「失礼します。クレア様、ネル様がお見えになられました」  
 アリアスの会議室で部下から報告を受けていたクレアは、その名前に思わず視線を部屋の入り口に向ける。そこにはよく見知った赤毛の女性が立っていた。  
「ご苦労様、持ち場に戻りなさい」  
 クレアは目の前の兵士に向かって下がれの令をかける。  
「はっ!」  
 兵士はクレアとネルに敬礼をすると部屋を出て行った。  
「ネル、今度の任務も無事でよかったわ・・・お帰りなさい」  
 クレアは椅子から立ち上がり、歩み寄ってきたネルと抱き合う。  
「あぁ、ただいま・・・」  
 二人はお互いを見て笑い合った。  
「相変わらず無茶やってるんですって?こっちにもちゃんと報告が来るんだから。もう少し落ち着いてくれないと、心配でゆっくり寝られないわ」  
「ふふ、いいじゃないか、そんなに私はヤワじゃないよ。それに・・・私が無茶したら、クレアはずっと私のことを考えてくれるだろ?クレアの心を独り占めにしていたいからさ・・・」  
 ネルの言葉にクレアの顔がさっと朱に染まる。  
「ばっ、馬鹿な事言わないの!」  
「馬鹿な事じゃないさ。クレアが私のことを考えてくれるんなら、命を賭ける価値がある」  
「・・・そんな事してくれなくても、私、毎日ネルのこと考えてるわ」  
「ふふっ、ありがとう・・・」  
 そう言うと、ネルはそのままクレアの唇にキスをした。  
 
「!・・・んっ、ちょっ、ネル!」  
 ネルの唇が離れると、クレアは非難の視線で彼女をねめつける。  
「ここしばらく忙しくてご無沙汰だっただろ?」  
 ネルはそんな彼女の視線を愛しそうに見つめ、再びクレアに迫ろうとした。  
「だからってこんな所で・・・それに私はまだ仕事中なのよ?」  
「クレアならこんな仕事くらい、すぐ終わらせられるさ」  
「そんな変な信頼いらないわ・・・あっ・・・」  
 クレアの乳房の片方がやんわりとネルの片手に捕らえる。  
「ネ、ネル・・・んっ・・・」  
 ネルは、そのままゆっくりとクレアの豊満なそれを揉み始め、彼女の耳元で囁いた。   
「クレアだって溜まってたんだろ?胸だけでこんなに感じちゃってさ」  
 服の上からでも形が分かる程になってきたクレアの乳首もネルの指で弄ばれる。  
「あっ・・・そ、そんなことない・・・わよ・・・っ」  
 ネルはクレアのマフラーを手馴れた風に取り去ると、それを椅子に掛けてクレアのうなじに吸い付いた。  
「――――――っ!!」  
 クレアは声にならない悲鳴を上げた。しかし何とか、ネルの体を自分から引き離そうとする。  
「ネルっ、誰か来たら、どうするのっ!?」  
「じゃぁ、誰も来なけりゃいいのかい?」  
「え?きゃっ!!」  
 ネルはクレアの身体を抱きかかえると、彼女をあっという間に奥の物置に連れ込んでしまった。  
 
 物置の扉を閉めると、ネルはクレアを布で包まれた手近な木箱の上に座らせる。小さな窓から差し込むのは僅かな太陽の光だけで、部屋は薄暗い。  
「こういう所も新鮮でいいだろ?」  
「ネル、もう、んんっ・・・!」  
 クレアの反論を待たずに、ネルは彼女の唇を奪った。二人の舌が口内で絡み合い、唾液の混じりあう音が密室の中で淫猥に響く。  
「んっ・・・ふふ、かわいいよ、クレア・・・」  
 ネルは透明な糸を引かせながら唇を離すと、クレアを見下ろす。クレアはすっかり顔を上気させ肩で息をしていた。それを確認すると、ネルはクレアの服を脱がせにかかる。  
「ネル・・・駄目よ・・・」  
 しかし、口で言うだけでクレアは抵抗しない。程なくして、ネルの眼前にクレアの双丘が露になった。  
「クレア、もしかしてまた大きくなったかい?」  
「それは・・・いつも貴女が・・・色々するからじゃない・・・」  
 クレアは顔を赤くして目を逸らした。そんな彼女を見て細く笑んだネルは、早速クレアの胸に顔を埋めた。  
「あっ・・・そんなに・・・しないで・・・」  
 ネルは両手でクレアの双丘を揉みながら、その谷間に、鎖骨に、赤い花びらを幾つも散らす。  
「クレアの胸、柔らかくて大きくて、いやらしい位に気持ちいいよ」  
「や・・・言わないで・・・」  
「ふふ、こんな調子じゃ、こっちも・・・」  
「あっ!」  
 ネルがクレアの秘部を触ると同時に湿った音がして、クレアの身体はビクンと震えた。  
「もうこんなに濡らしてるのかい・・・クレア、ほら見なよ」  
 ネルは、クレアの愛液のべっとりついた右手を彼女の目の前まで持って、指の間で糸を引かせてみせた。  
「クレアのいやらしいトコのが、こんなに・・・」  
 クレアは目を瞑って顔を逸らす。  
「んっ・・・見せないで・・・」  
 
『失礼します!』  
 突然響いた大きな女性の声に、二人は思わず身体を強張らせる。  
『クレア様!・・・あれ、クレア様?』  
 ネルは振り返って部屋の扉を見た。しっかり閉めたはずのそれは、僅かに閉まりきっていなかった。  
「・・・へぇ、よく声が通るんだね」  
 ネルの小さな囁きに、クレアの顔色が一気に青くなる。  
「ネル、貴女まさか・・・」  
「クレア、あんたはどうしてそんなに・・・私の悦びそうな顔をするんだい?」  
 ネルは微笑みながらそういうと、再び手をクレアの股の間に差し込んだ。  
「んんっ!」  
「ほら、ダメじゃないかそんなに大きな声を出したら。外にいる娘に聞こえてもいいのかい?」  
 ネルは笑みを浮かべながら指を動かす。  
「そんな、だってこれはネルが、んあっ!」  
「私は別に構わないよ、クレアが声を出しても出さなくても。クレアの好きなようにしな・・・」  
 そう言いつつも、ネルの指は執拗にクレアの秘部を、秘豆を攻め続ける。クレアは必死で声を出すまいと、快楽の波に耐えていた。  
『クレア様・・・いらっしゃらないのかな・・・?』  
 その女性兵士の足音は会議室の中に入って来たようだ。  
(駄目、来ないで!)  
 クレアの心の叫びも虚しく、足音は段々と二人のいる物置に近付いてくる。  
 と、意外に遠くでその足音が止まった。諦めて会議室から出る気になってくれたのか。クレアは安堵した。  
『・・・クレア様の・・・マフラー・・・?』  
 その声に、そういえばここに入る前に、ネルにマフラーを取られていたんだった、とクレアはぼんやり思った。  
『あぁ・・・クレア様の匂いがする・・・』  
(・・・え!?)  
 その声を聞いて、クレアの思考は一瞬停止した。しかし、秘部からの快感に、クレアはすぐに現実に引き戻される。  
「あんっ・・・!・・・あ・・・」  
 思わず声を出してしまった。クレアは焦りの表情を浮かべる。  
 
「ふふ、ちょっとくらい声を出しても大丈夫みたいだよ。ほら、聴いてごらん・・・」  
 ネルに促されるままに耳を澄ませると、何と扉の向こうから喘ぎ声が聞こえてくる。  
「きっと毎晩毎晩、クレアに可愛がってもらってるところを想像しながら自慰をしてるんだろうね」  
「そ・・んな・・・」  
 ネルの発言にクレアは驚きを隠せない。しかしネルは、クレアの耳元で更に艶かしく言葉を紡ぐ。  
「きっとあの娘だけじゃないさ。きっとみんな、毎晩クレアに攻められたり、クレアを攻めてるんだ。想像してごらんよ、この屋敷だけじゃない、国中でクレアは犯されてるんだ・・・」  
「やだ・・・そんなの・・・」  
「ふふ、口じゃそんな事言ってるけど、本当は嬉しいんじゃないのかい?ほら、さっきよりも濡れてきたよ・・・」  
 ネルはわざと音のするようにクレアの中をかき回した。その音を聞いて、クレアは一層自分の秘部を濡らす。  
「・・・でも、私以外に犯されて喜ぶなんて、お仕置きしなくちゃね!」  
 言い終わるのと同時に、ネルの指がクレアの膣の中を高速で掻き回した。  
「っ―――――――!!!」  
 クレアはネルのマフラーにしがみ付いて懸命に堪える。  
(もうっ・・・だめっ・・・!)  
 しかし、いよいよ果てようかという時にネルの指が急にその動きを止めた。  
「あっ・・・?」  
 行き場を失った欲求に、クレアは困惑する。  
「ふふっ、イキそうだったんだろ?でもダメさ。そんなに簡単にイかれたらお仕置きにならないからね」  
 そう言って、ネルはクレアの割れ目を軽く指でなぞる。  
「んっ!」  
 敏感になっているクレアのそこは、僅かな刺激にも過剰に反応した。しかし果てるには到底及ばない。  
「それに、外の娘に聞かれてもダメだろう?頑張って耐えな」  
 そう言ってネルはクレアの太ももを舐め始めた。  
「!っ・・・ネル!?」  
「いい機会だからさ、クレアの性感帯を開発しようと思ってね」  
 ネルはクレアの片足を高く持ち上げ、足の付け根を執拗に舐め続ける。  
「っ!・・・ネルっ・・・あぅ!」  
「ふ〜ん、もう感じるんだ、いやらしいんだね。この格好、クレアのあそこも丸見えだよ。よく濡れて光ってる・・・」  
 かかるネルの吐息にすらも、クレアの身体は淫らに反応した。  
「あんっ・・・いやぁ・・・もう許してぇ・・・」  
 
「しょうがないだろう?外にまだ人がいるんだ。見つかってもいいんだったら別だけどさ」  
『わ、私ったら何てことを・・・』  
 パタパタと足音がして、会議室の扉の閉まる音がした。ネルは少し残念そうに額を掻く。  
「・・・ふ〜、もうちょっと粘ってくれたらよかったのに・・・」  
「ネル・・・お願い・・・」  
 クレアは身体を震わせていた。   
「何だい?」  
「もう・・・誰も、いないでしょ・・・だから・・・」  
「ん?そうだね・・・」  
 やっと開放される。そうクレアが思った次の瞬間・・・  
「じゃぁ、自分でイキな」  
「え・・・!?」  
 クレアはネルの言葉に耳を疑った。  
「私が見ててあげるからさ」  
「そ、そんな・・・」  
 ネルの前で自慰なんて出来るはずがない。  
「いやならこのまま終わりにするかい?」  
「こ、このままだなんて・・・仕事にならないよ・・・」  
 クレアはもじもじと身体をくねらせる。  
「じゃぁ自分でやりなよ・・・何もイクなって言ってるわけじゃないんだからさ」  
 ネルは笑みを浮かべながらクレアの乳首を再び指先で弄ぶ。  
「んんっ・・・うぅっ・・・」  
 クレアはゆっくりと自分の手を秘部へと伸ばしていった。が、  
(駄目、出来ないっ!)  
 クレアは目尻に涙を浮かべながら、首をぶんぶんと横に振った。  
「ねるぅ、お願いだから、お願いだからぁ・・・」  
 泣きながらしがみ付いてくるクレアを見て、ネルは優しく微笑むと、そのまま彼女を抱きしめた。  
「ごめんよ、クレアがあんまり可愛いから、つい苛めたくなっちゃうんだ」  
「・・・ネル・・・」  
 ネルの舌がクレアの涙を舐めとる。  
「もう泣かないでおくれよ・・・ほら、クレアを見てるだけで、私のアソコもこんなになっちゃうんだ」  
 
 ネルが短いスカートを持ち上げると、そこには既にべっとりと濡れそぼった紅の茂みが姿を現した。彼女の下着は既に床に放り出されている。   
「一緒に気持ちよくなろう・・・クレア・・・」  
「ネル・・・んっ」  
 再び唇を重ねると、ネルはゆっくりとクレアの身体を押し倒し、片足を抱えると自分の秘部をクレアのそれに押し付けた。  
「あぁっ!」  
 クレアの身体に電流が走る。  
「凄いぃ、ネルぅ、いいよぉ、あっ」  
「あぁ、私も、っ、いいよ、はっ」  
 木の軋む音と、一段と激しい水音が部屋に響く。  
「ほらっ、クレア、こんなに、んっ、いやらしい、音が、してる、よっ」  
「いやぁ、言わないでぇ、でも、あんっ、いいのぉ、あぁっ!」  
 ネルの腰の動きに合わせて、クレアも一心に腰を振って快楽を求め続ける。  
「あっ、ネルっ、私もう、イクぅっ、ああぁっっ!!」  
 先程までの行為で既にギリギリまで高められていたクレアはあっさりと絶頂を迎え、身体を痙攣させる。  
「ふ〜、なんだい先にイっちゃったのかい?」  
 まだ絶頂に届かないネルは不満気味に言う。  
「はぁ、ごめん、なさい、がまん、できなくて・・・」  
 クレアは荒く肩で息をしながら、虚ろな瞳でネルを見上げた。  
「気にしなくていいさ。じゃぁ今度は私を気持ちよくしておくれよ」  
「え?きゃっ!」  
 ネルはひょいとクレアの身体を持ち上げて彼女を立たせると、自分の身体を寝かせて股を大きく開いた。  
「あっ・・・ごめんなさい、さっき、その、あぁなったばかりだから、腰が上手く立たなくて・・・」  
 クレアはへたりとその場に座り込んでしまった。そのクレアの丁度目の前に、ネルの秘部があった。  
「あぁ、ネルったら、こんなに濡らして・・・」  
 クレアは吸い込まれるようにネルの秘部に顔を埋める。その匂いが、クレアの理性を更に溶かしていった。  
「んっ、クレアが、可愛いから、あっ、こんなに、濡れるんだよ・・・あぁっ!」  
「んっ・・・ネル、ネルぅ・・・」  
 クレアの指が、舌が、ネルの秘口や秘豆を刺激し続け、ネルの感度もじわじわと上がる。  
「うっ、はぁっ・・・クレア、もう、いいよ」  
 限界が近くなったこと感じ、ネルは腰を引いた。  
 
「あっ・・・」  
 お預けを食らって、クレアが切なそうな顔をする。  
「クレア・・・来て・・・」  
「ネルっ!」  
 クレアはネルに飛びつき押し倒すと、何度も何度も口付けをした。  
「んっ・・んっ・・んっ・・」  
 そして自分の秘部を、ネルの秘部に押し付け、擦り合わせる。  
「あっ、いいっ、ねぇ、ネルっ、気持ちいい?ねぇ気持ちいい?あんっ!」  
「あぁ、気持ちいいよ、っ、溶けそうだよ、はぁっ」  
「私もぉ、気持ちいいよぉ、ネルぅ、気持ちいいのぉ!」  
 その時、ネルの両手がクレアの腰を掴み、力いっぱい押し下げ、前後にスライドさせた。  
「ふゃっ!?ネルっ、あっ、そんなにっ、あぅっ、激しくしたらっ、あぁっ!」  
「こっちの方が、うっ、もっと気持ち、いいだろ?・・・はあっ!」  
「もうダメっ、変になっちゃうっ、変になっちゃうよぉっ!」  
 クレアは襲い来る快感の波に髪を振り乱し、たがが外れたように叫び続ける。  
「あぁ・・私も、イキそう、だよっ、んんっ!」  
「一緒に、一緒にイこう?ねぇ、一緒に、んあぁっ!!」  
「あぁっ、一緒に、イこうっ・・・っ!!」  
「「ああぁぁっっ!!!」」  
 二人の身体が大きく震え、布に愛液の染みが広がった。  
 倒れ掛かってきたクレアの身体を、ネルは優しく抱きしめる。  
「・・・ネル・・・大好き・・・」  
「あぁ、私もだよ・・・クレア・・・」  
 そして二人は、薄暗い部屋でお互いの唇を激しく求め合い続けるのだった。 

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