コンコン、と軽く2回ノックして私はアルベルさんの寝室に入った。  
「アルベルさん、具合どうですか?」  
「平気だ」  
そう答えるアルベルさんの声は完全に鼻声で思わず笑ってしまう。  
アルベルさんが風邪をひいたのは昨日。  
セフィラを取りに行く途中での事で、フェイトやマリアさんには散々な言われようだった。  
『プリンのせいで世界が滅びる』だとか『馬鹿は風邪ひかないと思ってたわ』とか。  
それでアルベルさんが怒って『だったらテメェらだけで行きやがれ阿呆!!』と言ったせいで、他の皆はシランドに行ってしまった。  
私は残ってアルベルさんの看病をしている。  
病気のときに一人だけというのは心細いだろうから。  
 
「それじゃ、熱測りますからおでこ出して下さい」  
「いや、いい。遠慮しとく」  
「はいはい、いいから熱測りますよ」  
彼の額に手を伸ばす。まだ熱を持っていて、ほんのりと汗がにじんでいた。  
「まだ、下がってないみたいですね」  
「ちっ!いつになったら治るんだよ」  
まだベッドの上に居なくちゃならねぇのか、と言うアルベルさんに私は持ってきたマグカップを差し出した。  
「はい、どうぞ」  
「なんだ、コレ?」  
「黒豆ココアです。美味しいですよ」  
「………………」  
「はやく飲まないと冷めちゃいますよ?」  
マグカップを渡すとアルベルさんはちょっとの間それを見つめ、少しずつ飲みはじめた。  
「……飲んだぞ」  
アルベルさんが差し出したカップを受け取る。  
「これ洗ってきますね。あと、何か食べたいものとかあったら買ってきますけど」  
「いや、特にない」  
「そうですか。それじゃ、また後で」  
そういってドアの方へ歩きだすと、がしっと腕を掴まれた。  
 
「アルベル……さん?」   
「やっぱ、食いたいもんあった」  
「えっと、なんですか?」  
「お前」  
そのままぐっと腕を引っ張られ、私はベッドの方に倒れ込みそうになった。  
 
 崩れかけた体勢を整えてながら、私は声を張り上げた。  
「ふ、ふざけないで下さい!」  
「ふざけてねぇよ阿呆」  
しれっと言いかえされる。  
「何言ってるんですか!病人なんだから大人しく寝てないとダメです!」  
私は慌てて立ちあがろうとする。しかし、アルベルさんに抱き止められてそれは出来なかった。  
「行くなら、この腕振り払って行けよ」  
「アルベルさん、大人しくしてて下さいって言って……きゃっ!」  
アルベルさんはお腹の所においていた腕を動かし、私の胸に伸ばしてきた。  
服の上からぐにゅぐにゅと揉みしだかれる。  
「あるべ……るさん、ダメです」  
「聞こえねぇ」  
「そんな……あっ」  
アルベルさんの手が服の中に侵入してきた。ブラをずらされ、何もつけていない胸をもてあそばれる。  
(あ……包帯がこすれて変な感じ)  
乳首をコリコリと責められる。反応した乳首が少し大きくなった。  
「んっ……!」  
「気持ちいいのか?」  
「アルベルさんのばか!変態!ケダモノ!えっち!プリン!」  
「最後の一つは余計だ。そういう事いう阿呆にはお仕置きだな」  
アルベルさんが右手を下の方へと滑らせる。  
「やっ!そこは……」  
制止の言葉を言いおえる前に、下着の上からそこを擦りあげられた。  
 
「や……やだ」  
ショーツがじわじわと濡れて行く。指に愛液を絡めながら、アルベルさんは口の端を持ち上げた。  
「はやいな。もう、こんなに濡れてるぞ」  
「そんなこと……言わないでください」  
アルベルさんは軽く内モモを撫でた後、ショーツの中へと指を潜り込ませた。  
私の湿ったアソコをくちゅくちゅとアルベルさんが弄る。  
(んんっ!わ、私おかしいよ。ちょっと触られただけなのに……こんな)  
「あるべるさん……それ以上はダメぇ」  
「口だけだろ、それ」  
 
意地悪な言葉とともに、アルベルさんが膣内に入れた指で内壁を擦る。  
「んあっ!んっ、あぁ!」  
指の動きにあわせて、中から愛液が掻き出される。  
ショーツはもうびしょびしょに濡れていた。  
「あっ……くっ、あんっ!」  
いつの間にか包皮の剥けていた肉芽を触られる。  
休むことのない指の動きに私は嬌声をあげた。  
 
「ん……はぁ、はぁ」  
「今日はずいぶん激しいな。こういう無理矢理ってのが好きなのか?」  
「そんな訳無いじゃないですか!アルベルさんのバカ!」  
「……悪ぃ」  
「そう思ってるんだったら……もっと優しくして下さい」  
「“大人しく寝てないと”ってのはいいのか?」  
「ここまでしておいて今更何言ってるんですか」  
「そりゃそうだな」  
少しだけ笑って、私はすっと目を瞑る。数秒置いて唇が重ねられた。  
 
「それじゃ、挿れるぞ」  
「……はい」  
そそりたった熱いモノが中心にあてがわれる。  
ぐっと押し込まれ、それは私の下腹部を貫いた。  
「あっ、あっ、あっ、あっ」  
アルベルさんがゆっくりと腰を動かす。それに合わせて肉と肉のぶつかりあう音が聞こえた。  
「あっ、奥まで……入って」  
「気持ちいいか?」  
「は……い。もっとして……下さい」  
「いや、悪ぃけどそんなに持ちそうにない」  
そう言って、アルベルさんは腰の動きを速める。  
「あ……あるべるさんっ!あるべるさぁん!!」  
ガクガクと腰を打ち震わせ、アルベルさんは私の中に熱い液体を吐き出した。  
私達は荒々しい呼吸を続けながら、余韻に浸るようにしばらく繋がっていた。  
 
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この後、風邪をうつされたソフィアの看病をアルベルがした事は言うまでもなく -終-  

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