シランド城下町 ファクトリー  
 
「ふぅぅ…」  
大きなため息と共にフェイトは椅子に腰掛けた。  
 夜中のファクトリーの中には誰も居ない。クリエイター達はすでに宿へと戻っている。  
 カチャ…  
 だからその扉が開いた時、フェイトは少なからず驚いた。  
「…フェイト、さん?」  
紫のショートヘアに、緑のローブ、そしてなにより、  
背中に在る一対の大きな羽が特徴的な少女が(歳だけ考えると女性という方が適切か)そこに居た。  
「スターアニス…さん」  
視線を動かし、フェイトは苦りきった表情でスターアニスを見つめた。そして舌打する。  
「なんで、来たんですか」  
フェイトの声には抑揚がなかった。いや、付け加えれば、  
それゆえに怒りを孕んでいる様にも聞こえた。  
「あの、その…工具箱、片付けなくちゃ、っておもって…」  
普段朗らかなスターアニスも、フェイトの様子がいつもと違う事に戸惑いを抱いている様だった。  
 ガタン  
フェイトが勢いよく立ち上がる。反動で、椅子が倒れた。  
「僕達は、もうすぐ帰らなくちゃいけない。…多分、ここに来る事はもうない…」  
スターアニスは何も言わなかった。フェイトは続ける。  
「だから、スターアニスさん。…僕は、あなたの事を忘れたかった!  
…全て忘れてしまえば、未練は…!」  
「忘れなくても良いんですよ?」  
すぐそばでスターアニスの声がする。フェイトが驚いて振り向くと、  
いつのまに移動したのか、そばにスターアニスが居た。  
 ドサッ  
次の瞬間には、スターアニスはフェイトを押し倒していた。  
 
呆気にとられながらもしっかり受身を取るフェイトの目の前に、スターアニスは笑顔で居た。  
「私は、フェイトさんが好きです。だから、忘れられたくない…」  
「でも、僕は…」  
言いかけるフェイトの唇を、スターアニスがそっと塞いだ。  
「んっ」  
突然の口付けにフェイトは戸惑い抵抗しかけたが、数秒もすると受け容れる。  
 絡みつくようなディープキス。いつのまにか、フェイトの両腕はスターアニスの華奢な体を抱いていた。  
 どれくらいそうしていただろうか、二人は申し合わせた様に互いの口を離した。  
「服、脱がしてもらってもいいですか?」  
突然言われた言葉にフェイトは戸惑ったが、困った様に頷く。  
「あの…じゃぁ、スターアニスさんが下になってくれるかな」  
「あ…はい。ごめんなさい、ずっと乗っかってて」  
軽いから全く負担ではなかったが、とフェイトは心の中で呟く。  
 スターアニスはフェイトから離れると、その横に寝そべった。  
ェイトはぎこちなく、スターアニスの負担にならないように、その上に移動する。  
「じゃ、脱がしますよ」  
やや震える手で、フェイトはスターアニスのケープを取り、ローブを脱がす。  
羽のところで少し引っかかったが、スターアニスの助けを借りて難なく脱がす事ができた。  
 
 床は冷たいので仕方なくスターアニスの脱いだ服を敷き、そこにスターアニスを寝かせる。  
 羽を広げ(そうしないと重みで羽が潰れて痛いのだそうだ)、  
恥ずかしげにこちらを見つめるスターアニスの裸体は、天使と言っても過言ではなかった。  
 フェイトがスターアニスの胸に指を這わせる。  
男よりはある、と言う程度の薄い胸板だが、それすらもいとおしい。  
 ふにふにと胸をもむと、スターアニスの顔が上気してくるのがわかる。  
少しだけ眉をしかめているのは、快感を我慢している所為か。  
 だが、フェイトが僅かに隆起した両胸の突起をつまむと、スターアニスは耐えきれずに背中を丸めた。  
「ひゃぅ…!そ、そこ、ダメです…。おかしく、なっちゃいそうです…」  
胸を僅かにつままれただけで、大袈裟とも取れる反応を示すスターアニス。  
だが、涙ぐんでいる所を見ると、演技でもなんでもない事が分かる。感度が過度に良いのだ。  
(…じゃぁ、ここは?)  
あまりの反応の大きさに興味を示したフェイトは、スターアニスの下腹部に手を伸ばすと、  
すでに勃起した陰核を軽くつまむ。  
「ひゃ―――――!?」  
 ビクン  
素っ頓狂な声をあげて一度痙攣すると、そのまま固まってしまった。  
ただ、動揺したようにフェイトを見つめる。  
 
 だが数秒も経つと、スターアニスは顔をくしゃっと歪め、大粒の涙をこぼし始めた。  
「ぃゃ…漏れちゃう…」  
「え?」  
突然泣き出したスターアニスに動揺していた所為か、  
フェイトはその言葉を理解できなかった。そこに、最後の一言。  
「おしっこ…我慢、できない…。漏れちゃう…」  
その言葉にフェイトは驚き、同時にその引き金を引いた自分の行動を悔いた。  
 だが、尿瓶になるようなものは探そうとしなかった。代わりに、もう一度陰核を軽くつまむ。  
「あ…」  
差し迫っていた尿意を決壊させることは簡単だった。  
 ちろ…  
 尿が漏れ出した。スターアニスは両目を固く瞑り、握りこぶしを作ると精一杯尿意を抑えようとした。  
だが、一度決壊したものは、直る事はない。  
 漏れ出した尿は瞬く間に水流を大きくし始めた。水流が筋から線に変わると、  
スターアニスも諦めて全身の力を抜いた。途端、それは放物線を描いた。  
 シャァァァァァァ…  
 相当我慢していたのか、スターアニスの尿はフェイトのズボンを掠め、  
下に敷いた服を濡らした。緑の服がみるみるうちに濃く染まっていく。  
「はぁ、ぁ…ぅ」  
長い解放感に恍惚としていたスターアニスだったが、放尿が終わると、  
自分が何をしてしまったのか理解する。頬を紅く染め、また泣き出しそうな顔でフェイトを見つめる。  
 
「わ、私…わたしは…」  
何か言おうとするが、唇がわななくばかりで言葉が出ない。ふるふると震える彼女の頭を、  
フェイトはそっとなでてやった。  
「大丈夫、大丈夫だから」  
「う、でも…」  
「それより、ちょっと興奮した…。もっとしても、構わないですよね」  
言うが早いか、フェイトはスターアニスの濡れた秘部に指を延ばした。  
「え…。ひゃぁっ!?」  
フェイトの言う、『もっと』が何を差すのか分からないうちに割れ目を撫でられたスターアニスは、  
素っ頓狂な声をあげて身を弓なりに反らした。  
 フェイトは構わずに、スターアニスの中に指を入れ、傷つけない様にゆっくりと襞をこする。  
フェイトの指が濡れてきたのは、先ほどの尿だけの所為ではない。ピンク色の襞の奥底から、粘性を持った透明の液体が流れてきている。  
「は、ぁ…やぁっ!そ、そんなにしちゃ…」  
やはり感度がいいらしく、絶頂が近いためかか、フェイトの指の動きに合わせてビクンと痙攣する。  
フェイトは口付けでスターアニスの口を塞ぎ、更に激しくスターアニスから粘液を書き出すように指を蠢かせた。  
「んっ…んんっ!」  
目を瞑り、必死に快感に耐えるスターアニス。フェイトはその様子に内心でほくそえみながら、陰核を先程より強くつまむ。  
「んんっ!んんんんん〜〜!」  
 びくびくびくびくっ  
 小さな痙攣を何度も起こし、同時に秘裂から大量の愛液が溢れる。フェイトはその流れを確認し、スターアニスの口を解放した。  
 
はぁ、はぁ、はぁ…」  
スターアニスが空気を求めて喘ぐ。呼吸に合わせて動くその秘部が、いやに淫らに見えた。  
(これだけ濡れてれば、大丈夫…かな?)  
フェイトも性交の経験があるわけではないので詳しくは知らない。  
「挿れても、いいですか?」  
スターアニスは一瞬虚ろな目でフェイトを見つめ、その股間部が膨らんでいるのを見ると、小さく笑みをもらした。  
「はい…いいですよ。…でも、あんまり痛くしないで下さいね」  
痛くしないで、と言われてもどうすればいいのか分からないが、あんまり激しく動くのはやめようと心に誓う。そして頷いた。  
 スターアニスも頷いたのを確認し、ズボンのファスナを下ろす。すでに固くなったそれは、天を向いたままその存在を示していた。  
「はぁぁ…」  
初めて見る男性器に、スターアニスは驚きと、感嘆に似た声を漏らした。じっと凝視していると、フェイトが困った様に声をあげた。  
「見られてると、恥ずかしいんですけど…」  
「あ、はい…」  
そういわれて初めてそれが恥ずかしい事だと認識する。  
同時に、自分の性器を見ていたフェイトも同じ気持ちだったのかと考えると、不思議と感心してしまった。  
「それじゃぁ、行きますよ」  
フェイトが先端を入り口にあてがう。スターアニスは息を殺し、両手で下に敷いた服を強く握り締める。  
 ズッ…  
「んっ…!」  
愛液が潤骨油の代わりになっているとはいえ、スターアニスの膣は狭く、フェイトもかなりの抵抗を感じている。  
なのでスターアニスの上げた声に一瞬動きを止めたが、すぐまた少しずつ挿入していく。途中、何かの抵抗があった。  
(これが、処女膜?)  
処女膜を破ると痛いと聞いた事があるが、どうしようか。  
 フェイトは逡巡し、その結果まだ奥に突き進む事にする。少し、力を入れて早く入れる。  
 
「ぅ…あっ!いたっ…痛い…」  
予想通りスターアニスは痛がったが、しかしそれでも想像より遥かに大人しい訴えにフェイトは安堵した。  
「まだ進みますけど…大丈夫ですか?」  
スターアニスの中はきついが、それだけに気持ち良い。スターアニスの体温が直に感じられるのもすこしだけ愉悦感がある。  
 だから、スターアニスが無言でも頷いてくれた時、フェイトは嬉しかった。  
 それ以後は順調に進み、スターアニスはフェイトを根元までくわえこんだ。さすがに、少し苦しそうだ。  
「お腹の中が、フェイトさんのでいっぱいです…」  
「動くよ?」  
「はい」  
一度奥まで突き進んだものを引く。血と愛液が混ざった液体が自分のものに付いているのを見て、  
フェイトは痛々しいような、それでいて嬉しいような、複雑な感覚を覚えた。  
 フェイトの動きはぎこちないものだったが、両者の性感を高めるには十分だった。  
「ひゃ…んっ、んぅっ!」  
ただ悶えるだけだったスターアニスも、いつのまにか僅かに腰を振っている。  
液体と、肌と肌がが触れ合う粘着質で淫靡な音が、ファクトリーの中に響く。  
「フェイトさん、わたしっ…もう…」  
「ん、僕も…」  
スターアニスの動きが止まる。フェイトも動きを止める。  
「んっ、あぅぅ…!いっちゃう…!」  
スターアニスの中が急に締まる。  
「っ、出る…!」  
 どく…どく…  
フェイトが精液をスターアニスに放つと同時に、結合部分から大量の愛液が溢れた。  
 
             (間)  
「寒くないかい?」  
フェイトがスターアニスに問う。スターアニスはいつものローブではなく、クリエイトの余りものであるローブを着ていた。  
あの服は尿やら何やらでひどく汚れてしまったからだ。  
「大丈夫です」  
そう言ってスターアニスは微笑む。それがフェイトにはいつもよりいとおしく感じる。  
「すみません。最初はあんなひどい態度をとっていて…。  
ただ、僕はもうここには帰ってこないかもしれないから、だから…」  
 ぽふっ  
スターアニスがフェイトに抱きついた。  
「いいんです。フェイトさんが私の事を好きだって分かりましたから」  
「うん…ありがとう」  
「ふふ…クリフさんの言った通りでした」  
ふと、聞きなれた単語にフェイトが問う。  
「クリフ?」  
「えぇ、私、フェイトさんの事が好きだっていうのをネルさんに相談したら、  
『それはクリフに聞くべきだ』と言われたので…」  
クリフ…。なんかこういう若者の恋愛に首を突っ込みそう。加えておっさん…。  
 まさか。まさかまさか。  
 フェイトはそっとスターアニスから体を離し、扉へ向かって走った。そして跳躍する。  
「リフレクト・ストライフ!」  
 ベキバキゴシャ  
豪快な音を立てて吹き飛ぶドアの向こうには、クリフがいた。いや、それだけではない。  
ネルも、マリアも、クリエイターの人々も、挙句にはファリンやタイネーブまで。  
 
「これは…一体」  
クリフだけならまだしも、あまりの大人数にフェイトが固まる。まさか…全て聞かれていたのか?  
「よかったな、フェイト」  
クリフがポフとフェイトの肩に手を乗せる。  
「あまり激しいのを繰り返してたらそのうち嫌われるわよ」  
とマリア。ネルや他の者達は無言だったが、その視線に慈しみが感じられる。  
(き、聞かれた…。絶対、全部聞かれた…)  
激しい脱力感を覚え、後ろを向く。スターアニスが、困ったような笑顔でフェイトを見つめていた。  
(…まあ、いいか)  
 
                            〜終〜 

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