紋章術研究のため、セリーヌの内股の紋章を間近で観察する事になったレオン。
普段は強気で肝の据わったセリーヌも流石に恥じらいを隠せないのか、少し顔を赤らめ
俯いたままベッドに腰掛け、レオンの方を直視できないでいる。
「…ンっ… あ、あの、そんなにまじまじと見ないで下さいまし…」
「う、うん… ゴメン、すぐ終わらせるから…」
戸惑いながらも脚の間に頭を埋め、恐る恐る指先で紋章をなぞる。
(…で、でも… セリーヌお姉ちゃんの脚…
何て綺麗なんだろう… 凄く柔らかくて、温かくて…)
紋章の分析を進めながらも、そんな考えが頭にちらつく。
あくまで研究のためだと自分に言い聞かせてはいるが、息が掛かるほどの距離に
圧倒的な質感をもって存在する大人の女性…セリーヌの肉体というのは、12歳の少年には
やはり刺激の強過ぎるものであった。
(やっ…ン… な、何ですの…? この気持ち…変な感じ…)
真っ赤になりながらも冷静を装い“研究”を続けようとするレオンの仕草、そして
ぎこちなく内股を這う彼の指先の感触に、いつしかセリーヌの表情にも
切なげで艶やかなものが浮かび上がってきていた。
(い、いけませんわ…! これは大事な研究なんですから、変な気分を起こしちゃダメ!
それに、レオンはまだ子供なんですから…)
しかし彼女のそんな想いとは裏腹に、躰は少しずつ火照りを増す。
レオンを見下ろす瞳は潤み、息遣いにも次第に切なさが混じってゆく。
一方レオンも、目の前に広がるそのあまりに扇情的な光景に
だんだん頭が痺れるような不思議な感覚に襲われていた。
(…セリーヌお姉ちゃん… 何か、凄くいい匂いがする…)
紋章に触れる手つきも、無意識の内に愛おしむような優しいものへと変わる。
やがて何かに導かれるかのように、その紋章の刻まれた内股に口付けるレオン。
「きゃぅんッッッ!!」
刹那、内股から全身に駆け抜けた甘い刺激に、セリーヌの躰が跳ね上がる。
同時に、少年の意識も一気に現実へと引き戻された。
「?! …あ、ご、ごめんなさい!! あの、その…」
「………」
しばし流れる気まずい沈黙。
「…レオン…」
「ごめん、もういいや… セリーヌお姉ちゃん、本当に…」
しかし、セリーヌの言葉が少年のセリフを遮った。
「…もう一度、して下さる…?」
「………え……?」