鉱山の町カルサアの町外れで、二人の男女が対峙していた。  
「こんなところに呼び出してなんのつもりだい?」  
「・・・・・・」  
「仲間になったとはいえ、私はあんたのことを完全に  
許したわけじゃない。用がないなら帰らせてもらうよ」  
「…抜け」  
「え?」  
「竜穿を抜けと言っている!」  
そう叫ぶと、男は鞘から真紅の大剣を抜き、それを構えた。  
「…クリムゾン・ヘイト…アルベル、あんた…」  
クリムゾン・ヘイトと呼ばれたその剣は、その刀身から、圧倒的なプレッシャーを  
発しているようであった。だが、邪なものではない。  
「そうかい、魔剣に認められたのかい…良かったじゃないか」  
「…クリムゾンブレイド!!」  
アルベルが苛立った声を上げる。  
「御免だね。ここであんたとやり合っても何にもならないじゃないか。  
確かに今までの借りを返したいとは思うけどね」  
そう言って、ネルはこの場から立ち去ろうとした。  
「お前は戦う気が無くとも、竜穿はどうかな?」  
「…!」  
ネルは自分の腰に備えられた護身刀”竜穿”を見た。  
竜穿は、クリムゾン・ヘイトと同質のプレッシャーを発していた。  
2つの剣が呼び合うかのように…  
 
それを見て、ネルはウォルター伯爵より竜穿を貰い受けた時の事を思い出していた。  
父ネーベルを殺したということを自ら告白したウォルター。  
しかし、ネルは彼に対しての殺意を覚えなかった。己を殺し、耐えたのである。  
ウォルターは、ネルの人間としての成長を確信し、父の形見である竜穿をネルに返した。  
「…クリムゾン・ヘイトを知っておるか?」  
「ああ、アーリグリフに伝わる魔剣だろ?  
何でも魔剣自ら主を選ぶそうじゃないか。だから、今は地下に封印されていると聞いた」  
「うむ…じゃが、かつてその魔剣に認められたものがおった」  
「・・・・・・」  
「その名はグラオ=ノックス…」  
「グラオ…!」  
ネルもその名は聞いたことはある。一代前の疾風の団長だった人物で、国宝の魔剣を携え、  
アーリグリフ13世の改革を影から支えた男…そして、あの歪みのアルベルの実の父親でもある。  
「グラオとおぬしの父、ネーベルは良きライバルじゃった。それぞれが国宝の剣を従え、  
それぞれの信念の為に戦っていた」  
「何を…」  
「二人はいつか、どちらが上か決着を付けようと誓い合っていたのだ。しかし、その誓いは果たされぬまま…」  
グラオは己の息子、アルベルを庇って命を落とし、ネーベルはウォルターによって倒された…。  
「おぬしの竜穿と、クリムゾン・ヘイトはそれぞれにネーベルと、グラオの信念が残されている。  
そして、それはおぬしらに受け継がれることとなる」  
「だが…まだアルベルは認められてはいないんだろ?」  
「それも時間の問題じゃよ。あやつも自分なりに努力しておる。…認められるためにな」  
「…何が言いたいんだい?」  
「もし、アルベルが魔剣を手にした時…おぬしらは刃を交えることになるだろう。剣の導きによってな」  
「・・・・・・」  
 
「そういうことかい」  
「やっと理解できたようだな、阿呆が」  
「なら…やらないわけにはいかないようだね」  
ネルは竜穿を抜き、ゆっくりと構えた。  
「ウォルターの爺さんの言うとおりになったよ」  
「フン…俺も貴様など相手にするつもりはなかった…が、  
クリムゾン・ヘイトが呼ぶのでな。貴様と…竜穿を」  
「…手加減はしないよ」  
「当然だ、阿呆が」  
長い沈黙。そして…  
 
「黒鷹旋!」  
「空破斬!」  
同時に放たれた攻撃がぶつかり合う。  
ガキィィン…!  
黒鷹旋が弾かれ、竜穿がネルの手元に戻ってくる。  
「もう一発…」  
ネルが再び黒鷹旋の構えに入ったとき…  
「もらった!」  
アルベルが稲妻の如き動きで突進してきた。  
「くっ…風陣!」  
竜巻を起こしアルベルをかく乱する。  
「ぐっ…どこだ!」  
アルベルは後ろに気配を感じ、振り向いた。  
「!」  
「鏡面刹!」  
高速で繰り出される連続剣に、フイを突かれたこともあってか、アルベルは捌ききれず  
剣を弾き飛ばされてしまった。  
「ちぃ…っ!」  
「もらったよ!」  
ネルがトドメを刺すべく突進してくる。  
 
「くっ…糞虫がぁっ!」  
ネルが竜穿を振り上げる。  
「これで!」  
「剛魔掌!」  
アルベルはとっさに気を込めた一撃をネルに叩き込んでいた。  
「うぐぁっ!」  
ネルの体が吹っ飛ばされる。  
アルベルはクリムゾン・ヘイトを拾うと、  
地面に突き立て、念じた。  
「吼竜破!」  
闘気を具現化させた無数の竜がネルに襲い掛かる。  
「まだっ!」  
ネルが回避すべく空中に飛び上がる。  
「甘いな」  
アルベルが魔剣を空に掲げる。  
それに応じて、竜も空に向かって殺到する。  
「ぐはぁぁっ!」  
かわし切れず、直撃を受けるネル。  
その体が地面に叩きつけられる。  
「う…ぐぁ…」  
「終わりだ…クリムゾンブレイド」  
アルベルがネルの喉元に刃を当てる。  
「く…」  
「フ…ハハハハハ!」  
勝利の高笑いを上げると、アルベルは刃を引き、鞘に戻した。  
「…フ」  
ネルも笑みを浮かべ、立ち上がる。  
「今度は負けないよ」  
「…望むところだ」  
(父さん…いつか必ず…この男を越えてみせるよ)  
 
その夜…  
ネルは昼間の場所に立っていた。  
別に目的があったわけではない。ただ寝付けずに  
散歩でもしようと歩いていたらここに着いたのである。  
「…誰だい?」  
「…こんなところで何をしている」  
「!…アルベルじゃないか…あんたこそどうしてここに…」  
「お前には関係ない」  
「…そうかい」  
「…お前は強くなった」  
「は?何を言ってるんだい?」  
「前に戦ったときよりも腕が上がっている。今日戦って感じた」  
「…あんたに褒められるなんてね…明日は大雪じゃないか?」  
「アーリグリフじゃ毎日雪だ。珍しくはない」  
「ハハハ…そうだね」  
「お前なら、後ろを任せても大丈夫だ」  
「…それは…仲間として認めてくれるってことかい?」  
「迷惑か?」  
ネルはアルベルを見つめて言う。  
「まだ完全にわだかまりが溶けたわけじゃない。だけど…あんたを信じてもいいかも知れない」  
「そうか…クリムゾンブレイド…いや、ネル=ゼルファー」  
アルベルはそう言うと、ネルの肩を抱いていた。  
「…ネルでいい。…勝者の特権だ、好きにしなよ」  
「わかった…」  
 
「ふぁっ…」  
アルベルはネルの美しい双丘を刺激する。  
だんだんと固くなってきたその突起を吸い上げ、舌でこね回す。  
空いた手でもう片方を揉みしだく。  
「ひぁぅ…ああ…」  
アルベルの手が下に移動し、秘所をまさぐる。  
すでに湿りを帯びたそこに、指を走らせる。  
「あひっ!」  
下を完全に脱がし、ネルの秘所が月明かりの下に露になる。  
それを守るかのように、赤い陰毛が生え揃っていた。  
「・・・・・・」  
アルベルが秘所に口をつけ、舐め始める。  
「んふぅ…アル、ベル…」  
「溢れてきたぞ」  
「嫌…言うなぁ…言わないでぇ…」  
いつもの強気な彼女からは想像できない今のネルの姿。  
それがアルベルの欲情に火をつける。  
ピンクに充血した突起を指で軽く摘みあげる。  
「ひぃぁぁん!」  
ネルが甘い声を上げる。  
「アルベル…もう…我慢できな、い…」  
「…わかった。そろそろ行くぞ」  
「ああ…」  
そう言うと、アルベルは自分のモノをネルの秘所に近づけ、ゆっくりと挿入した。  
「あはぁ…」  
「う…キツいな…」  
処女ではないようだが、ネルの中はかなりの締りがあった。  
 
「あんまり…こういうの、やったこと…はぁん!…ないからね…」  
奥まで入った。ぎゅうぎゅうと締め付けてくる。  
「動くぞ…」  
アルベルが運動を始める。  
「んぁぁっ!ひぃ!あああ…」  
「うっ…うぉ…」  
「奥までぇ!奥まで当たってるっ…凄いぃっ!」  
「くっ…もう駄目だ…行くぞ」  
「私も…イクぅ…アルベル…っ!」  
「うぉぉっ…!」  
「あはぁぁぁぁぁぁっ!」  
二人は同時に絶頂を迎えた。  
 
「…済まなかったな」  
「何がだい?」  
「・・・・・・」  
「言ったろ?勝者の特権だって」  
「だが…」  
「これからもよろしく頼むよ。公私共にね」  
そう言うとネルは走って行ってしまった。  
行為の後なのに良く走れるものである。  
(…公私共に?どういうことだ?)  
アルベルが気づいたとき、すでにネルにの姿はなかった。  
「あ…おいこら待て!ちゃんと説明しやがれ!糞虫がっ!」  
カルサアの夜は更けていく…。 

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