六月。  
最も光と緑のコントラストが美しいこの時期に、首都シランドの王城では  
毎年召集されるシーハーツ女性兵士の任命式が行われていた。  
 
(まだかな…)  
今年で14歳になる少女、ネル・ゼルファーは控え室で退屈そうに順番を待っていた。  
集められた当初はガチガチに緊張していたものの、三時間も待たされては心臓も大人しくなってしまう。  
(次に呼ばれればいいんだけど…)  
すでに控え室に残っている人数は片手で数えるぐらいしかおらず、ネルが呼ばれるのも時間の問題だった。  
「ネル・ゼルファーさん」  
軽いノックと共に名前が呼ばれる。  
「はいっ!」  
羨ましそうな視線を送る残る数人を尻目に、ネルは元気よく扉を開けた。  
 
ついさっきまで忘れていた感情が戻ってくる。  
女王陛下に直に会える喜びと緊張で、ネルの頭の中は真っ白になっていた。  
そんな頭で前を歩く案内係の兵士の後を追っていたのだが、すでに王室の前まできてしまった。  
頭を整理して、付け焼き刃で覚えてきた礼儀作法を思い出す。  
気持ちを落ち着かせて、  
「ネル・ゼルファー、入ります」  
少し声が大きかったかと心配しながら、ネルは少し小柄な自分の二倍以上ある大きな扉を開けた。  
 
すぐ目の前に人の顔がある。  
「きゃっ!」  
ネルは思わず声をあげ、後ずさりする。  
「おっと失礼。」  
笑いながら、シランド一の苦労人といわれるラッセル執政官が立っていた。  
「ネル・ゼルファーだな、陛下がお待ちだぞ」  
くるりと180度回転すると、着いてこいと言わんばかりに歩きだす。  
ネルは、ラッセルの後を追ってもうひとつの扉をくぐった。  
 
恐らく女王陛下の個室だろう。  
高級なお香をたいているのだろうか、いい香りがする。  
しかし、ネルの嗅覚はもはや働いていなかった。  
目の前に憧れの女王陛下がいる。  
陛下は優しげな微笑を浮かべながら、ベッドの上に腰掛けていた。  
ネルの歳相応の身体つきと、背丈を除けば同じくらい細身だった。  
しかし、痩せているという感じでなく、その美しさに一役買っているような…  
「何をしている」  
入り口でボーっと陛下を見ていたネルを、ラッセルがいさめる。  
「あ…ネ、ネル・ゼルファーです」  
慌てて礼をする。礼儀作法などどこにもなかった。  
「そこに座りなさい、ネル。」  
特に気を悪くした様子も見せず、澄んだ綺麗な声で、陛下がベッドの前の空間を示す。  
椅子などなかったので、床にそのまま座りこんだ。  
壁際まで下がり、陛下の座るベッドと少し距離をおく。  
ネルの頭の中はまた真っ白になっていたが、陛下の言われることだけはスっと耳に入ってくる。  
妙な強制力は王家ならではのものだろうか。  
「………聞いているのか?」  
ラッセルの怒った口調が聞こえた。  
「すっ…すいませんっ!」  
ラッセルが話をしていたことにようやく気づく。  
(落ち着いて、冷静にならないと…)  
ネルは意識を言葉に集中させた。  
 
「衣服を脱ぎなさい」  
陛下の声が響く。  
(……え?)  
まだ頭が働いていないようだ。  
聞き間違い、または聞き取り損ねたのだろうか。  
ネルが戸惑っていると、  
「服を脱げと言われておるだろう」  
ラッセルの大きな声が耳に入る。  
今度は聞き間違いなどではなかった。  
ネルは座ったままおずおずと二人を見上げるが、場が進展する気配はない。  
「何をしてい」  
「黙りなさい、ラッセル。」  
陛下の透き通った声が、  
「ネル、これは大切な事なのですよ。」  
ネルの身体に入り込んでくる。  
未だ戸惑いつつも、ネルはゆっくりと立ち上がり、上着に手をかけた。  
「脱いだ衣服はそこに置きなさい」  
ラッセルがそばに置いてあるカゴを指さす。  
何事もないような顔で見ているものの、ネルには彼の顔にうっすらと笑みが見えた気がした。  
見られたくないが、ネルには拒否することはできなかった。  
何も考えないようにして上着を脱ぐ。簡単に畳んで、カゴに入れる。同じ動作を機械的に繰り返す。  
下着が見えた時には少し躊躇ったものの、すぐにネルは下着とソックスだけの姿になっていた。  
これ以上脱ぐのかどうか、赤く染まった顔で陛下の顔をうかがう。  
「いいですよ。座りなさい、ネル。」  
下着に刺さるラッセルの視線を感じながら、ネルは再び床に座り、体育座りの格好になる。  
顔を見られないよう、うつ向くには最適だと思ったのだ。  
 
しかし、  
「顔を上げなさい。」  
陛下の言葉にあらがうことはできなかった。  
ゆっくりと、本能に抵抗しながら赤い顔をあげる  
「夜中に自慰を、自分を慰めたことはありますか?」  
陛下の言葉が頭に入ってこなかった。  
いや、聞こえていたが認識できなかった。  
「ありますか?」  
再び問われ、言葉を反芻、理解する。  
赤い顔が更に赤くなり、  
「あ…ありません。」  
思わず陛下に嘘をついてしまった。  
「そうですか…」  
陛下の静かな声は、  
「ではラッセル、教えて上げなさい。」  
耳を疑う言葉に続いた。  
「承りました。」  
ラッセルがゆっくりと歩いてくる。  
ネルの目にはどこか上機嫌そうに見える。  
(嫌だ…怖い……)  
「ご…ごめんなさい!」  
うつ向き気味に謝る。思わず大きな声を出してしまう。  
「どうしたのですか?」  
下を向いた頭の上方から、陛下の声が降ってくる。全て分かっているような音。  
「あ…あります……したこと……」  
嘘をついたことを認めてしまう。  
しかし、すぐそばにせまる男性に触られたくはなかった。  
「分かりました。…では、ここでやってみせなさい。座ったままで結構ですよ。」  
優しげな声、しかし冷徹な内容の言葉が、  
「……はぃ。」  
意思に関係なく、ネルの身体を動かす。  
震える手がゆっくりと胸に当てられ、ブラジャーのホックを外す。  
 
(あっ……)  
外してから一層強くなる羞恥心。  
大きくはない、しかし膨らみの感じられる双丘が露出する。  
空気に晒されたピンク色の乳首は、今までのやりとりの間にすっかり膨らみ、  
速い鼓動に従ってせわしなく上下している。  
そっと包むように、それぞれの膨らみに両の手のひらを被せる。  
最近気になってきた胸の小ささを露骨に感じてしまう。  
(んん……)  
ゆっくりと揉むように手を動かすが、緊張からか感覚があまりない。  
(このままだとラッセルさんに……)  
そう思った親指が、丘の頂点を軽く撫であげる。  
「んっ……あぅ…」  
こんな状況でも、刺激が脳を駆け抜ける。  
緊張と刺激が混ざり、意識を遠ざけてゆく。  
気付かぬうちに両の乳首に指が群がっていた。  
「ぁっ…くぅん……」  
無意識に動く指が乳首を刺激する。  
体育座りのままの両足の間、足の付け根が僅かに湿ってくる。  
(あっ……)  
その感覚でふと我に帰る。  
自分の行いを意識し、知らぬ間に上がっていた顔が再び床を向く。  
両手が濡れ始めた場所を隠すように、両足の間に突っ込まれた。  
 
「…終わりですか?」  
変わらぬ口調、しかし続きを促す響き。  
(…………)  
ネルは動けなかった。  
やらねばならないと思う気持ちは羞恥心に抑圧される。  
「ネル、これは必要な事なのですよ。」  
再び聞こえる陛下の声にも、一度止められた手は動かなかった。  
立てられている膝にギュっと額を押し付ける。  
陛下の小さな、少し悲しげなため息が聞こえ、  
「…ラッセル」  
空気が動いた。  
誰かが近づいてくる気配がする。すぐそばまで来て、屈んだ。  
そっと手が髪を掻き分け、耳の上を通り、側頭部を優しく掴む。  
「ネル、落ち着きなさい」  
優しい男の声と共に顔が上に向けられる。  
「ゃ……ゃだ……」  
身体が震え、小さくなる。  
頭に回された手が優しく後頭部を撫でる。  
しかし、同時にもう片腕が未だ露骨している薄い膨らみに伸び、触れた。  
「やっ……ぃゃ……」  
身体を捻るように揺すり、僅かながら拒否の姿勢をしめすが、  
「ぁっ…」  
固くなった乳首を摘まれた瞬間、ビクっと身体の動きが止まる。  
普段なら大したことのない微弱な刺激。だが、今は数倍にも感じられた。  
 
「ぁぁ……ゃぁ……ぁんっ…」  
そのまましばらくコロコロと両胸をいじくられ、  
「時間もないので、手早く行いますよ。」  
両肩をそっと掴まれ、立ち上がらせられる。  
肩を掴んでいた両手はそのまま腰へ下がり、ネルを固定する。  
再び屈んだラッセルの眼前にはネルの最後の下着があり、ラッセルはその上から口付けした。  
「んんっ……やぁっ……あぁんっ……っ」  
羞恥心に耐えきれず瞳を閉じる。顔が燃えるかと思うほど熱くなっていた。  
行き場のなくなった小さな両手は腰の当たりでギュっと握られ、両足は今にも崩れ落ちそうなほどに震えている。  
「…んぅっ…はぅんっ…あぁっ……」  
いきなりの激しい舌の動きが下着越しに秘部を刺激してくる。  
それが全て快感となって返ってくるのは、ラッセルの技術の賜か、この雰囲気の作用か。  
未だ最大級の羞恥心に襲われているというのに、  
「ぅあっ…あぁ…」  
声が自然に出てしまう。  
「ゃあっ…あんっ……んんっ!」  
下着越しに舐められ、吸引され、舌でつつかれる。  
(陛下の…陛下の前なのに……っ)  
「うくぅっ!」  
指が下着ごしに秘部を圧迫してくる。  
「あぁんっ! ふぁっ! ひゃんっ!」  
下着を上に引っ張られ、その上を指が素早く上下する。  
秘部がじっとりと湿ってきたころ、最後の下着が内股になった太腿を伝い、膝へ下ろされた。  
薄く繊毛が生えた秘部があらわになる。  
「…あぁっ!」  
思わず露出した秘部を両手で隠そうとするが、ラッセルの頭に阻まれ辿りつけない。  
その未熟な、しかし唾液と体液で濡れている秘部にラッセルの舌が伸びる。  
 
「ラッセル、下がりなさい」  
半ば夢中になっていたラッセルも、陛下の言葉にはすぐに反応した。  
倒れこんでくるネルを床に座らせ、ラッセルは名残惜しげに再び元の位置へ戻った。  
膝で丸まった下着も直せずに息を整えているネルに対し、  
「ネル、後は出来ますね?」  
陛下は続きを促す。  
「…は……はぃ」  
拒む意志より、熱くなった身体の欲求の方が強かった。  
膝で丸まっている下着を足から抜き取る。  
体育座りのスタイルのまま壁によりかかる。  
見られる恥ずかしさに瞳をつぶり、胸と秘部に一本ずつ腕を這わす。  
「んっ…あぅっ…んぅっ!」  
普段よりも情欲的に、悩ましく、声があがり指が動く。  
「あぁっ! ぅあっ! ……あぅんっ!」  
陛下の御前という事実が、咎めでなく、背徳的に身体を加熱させる。  
「いぁっ! はぅんっ!」  
隠すように閉じていた両足が開かれてゆく。  
「んんっ! あぁっ…やっ! あぁんっ!」  
自然に両手が秘部にあてがわれていた。  
「んぅっ! ぅくっ! ふぁっ!」  
指の動きが速くなり、最後の山を登り始めようかという時、  
「…ネル」  
陛下の言葉に、ピタっと指が止まった。  
寸前で止められたネルは、艶めかしい瞳で陛下を見上げる。  
依然優しい微笑みを浮かべながら陛下が近づいてくる。  
小柄なネルに目線を合わせるように屈みこみ、  
「最後は私がしてあげましょう。」  
陛下の細い指が秘部に伸ばされる。  
が、指は寸前で止まり、  
「あぅん……」  
指の感覚を想像してしまったネルの秘部が脈動する。  
 
「ですが、貴方には嘘をついた罰を与えねばなりません。」  
ラッセルが運んできた椅子に腰を下ろすと、右足の靴とソックスを脱ぎ、素足となった右足をネルの秘部に当てる。  
「陛下………ぁんっ!」  
陛下に直にモノを与えられる喜びと、秘部をいじられる被虐感が、秘部から沸き上がる快感を増幅させる。  
「ぃあっ…あんっ……ぅあんっ!」  
体育座りから少し足を広げた、柔軟体操のような格好。足を狭いV字に広げ、両手を床につけて体を支える。  
背中を壁に預け、陛下の愛撫を受け入れる。  
「気持ち良いですか?」  
「は…あぃっ……はぃっ…ぁんっ!」  
陛下の足の指が秘部の上部、球状の突起物をさする。  
「やぁんっ! あぁっ! ふぁんっ!」  
陛下は優しい笑みを絶やすことなく、指の動く速度を上げてゆく。  
「あぁっっ! 陛下っ!」  
体重を預かる腕が震えだし、やがて震えは全身に伝播する。  
「可愛いですよ、ネル。」  
「陛下ぁっ! あぁっ! ぅあんっ! あぁっ!」  
足の指が、内部と外部から突起を押し潰すように動き出し、  
「ネル」  
優しく声をかける。  
陛下の足から秘部を通し、身体全体に何かが伝わってくる。  
部屋に入った時からかけられていた媚薬のような施術。それが直接送り込まれてくる。  
「はぁん! あぅんっ! ぃんっ!」  
全身に回った施術の力が、外に出てくる感覚。耐えられないほどに強くなる。  
「あぁっ! ひぁっ! 陛下ぁっ! ああぁっ!」  
「あああぁぁぁっっっ!!!」  
二、三度の痙攣を交えた激しい絶頂と共に、小さな身体が、両手の支えを失い崩れ落ちた。  
「ネル、よく頑張りましたね。」  
ネルは朦朧とした意識の中、陛下の唇の感触を額に受け取った。  
 
…………  
「つまり先ほどのような性的快感こそが施術の力の元となるのです。」  
「貴方の施術の孔は開きました。後は術の修得、鍛錬を怠らずにやりなさい。」  
その後、真新しいシーハーツ軍の服を与えられたネルは嬉しそうに服を着替え、  
陛下に一通りの事を教えられた後、半時間ぶりに部屋の扉を開けた。  
「ネル、施術鍛錬は欠かさずに行ないなさい。」  
念を押す言葉に、  
「はいっ!」  
ネルは振り返り元気よく答える。  
拒む必要などなかった。  
 
あんなに気持ち良いのだから。 

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