「マイトハンマーッ!!」
ミラージュの見事な技を見て感心するフェイト一同の中、
たった一人渋い顔をする男、クリフ。
「・・・なぁ、フェイト」
「ん?なんだい、クリフ」
「キャラが被るとよ、どっちか必要とされなくなるよな」
「ああ、そうだね」
「俺とミラージュ、どっちが生き残るんだろうな・・・」
言葉で表現出来ぬ重い間の後、フェイトは言った。
「僕等は今でも使えるし殆ど興味ないだろうけど、新キャラってたとえモーションが同じでも声なんかの楽しみがあるから―――」
気がつくと、隣にクリフは居なかった。
廻りを見回しても姿は見当たらず、一番近場に居たマリアに問う。
「クリフ何処行ったか知らない?」
「ルシファーの所にモーション変えてくれって訴えに・・・」
モーションくらい自力で変えろよ、っつーか敵に助け求めるなよとか思いながら、
出番が出来たと張り切るミラージュを複雑な思いで見るフェイト。
今夜は違った意味で寝かせてくれそうもない。
(どうせ寝かせてくれないなら女の子がらみがよかったな・・・)
横で馬鹿らしい、と呆れかえっているマリアを見ながら溜息をつくのだった。