「ワハハ、遂に、遂に完成じゃあぁぁ!」
早朝のペターニのファクトリーの中で叫ぶ男が一人。
彼の名はゴッサム。
その年齢を感じさせない溢れんばかりのバイタリティーで
男のロマンを追求する無敵の好色調合師。
彼は今日も飽きずに、日課の媚薬作りに没頭する。
しかし、媚薬作りは難しく、ほとんどの場合は、
相手を不快にさせてしまい、いい雰囲気どころか
逆に険悪なムードを作り上げてしまう。
もしも、純粋に相手を自分の虜にしてしまう、完璧な媚薬を発明できたならば
それは『沈黙のラッセル賞』(エリクール星のノーベル賞みたいな物)が
もらえるようなシロモノなのである。
しかし…今日の作品はかなりの自信作らしい。
ファクトリーの中にしわがれた笑いが響く。
と、そこに…
「ご機嫌ですね、ゴッサムさん」
同じ調合のクリエイター仲間、ミレーニアだ。
彼女もずいぶん老けてはいるがゴッサムとは違い、清らかで、正に聖女と言った感じだ。
「おう、あんたか。フフフ…今日のは今までの中でも最高傑作だぞ」
「…また媚薬を作っていたのですか?ですからそんなモノは聖なるアペリスの…」
「何を言うか!コイツは世界平和を実現しより良い世界を創造する為に…」
「はぁ…」
まぁ何を研究するのもそれは個人の自由だ。
ただし、他人に迷惑をかけない範囲で…。
「おはようございます〜!」
元気な声とともに工房に飛び込んできたのはマユ。
料理チームは、クリエイターの食事係も兼ねているので、
各工房に1人ずつ、2週間ごとのローテーションで配置されている。
「おはようございます。朝から元気ですね、マユさん」
「おう、マユちゃん。今日もかわいいのう」
えへへ、と照れながらエプロンを着けて厨房に入る。
「さっそく朝ごはん作りますね」
「ご馳走様。いつでもお嫁さんに行けますよ、マユさん」
「ふふ、ありがとうございます」
マユはテキパキと食器の洗い片づけをしていた。
その時、ゴッサムが思いついたように立ち上がる。
「そうじゃ、マユちゃん。食事のお礼といっては何だが…」
ゴッサムは、後ろのテーブルに置いてある小瓶を取ろうとして、
「ぐえっ!」
隣のミレーニアから脇腹に強烈なエルボーを喰らい、悶絶した。
(何考えてるんですか!?貴方は!)
「えっ、えっ!?どうしたんですか…ゴッサムさん?」
「ああ、気にしなくていいのよ。この人、急に具合が悪くなって…」
「そんな、もしかして私の料理のせいなんじゃ…」
マユが泣きそうな目でのたうつゴッサムを見る。
「いや、違うのよ、マユさん。これは昔からでね、この人の持病なの」
「でも…」
「…」
「ぐはぁっ!」
マユにはわからないように笑顔のままゴッサムの腹に蹴りをかます。
そのままゴッサムは動かなくなった。
「ほら、おとなしくなったでしょう?」
「ああ、良かった…じゃあ、急いでベッドに寝かせなきゃ!」
二人でゴッサムを仮眠用のベッドに運ぶ。
「う〜ん…」
「あ、気がつきましたか!」
「うん…俺は…あ!オイ!ミレー…」
ドスッ!
再び脇腹にミレーニアの手刀がめり込む。
「え?ゴッサムさん!?ゴッサムさ〜ん!」
「…」
「…アペリスの導きのままに」
出かける用意をしながらミレーニアが言う。
「じゃあ私は、モーゼル砂丘まで材料を取りに行ってくるわね」
「はい、気をつけてくださいね」
「私は大丈夫ですよ。それよりも心配なのは貴方のほうよ、マユさん」
「え、私ですか?」
マユがきょとんとした顔をする。
「そう、気をつけてね。特に、あの人に何か飲まされそうになっても絶対に応じちゃダメよ」
そう言ってベッドに寝ているゴッサムを指差す。
「え…どうしてゴッサムさんが…」
「とにかく…気をつけて。行ってきます」
「あ、はい。行ってらっしゃい…」
何か腑に落ちないものを抱えながら、ミレーニアを見送るマユであった。
そんな昼過ぎ…
「こんにちは…調子はどう?」
工房を訪れたのは彼らの雇い主である、フェイトだ。
一応ルシファーも倒したし、フレイ姉さんも屠ったので、
暇潰しに各地の工房を視察?しているのだ。
「こんにちは、フェイトさん」
「ああ、マユちゃん。…あれ、他の人は?」
「えっと、ミレーニアさんは砂丘のほうに材料集めに行ってます。
今日はサーフェリオに泊まるらしいんで帰ってくるのは明日だそうです」
「そう。で、えっと…ゴッサムさんは?」
「今まで具合が悪くて休んでたんですけど、大分調子良くなったって言って、
奥で何か調合してますよ」
「そう…調合ね…」
今までの発明履歴を見ても明らかなのだが…
ゴッサムの発明品はその全てが媚薬絡みである。
評価欄に並ぶ1点の列…しかも何回かセクハラ騒ぎを起こしている。
ホントに役に立っているのかすごく不安だ。
だが一度雇った以上は無下に切る事も出来ずにいる。
「あの…ゴッサムさん?」
「ハハハ…これで完璧じゃ!世界のオナゴはワシの物じゃ!」
「…ゴッサムさん?」
「ん?…おう、フェイトか」
「フェイトか、じゃないですよ…また媚薬ですか?」
「フン!これは男のロマンじゃ、浪漫。オヌシにもわかるじゃろう?」
フェイトはうんざりした。
「…浪漫、ねぇ…」
「そうじゃ!フェイト、頼みがあるのじゃが…」
「嫌ですよ。それをマユちゃんに飲ませろっていうんでしょ?」
(ヌヌ…こやつ、鋭いな…ならば!)
「…違う、違うのじゃ。フェイト…」
「何が…」
「これは確かに媚薬の成分が含まれてはいるが媚薬などではない!このゴッサムが
魂を込めて開発した、スーパー精神回復剤なのじゃ!」
「…」
ひとつの決断をすべきかも知れない。
「…それもこれも、全てマユちゃんの為なのじゃ」
「あのですねぇ…」
「オヌシは彼女の境遇を知っておるか?彼女は、母親と二人だけで、
カルサアの修練場で荒くれの漆黒どもを相手に毎日毎日辛い思いをしてきたのじゃぞ?」
「それは…そうですが…」
「今でも元気に振舞ってはおるが、身体も、心も、まだ完全に回復してはおらんじゃろう…
ワシが作ったのはそれを癒すための薬なのじゃ…」
「…」
「身体の疲れや表面的な精神力ならベリィでも治せる。じゃが…深層的な心の疲れを取る為には
さらに高度な調合が必要なのじゃ!」
いつの間にかフェイトはゴッサムの話に引き込まれていた。
「ワシは研究に研究を重ね…ついに見つけたのじゃ、その調合法を!」
「じゃあ、今までの失敗作は…」
「そう、この大いなる成功までの過程、栄光への道じゃ!」
「凄い…凄いです、ゴッサムさん!僕、貴方の事を誤解してました…」
「いいのじゃ、いいのじゃよ、フェイト君。さぁ、君の手でマユちゃんにこの奇跡の薬を
飲ませてやってくれ。そうすれば彼女は救われる!」
「光栄です…!是非、やらせて頂きます!」
小瓶を持ち、マユのいる表へと駆けて行くフェイト。
その後ろ姿を見つめてしたり顔のゴッサム。
「フ…若い、若いぞ。フェイト…」
「ちょっとちょっと、マユちゃん」
「はい、なんですか?」
「これを君に…」
フェイトは小瓶をマユに手渡す。
「わぁ、綺麗…何ですか?コレ…」
「これはね、君の為に作られた奇跡の回復薬なんだ」
「私の…ための?」
「そうなんだ。マユちゃん、疲れてるんじゃない?」
「…ええ、まぁ。でもこういうのって修練場の時もありましたから…」
「それだ!」
ゴッサムの言うとおりだ。彼はやはり天才だった。
あのシリーズ皆勤の爆弾娘など目ではない。
「この薬はそういう…深層的な疲れを解消するための薬なんだよ。
これを飲めば、マユちゃんの疲れも一気に吹っ飛ぶさ!」
「ホント、ですか…」
フェイトを疑うわけではないが、そんな簡単にこの疲れがとれるものだろうか。
しかし、これだけフェイトが力説するのだ。飲んでみる価値はあるかも知れない。
「じゃあ…お言葉に甘えて」
瓶の蓋を開けた。甘い香りが鼻をくすぐる。
そして、瓶に口をつけ、一気に飲み干す。
一仕事した後には丁度いい、ほどよい甘さだ。
後味もしつこくない。確かにこれならこの疲れも取れそうな気がした。
「ふぅ〜、ご馳走様でした」
「うん、どうだい?身体の調子は…」
マユがそれに応えて手をぐるぐると回す。
「すごく身体が軽くなった感じです…あ〜気持ちいい…あれ?」
「ん、どうしたの?」
「えと、何だか身体が…熱くなって…あれれ、どうしたんだろ、私…」
マユの身体がガクッと倒れこむ。
「危ない!」
とっさに飛び出て身体を支える。
「大丈夫!?」
「あ、ありがとう…ございま…んっ…」
「ちょ、ちょっと…ゴッサムさん!?」
「フハハハハ…」
「え?」
「キタキタキタキタキタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」
我野望ここに偉大なる一歩を刻まん。
男ゴッサム、花盛り!
「え、何だ?何がどうなってるんだよ!?」
「ふぅ…フェイト…さぁん…」
「マ、マユちゃん…ああ、もう!」
「フハハ、成功じゃ!やはりワシの腕に間違いは無かった!」
「どこが成功なんですか!?マユちゃん、苦しそうじゃないですか!」
「やれやれ、青いのぉ…彼女を良く見てみぃ」
「何を言って…!」
確かに彼女は、床にうずくまってはいるが、顔は紅潮しており、
声も苦しそうと言うより、むしろ色っぽい、喘ぎ声のような…
「だ、だけど!」
戸惑うフェイトを尻目に、ゴッサムはマユに近づいていく。
「うんうん、マユちゃん。身体が熱いじゃろう。
無理せず、服を脱いでしまいなさい」
そう言い、マユのエプロンを剥ぎ取り、上を捲り上げる。
「あ…やぁ、ゴッサムさん…」
「うわっ!何してるんですか!?」
ネコのマークがついたレモン色のブラジャーが露わになる。
「こんな邪魔なものは外してしまわんとのぉ」
ゴッサムはブラのホックを慣れた手つきで外す。
「ひょほほ、どうじゃ、フェイト?小ぶりだがいいムネをしとるのぉ」
…確かに。
「嫌ぁ…見ないでぇ…フェイト…さぁん…」
こんなのを見るなと言うのは無理な相談だ。
小ぶりとはいえ左右整った双丘。綺麗なピンク色の乳首がピンと立っている。
こっちの息子もピンと立ちそうだ。
「ゴ、ゴッサムさん…やめましょうよ、こんなの…」
ゴッサムの手がマユの乳首を弄くる。
「あっ…ゴッサムさんっ…やっだっ、ふぅん…」
「フェイト、よく見ろ。マユちゃんはこんなに感じているではないか。
普段抑圧されている欲望を解放してやることで心身ともにリフレッシュできるのじゃ」
「でも…」
「やれやれ、仕方ないのぉ。じゃあオヌシはそこでおとなしく見ているが良い。
ワシが女性の喜ばせ方を教えてやるわい」
ゴッサムは、胸から手を離し…マユのスカートに手をかけ、パンティーごと
一気に引き下げる。
「ああっ、やだぁ!やめて…」
丸裸にされたマユ。体中に汗が浮かび、吐息も、
嫌がる声とは裏腹に気持ちよさそうな喘ぎが混じる。
露わになった秘部も、まだ薄い陰毛が光っているように見えた。
「ここはまだまだ育ち盛りかの?」
ゴッサムはマユの足を開かせ、その割れ目に触れる。
ビクッとマユの身体が反応する。
「ダメ、そこはダメですっ…ゴッサムさん…」
そして、ゆっくりと、割れ目に指を差し込んでみる。
「あうぅっ!痛いっ…やめて…抜いてぇ!」
「むむ…こいつはきついの…じゃが…感度は十分じゃの」
汗とは明らかに違う液体が割れ目から溢れてきた。
ゴッサムはゆっくりと指を動かし、刺激を与えていく。
「うあっ…ひぅ…だ、めぇ…」
「痛くなくなってきたじゃろう?薬の効果じゃ」
「あ、あの薬って…」
「今は余計な事は考えなくても良い。おとなしく身を任せるのじゃ」
そう言って、マユの、ひょっこり顔を出してきた小さい突起に指を運ぶ。
「あはぁっ!ソコ、ダメですぅ!嫌、嫌ぁ!」
「ふぉふぉ…気持ちいいか?そろそろワシも気持ちよくさせてもらおうかのぉ。
この老体、そう長くは持たんからの」
そう言って、ゴッサムは自分のモノを取り出す。
そのモノを見て、マユは震え上がり、フェイトは呆然とした。
デカイ。フェイトのモノとは二周りは違うだろう。
「ふふん…これがワシの自慢のモノじゃ!」
そう言いながら、それをマユの秘部にあてがう。
「いくぞい、マユちゃん」
「だ、ダメですっ!やめて…そんなの入れたら、壊れちゃいます!」
「大丈夫じゃ、人間、そんなにヤワじゃないわい」
一気にマユの中へと突っ込む。
「うあぁぁぁぁぁっ!」
半分ぐらい入っただろうか。
「うお…やはりキツイ…じゃが…」
「あぎぃ…ダメ、死んじゃうぅ…」
「我慢じゃ、マユちゃん。直に気持ちよくなる」
そう言って、ゆっくりと腰を振り始める。
「うぁ、ひぃっ…きっ…はぁぁん!」
「どうじゃ…どうじゃあ!」
段々マユの悲鳴に甘い声が混ざっていく。
(駄目だ…もう我慢できない!)
ずっと見ていたフェイトだが、ついに限界が来たようだ。
(ソフィアは母さん達に会いに行ってしまったし、
マリアはリーベルと一緒に失踪…スフレも公演が忙しくてなかなか会えないし、
ネルさんもヤラせてなんていったら殺されるし…ってかあの人はレズ属性だし…)
頭の中で全てを正当化する理論を展開する。
(…これは仕方ないんだ…クリエイターの健康調査も僕の仕事なんだ、きっと!)
「…あの、ゴッサムさん。やっぱり僕も…」
「ん…なんじゃ?」
「僕にも、『協力』させてくださいっ!」
フェイトが叫んだ。
「もう…耐え切れなくて…」
ズボンを下ろすと、自分のモノが待ちかねたように飛び出てきた。
「フン…立派ではないか。じゃが下の穴はワシが使わせてもらっとるでな、しばし待て」
「…いえ。上の口で十分です」
ゴッサムが豪快に笑う。
「ワハハ、そうかそうか。それなら問題ないのぉ」
自分のモノを握り、それをマユの顔へと近づける。
「マユちゃん…」
「フェ…フェイトさん!?何を…」
「もう我慢できない…お願いだよ。マユちゃん、君の口で…」
「嫌、嫌ですっ!どうして…フェイトさんまで…ひぁぁ!」
中断していたゴッサムの運動が再開される。
「フェイト、ヤルなら早くしろ。でなければ帰れ!」
「…ごめん、マユちゃん!」
「う、あっ?…ん…んぐぅぅっ!」
マユの顔を持ち上げ隙を突いて口の中に侵入する。
一度線を踏み越えてしまえばもう止まれない。
フェイトは自分で腰を動かし自らのモノに刺激を与える。
「んふぅっ…んあ…」
マユが苦しそうな声を上げる。
「う、くっ…もう、出そう…」
フェイトが限界を訴える。
「なんじゃ、若いモンが情けない!ワシなどホレ!まだまだ…ウッ!?」
「んあああああっ!」
突然、ゴッサムの大砲が暴発した。
抜く暇も無かったため、マユの中に全てをぶちまけることとなった。
「ふぅ…今日は体調が悪かった…ようじゃの」
ゴッサムがそれを引き抜くと、白と赤が混ざった液体がトロトロと溢れてきた。
「あ…あ…」
呆然とするマユ。
しかし、フェイトはそんな様子も知らず、加速を続ける。
「くぅ…駄目だ!僕も…」
「んむぅ!」
マユの顔に精をぶちまける。
最近溜まっていた分、すさまじい量がが飛び出していく。
「はぁ、はぁ…」
久々の心地よい脱力感。
しかし…ふと下を見ると、あられもない姿でうずくまるマユの姿。
「え、ああ…僕は…」
今になって自分の行動を理解するフェイト。
とんでもない事をしてしまった…どうしよう…
待てよ、元はと言えばあの人だ。…ゴッサム。
あのエロジジイの策略に乗せられて僕は…
と、部屋を見渡す。
…いない。ゴッサムが…いない。
「あああ…」
やられた…逃げられた。
「え、えっと、その…マユちゃん?」
この状況はマズイ。
…逃げよう。と、その時…
「あら?ネル様。どうしてこちらに?」
「いや、フェイトがここに来てるって聞いてね…顔でも見てやろうと思って」
「ああ、そうなのですか?それなら安心ですわ」
…ミレーニアさん!?確か帰ってくるの明日って!?…しかももう一人は…!
「ハハハ、心配ないさ。フェイトはそんな男じゃないしね」
…こうなったら、裏から!
「お〜い、フェイト〜!」
ガチャッ…
「あ…」
「あ…」
「ああ、なんて事…」
・・・
沈黙。そして…
「フェイト、あんた…」
「違う、違うんだ!これは全部彼が!ゴッサムさんが!僕はただ!」
「そんな格好で何言ってるんだい!」
「え…?」
よく考えると…服着てない。
脱ぎ散らかされた服。精液まみれでうずくまる少女、裸で仁王立ちの男…
これは…これは…
「ち、違うんだ!信じて…この通り」
貴族メンばりの土下座で理解を求めるフェイト。しかし…
「問答無用!」
…
なお、数時間後、ほとぼりが覚めたと思って帰ってきたゴッサムも
同じ制裁を受けたのは言うまでも無い…
END。