※最初のみフェイト視点です  
 
昼下がりの商店街。  
右手には買い物かごを手に下げて話し合っている婦人達。  
左手にはサッカーボールを蹴りあっている少年少女。  
正面には腕を組んでじゃれあっているカップル。  
皆、楽しそうに笑っている。  
この町が平和な証拠だ。  
だが、それもここまでだ。  
今からここは惨劇の舞台となるのだから。  
この触手で破壊するのだ。  
モンスターの力を得たこの僕、フェイト・ラインゴットが破壊するのだ。  
 
「きゃあああああぁぁぁぁっ!」  
「た、助けてくれえええぇぇぇぇっ!」  
人々の悲鳴が飛び交っている。  
建物を破壊されていることに戦慄を覚えている。  
「ふんっ!」  
フェイトの両手から生えている10本の触手が際限なく伸び、町を破壊する。  
  がらっしゃぁぁんっ、どがっしゃあぁぁあん!  
鉄だろうがコンクリートだろうが関係ない。建物はまるで豆腐みたいに造作もなく破壊される。  
  べごっるぉおおぉぉんっ、ずごごごおおぉぉぉんっ!  
「か、快感だ!わかる、今ならモンスターの気持ちがわかるぞ!」  
 フェイトは恍惚の笑みを浮かべ、バーチャルルームの世界に満足していた。  
 そう、ここで起きていることは現実ではない。ここはバーチャルルームの中の仮想世界  
なのだ。フェイトの身体は異形のモンスターとなり、指は触手となるようにプログラムされている。フェイトと分かる部分は、むき出しなっている顔の部分だけだった。  
 興奮に身体を震え上がらせながら、先へ進もうとしたその時。  
 
「待ちなさい!」  
 威勢の良い叫び声をあげ、現れてきたのは一人の少女。  
黒を主体に、白を補助した色合いの衣装。  
 青で統一された長髪に切れ長の目が、凛とした表情を際立たせていた。  
 「平和な町を害するモンスター!例えFD人が許しても、このマリア・トレイターが許さないわ!」  
 人差し指をこちらに突き出して台詞を言ったマリアという女性は、その指を高々とあげる。  
「ストライクデュエルバスターブリッツイージス、アークエンジェルチェンジ!!」  
 その辺のスピーカーから勇ましい音楽が流れ、マリアの体が光に包まれていく。  
(こっ、小粋な演出だ!)  
 フェイトが感心している間にも、マリアの変身が次々に行われていき、そして終了する。  
「奥部からの使者、華狩・由良・明日葉ただ今参上!  
種を割ったこの姿で、君の蝕んだ心を浄化してあげるわ!」  
 光から現れたマリアは金色の髪に緑の迷彩服を着ていた。  
 
「・・・」  
「・・・」  
「・・・・・・うーん」  
「ちょっと、早く次の台詞を言いなさいよ!」  
 右肩に担いだライフルを揺らして、不快感を表す態度をとるマリア。  
「ああ、ごめん。やっぱりその格好はやめたほうがよかったかなあと思ってさ」  
(なぜだろう、なんか双子の姉を相手にしているみたいだ)  
 理由は分からないが、フェイトの脳裏にはエメラルドのドレスを着たマリアが連想されていた。  
「どうするのよ、続けるの、続けないの?正義のヒロインと戦うモンスターに  
なりたいと言ったのはフェイトなのよ?」  
「ごめんごめん。・・・うん、そうだな。マリア、悪いけど元の姿に戻って戦ってくれないかな?」  
「しょうがないわね・・・」  
 そういった直後にマリアの身体が光り、いつもの姿に戻る。  
「それじゃあ、始めましょうか」  
 銃を構えたマリアは、不適な笑いを浮かべていた―――。  
 
※ここからマリア視点になります  
 
 マリアがフェイトと付き合いだしてからそれなりの月日が経つ。そのあいだ、  
二人は様々なシチュエーションで愛を育んでいた。  
 ちなみに今回は、戦う変身ヒロインがやられちゃうシチュエーションである。  
 たまにはベッドの上で普通に裸同士で愛し合いたいマリアであったが、  
アブノーマルな性癖のフェイトには聞き入れてもらえない。  
「まったく、どうしようもない性格ね。エイミング・デバイス!」  
 マリアは銃から出る赤外線のサーチライトをフェイトの身体にあて、トリガーを引く。  
「うわああっ!?」  
「エイミング・デバイス!エイミング・デバイス!」  
「痛いよマリアっ、なんで本物の銃で撃つんだよ!?」  
「君がモンスターの格好をしてるからよ、いい標的だわ」  
 この後、フェイトに良いようにもてあそばられるだろうマリアとしては、ここで  
少しでも憂さを晴らしたかったのだった。  
「エイミング・デバイス!エイミング・デバイス!エイミング・デバイス!」  
「うわああっ、体力が赤くなった!ま、待つんだ、もうマリアの好きにはさせないぞ!」  
 フェイトはそう叫ぶと、触手を操ってバーチャルの一般市民を縛り付けた。  
 
「なっ、人質なんて卑怯よ!?」  
「はっはっはっ、モンスターの僕に卑怯という言葉は、脳内辞書に載ってないんだ!」  
「きゃー、助けてー!(ユッサユッサ)」  
 人質となったセーラー服の女性は、ソフィアの格好をしていた。  
「・・・」  
「これでもう、手も足も出せないよねマリア」  
「あーん、胸が突き出るように縛られちゃったよー!(タプンタプン)」  
 ソフィアは亀甲縛りにされ、悲鳴をあげる。  
「・・・・・・」  
「さあ、早く降伏しないと人質の命が無いぞ!」  
「はやくー、私の巨乳が締め付けられちゃうよー!(プルルンプルルン)」  
 ソフィアは身体を揺らして、豊満な胸を揺らす。  
「・・・・・・・・・」  
「どうしたんだいマリア?早く銃を捨てるんだ」  
「んもうー、いくらマリアさんに無いからと言っても、私の胸に見とれてる場合じゃ  
ないでしょー(ボインボイン)」  
「グラビティィィ・ビュレット!」  
 マリアの銃口から青白い球体が発射され、ソフィアを襲う。  
「きゃああああ!!」  
 哀れバーチャルソフィアは粉々に散布してしまった。  
「な、何てことするんだよ!人質を撃っちゃあ駄目じゃないか!?」  
「ごめんなさい。あまりにも二つの垂れた物体が目障りなので、つい撃ってしまったわ」  
 そのまま照準をフェイトへと向ける。  
「さて、デカ乳好きのモンスターには、とっとと消えてもらおうかしら」  
 マリアの目は本気だった。  
 
「ごめんよマリアァッ、ちょっとやってみたかっただけなんだよぉぉぉっ!」  
 慌ててフェイトは、白髪に黒装束のキャラを触手で手繰り寄せる。  
「助けてネルさん!マリアの怒りを鎮めて欲しいよぉぉぉっ!」  
「バーチャルキャラの私で説得できるのかい?」  
「ああ、そうだった!ごめんなさいマリア!許してくださいマリア!命だけは助けてよ  
マリアァァァァッ!!」  
「・・・はぁ〜、もういいわ」  
 モンスター姿で泣きじゃくって懇願するフェイトを見て、呆れかえったマリアは  
怒りの感情がすっかりくすぶっていた。銃を捨て、両手を上げる。  
「ほら、武器を捨てたわよ。早くネルを開放してもらおうかしら?」  
「許してくれるの?嬉しいよ、ありがとう!でもまずはマリアの動きを封じなくっちゃ♪」  
 嬉々とした表情でフェイトは二本の触手をマリアへと向かわせる。  
「ほんっと、立ち直りが早いわ・・・」  
 フェイトの変わり身の早さに半ば感心しているマリアだが、その間に触手が両腕を絡めていく。  
「気持ち悪いわ・・・」  
 粘液がまとわりついた触手から出るヌメヌメとした嫌な感触が、服越しに伝わってくる。  
このシチュエーションが終わったら、すぐに洗濯しよう。例え実際の服にはなんとも  
なくても気分的に良くなかった。  
「うん、これでもう動けないな」  
 マリアの腕の自由を奪い、満足そうにフェイトがうなずく。そして次に発せられた  
言葉は、マリアの予想外とするものだった。  
 
「楽しみだなあ、マリアが触手を突っ込まれて悶える姿が見られるんだ」  
「なっ!?」  
 瞬時にしてマリアの顔に驚愕の表情が浮かぶ。  
「どういうことよ、打ち合わせと違うじゃない!」  
 この後悪の幹部候補生となったフェイトが現れ(モンスターキャラはそのまま固定)、  
街中で白昼堂々とフェイトに陵辱される、そういう打ち合わせだったのだ。  
「いやあ、あのシナリオは嘘なんだ。だって触手プレイをしたいといったら、マリアが  
断ると思ってさ」  
「あたりまえよ!モンスターにやられたくなんてないわ!」  
「大丈夫だよ、新鮮な感覚が味わえて気持ち良いと思うな」  
「そんなわけないわ!もう帰らせてもらうわ!」  
 憤慨したマリアがバーチャルルームからログアウトしようと念ずる。  
「え・・・?」  
 しかし、状況は変わらない。いつまで経ってもこの世界から抜け出せないのだ。  
「おかしいわね・・・?」  
「無駄だよ」  
 フェイトが勝ち誇った顔で高らかに言う。  
「僕しかマリアをログアウトが可能させるように、回線をいじっておいたんだ」  
「なんですって!?」  
 マリアに焦りの表情が浮かぶ。慌てて触手を振りほどこうにもうまく力が入らない。  
 
「こ、恋人の嫌がることをするなんて最低ねっ、ドメスティックバイオレンスだわ!」  
「うん、僕もちょっとひどいかなあ、やっぱり辞めようかなあと思ったんだ。でも―――」  
 フェイトが自分のパラメーターを見やる。体力の数字が赤く、残り二桁の表示だった。  
「でも、瀕死のダメージを負ったんだ。これは仕返しをしなくっちゃな」  
「う・・・」  
 確かにやりすぎだったとマリアは自問した。銃を持つと無性に撃ちたくなるのは、  
彼女の悪い癖だった。  
「・・・わかったわよ、気の済むようにすればいいわ」  
 マリアは観念した。それに本当に嫌だった場合は、フェイトも止めてくれる性格だと  
いうのも、承諾した理由のひとつだった。  
「ほんと!?嬉しいなあ」  
「けど、絶対に感じたりはしないわ。さっさと終わらせてよ」  
「それはどうかな?基本的に僕の指なんだから、すぐに気持ちよくなれるさ。それに  
マリアはマゾだしね。」  
 にこにこしながら語るフェイトに、マリアは即座に反論する。  
「わ、私はマゾなんかじゃないわ!」  
「そうだったんだ。うん、そういうことにしておくね」  
「ほ、本当なのよ・・・」  
 だが言葉とは裏腹に、マリアの心の中で被虐心が現れ、大きくなろうとしていた。 
 
「ネルさん、マリアのプロテクターを外してくれませんか?」  
「ああ、いいよ」  
 フェイトに頼まれたネルがマリアの下へ歩み寄り、プロテクターに手をかける。  
「ここを外すのかい?」  
「え、ええそうよ」  
 ネルのつり目の下から見上げる表情に、マリアはどきどきしてしまう。  
ネルの整った顔立ち、落ち着いた雰囲気、スレンダーな肢体。すべてネルそのものと  
いっても過言ではなかった。  
「フェイト、ひとつ聞いていいかしら?」  
「なんだい?」  
「さっきのソフィアといい、どうして仲間の色違いのキャラクターがいるの?」  
「よく聞いてくれたね」  
 フェイトが得意気な顔をして、アイテム欄から紫のDVDソフトを取り出す。  
「これはディレクターズカット版という、このソフトのアップデータを手に入れたんだ。  
これを使えば僕たちのクローンが造れるんだよ」  
 
「そう、私もそのクローンの一人なのさ」  
 プロテクターを外させたネルが、続いてマリアの服のチャックをずらす。  
「いやっ!?」  
「おやおや、ずいぶん色っぽい下着を着けているんだね」  
 服の下から現れたのは純白のシルクのブラジャーだった。  
「普段はあんなに気が強いのに、フェイトの前では甘えん坊さんなんだね」  
 耳元で甘く囁かれ、マリアの顔が赤面する。  
「ちょ、ちょっとフェイト、止めさせてよ」  
 マリアが助け舟を催促するが、そのフェイトはボーっと成り行きを見守っている。  
「ネルさん色っぽいなあ、このまま最後までしてもらうのもいいかなあ」  
「ふふっ、フェイトもそう言っていることだし、女同士楽しもうとするかい」  
 ブラジャーを脱がせ、マリアの耳たぶをそっと噛むネル。  
「え、ええっ!?」  
 予想外の展開にマリアが戸惑いを隠しきれなくなったその時。  
 
「ヒューヒュー、いいぞー、そのままストリップを開始しろー!」  
「こいつは面白くなってきたぜ。マリア、ちゃんと喘げよ!」  
 外野の一般市民が聞きなれた声で野次を飛ばす。  
「どうしてクリフが、それも二人いるのよ!?」  
 そう、髪や服の色こそ違えど、紛れもなく二人のクリフがそこにいたのだ。  
「ああ、一人につき最大二体までクローンを造ることができるんだ。もちろん本物じゃ  
ないから安心していいよ」  
「早く消して」  
「ええっ、なんでさ!?」  
「消さないと、スフレの落書きを君の背中に刺青として焼き付けるわよ」  
「それだけは勘弁してくれよ!分かった、消すよ!」  
 フェイトが慌ててバーチャルキャラを消去する。どうやら消去するときは、いっぺんに  
全ての人を消す必要があるらしい。今、バーチャル世界にいる人影は、マリアとフェイト  
の二人だけになった。  
「ちぇっ、ギャラリーがいたほうが雰囲気出るのに・・・」  
「クリフだけは止めて」  
 マリアの顔は真剣だ。例えバーチャルでも、筋肉変態バカにエッチを見られることは、  
マリアのプライドにまずいシチューをぶっかけられたような屈辱であるのだ。  
「ま、いっか。それじゃあ、人もいなくなったことだし、激しくいくから」  
 フェイトの言葉とともに、触手がマリアに襲い掛かる。触手は物干し竿並に太くなっていた。 
 
 まず、2本の触手がマリアの両足首に巻きついた。  
「んっ・・・!」  
 ストッキングを通して、触手が這っていく感覚がマリアに伝わってくる。  
「やっぱり馴染めそうもないわ・・・」  
 マリアが小さく嘆息する。触手自体は人間の指とほぼ同じ感触の体温や肌触りなのだが、  
いかんせん粘液のヌメヌメした感触が、快感とは遠くかけ離れているのだ。  
「早く終わって欲しい・・・」  
 そんなマリアの心中を知ってか知らずか、触手はゆっくりと渦を描くようにして上昇する。じっくりと、じっくりと、時間はたっぷりあるといわんかのように。  
「まだ触手はいっぱいあるんだ。有効活用しなくっちゃ」  
 フェイトの微笑とともに、数本の触手がマリアの服の開けられたチャックから、  
中に入ってくる。  
「ひっ・・・あっ・・・!」  
 触手はマリアを様々な形で包み込んでゆく。あるものはわきの下を、あるものは胸の  
谷間を、そしてあるものは腰に巻きついていく。  
「や・・・、これ、身体に害がありそうなんだけど・・・」  
「そんなことないよ。バーチャルなんだから、身体には無害さ」  
「でも・・・」  
「心配しないで。大切なマリアの身体なんだ。絶対に傷つけたりなんかしないよ」  
「わかったわ・・・、んっ・・・!」  
 触手に胸の周りを這われ、マリアは小さくうめく。  
「んうっ、ゼリーがまとわりついているみたいね・・・」  
 先ほどまでの服越しとは違い、地肌に直接絡んでくる触手。その感触のほうがマリアに  
とって幾分ましだった。  
 
「このくらいでいいかな・・・、よいしょっと」  
「ひゃっ!?」  
 マリアが悲鳴をあげた理由、それは空中に持ち上げられたからだ。  
「ちょっと、おろしてよ・・・!」  
 足をつけている間は、地面から安心感をもらっている気がしたのだが、重力を失った  
ことにより、マリアは不安な気持ちになってきた。  
「聞いて―――」  
「じっとして」  
「わ、わかったわ・・・」  
 フェイトの小さな、しかし意思のある声に、マリアはしたがった。  
「そろそろかな」  
 マリアのひざまで巻きついた二本の触手に、余った触手が近づいてくる。一方、  
巻きついている触手の先が、膝上の部分のストッキングにひっついた。吸っていると  
言ったほうが適切かもしれない。  
「慎重にいかないと・・・」  
 余った触手が巻きついた触手のそばのストッキングにひっつき、互いの触手が  
反対方向に力を入れ、ストッキングを軽く引き裂いた。  
「何するつもりなの?」  
「こうするのさ」  
 訝しげに訪ねるマリアに対して、フェイトは態度で答えた。  
 
「あっ!」  
 不意に引き裂かれたストッキングの穴に触手が入り込んでくる。  
「んんっ・・・!」  
 侵入した触手は、太腿を撫でながら少しずつ上昇してくる。  
「あ・・・は・・・!」  
 敏感な部分を刺激され、マリアの唇から艶っぽい声が漏れる。  
「どうやら敏感な部分は触手でも感じるみたいだね」  
 フェイトが小悪魔な笑みを浮かべる。  
「いやらしい身体だ」  
「う、うるさいわね・・・」  
 マリア自身も意外な反応に戸惑っていた。だが、そんな心とは裏腹に身体はピクンと  
反応してしまう。  
「ちょっと足をひろげてもらおうかな」  
 腰の付け根まで巻きついた触手がマリアを開脚させる。  
「やっ、恥ずかしいわ・・・!」  
 マリアが抵抗しようにも、力がうまく入らない。なすすべも無く足を広げられ、  
スカートを捲り上げられた。  
「へぇ、今日はパンツ履いてなかったんだね、ありがとうマリア」  
「ん・・・好きなんでしょ、ストッキングを破いてエッチするのが」  
「ああ好きだよ。エッチすることもだけど、すすんでいやらしいことをするマリアもね」  
「そんなこと言わないでよ・・・」  
 フェイトに喜んでもらおうと今日はわざと下着を履かなかったマリアだが、いざ指摘  
されると己の痴態行為に恥じらいを感じる。  
「わかった、それじゃあ態度でお礼をするね」  
 
 それとともに胸を這いずり回っていた触手が、先端を左右の乳首につけた。  
「ひあっ・・・、吸ってる・・・!」  
「そうさ、触手の先を僕の口みたいに変形したのさ。どう、気持ち良いかな?」  
「それは・・・その・・・」  
 マリアは本当は気持ちよかった。だが触手に弄られているという事実が、言葉にする  
ことを躊躇わせた。  
「ん・・・ふ・・・!」  
 胸の触手はあるときは片方ずづ、またあるときは両方一度に、不規則に乳首を吸い上げる。乳首の刺激から逃れようと身体を振るが、そんなことでは触手は離れはしない。  
 そして、脚の触手もマリアの敏感な部分を中心に絶えず這いずり回っている。  
 マリアの身体は火照り、性感は次々と高められていった。  
「ああ、答えなくてもいいや。ここが黒く変色してきたからもうわかったよ」  
 余った触手の先がマリアの股間に軽く触れる。  
「ふあっ!?」  
 だがそれだけでも、マリアには興奮のスパイスとなる。  
「感じたね。それじゃ、こうするとどうなるのかな?」  
 股間の中心ラインを、触れるか触れないかという絶妙のタッチでなぞる。  
「ん、くふううぅぅぅ・・・!」  
 マリアの身体に電撃が走り、すぐに快感へと変わる。無意識のうちに腰がプルプルと震えた。  
 
「へえ、触手で感じてるんだ。誇り高きクォークのリーダーのマリアが、人外の生物に  
触られて感じてるんだ。リーダーとして恥ずべき行為だよね」  
「そんな風に言わないでよ・・・!」  
「クリフたちに知られたらなんて言われるだろうな」  
「嫌!絶対に言わないで!」  
 マリアは悲鳴をあげて頼む。いくら特殊プレーとはいえ、このことが部下たちに  
知れたら、皆になんと思われるのか。ミラージュには呆れかえられ、マリエッタには  
軽蔑の眼差しで見られ、クリフにはおかずにされてしまう可能性がきわめて高い。  
「そうだね。彼氏としてマリアのプライベートは守ってあげなくっちゃ」  
フェイトはそう言いながら、触手をストッキング越しに股間の間へ通す。  
「そのかわり、マリアにはたっぷりと鳴いてもらうから」  
 そしてそのまま触手を前後に這わせ始めた。  
「ひゃっ、はっ、あぁぁ・・・!」  
 刺激に耐えられず、マリアの唇から嬌声が漏れる。ストッキングの黒いシミが少しずつ、  
だが確実に広がってゆく。  
「うん、マリアの服やストッキングの内側で、触手が蠢いているのがはっきりとわかるよ。  
とってもエッチな光景だな」  
「んくっ、あ、ああぁ・・・!?」  
 マリアは虚ろな目で服の内側を蠢く触手を見て、身体全体が嬲られていることを視覚で  
認識し、快感へと伝達する。  
「んうぅぅ、身体中を弄られてるぅ・・・」  
触手は粘液の滑りを利用し、絶えず動きつづけている。最初は気持ち悪いだけだった  
粘液も、耐性がついたのか今ではローションのように感じられていた。  
 
「んはあぁぁっ、気持ちいいぃぃ・・・!」  
敏感な太腿を擦り這われ、性感帯の乳首を吸われ、愛液が湧き出る泉を刺激され、  
マリアの息が荒くなり、艶のある吐息を出す。そして、徐々に快楽の頂点に向かってゆく。  
「んふううぅぅ、んあああぁぁっ!もう、もう駄目っ!」  
 そして絶頂を迎えようとしたマリアだが、フェイトはその変化を見逃さない。  
「ふぅ、ちょっと休憩しようかな」  
「ああっ・・・!あ・・・?」  
 不意に触手の動きが止まり、マリアの絶頂がお流れとなった。呆気にとられたマリアは  
フェイトに尋ねた。  
「どうして止めるのよ・・・?」  
「どうしてって、マリアは触手でイキたかったのかい?そんなことは無いよね、触手で  
無節操にイキたいなんて思うのは、真性のマゾだけだよ。それともやっぱりマリアは  
マゾなのかい?」  
 訝しげな口調で尋ねるフェイトだが、顔は笑っていた。  
「ち、違うわよ!私がマゾなわけないでしょ!」  
 自他ともに認める高飛車で女王様な性格のマリアとしては、マゾと認めることは自分の  
存在を否定するような意識なのだ。  
 
「ごめんごめん、聞くだけ失礼だったね。それじゃあ、引き続きマリアの感じた顔を  
楽しませてもらおうか」  
 その言葉と終了とともに触手が活動を再開する。  
「ああっ!?んううぅぅぅっ・・・!」  
 マリアの静まりかけた欲情がまた大きくなってきた。  
「恍惚の表情がとても色っぽいよ。そうだ、ここも刺激してあげないと」  
 手持ち無沙汰だった触手が、マリアの秘豆に近づいていく。  
「んあぁっ、そこは・・・!」  
「へえ、ぷっくりと膨れているんだなあ。痛くないように刺激するからね」  
 次の瞬間、マリアの秘豆が軽く刺激される。  
「んああっ!あ、あっ!?」  
 刺激の大きさに驚いたのもつかの間、秘豆を柔らかいタッチで弄られ続ける。  
「あはああぁぁぁぁっ!イイイィィィィッ!」  
 マリアの喘ぎ声が大きくなり、腰ががくがくと振るえる。  
「おっと」  
 すんでのところでまたしても触手が活動を停止する。  
「そんな・・・、あぁ・・・」  
「ごめんごめん、危うくイカせそうになっちゃった。マリアのプライドは守らないとね。  
・・・どうしたんだい、マリア?どうして不機嫌そうな顔をしているんだい?」  
「はあっ・・・はあっ・・・、わかってるくせに・・・」  
 顔を赤く染めながら、マリアはフェイトをにらみつける。しかし、フェイトは軽く受け流す。  
「ごめん、わかんないや。ちゃんとマリアの口から説明してよ」  
「うぅ・・・、その・・・」  
 身体の疼きはもう止められそうにない。これ以上生殺しには耐えられない。マリアは  
もう限界だった。  
 
「イキたいの・・・」  
「なんだい?よく聞こえなかったよ」  
「お願いイカせてぇっ!触手でイカせてほしいのぉっ!」  
 悲鳴にも近い叫び声でマリアは懇願する。  
「そっか、それじゃあマリアはマゾなんだね」  
「そうなのぉっ!私は触手にいやらしいことをされてるのに、あそこをヌルヌルさせて  
感じまくる卑しいマゾなのおおぉぉっ!」  
 そう叫び声を出した直後、マリアは自分の発した言葉の意味に気づく。  
「あ・・・、ち、違うの、これは・・・」  
無意識のうちに、自らを被虐する言葉を言っていたのだ。マゾのする行動だった。  
「すごいなあ、マリアが自分からそんなにエッチな言葉を言うなんて思わなかったよ」  
「お、お願い、早くして」  
「わかった。マゾのマリアのために、触手をマリアの中に入れてもいいかな?」  
「んっ・・・、お願いするわ・・・」  
 フェイトにマゾといわれて、マリアの身体がぴくんと反応する。今のマリアは被虐心と  
羞恥心で埋め尽くされていた。  
そんなマリアをよそに、フェイトは触手を操ってストッキングの股間の部分を破り、  
秘裂を剥き出しにさせる。  
 
「それじゃあ入れるよ」  
「ええ・・・」  
 マリアが頷くとともに、今までより太い触手が一気にマリアの膣内に挿入された。  
「ふああああぁぁあああっ!」  
 異物に膣内を埋め尽くされ、中から押し広げられる感じの圧迫感に、マリアは快楽を  
掴み取った。  
「そうとう欲しかったんだね、触手がぎゅうぎゅう締め付けられているよ」  
「そうなの!ねえ、早く動かして、ぐちょぐちょにかき回して!」  
「わかった、それじゃあ一気にいくよ」  
 瞬時に触手が前後に動かされ、敏感な場所を中心に激しくかき回す。  
「あっ、あっ、ふあっ、あっ、ふあっ、ああっ!」  
 触手の出し入れとともに、リズミカルにマリアの口から喘ぎ声が漏れ、涎が垂れ落ちる。  
「聞いてごらん、マリアのあそこからいやらしい音が漏れているよ」  
「ああぁっ、すごいのっ!ぐちゅぐちゅ聞こえるのっ!いっぱい擦られてるのっ!」  
 眼で感じ、耳で感じ、身体で感じ、マリアはあっという間に頂点へ高められていく。  
「駄目っ、イクッ、イクッ、イクウゥゥゥゥーーーーッ!!」  
 マリアは絶頂の快感に身体を仰け反らせ、大量の愛液を放出した。 
 
「んっ・・・、んんっ・・・!はぁっ、はぁっ・・・」  
「どうだった?触手プレイは満足してくれたかな?」  
「そ、そうね・・・、少しだけ、はぁっ・・・よかったわ・・・」  
 まさかいつものフェイトの時以上に感じたとは言えない。絶頂の余韻に身体をぴくぴく  
震えさせながらも、マリアは強がりを見せた。  
「そっか。それじゃあ、もっと激しく攻めようかな」  
「はぁっ、はぁっ・・・どういうこと?」  
「こっちも一緒に入れるんだよ」  
 一本の触手の先がマリアの菊門に触れる。  
「嫌よっ、前と後ろを一度になんて!」  
「大丈夫だよ。マゾのマリアならすぐに受け入れるさ」  
 マリアの意向は却下され、菊門に触手が侵入していく。  
「んうぅぁああっ・・・、あああああっ・・・!」  
 菊門は本来、汚物を挿入される器官ではない。だが、フェイトに開発されたマリアの  
ものは、粘液を多めに出している触手ということもあり、やすやすと入っていく。  
「すごい締め付けだね、とっても気持ち良いよ」  
「きついの・・・、んんっ、大きいのが入ってるの・・・!」  
「でもとってもお気に入りみたいだね。あそこがキュッと締まったよ」  
「あ・・・」  
 フェイトの指摘どおり、菊門に挿入されたという被虐心が、マリアの性感情を高ぶらせている。  
「どうする、マリアがどうしても嫌だというなら、ここで止めてもいいけど」  
「そう?そうじゃあ止め―――」  
 
 マリアが拒否の言葉を言おうとした、そのとたんに身体が疼く。  
「あ・・・」  
 身体が欲していたのだ。前後の穴をいっぺんにかき回されたいと、身体が要求して  
いたのだ。触手が動く姿を想像し、自然と腰をふりふり振る。  
「どうしたんだい?」  
「う、動いて欲しいの・・・、前と後ろの両方を動かして欲しいの・・・んっ」  
 恍惚の表情で承諾の言葉を言うと、またマリアの膣内が締まる。今のマリアには、  
自分の言葉も興奮の材料になっていた。  
「わかった。淫乱のマリアのために動かしてあげるね」  
「誰が淫乱、ふああっ!?」  
 マリアの言葉が終わらないうちに、触手が動き始めた。  
「やっ、擦れて、擦れて、ひああぁぁっ!?」  
 前後の触手の互いに違うテンポの長いストロークに、マリアはまともに喋ることができない。  
「あんっ、あっ、あっ、あんっ!」  
 ビクビクッと膣内が震え、キュキュッと後ろがわが締まり、激しく揺すられた秘裂から  
愛液がこんこんと湧き出る。  
「あんっ、あっ、ら、らめっ、おかしくっ、おかしくなるのぉっ!」  
 膣内をぎゅうぎゅう締め付け、腰をふるふる動かし、やがてそのときを迎える。  
「ふああぁぁっ!あっ、あはあああぁっぁぁーーーーーっ!!」  
 マリアは2度目の絶頂を向かえ、身体を大きく跳ね上げた。  
 
「はぁっ、はぁっ、すご、かったわ、はぁっ、はぁっ・・・」  
「気持ち良かったみたいだね。でも僕はまだ満足していないよ」  
 フェイトが抑揚のない声でマリアに語りかける。  
「はぁっ、はぁっ・・・、まだ続けるの?」  
「ああ、すべての触手を一度に動かすよ」  
「えっ?ひやあぁっ!?」  
 触手たちが行動を一斉に開始し、マリアの身体全身に性交を与える。  
「あんっ、ああっ、はふんっ、ひあぁっ、ああぁっ!」  
 胸に蠢き、乳首を吸い、太腿に這い、お尻を擦り、そして二つの穴に抽挿を繰り返す。  
「くあぁっ、かららがっ、しょくひゅれっ、いっぱいに、ああぁぁっ!」  
そんな触手の嬲りを、マリアは全身で受け止める。  
「らめっ、すろいっ、すろすいるのおおぉぉぉっ!」  
 恍惚の表情したマリアが、ろれつの回らない口調で悶え狂う。  
「そうだ、ここをいじるのを忘れていたよ」  
 触手の一本が、マリアの秘豆に接近する。  
 
「らめぇぇっ、そこいりっちゃらめぇぇぇっ!」  
 甘えた声でマリアがお願いするが、当然聞き入れてもらえない。触手が秘豆に触れ、  
愛撫を開始した。  
「ひああぁっ!?」  
「これで身体の性感帯は全部弄っていることになるね。思う存分狂っていいよ」   
「あああっ、きもちひい、きもちひいのぉ!」  
 マリアの頭の中が快楽でいっぱいになり、欲情のままに喘ぎまくった。  
「そろそろ僕も出そうかな」  
 頃合いを得たのかフェイトが射精の準備に入る。  
「あああ、らしてぇっ、なかにいっぱいらしてぇぇぇっ!」  
 膣内が触手をがっちり咥えこむ。マリアもまた昇りつめようとしていた。  
「それじゃあ、出すよ・・・!」  
 フェイトの合図とともに、挿入している触手は粘液を中だしし、胸の触手は乳首を  
思いっきり吸い、その他の触手はマリアの身体へありったけの粘液を放出した。  
「ひああああぁぁっぁぁああーーーーーーっ!!」  
 かつて味わったことのない快楽に支配され、絶頂に昇りつめたマリアは、そのまま  
意識が薄れていった―――。  
 
 数日後。  
 マリアとフェイトは再びバーチャルルームへ来ていた。  
 二人は再び触手を使ったプレーを行なっている。裸にされ、四肢を触手に巻きつかれて  
四つんばいにされていた。  
「ふぅ、動物みたいでお似合いね、フェイト」  
「マリア、どうしてこんなことをするんだよ?」  
 ただし、立場はマリアのほうが上にあるが。  
「その前に聞きたいことがあるわ」  
「なんだい?」  
「ここ数日、精液の出が悪いのはどうしてかしら?」  
 最近、終わるのが早かったので、マリアは不審に思っていた。  
「え、そ、それは、毎日トレーニングで疲れているからだよ」  
「そうなの、そのトレーニングの相手というのは、ミラージュのクローンかしら?」  
「ぎくぅっ!」  
「へえ、その表情だと、やっぱりメイド服を着たクローンミラージュを使っているのは君ね」  
 そう尋ねるマリアの顔は薄ら笑いだ。  
「あ、ああそうさ!ミラージュさんのクローンを相手にトレーニングを積んでいるんだよ」  
 フェイトがありありと動揺の表情をとりながら答える。  
「とぼけないでくれないかしら?君がミラージュクローンと、毎日ご奉仕プレーとして  
フェラチオさせていることはわかっているのよ」  
「違うよ!僕がしてもらっているのはパイズリなん・・・あ」  
 フェイトがしまったという表情をする。誘導尋問に引っかかったのだ。  
 
「そうだったの・・・。ごめんなさい、胸が小さくて」  
 無感情な声でマリアが話す。  
「うわあぁっ、ごめんよマリア!どんなものか試してみたら病みつきになったんだよぉぉぉっ」  
 フェイトは頭を地面に擦り付けてへタレた声で謝る。  
「別に怒ってないわ。私の愛情が足りないからいけないのよね」  
 確かにマリアは笑っていたが、身体から発せられるプレッシャーはフェイトを恐怖に  
陥れるのに十分なものだ。  
「だから今日は、鞭でたっぷりと可愛がってあげるから」  
 鞭をピシィッと伸ばしながら、マリアは冷酷な笑みを浮かべる。  
「や、やめるんだ!そ、そうだ、マリアはこの前、自分はマゾだって言ったじゃないか」  
「この前?」  
 マリアはいぶかしげな表情をする。  
「そんな昔のことは忘れたわ」  
「うわあぁっ、だれか助けてくれよぉ、本気で怒ってるよぉ!」  
 フェイトがなんとか逃れようと身体をもがくが、触手は離れることはない。  
「さあ、ゆっくり楽しみましょう」  
 この後、フェイトが生ける屍となるまで、乾いた鞭の音が続くこととなった―――。 

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