「ん〜っ!今日もいいお天気〜」
いつもより少し早く目が覚めたソフィアは、カーテンを開けると射し込む光に大きく伸びをした。向こうにある通りに目をやると、庭の植木の間から朝の早い人達が通りを行き来しているのが見える。
「早起きしたから、今日はいい事あるかも」
パタパタとスリッパを鳴らしながらクローゼットの方に駆け寄ると、ソフィアは鼻歌混じりに、猫の肉球がいっぱい付いたパジャマを脱ぎ始めた。彼女の動きに合わせて、大きな胸が弾むように揺れる。
「んー、また大きくなっちゃったのかな、最近キツイもんなぁ・・・」
うんうんと頑張って何とかブラジャーのホックを合わせると、そのままいつもの服に袖を通して、今度は少し寝癖の付いた髪をとかしにかかる。
「あ、そうだ、フェイトを起こしに行ってあげよう。きっとまだ寝てるよね?」
ソフィアは鏡に向かってニコリと笑うと、お決まりの位置にピンを刺して髪を留めて、隣の部屋でまだ寝息を立てているだろう幼馴染みを起こしに自分の部屋を出て行った。
「フェイトー。起きてるー?」
ノックの音にも呼びかけにも応答は無い。やっぱり寝てるんだ、とソフィアは鍵を開けて部屋の中に入った。
薄暗い部屋のベッドの上では、フェイトが薄着な格好で、布団をぐしゃぐしゃにして抱きかかえながら、スースーと気持ち良さそうに眠っていた。
「あ〜あ、お布団こんなにしちゃって・・・フェイトー、朝だよー」
軽く揺すってみても、もぞもぞするだけで起きる気配が無い。
「もー、フェイトってば・・・」
ソフィアはため息をつくと、部屋を横切って窓のカーテンを引いた。薄暗かった部屋を、明るい光が満たしてゆく。そしてその光に反応したのか、フェイトが小さく声を上げた。
「ん・・・」
「あ、フェイト起き・・・た・・・」
フェイトの方に向き直った直後、ソフィアの動きがぴたりと止まった。その視線の先には、いつの間にか仰向けになっていたフェイトの山の様に盛り上がった股間が在った。
ソレを見たソフィアはゴクリとツバを飲み込むと、恐る恐るベッドの上に四つん這いになって、すっかり大きくなった彼のモノを目の前で見続ける。
すっかり覚醒しきっていた彼女の身体からはすぐに抑え難い欲望が溢れ出してきた。
「フェイト、こんなに大きくして・・・」
ソフィアの手が、彼女の欲望と理性の葛藤を示すように行ったり来たりを繰り返す。ついさっきまでの爽やかな朝はどこへやら。
ソフィアの目は爛々と輝いていた。しばらくして、意を決したソフィアはフェイトの服に手をかける。
(きっとこのままじゃ辛いよね。そうよ、気持ちよくして楽にしてあげるんだから。何もやましいことなんて・・・)
頭の中でそう自分に無理やり言い聞かせながら、ソフィアはゆっくりと両手を手元に引いた。
手が膝の上に近付いた頃、遂にフェイトの息子が雄々しく天井に向かって跳ね上がった。
露わになったそれを見て、先程までギラギラと輝いていたソフィアの瞳が一気にトロンとなって、今度は妖しい光を放つ。
右手で竿を握ると、微熱とびくびくと脈打つ血流が伝わってきた。
「こんなになっちゃって・・・しばらくしてあげてなかったもんね、寂しかったんだよね・・・」
そしてソフィアはそのままゆっくりと、愛でるようにその肉棒を頬張った。久々の感触にいつにも増して興奮していたソフィアは、余った左手で自分の秘部をまさぐり始める。
(んっ・・・やだ、もう・・・)
指に絡み付く自らの愛液の感触に、ソフィアの心は一層性の色に染まり始めた。欲望の赴くまま、不乱に自分と彼の両方を攻め続ける。
未だ眠りの中にある彼の僅かな反応ですら、ソフィアの痴情を煽るほどになっていた。
延々とソフィアの舌から与えられる快感に、フェイトのモノは更に張り詰める。もういつ達してもおかしくなかった。
ソフィアはフェイトの性を求めて更に激しくソレを、そして自分を攻め続ける。
白濁の液体に塗れる自分を想像して、左手の動きを更に速めながら、ソフィアはフェイトのモノを咥えたまま一気に絶頂へと向かっていた。そのとき・・・
「ん・・・あぁ、いいよマリア・・・」
フェイトの口から出た名前に、ソフィアの動きがぴたりと止まる。
「ん〜・・・ネルさんもミラージュさんも待っててくらさいねぇー、後でちゃんとしてあげますからぁー」
立て続けに出た名前にソフィアが思わず顔を上げると、フェイトはでれでれとした何ともだらしない表情で寝言を言っていた。
「・・・フェ〜イ〜ト〜ッ!!」
ソフィアは表情を固めたまま、右手の中にあったフェイトの息子を思いっきり握り締めた。
「いてッ!!??・・・???ソ、ソフィア?」
急所に走った痛みで流石に目を覚ましたフェイトは、目の前で自分の息子を握り締めているソフィアを見て、寝ぼけ眼をしばしばさせる。
「お前何して・・・あれ、これまだ夢か?マリアやネルさんやミラージュさ・・・いててっ!痛い痛い!」
股間に走る確かな痛みに、やっと現実を認識したフェイトは慌ててソフィアを止めようとする。
しかしソフィアからは言い得ぬ黒いオーラが漂っていた。
「随分お楽しみだったみたいね、フェイト♪」
恐ろしい程に爽やかな笑顔でそう言ったソフィアに、フェイトはやっと、自分が寝言でマズイ事を言ってしまったのだろうと思い当る。
頬を一筋の汗が流れた。ついさっきまでおいしかった筈の夢が、今では見たことを酷く後悔するものになっていた。
いや、その・・・ほら、落ち着こうよソフィア、ね?」
「私今とっても落ち着いてるよ?早起きしたから頭の中すっきりなんだから♪」
逃げようとしても、ソフィアに息子を握られている状態では身動きが取れない。
こんな状態でも勃ちっぱなしの無駄に元気な分身を、フェイトは初めて恨めしく思った。その間にも、ソフィアから発せられるオーラは禍々しさを増してゆく。フェイトは本気で命の危険を感じた。
「あ、あのさ、ソフィア・・・あれはその、たかが夢だし・・・」
「あ、そう言えば私、フェイトの朝勃ちの処理してあげようと思ってたんだ。途中で止めちゃってゴメンね、続けるから♪」
そう言ってソフィアは、握った手を緩めることなく再びフェイトの亀頭を口に含んで、思い切り舌で舐め回した。
「っあぁっ!?」
焼けるような快感に、フェイトは思わず声を上げた。元々達する寸前だった為に感度もイヤというほど高まっている。
しかしソフィアに根元を痛いほどにシッカリと握られていたフェイトは達したくても達することが出来ない。
「ソ、ソフィア、それじゃ・・・」
フェイトは苦しそうに呻き声を上げる。
「んぱっ・・・なに?コレじゃ気持ちよくない?」
口を離しても、ソフィアは上目づかいのまま舌でちろちろと先っぽを刺激し続けた。
フェイトは早く楽になりたくてしょうがない。
「うぁっ、いやそうじゃなくて、っ、頼むから・・・」
「頼むから?」
「・・・頼むから、イかせてくれ・・・」
「ふふ、はいよくできました・・・」
そう言うとソフィアは、フェイトのモノから手を離し、それを咥え込むと大きく前後にしごき始めた。
フェイトの中に溜まり続けたオーガズムが、一気に開放へと向かって上りつめる。
「うっ、ソフィア、もう、で、出るっ・・・くっ!」
フェイトは身体を震わせて、ソフィアの口に性を吐き出した。
吐き出された熱い性を、ソフィアはしっかりと受け止める。
離れてゆくソフィアの唇とフェイトのモノが、太い蜘蛛の糸のような白濁の液体で繋がっていた。
「はぁ、はぁ・・・ソ、ソフィア・・・?」
フェイトは様子の変わったソフィアに、恐る恐る声をかけた。
自分の精液を受けたソフィアは、さっきまでの殺気を無くしてただじっと足元で座っている。これはこれでかなり不気味だ。
どうしていいか分からずに、フェイトもその場に固まる。
「・・・フェイト・・・」
「っ!・・・な、何だい?」
フェイトは何とかぎこちない笑を浮かべて見せたが、額にはびっしょりと玉のような汗。
しかしその汗は、ソフィアの口から出た言葉で一気に引くことになった。
「私じゃ・・・ダメ?」
「・・・え・・・?」
フェイトは自分の目と耳を一瞬疑った。目の前のソフィアの両頬には涙の筋が、射し込む陽の光で悲しげに光っていた。
「私じゃ、フェイトを満足させてあげられない?私じゃ、やっぱりダメかな?」
「ソフィア・・・」
今にも泣き出しそうなほどに身体を震わせている彼女を見た次の瞬間、フェイトはソフィアを抱きしめていた。
彼女のことが愛しくて堪らなかった。
「そんなことないよ・・・お前は、ソフィアは僕にはもったいない位だ・・・」
「・・・フェイト・・・」
そして二人は何度も何度も、確かめるようにして口付けを交わし続けた。
フェイトの腕がソフィアの身体を大きく抱いて、ソフィアの手のひらがフェイトの頭を優しく包む。
「ねぇ、フェイト・・・あの・・・」
急にもじもじし始めたソフィアを見て、フェイトは彼女の頬に優しくキスをすると、そのままゆっくりとソフィアをベッドの上に横にならせる。
「いいかい?ソフィア・・・」
フェイトの問いに、ソフィアはキスで返した。
「んっ・・・はっ、ぁあっ!」
フェイトはソフィアの秘部にゆっくりとソフィアの身体は久しぶりの来客に歓喜の声をあげ、その快感は来客を一層締め付けた。
フェイトも負けじとソフィアの中を突き進む。
「ソフィアっ、凄い、締め付けて、くるよっ!」
「フェイトっ、私もいいのぉ!もっと、もっと激しくしてぇっ!」
身体の芯を突き上げてくる衝撃に、そして欲望と愛情の塊を締め付けられる快感に、二人の交わりは激しさを更に増しながら絶頂へと向かっていった。
「ソフィア、もうっ、そろそろっ・・・」
「私も、もうっ、一緒に、一緒にぃっ!フェイト、ッああっ!!」
ソフィアが達したのと同時に、フェイトもソフィアの中で上りつめる。
二人は抱き合ったまましばらくの間、快楽の余韻に浸っていた。
「ごめんソフィア、中で出しちゃって・・・」
まだ息も荒いフェイトに、しかしソフィアは首を振る。
「うんん、いいの。・・・ねぇフェイト、私、フェイトの事好きでいてもいい?」
フェイトは不安そうな顔をしたソフィアをしっかりと抱きしめた。
「あぁ、当たり前じゃないか」
「嬉しい・・・」
そして二人は再び口付けを交わそうとした。
「いい加減にしろよ糞虫・・・」
地を這うような声に、二人は思わず声のした扉の方を見やった。
そして次の瞬間その扉は轟音と共に砕け散り、粉塵の向こうにはすこぶる機嫌の悪そうなアルベルが立っていた。
「人が寝てるってのにいちゃいちゃいちゃいちゃ・・・朝っぱらから盛ってんじゃねーぞてめぇら!飯が不味くなるだろうがっ!!」
そう言えば反対側の部屋にいたのはアルベルだったと、今更気付いた二人の顔からは血の気が引いていた。
「お、落ち着こうアルベル!話せば分かるからさ!」
「そ、そうですよっ!怒ると健康に良くないですし、折角いいお天気なんだから外を散歩でも・・・」
二人の必死の説得も虚しく、アルベルは腰に刺していたクリムゾンヘイトをすらりと抜き放った。
「アルベル止めろって、それシャレにならないから!」
しかし無常にも、カタナは天高く構えられる。
「服ぐらい・・・脱いでからヤれっ!糞虫共がぁっ!!」
のどかな町の宿屋で爆音が響く。今日もフェイト御一行は平和なのであった。