラザ君」
「もう、出そうだから止め……」
「わたしに舐められてラザ君気持ち良いんだ?」
「ああ」
「正直に答えてくれたから良いよ。そのまま出して」
ぺろぺろ、ちゅっちゅっ
「くぅっ、出る」
「んっ!!」
どぴゅっ!! どぴゅ!!
精液が物から吐き出されてキリエの口の中を汚していく。
ずっと仕事とかで抜いている暇が無かったせいか大量に出てしまったようだ。
「んっ…んんっ」
「キリエ、無理して飲まなくて良い」
「んっ」
ごくっ……
どうやら、あれだけ大量の精液を無理矢理飲んだらしい。
少し苦しそうにな顔をしている。
「大丈夫なのか?」
「大丈夫よ。ラザ君のこれまだまだ元気ね」
「……」
一度放出したにも関わらず未だにそれは突起状態が続いている。
ずっと抜いてないのと薬のせいだろう。まだまだ出せそうである。
「悪いけど、少しうがいしてくるわね」
「その前にこれを解いてくれ」
「うがいしたら解いてあげる」
「おい……」
しばし待つ事。ようやくキリエが戻ってきた。
「ねぇ……ラザ君怒ってる?」
「普通そういうのは解いてから聞いてくれ」
「これでも不安なのよ。実力行使でもしないと本気だって伝わりそうに無いし」
「怒ってない」
「本当に?」
「ああ……」
「そう」
最後の呟きはほんの少しだけ悲しそうに聞こえたのは気のせいだろうか。
何とか手首の拘束は解かれた。少し腕を動かし問題はない事を確かめる。
「キリエ」
「何? んんっ」
思いきり抱き締めて、その唇にキスをする。
舌を絡めて思いっきり吸い上げる。
本当はほんの少し怒っている。
あんな事をされて怒らない方がある意味おかしい。
だから、少し痛いように抱き締めて、キスをした。
「ラザ君、痛いよ」
「分かってるだろう」
「やっぱり怒ってたんだ」
「キリエの気持ちは良く分かった。今度は俺がキリエを愛してやる」
「えっ? それって……」
言葉で言うよりも実行に移したほうが早い。
そう思いキリエをベッドに押し倒す。
キスをしながら、バスローブを脱がせ、産まれたままの姿にしてやる。
「綺麗だな」
「そんなに見ないで」
「駄目だ、今度は俺がキリエを好きにさせてもらう」
「そんな。あんっ」
ぺろぺろ、ちゅうぅぅ
突起し硬くなっている両方の乳首を弄りつつ、時々舐め上げる。
「あっ、あんっ。そんなに乳首を舐めちゃ、ああ、吸っちゃ駄目ぇ」
「キリエは乳首が感じやすいんだな」
「はぁっ、はあっ」
「さて、こっちはどうかな?」
「はぁっ、そっちは」
片方の手を下半身へと徐々に伸ばしていく。一瞬、軽い抵抗があったが
すぐにそれも解けキリエの秘部へと辿りつく。
「凄く濡れてるな」
「やぁっ。言わないで」
少し秘部をなぞり上げ、ゆっくりと指を沈めてピストン運動をさせる。
肉襞が指を締めつけてきて、多少キツイが構わずに動かす。
くちゅくちゅ、じゅぷっ
「うんっ、あんっ、あっ、ああぁぁぁぁぁっ」
キリエの身体が痙攣し、指が更に締めつけられる。
どうやら、いったらしい。とりあえず、指を引き抜こうとして
とある部分でキリエの身体が更に反応する。
「はぁっ、はあっ。ああっ!!」
「どうした?」
「わ、分からないけど。そこの部分……」
「ここか?」
くちゅくちゅ……
「ああっ、はぁっ、だめ。もう弄らないで」
「……」
とは言われたものの、気になって仕方ないので無視して
その部分を重点的に責め始める。
「はあっ、ラザ君、それ以上はやめて」
「……」
くちゅくちゅ、ずちゃずちゃ
「んあっ、ああっ、駄目ぇ。ああぁぁっ!!」
ぴゅぴゅっ
何かの体液がキリエの秘部から出てくる。
それの匂いなど確かめるが特に匂いは無い。
知識としてはあるが、汐か。滅多にいないとは
聞いているのである意味感動だが……
「らーざー君」
「……」
声からして凄まじく怒ってるのが分かる。
自分でもやりすぎたとは分かっているが。
「酷いわね。さっきの仕返しかしら」
「そんなところだと思ってくれ。それとキリエが可愛かったからつい……な」
「許してあげるわよ。そろそろ入れたい?」
「ああ……キリエと一つになりたい」
「わたしもよ。ラザ君と一つになりたい」
そう言ってベッドに横になる。もう互いの汗や愛液でシーツは
ぐちゃぐちゃだが気にしない事にする。
「いくぞ」
「うん」
ずぷっ……
硬くなった物をキリエの膣へと進入させていく。
多少時間がたったはずだが、連続でいかせたせいか、それはきつく
自分の物を締めつけて進入を拒もうとする。
何とか抵抗を打ち破り、膣へと進入するがきつすぎて動く事が出来ない。
「くっ……」
「大丈夫?」
「何とか」
少しの間、動かずにそのままでいる。しかし、そうしている間にも肉壁が
絡みついてきて快感をもたらしてくる。
これだったら、まだ動いていた方が楽だ。
「もう大丈夫なようだな。動くぞ」
「うん」
じゅぷ…じゅぷっ
「キリエ、気持ち良いか?」
「んっ、気持ち良いよ。ラザ君、もっと激しく動いて感じさせて」
「分かった」
じゅぷじゅぷ…
リクエスト通り、少し腰を動かすのを早くする。
しばらく、そうしていたが。ふと、さっき指で刺激した部分を
突ついたらどうなるかとふと思い、ゆっくりと物を引きぬく。
「ラザ君? あっ、んぁぁぁ!! 駄目、そこはっ。ああ」
浅く、深く突きながらその部分を重点的に責めたてる。
最初は若干抗議の声も上げていたが、すぐに快楽の声へと変わったようだ。
「はあっはあっはあ、駄目駄目ぇ」
「そう言いながら、もっと締めつけてきてるぞ」
「駄目…言わないで。ああん」
じゅぷじゅぷっ!!
より強く、より深く。何かを求めるように一心不乱に腰を動かし続ける。
多分欲しいのは確かなまでの絆。二人にとって最も重要な事。
「はぁ、はぁ、もうだめぇ」
「俺もだ……もうすぐ出る」
膣に出してはまずいと思い引き抜こうとする。だが……
「今日は大丈夫だから。思いっきり出して」
「分かっ……くっ、出すぞ」
「う、うん。ああ、いく。いくぅぅぅぅぅ」
どびゅどひゅどぴゅ!!
ぴゅぴゅ
最後に思いきり腰を打ちつけて奥に思いきり射精する。
その時、また汐を吹いたのか精液似たようなものが
キリエの秘部から出て俺の身体にかかる。
「はぁっ…はあっ…」
互いの呼吸の音のみが部屋に響く。
流石にもう限界である。
「ラザ君」
「キリエ」
まだ二人とも繋がったまま。軽い触れ合うだけのキスをする。
「……。愛している」
「うん。わたしもラザ君の事を愛してる」
こうして、二人の一日は過ぎていった。
後に、二人の関係はマスコミ関係などにも
取り上げられ、少々騒ぎとなるが。
そこには、毅然とした態度で交際を認める二人の姿があった。