午後の暖かい陽射しが舞い降りる、ぺターニの宿の一室で、マリアは休暇をとっていた。  
 コーヒーをカップに注ぎ込みながら、一人呟く。  
「今日の味はどうかしら」  
 自慢の青い長髪をかきあげた後、カップに鼻を近づける。  
「いい匂い・・・」  
 コーヒーの香りを堪能すると、一口含む。  
「ん・・・うん・・・」  
 マリアの舌に苦さと甘さが同居した、コクのある味が絡みつく。  
「美味しいわ・・・」  
 マリアは満足すると、薄笑いを浮かべる。  
「フェイトったら、教え込んだだけあって、私好みのものを選べるようになったじゃない」  
 マリアの脳裏に調教、もとい教育してきた相手が浮かぶ。ちなみに現在フェイトに、  
パシリとして菓子を買ってくるように命じている。  
「マリアさんはいるですか」  
 唐突に幼い声とともに、扉からノックの音がする。  
「その声はアクアね。いいわよ入ってきても」  
「では失礼するです」  
 入ってきたのは細工クリエイターのアクアだった。  
「チリコも失礼するよー」  
 そして同じく細工クリエイターのチリコも入ってくる。彼女らの作成した  
アクセサリーは、戦闘を補助する意味で非常に役立っている。重要な仲間だ。  
 
「何のようかしら?」  
「ひとつお願いがあるのです」  
「たのもー」  
 マリアの問いに対して二人も問いで答える。  
「私に頼みごとがあるのね。いいわよ、ちょっと待ってもらえるかしら?」  
 とりあえずコーヒーを飲み終えてから話を聞こうと、一気に口に含んだ。  
 しかしアクアは待ってはくれずに、すぐさま質問に入る。  
「フェイトさんとどんなエッチをしているですか?」  
「ぶっ!?」  
 あまりに唐突な言葉に、マリアはコーヒーを思いっきり噴いた。  
「あーあ、汚いなー」  
 チリコがケラケラ笑うが、マリアはそれどころではない。  
「な・・・、なんでそんな事を聞くのよ・・・?」  
 マリアの声は上ずっている。動揺は隠せそうになかった。  
「あたしのパパさんとスターアニスさんが、付き合っているのは知っているですよね」  
「ラブラブだよー」  
「え、ええ・・・」  
 アクアのクズ親父ことエヴィアとスターアニスも、細工クリエイターだ。二人は相当  
愛し合っている。先日、ラブラブ石破天驚拳の練習をしているところを目撃したためだ。  
間違いない。  
「二人はわき目も振らずイチャイチャしている、困った人たちです」  
 アクアはやれやれとジェスチャーをした後、声のトーンが少し下がる。  
「ところが夜の営みが下手なのです。行為の後の二人に会いに行くのですが、決まって  
物足りなそうにしているスターアニスさんに、クズ親父が平謝りをしているのです」  
「会話の内容を盗み聞く限り、愛撫をサボっているわけじゃなさそうだよー」  
「いつもパパさんとお風呂に入るですが、十分な大きさを持っていたです」  
「早漏ってわけでもなさそうだしねー」  
「いえ、その・・・」  
 小柄で愛くるしい姿をしている二人が、卑猥な会話をしているのを聞くと、マリアは  
いたたまれない気持ちになる。(もっともチリコの方は相当な年なのだが)。  
 
「そこでです!」  
 アクアがビシィッとマリアを指差す。  
「ソープ愛の異名を持つマリアさんのSEXを、ぜひ参考にしようと思ったのです」  
「誰がソープ愛よ!私の通り名はホークアイよ!」  
 とんでもない通り名を言われ、マリアはヒステリー気味に突っ込む。  
「えー、アバスレの18禁術士という人が言ってたよー」  
「そんな術士なんていないわよ!それにフェイトとの行為なんて、恥ずかしくて言える  
わけないでしょ!」  
「まあまあ、いいじゃないか、マリア」  
 不意にマリアの耳に、聞きなれた声が入ってくる。  
「フェイト!?」  
「話はすべて聞かせてもらったよ」  
 マリアが振り向いた先には、フェイトがガラガラと窓を開けて、中に入ろうとしていた。  
「ちょっと、どこから入ってきているのよ!?」  
「マリアを驚かせようと思ってね。ところが入ろうとしたらアクアたちが来たから、  
しばらく様子をみる事にしたんだ」  
 そして部屋の中に入るなり、マリアのもとに歩み寄り、優しく抱きしめた。  
「きゃっ!?」  
「さあマリア、僕たちの愛の行為をアクアとチリコに見せてあげようよ」  
 そう言ってマリアの頬にキスをする。  
「おお、実践をしてくれるですか。一心不乱に見るです」  
「どんな風に感じるのかなー♪」  
 ちびっ子二人の要チェキゲージがぐんぐん上昇していく。  
 
「フェイト、は、恥ずかしいから離しなさいよ」  
「嫌だ、離さないよ」  
 マリアは手を振り解こうとするが、フェイトの抱きしめる手が強くなり、動けない。  
「人前でするのだけは止めて、お願い」  
「マリアの意見は聞いてないよ、僕がしたいんだ」  
「そんな・・・」  
「マリア」  
 マリアの背中を擦りながら、フェイトが耳元で強く囁く。  
「僕たちの約束を忘れたのかい?」  
「っ・・・!」  
 その瞬間、マリアの身体がピクリと振るえ、顔が紅潮した。  
「約束とは何ですか?」  
「知りたいよー、教えてー」  
 フェイトの意味深な言葉に、アクアたちは興味を示す。  
「ああ、いいよ。僕とマリアは付き合う上で、ひとつの約束事をしたんだ。普段は僕を  
どのようにこき使っても良い、その代わりエッチをするときは僕の言うことを何でも  
聞くように、ってね。そうだろ、マリア」  
「え、ええ、確かにしたわ・・・」  
 マリアは顔を背ける。フェイトとの数々の淫らで過激な性行為を思い出し、彼を  
直視出来なくなったためだ。  
「まさかクオークのリーダーの立場であるマリアが、大事な約束事を破る小心な人物な  
わけないよね」  
「う・・・」  
 責任感のあるマリアは、リーダーという言葉に弱い。自分の振る舞いが、クオークの  
メンバー全員に影響すると思っているからだ。  
「わかったわ、好きにして・・・」  
 マリアは観念してフェイトに抱きつき、彼にすべてをゆだねる事にした。  
 
「ありがとう、マリア。そんな素直なところが大好きさ」  
 フェイトは優しく微笑むと、マリアに唇を合わせる。  
「ん、んぅ・・・」  
 そして舌を入れ、お互いの唾液を混じりあわせた。  
「おお、迫力あるディープキスです」  
「やっぱ場数踏んでる人は違うよねー」  
 アクアたちが感心している中、唾液の絡み合う音が続いていく。  
「ん・・・、う、ん・・・」  
「ふぅぅん・・・、んっ、ん・・・」  
「なんだかんだ言って、マリアさんやる気満々です」  
「うんうん、チリコ達が見ている前でこんなに濃厚なキスをするなんて、根が淫乱な  
証拠だよー」   
などとアクアたちが囁きあっているうちに、マリアの背中を愛撫していた手が下へ行き、  
お尻を触り始める。  
「んぅぅ・・・、ふぅぅ・・・」  
 マリアは身体を触られている気持ち良さと、人に見られている恥ずかしさで、気が遠く  
なりそうだった。  
「マリアさんに動きが出たです。片足を上げてフェイトさんに絡ませようとしているです」  
「それはねーアクアちゃん、早くエッチがしたいよーっていう合図なんだよー」  
「んっ、ちっ、違うわっ」  
 マリアは唇を離して、慌てて否定の言葉を述べる。だが身体はすっかり出来上がって  
しまい、次の段階を求めていた。 
 
「そうだね、そろそろ始めようか」  
 フェイトはマリアを抱き寄せたままソファーに向かう。  
「さあマリア、いつものように両手を後ろに組んで」  
「え、ええ・・・」  
 マリアは言われたとおりにすると、フェイトのアイテム欄から取り出した器具で、  
腕を固定される。  
「どうして腕を縛り付けるのですか?」  
 アクアが素朴な疑問を投げつける。  
「それはね、マリアは拘束されたほうが感じるマゾだからだよ」  
「ち、違うわ!」  
「へー、違うんだ」  
 慌てて否定するマリアに対して、フェイトが意地悪な笑みを浮かべる。  
「と、当然よ!君がどうしても私を縛りたいというから、仕方なく付き合ってるだけよ!」  
 本心はともかく、人前でマゾと言われるなど、マリアのプライドが許さなかった。  
「そうなんだ。まあいいや」  
フェイトはマリアを後ろから抱きかかえたまま、ソファーに深々と座った。  
「さあマリア、僕の上に脚を広げて座って」  
「わかったわ・・・」  
 M字に開脚した脚の内側を、即座にアクアたちが嬉々として覗き込む。  
「おおぉ、股間が濡れ濡れです」  
「ほんとだー。ねえ、なんでパンツを履いてないのー?」  
 アクアたちの指摘どおり、マリアは下着を履いていない。そのため、口づけにより  
感じて溢れた蜜が、パンストに直接濡れていたのだ。  
 
「いい質問だねチリコ。それはね・・・」  
 フェイトがマリアのスカートの中に手を入れる。  
「いつでもすぐにエッチが出来るようにするためさ」  
 その言葉とともに、パンストを股からビリビリと引き裂く。  
「あ・・・!」  
「おおぉ、漆黒のパンストの中から、桃色の花びらが出てきたです」  
「綺麗でエローい」  
 その結果、マリアの桜色の花弁が露になる。  
「んんっ・・・!」  
 同時にマリアの頬も桜色に染まった。  
「やっぱり恥ずかしい・・・!」  
 マリアは羞恥に耐え切れず、脚を閉じようとした。  
「勝手なことをしては駄目だよ」  
しかしフェイトに膝を捕まれ、再び広げられた。  
「だって・・・」  
 本当は続きをして欲しいが、それは二人っきりの場合だ。マリアは恥じらいの視線で  
フェイトに懇願した。  
「しかたないなあ・・・」  
 呆れた声を出したフェイトは、アクアたちへ視線を移す。  
「見ての通り、マリアが脚を閉じようとするから、僕はこれ以上することができない」  
「嫌です、そんなのつまらないです」  
「ぶーぶー」  
 アクアたちが不満を露にするが、次の言葉により一気に解消される。  
 
「だからアクアとチリコに代わりに愛撫して欲しいんだ」  
「なるほどっ、グッドアイディアです」  
「よーしアクアちゃん、ぐぐっと指を入れちゃおー!」  
「なっ、ふざけたこと言わない、ひゃう!?」  
 マリアの言葉は下腹部の刺激により中断される。  
「おおぉ、指にぬるぬるとした液がまとわりついたです」  
「そうだよー、女の子が感じている証拠だよー」  
「んん・・・ぅ、んふぅ・・・」  
 秘部に入った二本の指の感触は、マリアの待ち焦がれていたものであった。  
「さあ、指を動かしてごらん。変態のマリアはすぐに喘ぎまくるよ」  
 その言葉とともにマリアの耳を軽く噛み、舌で愛撫する。  
「わかったです、はじめるです」  
「どんな声をだすのかなー?」  
 そして、アクアは指を動かしてマリアを刺激した。  
「んんっ、くぅぅっ、あ、んん・・・!」  
 襲い掛かる快感により嬌声が発せられようとするが、マリアは必死に声を押し殺した。  
「むう、我慢してるです」  
「早くすけべな声を聞きたいのになー」  
 もし喘ぎ声をあげようものなら、小さい二人の侮蔑の視線がこちらに向けられる。  
それは避けたいと、マリアは口を固く閉じることに集中した。  
「ふ、うぅんっ、んっぅ、んうっ、んんっ!」  
 しかしそれは、身体の抵抗をおなざりにするということだ。力の入っていないマリアの  
秘部を、アクアの指が不規則に出し入れ、かき回す。秘唇はその指を受け入れ、  
ひくひくと動かすだけだった。  
 
「このままではらちがあかないです。チリコ、手伝って欲しいです」  
「いいよー」  
 チリコは硬く突き出したマリアの大事な部分を、爪で弾いた。  
「ひきっ!?」  
「それー、くりくりー」  
「うっ、あっ、あ゛、んん・・・!」  
 敏感な部分を指で転がされ、マリアに電流が走るような感覚が駆け巡る。  
「そうです、指の本数を増やしてみるです」  
 アクアは攻めている指を四本に増やし、男性器のようにピストン運動をおこなう。  
「ひゃっ、あああぁぁっ、あっ、声をっ、出してはっ、駄目っ、あんっ、んあっ、あぁっ!」  
 この刺激には耐え切れず、マリアの口から艶のある声が発せられた。  
「実にスケベな喘ぎ声を出しているです。よっぽどの好き物です」  
「じゅぶじゅぶって音を立ててるー、やらしー」  
「いやっ、あ゛っ、聞かっ、ないでっ、う゛あっ、あ゛あっ!」  
 幼児の指で責められて感じているという背徳感が、マリアを余計に感じさせる。  
内股を痙攣させて、秘部から蜜をとめどなく溢れさせていた。  
 
「アクア、チリコ、良い言葉責めだね。もっと言ってごらん」  
 フェイトはマリアの耳への愛撫を中断し、更なる口撃をアクア達に要請する。  
「そんなこと言われても、淫乱にかける言葉なんて勉強してないです」  
「ひぃっ、ああぁぁっ!?」  
「あっ、今アソコがキュッて締まったよー。変態って言われて気持ちが良いんだー、  
あはははーマゾの反応だー」  
「ちがっ、あぁっ、あぁっ、ちがうっ!」  
「やれやれ、パパさんもクズですが、このマゾはもっとクズです」  
「しょうがないよー、マゾだもーん」  
 アクアがあきれ返りながら、チリコがケラケラ笑いながら、マリアを見つめる。  
「見つめっ、ないでっ、あんっ、あっ、あっ!」  
 二人の侮蔑の視線がこちらに向けられ、マリアの身体がぞくりと震えて昂ぶらせる。  
もっと見られたい、そう思うようにもなっていた。  
「うあっ、ああっ、もうっ、もうっ!」  
「イクんだね、人前でマリアの一番恥ずかしい姿を見せるんだね」  
「そっ、それっ、はっ・・・!?」  
 フェイトに指摘され、マリアは直後の淫らな自分を想像する。  
「いやっ、やめてっ、やめてぇっ!」  
「断るです、恥ずかしながらイクがいいです」  
「マゾにはぴったりだねー」  
「いやあっ、やあああぁぁあああっ!!」  
 マリアは恥辱に満たされながら身体を仰け反らせ、絶頂を迎えた。 

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