人気のない鉄筋コンクリート製の4階建ての建物。
その建物の一室、30近い机とそれに対になった椅子が綺麗に並んでいる。
机の正面には教壇が一つ、大きな緑色の板が一つとと石灰を加工した小さな棒が数個置かれている。
ここは宇宙歴が始まる以前の教育施設のようである。
そして何故かそこにフェイトとマリアの姿があった。
「フェイト君、最近あなた授業を受ける態度がおかしいわよ?」
フェイトのことを何故か君付けするマリア。濃いベージュ色のスーツを身につけ眼鏡をかけ髪をまとめた姿はまさに女教師だった。
「…」
そのマリアの話を黙って聞くフェイトも濃紺の学生服に身を包んでいた。上着の前ボタンを留めていないどこか不良っぽい印象を受けるフェイト。
「私の授業の時のあなたと来たらなにやら考え事ばかりしていて上の空じゃないの。一体どうしたって言うの?」
フェイトの「授業態度」を責めるマリア。
「…全部マリア先生がいけないんですよ」
フェイトもマリアのことを「先生」と呼び、椅子から立ち上がった。
「どう言うことなのフェイト君?」
「この前見たんですよ、マリア先生が生徒の机の角でオナニーしているのを。そう、『僕の』机の角でね」
そう言ってフェイトは机の角をとんとんと叩いてみせる。マリアはそれを聞いて一瞬青ざめた。
「少し前から机の角に妙なシミが出来ているからおかしいなとは思っていたんです。けどそれがマリア先生のオナニーのせいなんて知って普通の男が平気でいられると思いますか?」
そう言いながらマリアに歩み寄るフェイト。黒板の際まで後ずさりしたマリアは逃げ場が無くなってしまった。
「清純そうなマリア先生が生徒の机でオナニーするような淫乱だなんてしりませんでした」
「ち、違うのフェイト君」
「何がどう違うんですか?」
「私はあなたの机だからあそこでオナニーしたの。私、フェイト君の事が好きなの…」
顔を真っ赤にし涙目で訴えるマリア。その姿にフェイトは唾を飲んだ。
「あなたに出会って一目惚れをしてしまったの。けど私とあなたは教師と生徒。許される関係じゃないわ。だけどあなたのことを考えれば考えるほど体が疼いてあそこでオナニーをしてしまったの」
「家に帰っても同じよ指だけじゃ物足りなくてバイブまで使ってあなたのことを思ってオナニーにふけていたの…」
「マリア先生」
マリアの悩ましい姿にたまらなくなったフェイトはマリアに抱きつくと彼女の唇を奪った。
「先生、マリア先生」
無我夢中でマリアの体をスーツ越しに揉みしだいていく。
「あん、フェイト君、先生なんて呼ばないでマリアって呼んで…」
「マリア…」
そしてマリアのアソコに左手を持っていくと指で掻き回した。
「ひゃ、あんフェイト君、すごい、上手よ」
うっとりした声を上げるマリア。一人の大人の姿がそこにあった。
「もう、僕我慢できませんよ…」
マリアが見るとフェイトの股間は制服の上からでもはっきり判るぐらい膨れあがっていた。
「いいわ、来て…」
にっこり微笑むマリア。
フェイトはマリアを机の上に座らせると湿り気を帯びたパンティーを引き剥がすように脱がす。
そして濡れ濡れになったマリアの花弁に自分の若い性を突き立てた。
「ああん、フェイト君のすごい、大きい…」
フェイトに突かれ悶えるマリア。その間にもフェイトはシーツの胸のボタンを外し彼女の(余り大きい方とは言えない)胸にしゃぶりついた。
「いいの、フェイト君、先生の、マリアのオッパイしゃぶって!!」
「マリア、凄くいいよ、女の人ってこんなに気持ちいいもんなんだね」
セックスの快感に喜びの声を上げるフェイト。
「う、マリア、そろそろ出そうだ」
射精が近づいたことを感じ自分のモノを引き抜こうとするフェイト。
「だ〜め」
マリアが甘い声で囁き両足をフェイトの体に絡めた。
「でも、先生、妊娠しちゃったら…」
「大好きなフェイト君の全てを受け止めたいの、だから中に出して…」
潤んだ瞳で訴えられてはもうどうしようもなかった。
「マリア、マリア!!」
名前を連呼しながら激しく突くフェイト、そして最後に深く一突きするとマリアの一番奥で自らの性を解き放った。
「フェイト君のが一杯出てる、暖かい…」
そして二人は繋がったまま再びキスを交わした…。
「…マリア?」
無機質な部屋の中、フェイトとマリアが並んで座っている。フェイトが声を掛けてもマリアは彼の方を向こうともせず座り込んだままだ。
「マリア、やっぱりまずかったかい?」
狼狽えた感じで聞くフェイト。
「…フェイトの馬鹿」
マリアが呟く。
「でも、マリアだって合意してくれたじゃないか?」
マリアに反論するフェイト。お互い心を通わせるようになってから時折肉体関係を持っていた二人だったが、その日フェイトがマリアにある頼み事をした。
『いつもと違うエッチがしたい』と。
そしてフェイトが持ち出したのはシミュレーターを使ってのイメージプレイだった。
どこからどう知ったのか、宇宙歴以前の高校の教師と生徒という設定でプレイをすることを提案したのである。
当初、マリアは戸惑ったが彼女自身も少なからず興味を持ちフェイトに答えたのだ。
「何が悲しくて自分の教えている生徒の事を思ってオナニーしちゃう教師を演じなきゃいけなかった訳?」
マリアからすればかなり奇妙な役をやらされた怒りがあった。
「でもマリアだってすっかりその気になっていただろ?」
あまりフォローになっているとは思えないフェイトの言葉。
「…そりゃ私にとってもすごく新鮮だったけど…」
ポツリと本音を呟くマリア。
「なんだって?」
「ううん、なんでもないの」
フェイトにツッコまれそうになりマリアはあわてて否定した。
「今度はさ、どうだろ性の事なんて何も知らない若者を誘惑する女性看護士なんてどうかな?」
新しいイメージプレイを提案するフェイト。
その状況を頭の中に思い浮かべ
「フェイトの馬鹿!!」
と恥ずかしさの余りフェイトを突き飛ばしてしまうマリアだった。
〜終わり〜