換気扇が低く唸っているのが聞こえる。
頬にひんやりとした硬い感触を感じる。
頭が重く、体がダルい。加えて、目の前は薄暗くほとんど見えない。
目をさましたリーベルが理解した事は、まずそれだけだった。
「……何処だ、ここ?」
妙に頭の中がボンヤリとして何もわからない。
とりあえず立ち上がろうと足に力を入れてみたが……動かない。
足首がロープのようなもので縛られていた。
「どういう事だよ……」
霞みがかった意識の中、必死で自分に何があったのかを思いだそうとしたそのとき、
部屋に光が差し込んで来るのがわかった。
「誰だっ!?」
「あ……起きてたんだ、リーベル」
耳に届いたその声は、幼い頃から知っている女の子の声だった。
「マリエッタ!これほどいてくれないか」
「ダメよ、そんな事したらリーベル逃げ出しちゃうじゃない」
「は?」
マリエッタの発した言葉はリーベルにとって予想外だった。
余りの衝撃に一瞬意識が飛びそうになる。
「私がここにリーベルを連れて来たんだよ、ほどくわけないよ」
「なんで……こんな事を?」
今のリーベルはそう聞きかえすのが精一杯だった。
それに応えて、マリエッタが暗い表情で呟く。
「私はね、子供の頃からずっとリーベルだけを見てた。
最初はこの気持ちの気付いてくれなくてもいいと思ってた、見てられるだけで良かったの。
けど……クォークに入って、マリアに視線を送るリーベルを見てるのは辛かった。
それで、もう我慢できなくなっちゃたの。心は駄目でも、せめて体だけは私のものに……って」
言い終えて、マリエッタは自分の服のファスナーに手をかけた。
それを1番下まで下ろし、リーベルの前にかがみ込む。
薄緑のブラに包まれた、お椀形で小ぶりな胸が眼前に晒される。
右手でホックを外し、空いた左手をリーベルの股間へと伸ばす。
「や……やめろよ、マリエッタ」
「ふふ、もうこんなになってるよ。私でも欲情するんだね」
マリエッタは大きく隆起したモノを嬉しそうな顔で撫ではじめた。
「う……」
冷たい感触とぎこちない手つきに息子が反応を示してしまう。
「あ、ああ」
「どんどん硬くなってく……もっと気持ち良くしてあげるね」
リーベルの股間に顔を突っ込み、口に含む。
「はむ……んんっ」
左手でサオを優しく愛撫しながら、右手で自分の胸をまさぐる。
普段おとなしい彼女のその姿はとても官能的だった。
「んむ……ちょっとしょっぱいね、リーベルのは」
赤く充血した亀頭を丹念に舐めあげながら、そんな言葉を吐く。
「うあ……ああ」
尿道口、裏筋、陰嚢にいたるまでねっとりと舌を這わせる。
薄暗い部屋に若い男の喘ぎ声とピチャピチャという音色が響いている。
「んっ!んあぁ」
尖った舌先で尿道口を刺激され、リーベルは限界に近づいていた。
「もう……ダメだ」
その瞬間、マリエッタが唇を離した。
「ハァハァ……なんで」
「そんなに簡単にはイカしてあげないよ、ちゃんと頼んでくれないと」
ギンギンに張り詰めたリーベルのモノを踏みつけて、マリエッタが言う。
「ふふ、痛いでしょ?けどね、私が受けた心の痛みはこんなもんじゃないの」
「た……頼むマリエッタ。イカせてくれ……」
懇願するリーベルを見下ろし、マリエッタが意地悪そうに微笑む。
「『頼む』ねぇ。お願いの仕方を知らない子は……これでイカせてあげる」
息子を踏みつけている足をグリグリと動かす。
ストッキングで擦られて、限界に近かったリーベルのモノははちきれんばかりに膨れ上がっていた。
「マリアの足見てこういう事されたいとか考えてたんじゃない?ねぇ、リーベル」
「くっ!あぁぁ!!!」
精液が勢いよく放出される。
マリエッタの足のせいでペニスは上を向いているので、リーベルの顔や服にそれが飛んでいった。
その顔にかかった白濁を指ですくいあげ、マリエッタは口に含む。
「苦い……ホント変わった味」
そして、そのままリーベルに口付け精液を口内に流し込んだ。
「うぐっ!」
生温い粘液を無理矢理注ぎこまれ、リーベルはむせかえった。
「自分の味はどう?って答えられる状態じゃなさそうだね」
「ゲホッ……ゲホッ……」
「まだまだこれぐらいじゃ終わらないよ、私が満足するまで終わらないんだから」
「ふぅっ!気持ちいいよ……リーベル」
マリエッタがリーベルの上で腰を振る。
その表情は普段見せる愛らしさとはかけはなれた妖艶を放っていた。
「んっ!はぁ……」
熱い肉棒を締め上げながら往復を繰り返す。
膣内で乱暴に脈打つソレを押さえ込むかのように激しく動く。
「あっ!イッちゃう!!私、イッちゃうよぉ!!!」
思いきり体を伸ばし、異常なほどの痙攣を見せるマリエッタ。
そのナカにはリーベルの精液がなみなみと注ぎ込まれていた。
その行為を何回繰り返しただろうか……
リーベルから水しか出なくなった頃、やっとマリエッタの熱は収まった。
「これだけ中に出せば赤ちゃんできるかもね……あはっ」
放心状態のリーベルを部屋に残し、無邪気な笑みを浮かべながらマリエッタは部屋を出て行った。
部屋の中には、その笑い声だけがいつまでも響いていた。
〜end〜