アーリグリフ・シーハーツ両国の間に和平条約が締結され、一般市民が平和を普通に享受できるようになったある日のこと。  
 
シランドの町外れにあるギルド組合所有のファクトリーの中で、外では穏やかな陽光が降り注いでいるのにも関わらず  
カーテンやドアを閉め切って外から室内の様子を見られないようにし、イスに座りながら鼻の下をのばしてクリフが差し入れと  
持ってきた地球のF1レースの雑誌にのめり込むジイさんこと調合クリエイターのゴッサムがいた。  
だがエリクール2号星にはF1レースはおろか車という概念そのものがないので本来ならゴッサムはそんな雑誌には見向きも  
しないのだが、ゴッサムが見ていたのはレースの時の写真ではなく、公式のF1サーキットレースには必ずといっていいほど  
そこに居るハイレグレオタード姿のレースクイーン達の写真だった。  
 
「うほほほ・・・・やっぱり若いおなごの体はピチピチでいいのう・・w」  
 
ゴッサムはレースクイーンの写真を発見するごとに鼻の下をこれでもかというぐらいにのばし、鼻血やヨダレをダラダラとたらす。  
 
「うひひひ・・・・このおなごはムネの谷間がすごい深いのぉ〜wお、このおなごはスレンダーな上に股の食い込みも最高じゃなw。  
 もしこんなおなご達がワシの傍にいてくれたら・・・。」  
 
日ごろから若い女性に自分がちやほやされることを頭の中で思う存分妄想しているゴッサムは頭脳的な習慣上、すぐそういう考えに  
行き着き、雑誌もそっちの気で女性に囲まれている自分を勝手に妄想をはじめ、先ほどのキモい顔を更に上回るキモい顔で  
ニヤつき始めた丁度その時、ゴッサムの頭の上でマメ電球が一気に100個ぐらい一斉に点灯した。  
 
「そうじゃ!ワシは偶然にも調合クリエイターなんじゃし、一度飲んだらこの本のおなご達のような姿でワシに奉仕するような  
 洗脳薬を作ればウハウハじゃ!ワシってあったまいいのぉ!」  
 
ゴッサムは発想できた嬉しさのあまりか目を光らせながら無意識のうちにガッツポーズをとり、さっきまであんなに夢中になって  
見つめていた雑誌をそこらに放り出して、早速欲望に従うまま調合に取り掛かった。  
 
 
 
 
「明日、魔物の群れの退治?僕達がですか?」  
 
数週間後、シランド城の会議室に集められたフェイト・クリフ・ソフィア・マリア・ミラージュ・アドレー・スフレは、停戦で  
アリアス勤務から平常勤務地のシランドに戻ってきたネルとクレアからシランドとペターニ間の魔物の退治依頼を受けた。  
 
「はい。元凶はなくなったとはいえ、最近は卑汚の風の影響で異常繁殖した凶暴な魔物達に一般道の通行人が襲われるという事件が  
 多発しています。幸いまだ死者こそ出ていませんが、このまま放置していてはいつ死者がでるかわかりません。そこで、フェイト  
 さん達にも部隊の指揮官として協力して頂きたいのですよ。」  
 
クレアは書類を読み上げるようにスラスラと答えた。  
 
「魔物退治ねぇ・・・。」  
 
「楽しそう〜!!」  
 
マリアがメンドくさそうに頬杖をつきながら呟き、スフレは何気に腹黒い発言をする。  
 
「協力したくないというわけじゃないが、そこら辺の魔物なんて別にわざわざオレ達が出向くまでもねぇだろ。シランドの施術部隊で  
 十分こと足りるんじゃねぇのか?」  
 
クリフがアクビをしながら反論すると、すかさずネルが口を開いた。  
 
「そういうわけにもいかないんだよ。戦争が終わって余剰兵員がいるとはいえ、戦争中の損害で今のシランドには常備兵力の5分の1しか  
 いないんだ。しかもその兵力の全てが討伐隊に回されるわけじゃない、更にそこからも城の守備隊分の兵力がひかれて、討伐隊の  
 実質的な兵力は現有戦力の7分の1しかないんだよ。あたし達がアンタらに頼む理由がわかったかい?」  
 
そう言われると確かに理論としてのスジは通っている。このネルの理論武装で正義感の強いフェイトとアドレーは納得したが、ここの所  
ミラージュとの暇つぶしの戦闘訓練でクタクタに疲れて1週間ぐらい休養の時間が欲しいクリフにとって今は承諾するわけには  
いかなかった。  
 
「け、けどよ。絶対反対ってわけじゃねぇが、そんな群れの退治ともなりゃあただ突撃して倒しまくれってワケにゃあいかねぇだろ?  
 もっと作戦を練ったうえでだな・・・・。」  
 
「ご心配なく、もう私達の方で練りました。」  
 
クリフの反論はこのクレアの一言であっさり費え、もくろみは不発に終わった。そんな渋柿を食べたような顔をするクリフ見て  
ミラージュが珍しくプッと噴出す。  
 
「・・・笑うな。」  
 
「フフ・・すいません、つい・・。」  
 
ミラージュは口では謝ってはいるが小さい笑い声はまるで途絶えてはおらず、その笑いがクリフに怒りのない不快感を与える  
こととなった。  
 
「あの、討伐の時は私達は何隊かに分かれて行動するんですか?」  
 
ソフィアが場を変えるように聞く。  
 
「ええ。フェイトさんとクリフさんとお父様には、それぞれ三部隊を率いて討伐に当たって頂きます。フェイトさんの部隊は西、  
 クリフさんの部隊は東、お父様の部隊は南を担当して頂いて、魔物の群れの討伐に当たってください。北方はラッセル様が自ら  
 部隊を率いて担当するそうです。」  
 
クレアは淡々と各々の担当各所の詳細をマシンガントークのように説明してゆくが、変に思ったマリアがクレアに質問した。  
 
「ちょっと待って。私達の名前が出て来てないけど?」  
 
「ええ。申し遅れましたが、女性陣のみなさんは今回、討伐で手薄になったシランド城の警備にご協力していただきたいのです。  
 討伐に向かうのは男性陣だけですよ。」  
 
「ちょっと待て。フツーは男女公平に振り分けるべきじゃなぇのか?」  
 
クリフが不満そうに異を唱える。  
 
「感情論からいえば確かにそうなのですが、今回の魔物討伐は、女性兵士に比べて能力が見劣りする男性施術・兵士の強化訓練も  
 兼ねているため討伐隊も男性ばかりです。従って、各方面隊指揮官も同性だった方が意思の疎通や連携も上手く図れると考慮し  
 今回の組み合わせにしました。」  
 
「なるほど、そういうことなら仕方ないのぅ。」  
 
アドレーがウンウンと首を振って納得する。クリフの方も、そう正当な理由をつけられてしまっては文句のつけようがなかった。   
 
 
 
その翌日、フェイト・クリフ・アドレー・ラッセルが率いる魔物討伐隊は担当を言い渡された各方面へと出撃するため城唯一の出口を目指して  
シランドの中央通りを進軍、通りの両側には出撃を応援する市民達であふれかえり、一種のお祭り騒ぎのようなものになっていた。  
ただし、シランドにいる男性兵士全員はもちろん、男性の一般市民の殆ど義勇軍として魔物討伐に参加しているため、通りの両側で  
討伐隊を祝福しているのは女性という奇妙な光景ではあったが。  
 
「なんていうか、こういうトコを歩くって苦手なんだよな・・・。」  
 
クリフは照れながらのせいもあるのか、小声でボソリと隣を歩いているフェイトに話しかけた。  
 
「まぁ、確かにね。」  
 
フェイトも苦笑しているところをみると、やはり恥ずかしいという感情は少なからずともあるらしい。もっとも、行進している  
隊列の最前列を歩くともなれば当然といえば当然で、、馬に乗っているラッセルなど恥ずかしさのあまり馬の首の顔を埋めている  
ほどである。  
だが同じく最前列を歩いているアドレーはそのような感情を顔にも態度にも表さず、むしろ「まかしておけ!」と豪快な笑い  
をしながら民衆に手を振っており、そういう点についてはフェイトはおろかクリフでさえ苦笑を禁じえなかった。  
 
「ホント、俺達もあれぐらいの肝っ玉が欲しいもんだ。」  
 
「同感。」  
 
そんな会話を交えながら、フェイト達が率いる隊列は歓声に見送られながら順調に進んでいった。  
 
 
 
そんな中、賑わう町の中央通りからちょっと外れにある締め切られた薄暗いギルドファクトリーの屋内で、ゴッサムはある新製品を開発し  
飛び上がって喜びまくっている姿があった。  
 
「か・・・完成じゃ・・!!この数週間、ロクに寝もせず死ぬほど頑張ったかいがあったわい・・!!」  
 
そういって目の下にクマをつくりながら狂喜に震えるゴッサムの手の内にあったのは、なんだか見かけが不格好でいやに  
カラフルな色をしたピストルだった。グリップ上には何かのタンクが据え付けられており、ピストルを少し振るとそこからチャプっと  
音がすることから、タンク内はなにかの液体だろう。そして、机の横には大きなシートをかぶせられた何か。  
 
「フヒヒヒ・・・これら究極の発明品で・・・これで世界はワシのモンじゃあ!わっはっはっはっはっはっはっはっはぁ!!!」  
 
ゴッサムはこれでもかというほどの大音量で高笑いをした。  
 
「さぁて・・・コイツをまず誰に使おうかのぉ・・・・・。」  
 
しばらくしてから高笑いをやめて、そうゴッサムがゴッサムが考え始めた矢先、ファクトリーのドアがバタリと開かれた。  
 
「だ、誰じゃ!!?」  
 
ゴッサムは慌てて発明品のピストルを背中の裏に回して隠す。入ってきたのはギルドの受付看板嬢であるウェルチと  
フェイトとカルサア修練場で料理クリエイターとして契約をしたマユだった。  
 
「こんにちわー!新開発の状況はどうですか〜!?」  
 
「こんにちわ、ゴッサムさん♪」  
 
ウェルチが元気よく声をあげてステッキを持ちながらゴッサムまで数Mのところまで近寄り、マユもそれに続いた。  
 
「ウェ・・ウェルチ嬢にマユ嬢・・・マユ嬢はここシランド所属のクリエイターだからわかるが、なぜ受付のウェルチ嬢まで  
 ここにいるんじゃ・・?」  
 
確かにゴッサムがそう思うのは仕方ない。名実ともにギルドの受付役であるウェルチがペターニのギルド本部から  
足を出すことなど殆どなく、連絡を取るときはテレグラフを通してが主などだ。  
それを聞くとウェルチはコホンを一つ咳払いをする。  
 
「実はですね〜、私時々各地のファクトリーを巡回してクリエイターさんとの直接交流をしたり、ファクトリーの使用状況などを  
 チェックしてるんですよ。今までアーリグリフ国内を主とした各所のファクトリーを回ってきて、最終地点がここシランドの  
 ファクトリーなんです。それよりゴッサムさん。」  
 
「ふぇ?」  
 
「目の下にクマできてますよ。大丈夫ですか?」  
 
「え?あ、ああ、ちょっと新製品の開発に没頭していてのぅ・・・。」  
 
「そうですか〜。頑張ってくださいよ、アナタは仮にもクリエイターなんですからw」  
 
そしてチェック表を懐から取り出し、「じゃ、ちょこっと失礼しますね〜♪」と言ってファクトリー内の施設の使用状況などを検閲しはじめるウェルチ。  
一方、マユはルンルンと鼻歌を歌いながらゴッサムとウェルチと自分用のお茶を淹れ始めていた。  
 
(フゥ・・・・ビックリさせおって・・危うくバレるかと思ったわい・・・・)  
 
ゴッサムは一瞬、自分が何を開発しているのかバレて完成したところを手入れのように没収されるのではないかと危惧したが、その心配は  
杞憂のうちにおわり、安心してホッと胸を撫で下ろす。  
 
(・・・・ん?待てよ・・・。)  
 
その時、ウェルチとマユが入ってくるまでゴッサムの頭の大部分を埋め尽くしていたある考えがふとよみがえる。  
そしてゴッサムは気づいてしまった。自分が手に持っている新開発のピストル。そして自分の目の前にいる若くて結構スレンダーで  
スタイルが良い警戒心などまるで持っていない女が二人。  
 
(・・・・実験ができる・・・・。)  
 
しかし、さすがに無関係の女性二人に断りもなくこのピストルを使うというのは彼の良心がブレーキをかけていたのだが、よく考えれば  
みればこんなチャンスは滅多にない。それが決定的な理由となった。  
 
「・・・・・ウェルチ嬢、マユ嬢。ちょっとこっちに来てくれんかね。」  
 
「なんですか?」  
 
呼ばれたウェルチとマユはゴッサムの方へと歩み寄っていく。二人が来るとゴッサムは後ろに隠し持っていたピストルを  
前に出してウェルチとマユに見せる。  
 
「なんですか、コレ?」  
 
マユが不思議そうに尋ねる。  
 
「実はコレ、ワシが新開発した人を殺さないの特殊な銃でのぅ・・・・。」  
 
この言葉を聞いた途端、ウェルチが目を輝かせる。  
 
「え、新開発!!?ホントに新開発なんですかゴッサムさん!?」  
 
「うむ。」  
 
「で、どういったモノなんですか!?人を傷つけない銃ってのは!?」  
 
ウェルチが興奮した様子でゴッサムに問いかける。  
 
「・・・こういうモノじゃよ!」  
 
そう呟くと、ゴッサムは銃の銃口をウェルチに向け、引き金を引いた。途端、銃口から赤いレーザー光線みたいなモノが高速で  
発射され、ソレはウェルチの体に当たった。  
 
「きゃああああああーーーーーーーーーっ!!!!!」  
 
その瞬間、ウェルチの体はバシュゥッ!!という音と共に瞬間的に強烈な赤い光に包み込まれ、マユとゴッサムは思わず目を覆う。  
そしてすぐにその赤い閃光は消えてゆき、ゆっくりと手を目からどけたマユの視界に驚くべき光景が飛び込んできた。  
 
「え・・・!?ウェルチ・・・さん!!?」 
 
そこにいたのは確かにウェルチだった。だがそこにいた彼女はいつも着ている普段着姿ではなく  
オレンジ色のハイレグレオタードを着た姿だったのだ。  
 
「おお!成功じゃあ!!」  
 
再び飛び上がった喜ぶゴッサムと、何が起こったか分からず呆然とするマユ。  
そしてハイレグ姿になったウェルチはしばらくそこで下を俯きながら突っ立っていたが、やがてゴッサムの前に片ひざを跪いて  
顔をあげ  
 
「なんなりとご命令を、ゴッサム様・・・。私の意思も体も永遠にあなたのモノです・・・・。」  
 
と紅潮した顔を向けながらゴッサムに言った後、ゴッサムの体に息を荒くしながら擦り寄る。  
そんな淫乱な様で自分に擦り寄り、なおかつ従順なハイレグレオタード姿のウェルチに興奮したゴッサムはドバっと鼻血を噴出した。  
 
「むふぉぉぉぉーーー!!すごい、すごいぞぉー!!いやはや、ワシも大発明をしたもんじゃわい!!」  
 
擦り寄るウェルチの頭を片手でクシャクシャと軽く撫でてやりながら、片手で自分でクリエイトしたピストルを持ち  
それをニヤけた顔で見つめる。  
 
その一方、その光景を目の当たりにしてなにがなんだか分からずにいたマユの方も、段々と状況を把握し始めていた。  
どうやらゴッサムが作っていたあのピストルというモノに撃たれてしまうと、今のウェルチのようにハイレグ姿になってしまい  
その上洗脳によりゴッサムの忠実かつ淫乱な僕になってしまうらしい。  
おそらくこのままここにいては、ウェルチと同じ道を歩むことになるのは当然だろう。  
 
(は、早く逃げないと・・・・!!)  
 
そう思ったマユはゴッサムと洗脳されたウェルチに気づかれないようにゆっくり静かにドアの方へと足を進めてゆく。  
だが。  
 
「!! ウェルチ嬢!出口を塞ぐんじゃ!」  
 
「はいっ!」  
 
それと同時にマユの体の上方をオレンジ色の物体が掠めていったかと思うと、その次にはダンッ!という着地音がし  
出口のドアの前にウェルチが立ちはだかった。  
 
「逃がしませんよ、マユさん。」  
 
「ひっ・・・・・!!!」  
 
マユは思わず小さな悲鳴をあげる。出口をふさがれ動きが止まったマユを見てゴッサムは更にニヤリと笑い  
 
「ふひょひょひょ・・・・マユ嬢にも同じ姿になってもらうぞえ!!」  
 
そう言ってゴッサムはピストルの引き金を引いた。  
 
「きゃああああああああああ!!!!!!」  
 
マユの体に赤い光線が当たったと同時にマユの全身は赤い閃光に包まれ、しばらくして閃光が収まると、そこには  
白いハイレグレオタード姿になったマユの姿があった。  
 
「ん・・・・・ゴッサム様ぁ・・・。」  
 
先ほどとは打って変わり、マユも顔を上気させゴッサムに擦り寄る。ドアを塞いでいたウェルチの方も負けんとばかりに  
ゴッサムに擦り寄った。  
 
「ほほほほ〜!いいのぅ、この展開!!最高じゃ!よぅし、この調子でもっと・・・・!」  
 
そう呟いたゴッサムは机の傍に手を伸ばし、そこにあったゴミ袋ぐらいの大きさの布袋を手に取り、ウェルチとマユの前に置く。  
ゴッサムが布袋の縛り口のヒモを解くと、いつのまに作ったのか、中には大量の洗脳ピストルが詰まっていた。  
 
「よいかお主達、ワシはお前たち以外にも僕となるハイレグ女をもっともっと増やしたいのじゃ!それでじゃ、町中の若くて美人の  
 女達を徹底的にコイツで洗脳して、更に洗脳した女達にもこの銃をバラまいて洗脳活動を円滑にするんじゃ!  
 褒美は後でたっぷりと体にしてやるぞい!」  
 
「は、はい!有難き幸せです!」  
 
「私たち、喜んでやらせていただきます!」  
 
褒美をしてもらえると聞いた二人の女は目を輝かせながら洗脳ピストルをそれぞれ小袋にわけて各自もった後  
ゴッサムの命令を実行に移すべく町へとハイレグ姿のまま飛び出していった。  
 
「ぬふふふ・・・遂にワシのオリジナルワールドが実現する日が来たわい・・・ひひひひ・・。」  
 
それから3時間後。  
 
ポカポカと暖かい陽光が降り注ぐシランド城の庭園のベンチで編み物をしながら眠りこけていたソフィアは目を覚まし  
軽い欠伸をしながら両腕を伸ばしてベンチを立った。  
 
「ふぁ〜〜〜〜〜・・・・・ついうっかり寝ちゃったな〜・・。」  
 
 
 
そしてふと喉の渇きを覚えた彼女は、とりあえず飲み水を取りに行くべく編み物をベンチにおいて城内へと足を進める。  
城内の清楚な空気が漂う廊下をしばらく歩いていると、廊下の角からスフレが慌てた様子で飛び出してきた。  
 
「あれ?スフレちゃん、どうしたの?なんか慌ててるみたいだけど・・・。」  
 
「あ、ソフィアちゃん!大変だよ、なんか町に水着を着た女の人たちがいて、その人たちが他の女の人たちをピストルで撃って  
 それであんなことやこんなことにぃ!!」  
 
スフレはかなり取り乱しながら説明するが、そんな状態では当然ソフィアが理解できるわけがない。とりあえずソフィアは  
事情を聞くために深呼吸をさせてスフレを落ち着かせてから事情を聞いた。  
それによると。  
 
「・・・つまり、その銃で撃たれた人が水着姿になって、その撃たれた人が更に別の人を撃って水着姿にしている・・・・  
 ていうこと・・・!?」  
 
「そうだよ!それでさっきネルちゃんとクレアちゃんとマリアちゃんとミラージュちゃんがその事態を聞きつけて  
 町に駆けつけていったんだよ!私もいま皆の応援に行こうと武器をとりに戻るところだったの!」  
 
スフレの話を聞いて大体の事態を把握したソフィアは、半信半疑だがとりあえず町が異常事態になっているということなので  
彼女自身も事態の沈静化に努めているネル達の助太刀にとりあえず行かねばと考えついた。  
ソフィアはロッドを取り出し  
 
「スフレちゃん、私、先に町に行ってるから後から来て!」  
 
「う、うん!!」  
 
そう言ってソフィアとスフレがそれぞれ自分の部屋に向かおうとした時、再び廊下の角から人影が現れた。  
その人影はよくソフィアが廊下などですれ違いざまに会うネルの部下のファリンであったが、現れたファリンの  
姿は隠密服ではなく薄紫色のハイレグレオタード姿だったのだ。  
 
「あ〜♪まだの人発見ですぅ〜〜♪」  
 
そういつもののほほん口調で呟くと彼女は洗脳ピストルの銃口をソフィア達に向けた。  
 
「!ソフィアちゃん、避けて!!!」  
 
ファリンの銃を見た途端スフレが叫び、ソフィアはスフレの叫びに反応して体をサッと横に動かす。次の瞬間、ソフィアの体が  
あった空間を赤い光線が突き抜けていった。  
 
「ファリンさん、やめてください!!なんで私達を撃とうとするんですか!?」  
 
しかしソフィアの問いは軽く無視され、ファリンは第二弾・第三弾を撃ち始める。それらをなんとかよけてソフィアはスフレの  
手を取りもと来た道を逆に走り始めた。  
 
「逃がしませんよぉ〜〜♪」  
 
そう言って洗脳銃を撃ちながらファリンは二人の後を追いかけ始める。  
だが元々ファリンはこういった肉体を使った戦いより頭脳戦派の人間のため足が遅すぎた。その事が逃げ手のソフィア達にとって  
幸いし次第にファリンとの距離は離れ、遂には振り切ることに成功したのだ。  
 
「ハァ・・・・ハァ・・・・ファリンさんが・・・もう・・・」  
 
「ソフィアちゃん、早く対処しないといつか私達もああなっちゃうよ!」  
 
振り切ったことを確認して一旦停止し息を整えているソフィアに休息を与えないかのようにスフレが言う。  
確かにそうなのだが、さっきからソフィアが思っていたこと、つまり肝心の対処法がどういうものなのかが  
分からなければ手の打ちようのないのもまた事実である。  
 
「・・・・多少危険かもしれないけど、とにかく一旦町の様子を見て対処法を考えようよ・・・。」  
 
「ウン、わかった!」  
 
城下町での光景。  
それはまさにスフレが説明したとおり、洗脳された女が洗脳した女から銃を受け取り、その銃でまた洗脳されていない女を洗脳して  
おり、男は見つかり次第その場で縛られそこかへ連行されていった。  
まさにある意味での阿鼻叫喚の世界といってもいいかもしれない。  
その光景を城の外壁周辺にある植木の影からコソっと見ていたソフィアとスフレは一種の恐怖感を覚えずにいられなかった。  
 
「ど・・・どうやって対処・・するの・・・?」  
 
スフレが不安そうにソフィアに問う。  
 
「と・・とにかく、今回の騒動の原因を探らなくちゃ・・・・ちょうど目の前に水着屋さんがあるから、あそこで変装用の水着  
 探して原因調べてくるね・・・・。スフレちゃんはここで隠れてて。」  
 
そう言ってソフィアは気づかれないように小走りで植木の陰から正面にある水着屋に駆け込み、そこでピンク色のハイレグを  
見つけ素早く着込み、町に繰り出す。  
城下町を少し南下してゆくと逃げ回る未洗脳の人や縛られ連行されていく男性の姿はまるで見なくなり、その代わりにハイレグ姿の  
女性達があちこちにたむろしていたり、ちらかったゴミを片付けていたりした。  
 
(ホント、なんでこんな事に・・・・・。)  
 
 
ソフィアはこんな情景が目の前に広がってるにも関わらずいまだにこれは本当に現実の出来事なのかと思ってしまうが  
状況が状況でもあり、彼女自身納得せざるを得ない。  
そう思っていた時、不意に後ろから声をかけられた。  
 
「ソフィア?」  
 
少しビックリしたソフィアが後ろを振り返ってみると、そこにはクリムゾンブレイドの片翼であるネル・ゼルファーがいた。  
しかし口調は普段と変わりはしないが、着ているのは隠密服ではなく真っ赤なハイレグレオタード。  
 
(ウ、ウソ!ネルさん・・・そんな・・・・・)  
 
ソフィアはとてつもなく大きい衝撃を覚えた。ゲート大陸でも腕利きの隠密として有名かつ自分と物凄い親しいネルが、ハイレグ女達の  
鎮圧に向かって逆にハイレグ女となってしまったのだから衝撃を覚えるのは仕方ないのだが、ここであからさまな動揺を見せては相手に  
怪しまれるだけなのでソフィアは外見上は平静を装って対応した。  
 
「あ、ネ、ネルさん。なにか用ですか?」  
 
「いや、あんたの姿をまだ見てなかったもんだからさ、ちょっと確認のために呼び止めたんだよ。・・・・おっと、  
 (挨拶)を忘れていたね、ごめんよ。」  
 
そう言ってネルはカニマタのように両足を自分の肩と平行に広げて膝を曲げ、ついで両手をピンを伸ばしてハイレグの股の両側の  
ラインと平行になるように、ピンと伸ばしたその手をそえ、  
 
「ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ。」  
 
と言いながら、両手をハイレグの股のラインに沿ってラインが終わる腰のところまで勢いよくあげ、  
あげおわったら股の一番下のラインの所にまで今度は両手の指先が接触するかもしれないという所まで下げ、それが終わると  
また腰の部分まであげるという(コマネチ)みたいなことを3回繰り返したのだ。  
 
最初そのネルの行動を目の当たりにしてポカンとしていたソフィアだったが、すぐにこの動作がいわゆるネルが言った(挨拶)という  
ものらしいと分析し、彼女自身も  
 
「ハイグレ、ハイグレ、ハイグレ。」  
 
と言いながらネルと同じ行為を3回繰り返した。  
 
それが終わるのを確認したネルはソフィアに口を開く。  
 
「それはそうと、スフレ見なかったかい?」  
 
一瞬、ソフィアの心臓がドキンとはちきれそうになったが、すぐにソフィアは冷静になって答えた。  
 
「すいません、分かりませんね・・・・。町中を探せばいるかもしれませんけど・・・・。」  
 
「そうかい・・。」  
 
「あら?どうしたのあなた達?」  
 
不意に二人の横から声が入る。二人がそちらに向いてみると、そこには青いハイレグレオタードを着たマリアと  
ライトグレーのハイレグレオタードを着たクレアの姿があった。  
 
(この・・・二人も・・・・。)  
 
ソフィアはこれにも衝撃を受けるが、ネルの事である程度慣れた感もあり、今回の衝撃はさほど酷くはなかった。  
 
「なんだ、クレアにマリアかい。ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ。」  
 
ネルが例の動作をしながらの(挨拶)を行い、ソフィアも怪しまれないように(挨拶)をする。それを受けたマリアとクレアの両者も  
(挨拶)を返した。  
 
「ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ。・・・で、スフレがなんとかかんとかって聞こえたわよ?」  
 
(挨拶)を終えるとマリアとクレアはコマネチの体勢を崩し、マリアが話を本筋に戻す。  
 
「いや、スフレがどこ探してもいないんでね・・・・。もしかしたら、まだ神聖なるハイレグの着用拒否なんて愚行をして  
 逃げてるのかも・・・」  
 
「心配しないでネル、スフレちゃんならもうこの通りよ。」  
 
そうクレアがニッコリ笑いながら言うと、クレアは壁の影に隠れていたスフレを引っ張り出した。  
 
「スフレちゃん!!」  
 
思わずソフィアが叫んでしまう。植木の影に隠れているのならばよほどのことがない限り見つからないと思っていたのだが  
こうも短時間で見つかるとは思いもしなかったため、ソフィアが叫んでしまうのもムリはなかった。  
ただ唯一の救いは、スフレはまだ洗脳されてはいないようで、服装は普段着のままだったのだ。  
 
「・・・クレア、マリア。どうしてわざわざ連行してくるんだい?その場で私達の同志にすればよかったじゃないか。」  
 
ネルが不思議そうに二人に尋ねた。  
 
「最初はそうしようと考えたわ。だけどね、この子あまりにも畏れ多いことばかり発言するから、ゴッサム様が直々に行われる  
 洗礼を受けさせてから同志にしようってクレアさんと相談して決めたのよ。その方がこの子の思想矯正のためだわ。」  
 
このマリアの言葉に、ソフィアは更なる衝撃を覚えた。  
 
(え・・!?ゴッサムさん・・が・・・・!?)  
 
今、確かにマリアは様付けでゴッサムの名をあげた。一瞬あの人一倍臆病なゴッサムがまさかとは思ったのだが  
彼女はゴッサムのことを妙に崇拝してように言っており、更に今のこの状況も、筋金入りのエロジジイであるゴッサムが普段脳内で  
希望していない状況であるという可能性は低い。  
あくまで憶測に過ぎないが、もしやゴッサムは自分の脳内世界を実現するためのなんらかの方法を編み出し、自分の欲望実現のために  
シランドの女性たちをこんな風にしているのではないかという考えがソフィアの脳裏によぎった。  
 
しかしそれだとあまりにも非現実的かつ馬鹿げた話でもあるので、実際の所は実名を聞いても未だ半信半疑。  
とりあえずゴッサムが今回の騒動の首謀者だという決定的な場面を自分の目で見なければ納得できない話だと  
ソフィアは自分の言い聞かせた。  
 
とその時、クレアに捕まっていたスフレが声を張り上げる。  
 
「みんなはゴッサムとかいう変態に騙されてるんだよ!そんなエッチな格好を神聖視して普通の人達を巻き込んで  
 無理やり自分達の仲間にしたりしてるなんて絶対おかしい!みんな目を覚まして元に戻って!」  
 
その言葉を聴いたネルとクレアとマリアはため息をついた。  
 
「はぁ・・・・・確かに畏れ多いことを平然と口にするね・・・。今まで服というヘンテコなモノを着るのが常識だという私達の愚かな  
 考えを改めていただいたばかりでなく、私達にこんな素敵なモノまで与えてくださったゴッサム様をよりにもよって  
 変態呼ばわりするなんて・・・・。」  
 
「これは・・・・もう直々の洗礼は確実ね。こんな思想異常者を野放しにはしては、ゴッサム様にお向けする顔があったもんじゃないわ。」  
 
「全くですね。じゃあネルにマリアさん、早速ゴッサム様のいらっしゃる本部へ行きましょうか。」  
 
「そうだね。ほらスフレ、とっとと来な!!」  
 
クレアの提案に乗ったネルは嫌がるスフレを力ずくで連行していき、マリアとクレアのそれに続く。ソフィアも事実を確認するために  
抵抗するスフレをあえて無視して一行に続いた。 
 
「さぁ、ここだよ。」  
 
ネル達が行き着いたのは、シランドでも最高級のホテルとして有名なホテルの最上階にあるロイヤルスイートルームのドアの前だった。  
床に敷きつめられている赤い絨毯がいかにも高級感を漂わせており、ドアや壁の装飾も気品にあふれている。  
 
「ゴッサム様、お忙しいところ失礼いたします。」  
 
マリアがノックしドアノブに手を掛けて、ガチャリとドアを開ける。  
室内は廊下と同じように赤い絨毯が敷き詰められており、所々に高級そうな家具が置かれ、暖炉や一枚数百万はするのではないかと  
思うほど高価そうな動物の毛皮もある。  
 
ゴッサムはというと、部屋の窓際にあるベッドの上にいたのだが、そのベッドの上にはゴッサムの他にゴッサムのナニを後ろから  
今まさにアナルに入れられようとされ、早く入れてほしいと懇願するように自分のアナルの上に被さっているハイレグの部分をめくり  
いやらしく腰を振って挿入を待ち受けているウェルチの姿があった。  
そしてその隣ではマユがハイレグの股間の部分に手を入れ、ゴッサムの肉棒を見ながら息を荒くし、クチュクチュと音を立ててオナニーを  
している。  
しかしそんな光景を目の当たりにしながらも、ネルとマリアとクレアは大して動揺することもなくゴッサムに対して  
(挨拶)の体勢をとり、  
 
『『ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!』』  
 
と少し大きめの声で言いながらコマネチ動作を3回繰り返す。ソフィアは目の前で行われている淫らな行為を目にして一瞬言葉を  
失ったが、なんとか自分にムチ打ってネル達と同じ行動と言動を取った。  
 
「む?どうかしたのかえ?」  
 
ゴッサムが四人に向かって顔をあげ口を開く。  
 
「お楽しみの最中に申し訳ございません。実は・・・。」  
 
マリアはスフレの言動や行動について詳細な報告をゴッサムにした。それを聞いたゴッサムはスフレの体をジロジロと嘗め回すように  
見つめると、にぃっと笑う。  
 
「なるほどのぅ・・・よし、後でワシがたっぷり調教してやるわい・・・ひひひ・・。じゃがその前に・・・。」  
 
そう言うとゴッサムはウェルチの穴に宛がっていたナニを一気に挿入させた。  
 
「ああああああああああぁぁ!!!」  
 
ウェルチの悲鳴にも近い喘ぎ声があがる。それに構わずゴッサムはウェルチとの完全合体を確認した後、ズブッ、ズブッと卑猥な  
音を大音量でたてながらピストン運動を開始した。  
 
「ああ、イイ、いいですゴッサム様ぁ!!もっと、もっとくださいぃぃーー!!あんっ!あんっ!」  
 
普段のウェルチからは万が一にも聞かれないようなセリフがウェルチの口から喘ぎ声として大音量で聞こえてくる。彼女の顔は  
押し寄せる快楽に溺れているのとゴッサムに犯されているという喜びからか、明るくて恍惚とした表情をしていた。  
 
「く・・ウェルチ嬢、なかなか締まりがいいぞぉ・・・・。」  
 
「あ、あんっ!お、お褒めのお言葉、ありがたき幸せ・・・もっと、私を・・んっ!!メチャメチャに・・・・あっ!!  
 んあぁ!!ひゃあぁっ!!」  
 
自分に突かれながらなお誘淫的な言葉や喘ぎ声を叫び自分のソレを尚も求めるウェルチの姿にゴッサムの性欲は否応なしに  
急上昇し、そのためゴッサムの鼻の穴からバーッと滝のように鼻血がシーツに滴り始める。  
だがシーツに落ちた鼻血は、ウェルチのアナルから太ももを伝わって滴り落ちた大量の愛液のシミによって中和され  
シーツに鼻血の跡は殆ど残らなかった。  
 
「あぁ、ゴッサム様・・・ご一物も凛々しくて素晴らしければ鼻血の垂れ方も凛々しいなんて・・・本当に素敵なお方・・・  
 んっ・・・んっ・・・んっ・・・。」  
 
一方、隣で自慰をし続けていたマユがうっとりとした目でゴッサムのスライドしてるナニや鼻血や見つめながら、それに伴い  
マユの自慰の手の動きも段々と早くなっていき、かき回してる部分からクチュクチュと聞こえてくる音も手の動きに比例して  
大きくなっていった。  
 
「んぁ、ああっ、あっ、あっ、あっ!!!はぁ、はぁ、・・・ぁん!!も、もぅイキそぉ・・ひゃっ!!」  
 
「はぁ・・ん・・・わた・・・しも・・・んっ・・・!」  
 
しばらくして二人の性的快感が臨界点到達寸前のところまで上昇し、ラストスパートをかけたように二人は喘ぎ声をだしながら  
悶え始める。イク寸前だと察したゴッサムはというと、今までより更にウェルチのアナルに突き刺さっている肉棒のスライド運動の  
速度を上げ、ゴッサムの方もラストスパートに入ったようだった。  
 
「もうイクのか、早いのぅ!!まぁよい、イキたいのならイカせてやるわい!!ほれぇ!!!」  
 
そう言ってゴッサムは強烈な一発をウェルチの尻にお見舞いした。  
 
「あ、ああああああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーっ!!!!」  
 
「イク、イクゥゥーーーー!!!!」  
 
ウェルチと同時にマユも悲鳴に近い喘ぎ声をあげながら絶頂を迎え、2人とも力尽きたようにベッドに沈み込んだ。  
ゴッサムはウェルチのアナルから未だ勢いが衰えるようすがない自分の肉棒を出すと、ピストン運動のせいで額から噴出した  
汗をタオルで拭う。  
 
「ふぉっふぉっふぉ・・・・・2人とも、なかなかよかったぞい。」  
 
「あぁ・・・もったいないぐらいの有難きお言葉・・・・感謝いたします・・・。」  
 
「ご満足していただけて・・・・・本当によかったです・・・・。」  
 
ウェルチとマユは息を荒くしながら、とろんとした目つきで体をゴッサムの方へと起こし、ウェルチは唇・マユはうなじと  
それぞれ濃厚なキスを送る。  
それを数十秒間ぐらい続けた後、2人は名残惜しそうにゴッサムから唇を離した。  
 
「さて・・・・次はお主の番じゃぞ・・・・?」  
 
ゴッサムはニヤニヤとキモい笑顔を浮かべながらスフレの方へといやらしい視線を移す。そのゴッサムの目つきと表情を直視して  
しまったスフレの全身にブルルと悪寒が走った。  
 
「マリア嬢、クレア嬢。その子をこっちに。」  
 
『御意。』  
 
ゴッサムはたまたまスフレの一番近くにいたマリアとクレアに命令を出すと、マリアとクレアはゴッサムに命令の了承を伝える。  
そしてスフレの両腕をそれぞれがガッシリと掴み、逃げる余地もない状態でゴッサムの元へと引きずってゆく。  
 
「いやっ!!離してよ!!あんな変態オヤジになんか犯されたくないよぉ!!」  
 
涙声で必死に抵抗するスフレだが、いくら戦いなれしていても所詮は子供の力なので、かなりの腕力があるマリアとクレアの拘束を  
振り払うことはできず、そのままベッドに仰向けに押し倒され、そのまま2人に両腕をつかまれたまま押さえ込まれてしまう。  
普段のソフィアならこんな光景を目撃したら、例え言うことがウソだったとしても適当な言い訳をして事態を回避している所なのだが  
今の彼女はウェルチとマユの淫らな行為のために頭の中が半ば真っ白になっとり、スフレに同情心を感じながらも頭が回らず助け舟を  
出すことができなかった。  
 
そんなスフレの様子をいやらしい目つきで舐め回すように見つめていたゴッサムはというと、スフレが押し倒されるのを確認した後  
傍の引き出しの中から紫色の液体の入った小さな小瓶を取り出すと、瓶のフタをあけ液体を全部ゴクゴクと飲む。  
 
「・・?ゴッサム様、失礼ですがそれは一体・・?」  
 
正体不明の小瓶の液体を見たマリアは奇妙に思いゴッサムに尋ねた。  
 
「これか?ふぉふぉふぉ、コレはワシが開発した特殊な液体の一種じゃよ。これを飲めば、服用者のペニスから出される白濁液は  
 洗脳薬と同じ働きをもつ成分を含むようになり、服用者の白濁液を膣内に出された女は・・・・・言わずともわかるじゃろ?」  
 
ゴッサムはケタケタと笑う。  
 
「そうなんですか・・。さすがは私達の敬愛するゴッサム様、そのような便利な物を御開発されるとは私共には思いつきも  
 しませんでした。」  
 
説明を聞いたクレアは感心したようにゴッサムに感嘆のメッセージを送り、マリアは声こそ出してはいないが内心はクレアと  
同意見だったらしく、ゴッサムに対して普段に増して尊敬の眼差しを送っていた。  
 
「さて・・と、クスリも服用したことじゃし、そろそろ始めるとするかのぅ・・・だがその前に・・・。」  
 
そう呟いたゴッサムはスフレの服に手をかけると乱暴にビリビリと破き始めた。  
 
「いやっ、なにすんのよぉ!!」  
 
しかしスフレの叫びも空しくあっという間にスフレはゴッサムの手によって裸にされてしまい、更にゴッサムは更に新しく取り出した  
透明な液体をスフレの秘所のあたりに塗りたくったのだ。  
 
「ひゃ!冷た・・!!」  
 
液体の冷たさに思わずビクンと体が反応してしまうスフレ。そのことを確認したゴッサムはニヤニヤとしながら  
すぐにはスフレの体には手を出さず、いつでも行為に突入できるように体勢を準備するにとどまり、それから動こうとしなかった。  
 
「・・・?」  
 
すぐさま手を出さないゴッサムの奇怪な行動にスフレはもちろんのこと、押さえつけているクレアとマリアも首を傾げる。  
しかし彼らは何故ゴッサムがすぐに行動に移らなかったのかということを、その十数秒後に知ることとなる。  
 
「!!あふぁっ、やぁあ!!!な、体が・・体が熱いぃ!!あぁん!!!」  
 
突然スフレが発情期のネコのように体を激しく動かし始めて悶えだし、それと同時にスフレのマンコからは大量の愛液が  
まるで洪水のように噴出し始め、シーツにまたもや新たなシミを作り始める。その様子はまるで大雨で決壊したダムから  
蓄えられていた水が一気に鉄砲水となって下流に押し寄せるような感じだった。  
 
「ふぉっふぉっふぉ、どうやら催淫剤が効き始めたようじゃのう・・・。」  
 
ゴッサムは激しく悶えるスフレの姿を見て、指でちょんとスフレの乳首を突く。  
 
「あっん!!!!!」  
 
突いたと同時にスフレの体がビクッと大きく海老ぞりに跳ね上がり、ベッドを大きく揺らした。  
 
「ふぅむ・・・そろそろ頃合いじゃのぅ・・・。」  
 
そう呟くと、ゴッサムは今にも先端から白濁液を出しそうな勢いにまで張り詰めている自らの一物をスフレのマンコに  
宛がう。  
 
「や・・やぁあ・・・・・!!!」  
 
悶えながらゴッサムの一物を拒むスフレだったが、そんなささやかな拒否反応や抵抗もクレアやマリアの押さえつけによって空しく阻まれ  
そしてスフレのマンコにゴッサムのぶっとい一物が侵入を開始した。  
 
「ああああぁあーー!!!!」  
 
入れられた瞬間、スフレの目がカッと開き、それと同時に口から断末魔の悲鳴のような声があがる。それを無視してゴッサムは  
根元までズイズイと入れ終わると、スライド運動を開始した。  
 
「んくっ・・!あぁ、ひゃ・・・んぁっ!!あ、あ、あ、・・・!!」  
 
最初は抵抗してスフレは苦しそうな顔をしながら声一つ出さなかったが、意思とは裏腹に押し寄せ始める快感の波に喘ぎ声をあげ始める。  
ゴッサムの一物がスライドする度に結合部分からグチュグチュと音が鳴り響き、それが淫欲的な音楽として部屋中に響き渡っていた。  
 
「んぬぅ・・・なかなか締めがよいぞ・・・・・」  
 
スライド運動をしながらゴッサムは呟く。  
 
「や・・んく!はぁ・・・気持ち・・イイっ・・・!!!」  
 
しばらくするとスフレは快感の波に負けてしまったのか、最初に抵抗があったことを払拭させるような言葉を放つようになり  
その言葉がゴッサムの性欲を更に掻き立てた。  
 
「ひょっひょっひょ・・・・可愛い顔して喘いどるのぅ・・・・。」  
 
「ん、やぁあ!!あ、っは・・・んぅっ!!あぁぁ、ん、はっ・・・・!!」  
 
だがスフレはゴッサムのロリコン的発言など耳に入ってないかのようにただひたすら快感を傍受するようになり始めており  
やがて突かれている快感に勝てなくなったスフレの体に絶頂が近づき始め、ゴッサムもまた膣内の締め付けに耐えられなくなり  
彼の体にもまた絶頂が近づきつつあった。  
 
 
「んはっ・・あっ・・やぁぁ・・・も、もうイキそぅ!!あっ、あっ、あっ、あんっ!」  
 
「ク・・・ワシもそろそろじゃ・・・・。」  
 
スフレの絶頂が近いことを悟ったゴッサムはスパートをかけてスフレの膣内を激しく攻め立てる。たまらずスフレは大声で  
喘ぎ始め、やがて彼女は絶頂を迎えた。  
 
「あっ・・・はっ・・・・・はあああぁぁぁぁぁぁん!!!!!」  
 
「ぬおおおおおおおおおっ!!!」  
 
またゴッサムの方もスフレと同じく絶頂を迎え、膣内にあるゴッサムの一物の先端から白濁液が発射され膣内を埋めてしまうと  
それと同時にスフレの体がバヒュッという音と共に真っ赤な閃光に包まれ、周りにいた人間は思わず手で目を覆う。そしてしばらくして  
閃光が収まってゆき、手をどかしてスフレの方を見てみると彼女は裸ではなく、彼女の体のサイズにピッタリの黄緑色の  
ハイレグレオタードに身を包んでシーツの上で膝を立てていたのだった。  
 
(ス・・スフレちゃん・・・・・・。)  
 
もう知人がハイレグ姿になってしまっていることに対しての免疫はソフィア自身の中である程度できていたが、目の前で犯されながら  
ハイレグ姿にされたとなるとケースは別で、ソフィアのショックは決して小さいものではなかった。  
一方のスフレは暫く俯いたままの状態であったが、すぐ彼女は顔をあげてゴッサムに口を開いた。  
 
「ゴッサム様・・・あたし、なんかとんでもないことをしちゃったんです・・・。ゴッサム様のことを変態オヤジ呼ばわりしたり  
 せっかくゴッサム様が直々に洗礼してくださるってのに抵抗なんかしちゃって・・・・。どう謝ればいいのかわかんない・・・・。」  
 
段々とうる目になってゆくスフレに対しゴッサムは頭を撫でながら言った。  
 
「いいのじゃよスフレ嬢、その分ワシのために今後がんばってくれればそれでよいのじゃよ。気にするでないぞ。」  
 
その言葉を聞いたスフレの顔に、一気に普段の明るさが戻る。  
 
「え!?ということは・・・あたしの愚行を許してくれるの!?」  
 
「こらスフレ、その言葉遣いはゴッサム様に失礼よ。」  
 
マリアがスフレの言動を横から注意すると、スフレは「ゴメン」と舌を出しながらマリアに謝る。  
 
「うむ、今更過去のことを気にしていても仕方ないからのぅ、全て許そう。」  
 
「あ、ありがとうございますゴッサム様!これからはゴッサム様のためにぅんと働きますね!今日は本当に何から何までありがとう  
 ございました、ハイグレッ♪ハイグレッ♪ハイグレッ♪」  
 
スフレは感謝の意を込めて(挨拶)となるコマネチ動作と言動を笑顔でゴッサムにやり終えると、ベッドから降りて他のメンバーに対しても  
(挨拶)を送っていき、挨拶された側もお返しに(挨拶)を仕返し始めた。  
 
殆どのメンバーがスフレの同志化を笑顔で祝っているなか、ソフィアだけは不安で一杯という表情をしていた。  
 
今まで唯一自分以外の未洗脳者であったスフレがゴッサムに犯されながら洗脳され、残る未洗脳者は自分だけになってしまったのだと  
思えば不安になるのも当然であり、またそれと同時にソフィアの思考の中にはホントに自分はゴッサムの凶行を止めることができる  
のかという考えが生まれてきていたのだ。  
 
しかし、スフレが洗脳されたことによってチャンスが全部費えたわけではない。このまま演技を続けていればまたいつかチャンスは来る  
だろうと気を取り直し、マユの次に挨拶に来るであろうスフレとの挨拶に備えて手首を回してほぐしはじめた。  
 
「ハイグレッ♪ハイグレッ♪ハイグレッ♪今度から宜しくねマユちゃん♪」  
 
「ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ。こちらこそ、宜しくお願いしますねスフレさん。」  
 
スフレとマユが互いに(挨拶)となるコマネチ動作をし終えると、スフレはソフィアの前に歩み寄ってきた。スフレが来た事を確認すると  
ソフィアはすぐにスフレに(挨拶)を送ったのだ。  
 
「スフレちゃん、今度から一緒にがんばろうね!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」  
 
ソフィアは笑顔を浮かべ、あたかも本気で祝福しているような雰囲気でスフレに(挨拶)を送る。だがスフレはソフィアの(挨拶)に反応  
するような素振りを見せようとせず、何かソフィアの顔を見ながら思い出しているかのようなポーズを取った。  
 
「・・?スフレちゃん、どうしたの?」  
 
明らかに通例とは違う行動を取るスフレにソフィアはもちろんのこと、マリア・ネル・クレア・ウェルチ・マユなどのメンバー達も  
どうしたんだという目でスフレを見始める。  
そしてしばらくすると、何かを思い出したのかスフレはポンッと手を叩いた。  
 
「あー!そうだ思い出した!!」  
 
そしてこの言葉の次に発せられたスフレの言葉が、ソフィアの今後の計画を全て水の泡に帰すこととなる。  
 
 
 
 
「ソフィアちゃん、まだ正真正銘の同志じゃないでしょ!!」  
 
 
 
 
ピシッと右手の人差し指で指差されながらスフレに言われたソフィアは一瞬心臓が止まりそうになったが、すぐさま反論を返した。  
 
「や・・やだなぁスフレちゃん、冗談キツいよ。私はもうちゃんとゴッサム様に忠誠を誓ってるからこそこの姿なんだよ?」  
 
「ウソ!あたしはちゃんと覚えてるもんね!みんな聞いて!」  
 
そう言ってスフレは他のメンバーに全てを暴露し始めた。最初に城の廊下で出会ってファリンに洗脳銃で撃たれそうになったことや  
ソフィアが原因を調べるから草むらの影で待っててと言って町の水着屋で変装用のハイレグを着込んで街中へ繰り出したことを主に  
その時の状況などを全ての事をこれでもかとおいうほど細かく他のメンバー達に伝えていった。  
ソフィアとしては今すぐにでもスフレの口を塞ぎたかったが、そんなことをしたら100%怪しまれてしまうので、ただスフレの  
言い分を黙って聞かざるを得なかった。  
 
「・・・・・・・・ソフィア、それは本当かい?」  
 
ネルが少々冷たい目線でソフィアに問いかける。その他のメンバーも問いかけはしなかったが、少なくともソフィアに対し多少の  
疑いを持ち始めていた。  
 
「そ、そんなわけないじゃないですか!でなけりゃあんな恥ずかしい挨拶しませんよ!」  
 
「(あんな恥ずかしい)挨拶・・・ですって・・?」  
 
この(あんな)発言に、そこにいたハイレグ女達はソフィアに対し厳しい目線を送り始める。自分の失言に気がついたソフィアは思わず  
自分の口を手で塞ぐが、それで状況が変わるわけでもなかった。  
 
「ソフィアさん、今の言葉は冗談ですよね?ゴッサム様がお定めになられた挨拶に(あんな)なんていう言葉を使うなんて・・?」  
 
顔は微笑しているが、目がまったく笑っていない状態で問い詰めるクレア。  
 
「これは怪しいですね・・・もしかしたら、スフレちゃんの言ってること、案外本当かもしれませんよ・・。」  
 
ウェルチがそう呟いたように言うと、他の皆も同意を表すように軽く頷き、前よりも冷たい視線でソフィアを見始める。ソフィアは  
このままでは最悪バレるんじゃないかと思い冷や汗をかき始めたが、まだ運の神様はソフィアを見放してはいなかった。  
 
「まぁまぁ落ち着けい皆の者、偽者とまだ決まったわけでもないじゃろう。そこでだ、本物か偽者かを見分けるためにワシに  
 忠誠を誓っている者なら誰にでもわかる簡単な質問をしてみたらどうじゃ?」  
 
いまだベッドの上にいるゴッサムが間の抜けた顔で疑りかかっているネル達に提案すると、「それもそうだ」と納得したような雰囲気で  
ソフィアに聞こえないように一箇所に集まって密談を始めた。  
 
これはソフィアにとって疑いを払拭するまたとないチャンスであるが、もし答えを間違えるようであれば即刻スフレと同じ運命になる。  
それだけに慎重に答えなければならないのだ。  
 
やがてネル達が密談を終え、ソフィアの元に近寄ってきた。  
 
「ソフィア、あんたにこれから選択式の問題を出す。もしあんたが正真正銘ゴッサム様に忠誠を誓う人間なら間違えるわけのない  
 常識中の常識問題だから分かるはずさ。もし間違えるようなことがあったら・・・・・わかるね?」  
 
ネルが他のメンバーを代表してそう言うと、ソフィアは頷いた。  
 
「わかっています。」  
 
「そうかい、じゃあいくよ・・・・。  
 
 問題  あたしたちのようにゴッサム様より賜った神聖なハイグレを纏う者は、ゴッサム様への忠誠心忘れない為に1週間に何回か  
     ゴッサム様のお顔やお体を想像しながらオナニーしなくちゃいけない規則がある。そのオナニーする回数は1週間に何回  
     定められているか次の中から選びな。  
 
     A  1回から3回       B   3回から5回         
     C  5回から7回       D   暇さえあればいつでも  
 
     さぁ、選ぶんだよ。」  
 
 
問題内容を聞いたソフィアはあまりの簡単さに逆に緊張していた体の力が一気に抜けてゆくような感じがした。これが選択式でなければ  
もう少し悩んでいたかもしれないが、こんな問題は最早答えは分かりきっている。ソフィアはすぐさま即答した。  
 
「Dの(暇さえあればいつでも)です。」  
 
考える必要もない。なにしろ洗脳されたネル達のゴッサムへの忠誠心と尊敬度は異常なほど高く、こういった問題において今のネル達の  
常識から考えてみれば答えはDしかないのだとソフィアのCPUは一瞬で弾き出していたのだ。  
 
「・・・本当にそれでいいのかい?」  
 
「はい。」  
 
おそらく揺さぶりをかけるために再確認をしたのだろうが、いくら揺さぶられてもこればかりは絶対に外さない自信がソフィアにはあった。  
最終的な答えを聞いたネルはクスッと微笑すると、ソフィアに口を開いた。  
 
「・・・、正解さ、疑って悪かったよ。」  
 
この言葉を聴いた途端、ソフィアは自分の心の中でガッツポ−ズを思い切り決めた。これでこの場はのり切れる、そう思ったその時だった  
 
「・・なんてね。」  
 
ネルがそう呟くと隠密らしい素早い動きでソフィアの後ろに回りこみ、ソフィアの両腕を自らの腕で絞めて完全に動けないようにしたのだ。  
 
「え!?ネ、ネルさん!?今の問題の答え、正解だっていったじゃないですか!?」  
 
驚いたソフィアが思わず声を張り上げる。  
それに対しネルはソフィアの後方でソフィアの両腕を拘束しながらしてやったりといった感じでソフィアの声に答えた。  
 
「フフフ・・・実を言うと、あの問題の選択肢に本当の答えなんてありゃしないのさ。」  
 
「え・・・?」  
 
ソフィアは静かに驚く。  
そこへマリアが彼女の前に出てきて口を開いた。  
 
「教えてあげるわ。本当の答えは”無し”よ。この先はどうなるかわからないけど、少なくとも今はオナニーしなくちゃいけない  
 なんていう(規則)はないの。まぁ、私たちを含めた殆どの人達は自主的にオナニーしているけどね。」  
 
その時、ソフィアはようやく全てを把握できた。要するにあの問題は意地の悪い、俗に言う”引っ掛け問題”というやつで、自分は  
まんまとその罠にハメられてしまったのだと。  
そして、問題を出す直前にネルが言った言葉がこの時になってまざまざとソフィアの脳内に蘇ってきた。  
 
{{{もし間違えるようなことがあったら・・・・・わかるね?}}}  
 
 
冗談ではない。よりにもよってあんな変態エロジジイの手に掛かるなんて真っ平ごめんだ。そう思ったソフィアは本能的に  
なんとか逃げ出そうとジタバタと抵抗を始めた。  
 
「ネルさん、離してください!離して!」  
 
「ソフィア、今更往生際が悪いよ!あんたも私達と同じように神聖なハイレグを身に纏って偉大なるゴッサム様に忠誠を尽くすんだ!」  
 
とその時、ソフィアが右足を後ろの方向に思い切り蹴り上げるように動かし、ソフィアの右足のかかとがネルの下腹部に命中し、  
一瞬赤いハイレグレオタードが減り込んだ。  
 
「あぐっ!!」  
 
痛みで思わずネルはソフィアの両腕の拘束を解いてしまい、そのスキを突いてソフィアはドアの所まで走りドアノブを乱暴に回して  
廊下に出て逃走を始めたのだ。  
 
「あ、ソフィアちゃんが逃げた!」  
 
「逃がさないわ!皆、追うわよ!!」  
 
 
ソフィアは階下へ通じる階段へと急いで廊下を走って行く。とりあえず正体がバレた今のソフィアにできることと言えば  
とにかくこのゴッサムの妄想世界と化したシランドの町から抜け出して、イリスの野で魔物狩りをしているフェイト達の部隊に  
このことを知らせて事態を打開することであった。  
 
「待ちなさいソフィアッ!!!」  
 
後方でマリアの声がしたかと思い走りながら後ろの方を振り返ってみるとマリアを先頭としたハイレグ女達がものすごい勢いで  
ソフィアに走り迫っていたのだ。  
 
それを見たソフィアは更に走るスピードをあげてT字路を右に曲がろうとするが、先に曲がってきた何者かにドーンッ!とぶつかり  
その場に尻餅をついてしまう。  
 
「大丈夫ですか、ソフィアさん?」  
 
いたた、と呟いていたソフィアが上を見上げてみると、そこにはヒョウ柄のハイレグレオタード姿でソフィアに手をのばしてる  
ミラージュの姿であった。  
 
(ミラージュさん・・・!この人も洗脳済みじゃ危険だわ・・!早く離れないと!)  
 
さっきまでなら普通に応対していただろうが、今のソフィアはそれどころではなく「ありがとう」の一言もミラージュにかけずに  
ソフィアはその横を通りすぎようと地面を踵でけろうとしたその時。  
 
「ミラージュ!ソフィアを捕まえて!ソフィアは変装してる未洗脳者よ!!」  
 
遠くから大声でマリアがミラージュに捕まえるよう言ってきたのだ。ミラージュはソフィアの様子などから咄嗟に判断し  
クラウストロ人自慢の運動能力であっという間にソフィアをねじ伏せてしまった。  
「あううう!!!」と、たまらずソフィアは呻き声をあげる。そこへマリア達がようやく追いついてきた。  
 
「ありがとうミラージュ、おかげで取り逃がすところだったわ。」  
 
「いえ、気にせずに・・。ところでソフィアさん未洗脳者だとか・・・?」  
 
「そうよ、ついさっきまで、まるで私達の仲間のような振りしてゴッサム様と同じ空間にいたのよ!!絶対に許せないわ!!」  
 
マリアは興奮したように言うと、ミラージュは事情を把握したように頷き、ソフィアの両腕を拘束したまま立ち上がる。  
 
「そういうことでしたら、一刻も早くゴッサム様直々の思想矯正を受けさせなければいけませんね。丁度私も報告のために  
 ゴッサム様の元に伺う予定でしたし、このまま私も同行します。」 
 
ソフィアの捕縛を完了しゴッサムの部屋に戻ってきたハイレグ女達は入室してすぐに、ゴッサムに対して(挨拶)動作を行い  
それが終わるとクレアとミラージュがソフィアを前に引っ立て、クレアは捕縛したことを、ミラージュは町にいるハイレグ女達から  
受け取った情報を元に定時報告をやり始めた。  
 
「ゴッサム様、未洗脳者を捕縛して参りました。お手数ですが、直々の洗礼をこの未洗脳者にお施しくださることをお願い申し上げます。」  
 
「ウム、わかったぞい。」  
 
「定時報告ですゴッサム様。ただいま入った同志達の報告によると、この町の女性達は全員、同志達の懸命な活動によって同志となった  
 ことが確認されました。町にいる同志達は現在ゴッサム様の指示を待って各地で待機していて、早急に次のご指示をとのことです。」  
 
「ウムウム、おって指示を出す。ご苦労じゃったの、下がるがよい。」  
 
『ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!』  
 
下がれの令を出された二人は終わりの挨拶としてコマネチ動作とハイレグコールを三回ずつ行う。そのあとマユとウェルチがソフィアの  
腕を掴み、ベッドの上に仰向けに押し付け逃げれないようソフィアの手首にロープを巻きつけ拘束した。  
当然のごとくソフィアは力ずくで抵抗しようとしたが、道中はミラージュの怪力で押さえつけられ逃げられず、ゴッサムの室内では  
2人掛かりで動きを封じられた挙句、ベッドの上でもロープで両腕を縛られているのだから抵抗のしようがなかった。  
 
「よし・・・・では始めるとするかのぅ・・・・うっひっひっひっひ・・・。」  
 
そう言ってゴッサムはソフィアのハイレグの手を掛けた。  
 
「いや!やめてください!!!」  
 
ソフィアは必死になってやめるように言うが、性欲が以上に高い今のゴッサムの脳の聴覚神経はそういった性行為を中断するという  
ことを意味する言葉はすべて脳中枢へのアクセスを拒否しており、ソフィアの言も空しくソフィアの擬装用のハイレグがビリ、ビリっと  
少しずつ破かれてゆく。  
やがてソフィアが纏っているハイレグが全て取り払われてしまうと、もうすぐ始まるであろう性行為をじっくり見たいがためか  
後方で控えていたネルやマリアといったハイレグ女達がベッドの周りまで来て、見物を始めた。  
そしてゴッサムは、例の催淫剤を引き出しから取り出す。  
 
「い・・・いや・・・・・!!!」  
 
ソフィアが催淫剤が入った透明な小瓶をみた時、思わず小さな悲鳴をあげてしまう。その様子を近くでみていたスフレはソフィアの顔の  
近くにまで自分の笑顔をよせてきた。  
 
「大丈夫だよソフィアちゃん♪あたしも最初アレをみた時は怖かったけど、いざ使われてみるともの凄く気持ちよかったよ♪  
 痛くなんかないから、安心してアレを使われながらゴッサム様の洗礼を受けて、早く私たちの同志になってね♪」  
 
そう言ってスフレはニコリと笑う。  
平常時におけるスフレの微笑みは心に安らぎをもたらしてくれる不思議な力をもっているのだが、この時ばかりはスフレの笑顔は  
ソフィアにとって悪魔の微笑にしか見えなかった。  
そんなことで気を取られているウチに、ゴッサムは小瓶のフタを外して中身を自分の手のひらの上に出すと、それをソフィアのマンコに  
塗りたくろうとするが、なにを思ったのかゴッサムはタオルで自分の手を拭いてしまったのだ。  
 
「やはり・・・・最初から順番にやっていった方がおもしろいのぅ・・・。」  
 
そう言ってゴッサムは催淫液をふき取った手をソフィアの胸へと近づけていき、モニュッとソフィアの胸を一揉みしてみる。  
 
「んっ・・・・」  
 
胸を揉まれたソフィアはほんの僅かだが感じてしまい、小さな声で喘ぎ声をあげてしまう。その声を聞き逃さなかったゴッサムは  
ニヤリとキモイ笑顔を浮かべ、調子にのった子供のように更にソフィアの胸を揉みしだき始める。  
 
「ぁ・・・・く・・・・・はぁ・・・・・んっ・・・。」  
 
ソフィアは、僅かだが次々に押し寄せてくる快感の波によって小声の喘ぎ声を次々と口から出し始める。  
更に図に乗ったゴッサムはソフィアの乳首に自らの唇を近寄せ、そのままソフィアの乳首にパクついたのだ。  
 
「アッ!!!!」  
 
その途端ソフィアはゴッサムの愛撫が始まって以来一番大きい喘ぎ声をあげたと共に、体もビクリと跳ねてしまった。  
 
「ふぉっふぉっふぉ・・・ここがいいのかね?」  
 
「やめっ・・・・んくっ!あぁ、はぁん!!」  
 
ソフィアの静止の声にも関わらずゴッサムはソフィアの乳首への愛撫を続け、乳首に刺激をあたえる度にソフィアはベッドの上で  
喘ぎ声をあげながら海老のように体を反らせるハメとなった。  
だがさすがに10分ぐらいそれを続けているとゴッサムの方も飽きてしまうのか、次第に愛撫の力も時間がたつに比例して  
弱くなっていき、遂にゴッサムはソフィアの乳首から唇を離す。  
 
「はぁ・・・・はぁ・・・・。」  
 
もともと敏感だったせいもあるが、乳首をいじられただけでソフィアの息はかなり荒く、その様子を第三者が言葉で言い表すのであれば  
まさに発情期のネコと言っても過言ではないだろう。  
その時、ソフィアは下半身の方にヌルヌルした異物が自分の秘所に触れるのを感じた。  
 
「ひゃぁ!?な、なに・・・・!?」  
 
ソフィアが慌てて自分の股間の方を見てみると、なんと自分の両足の太ももの間にゴッサムの顔があり、ゴッサムはソフィアのマンコを  
ピチャピチャと舐めていたのだ。  
 
「ぬふふふふ、もうこんなに濡れておるぞ・・・?」  
 
「やぁっ!!や、やめて!きたな・・・・あんっ!ひゃ・・・あぁんっ!!」  
 
今度の静止も例によって快楽の波によって声にならない静止となってしまう。仮に言えたとしても今のゴッサムの場合やめるなんてことは  
万が一にもないだろう。  
ゴッサムはソフィアの秘所の外周部をじっくりと舐め回した後、舌を秘所の更に奥へと進め、舌の挿入度が深くなるにつれソフィアの  
悶え声も大きくなっていった。  
 
「ん、あはぁ、やんっ!!ぃや・・ひゃあっ!あぁあん!!!」  
 
やがてゴッサムは舌のみでは飽き足らず自らの指も舌の動きと平行させて秘所をいじくり出し始めたため、ソフィアの秘所から  
滝のように出てくるマン汁がシーツに一個の小さな池を作ってしまう。  
だがそんなものはどうでもよいという感じでゴッサムはそれから乳首の1.5倍の時間をかけてソフィアの秘所を舐め続けたのだ。  
 
「ふぅ・・・・なかなかいい味だしとるぞい、お主の愛液・・。ほっひょっひょっひょっひょ〜。」  
 
愛液で濡れまくったゴッサムは顔をあげるとタオルで自分の口元を拭く。それが終わるとゴッサムは先ほど一旦取りやめにした  
催淫剤が入った小瓶を再び手の取り、液体を手の平にあけた。  
 
「さぁて・・・・。」  
 
「ひ・・や、やめ・・・おねが・・・・・!」  
 
だがソフィアの嘆願も空しく、ゴッサムはソフィアの秘所に液体を塗りたくった指を近づけると、なにかをなぞる様に  
ソフィアの秘所の外周部に指をつけてなぞり始める。  
 
「あっ!冷たっ・・・あぁっ・・・!!」  
 
液体の冷たさに秘所を刺激されたソフィアはたまらずビクンと反応してしまった。ゴッサムはソフィアの秘所の外周部の部分に  
催淫剤をこれでもかというほど塗りたくり、そして外周部を塗りたくり終わると、彼の催淫剤にまみれた手がソフィアの  
秘所の中へと侵入し始めた。  
 
「あううっ!!」  
 
ソフィアが快感と恐怖の交えた声で口を開き叫ぶ。そのままゴッサムは秘所の中をその指でグチュグチュと掻き混ぜ始め  
そのせいでソフィアの秘所から愛液と催淫剤が混じった液体がドクドクと流れ出る。  
 
「ぐふふふふ・・・・さぁて、もうすぐ効き目が現れるから準備するとするかのぅ・・・。  
 
ソフィアの濡れ具合を見て十分な頃合だと判断したゴッサムのナニが、ウェルチへの挿入時と同じように硬度を一気に取り戻し  
始め、あっという間にゴッサムのナニは天へ向いた。  
それを見たソフィアは息を止めてまで唖然としてしまう。あんな大きいモノが自分の中に入ってきてしまうのかと思えば  
当然の反応だろう。  
 
「そ・・・そんなの入らな・・・・。」  
 
とソフィアが拒否反応を示そうとしたその時、先ほどゴッサムに催淫剤を塗りたくられまくった秘所の部分が突然うずきだしたかと  
思うと、うずきの度合いが一気に高まり、それが体中にあっという間に広がったのだ。まるで、雷の電気が人間の体を通り抜ける時と  
同じような速さで。  
 
「あ、ああああああ!!!な、なにこれぇぇぇーーっ!!?ゃああああああ!!!」  
 
突如として狂ったようにかなきり声にも近い喘ぎ声を出してしまうソフィア。そんなソフィアの様子をみたゴッサムは  
不敵に唇の端をニヤリと歪ませながら、自分のナニをソフィアの中心部に宛がった。  
そしてすこし肉棒の先端を擦られただけでソフィアの体は大きくビクンと喘ぎ声を発しながら反応してしまうほどの状態に  
なっているということを再度確認し、  
 
「ほほほほほ・・・それじゃいくぞい・・・うりゃあっ。」  
 
と言った後、ゴッサムの肉棒がソフィアの体内へと侵入を開始した。  
 
「あ・・ああぁあっ!!!」  
 
また更に喘ぎ声をあげるソフィアに構わずゴッサムの肉棒はズチュチュチュという卑猥な音を立てながら直進侵入をしてゆき  
やがて根元までスッポリと入ってしまったのだ。  
 
「ふふふ・・・・動かすぞい。  
 
ゴッサムは己の一物が根元まで入ったのをみて、ゆっくりとピストン運動を開始しはじめた。  
 
「あっ!やっ!んあああっ!はぁっ!」  
 
まだピストン運動をゆっくりしているにも関わらず、ちょっとゴッサムの肉棒がソフィアの膣内をこすれただけで  
彼女はまるでイク直前の時の反応を示す。  
そんな様子を見て再びニヤけたゴッサムが一気にピストン運動を急加速させると、ソフィアの体の膣内のゴッサムの肉棒の締め付けと  
喘ぎ声は更に大きいものとなってゆき、ソフィアの口からはだらしなくも唾液が頬を伝って流れ落ちている。  
 
また肉棒と秘所が繋がっている結合部分からは、擦れる音がグチュグチュと部屋中に響くほどの大音量で鳴り響き  
その淫乱な音楽は性行為に没頭しているゴッサムはもちろんのこと、周りで見ているネル達の性欲をも上昇させてしまい  
彼女達はハイレグの股間部分を湿らせ始めていた。  
 
「はぁ・・・なんかアソコが切ないよ・・・。クレア、オナニーじゃやりきれないから相手してくれるかい・・・?」  
 
「ええ・・・私も今そう思ってた所なの・・・・。」  
 
ネルとクレアが股間をもじもじとさせながら互いのハイレグの背に手を回し、キスをしながら赤絨毯の床に倒れこんだのを皮切りに、  
他のハイレグ女達もそれぞれ相手を見つけ、互いを慰め始めた。  
 
「ひょひょひょ、ソフィア嬢、お主から発せられる淫乱なオーラや音に影響されて皆ヤりはじめたぞい。」  
 
ケタケタと笑いながらゴッサムはソフィアに言うが、最早ソフィアは余りの快感のためにゴッサムの言葉などは耳にも入っておらず  
ただひたすら喘ぎ声をあげていた。  
 
「あっ!ああっ!やぁああっ!!んぁああ!!」  
 
激しい行為のため二人が乗っているベッドはギシギシと大きく軋み、ゴッサムとソフィアの体は激しい運動を行っているがゆえの  
体内作用から起きる汗でまみれているが、そんなことは蚊帳の外とでもいわんばかりに二人の行為は激しくなっていく。  
 
そんな状態が続いているうちに、催淫剤の影響もあってソフィアに絶頂の時が訪れようとしていた。  
 
「あああった、も、もうダメェエーッ!!!」  
 
「く・・ワシも・・・じゃ・・!」  
 
自身もソフィアも限界が近いと判断したゴッサムは苦しそうにそう答えた後、最後の力を振り絞るかのように  
ソフィアの膣内から抜け出る寸前まで自身の肉棒を引き抜き、そして思い切りソフィアの最奥にまで  
自分の肉棒の亀頭を叩き付けた。それがソフィアのとって決定打となる。  
 
「ひゃ、ひゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーッ!!!!!」  
 
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」  
 
二人が同時に果てたと同じくしてソフィアの膣内にゴッサムの精液が発射され、その直後彼女の体は  
眩いほどの赤い閃光に包み込まれていった。  
 
 
 
 
約1週間後  
 
ゴッサムの性的支配欲は衰えるところを知らず、むしろグングンと上昇していった。シランド中の女性達をハイレグ姿にしただけでは  
飽き足らずゴッサムはハイレグ女達に命じて洗脳銃を持たせ、その欲望の牙となったハイレグ女達をペター二やアリアスといった  
シーハーツの主な市町村に派遣し、その地区にいた女性達を次々とハイレグ化させて自分の僕とさせて行き、洗脳活動開始後わずか  
一週間でシーハーツ全土の女性達はゴッサムの忠実なハイレグ女となり、男は全員国外追放とされてしまったのだ。  
 
 
そしてその日の正午、シランド城の白露の庭園にシランド中のハイレグ女達が集まり、彼女達はもうすぐシーハーツの政権がゴッサムの  
手に渡ったことの発表のために現れるであろうゴッサムの登場を待ちながら雑談などをザワザワと行っていた。  
その群集の中にはネル・クレア・マリア・ミラージュなどの姿もある。  
 
「ふふふ、今日はさすがに皆さん機嫌がよさそうですね。」  
 
ミラージュが他の三人の顔を見てにこやかに言う。  
 
「そりゃそうさ、なにしろ偉大なるゴッサム様が一国の元首殿になられたんだからねw嬉しくないわけ無いじゃないかw」  
 
「そうですよミラージュさん、今更分かり切ったことを。」  
 
「嬉しくないなんて言うヤツは男か反ゴッサム様主義者ぐらいかしらね。」  
 
そう言ってクスクスと笑いながら四人が談笑していると、四人に向かって人垣を抜けて慌てて走りよってくる少女の姿が  
四人の視界に入ってきた。  
最初は彼らがあまりにも慌てていたため体や顔がせわしなく動いており確認が困難であったが、前者と後者の距離が縮まってくるにつれ  
四人はその少女が誰なのかをようやく確認できた。  
 
「あら、ソフィアじゃない。ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」  
 
正体を確認した四人はソフィアに(挨拶)を送ると、ソフィアも息を切らしながら(挨拶)し返した。  
 
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!・・・・・はぁ・・はぁ・・・よかったぁ・・始まる前に皆に合流できて・・・。」  
 
ソフィアは四人の前まで来て(挨拶)し終わると、膝を少し曲げて両手を両ももの上に置きながら前傾姿勢になりつつ息を整え  
整え終わると彼女は自身が纏っている牛の皮模様のハイレグについていたゴミをパッパとはたき落とす。  
そう、シランドで唯一人ゴッサムに抵抗していたソフィアも、一週間前に行われた「洗礼」で身も心もすっかり洗脳されてしまい  
今ではネル達や他の女性と同様にゴッサムに使える忠実なハイレグ女と化していたのだ。  
 
「これでよしっと・・・。皆さん、ここに来たばっかりですか?」  
 
ソフィアが尋ねる。  
 
「そうね、ちょうど10分ぐらい前だからそんなに早くからは来てはな・・」  
 
とマリアが口を開いていた時、シランド城の庭園側に向いているベランダの上から荘厳なラッパの音が聞こえ、それと同時に  
一人の女性の声がマイクみたいな物によって庭園中に響き渡った。  
 
「皆様、お待たせいたしました!ただいまよりゴッサム国王陛下による建国宣言式を開会いたします!まず最初に、我らが偉大にして  
 崇高なる指導者、ゴッサム国王陛下のご入場です!」  
 
そう女性が言い終わると同時に、赤い毛皮のコートや金の冠を被りニヘニヘと怪しく笑いながら、ゴッサムがベランダに姿を現す。  
 
「キャアアアアーーーー!!!!ステキですゴッサム様ぁーーーッ!!!」  
 
「ゴッサム様、こちらをお向きになってぇーーーっ!!!!」  
 
ゴッサムの登場と同時に庭園は群集の黄色い悲鳴と色鮮やかな紙吹雪であっという間に埋め尽くされる。中には直接肉眼でゴッサムの  
姿を見たせいで感動の余り腰が抜けたり泣き崩れる者や、「ハイグレ!ハイグレ!」と言いながらコマネチ動作を繰り返し始めて  
ゴッサムに最敬礼を表す者、挙句の果てにはゴッサムの顔をみながら密かに股間に手をやる者までおり様々であった。  
 
「ンー、ゴホン。」  
 
ゴッサムがマイクの前で咳払いをすると、それまでの黄色い悲鳴がピタッと止み、ハイレグ女の群集は一斉に静聴モードに入った。  
それを確認するとゴッサムは口を開く。  
 
「あー、長ったらしいスピーチはワシは嫌いだから単刀直入に言うぞい。ワシが各地の女性のハイレグ化を命じてから  
 約1週間、諸君の懸命な働きでシーハーツ全土の女性はワシの同志となり、これによって初めてワシの国として成り立つ基盤が  
 出来・・・・・・・・・」  
 
ゴッサムは単刀直入に言うと言っておきながら、さっさと発表の主旨に言及せずスピーチは当初の予定から5分・10分と延びていったが  
その間誰一人として不満を呟いたり、つまんなさそうな素振りをする者はおらず、むしろ彼女達の表情には予定より尊敬するゴッサムの  
スピーチが長く聞けているということに対する喜びが表れていた。  
そして長くなったスピーチもいよいよ終盤に入る。  
 
「・・・・というわけで、ワシは・・。」  
 
その瞬間、観衆はゴクリと息を飲む。  
 
 
「・・・シーハーツ王国という旧世代国家の取り潰しを定めるものとし、新たに旧シーハーツ領の国土を受け継いだ新王制国家  
 「神聖ハイレグ連邦王国」樹立を国際社会に対してここに宣言するものであるっ!!!!!」  
 
その瞬間今まで静聴を保っていたハイレグ女達が一斉に歓声をあげた。空ではバン、バンと花火が打ち上げられ  
あちこちで紙吹雪がまかれ始める。群集のうちの数人が白い鳩の群がバタバタと飛び立たせ、ベランダの真下に控えていた音楽隊が  
歓喜を表すオーケストラ曲を流し始める。  
 
曲が一通り流し終わるとゴッサムは、なお興奮して歓声をあげている群集に向かってニヤけながら再びマイクを取った。  
 
「皆の者、今日はめでたい建国記念日となった!それ、祝賀の音頭じゃあ!!」  
 
それを聞いた群集の中でゴッサムの言う「祝賀の音頭」とは何かということを理解できない者はいなかった。  
ハイレグ女達はただちに(挨拶)の姿勢をとり、嬉しそうな表情でハイレグコールとコマネチ動作を始める。  
 
 
『偉大なるゴッサム国王陛下と我が愛すべき祖国建国万歳!!! ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ  
 ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ!!』  
 
その光景はまさに、シーハーツ瓦解を示すと同時にゴッサムの新しい脳内王国の建国を示す紛れも無い事実となる光景となっていた。  
シーハーツにいた女性達は昔の理性をなくしてゴッサムの忠実な僕となり、今はただひたすらゴッサムの敬意と祝賀を表すために  
「ハイレグ!!」と叫んでいる。  
そんな中、唯一最後まで抵抗を続けていたソフィア・エスティードも、身も心も哀れにもゴッサムの僕となって、ネル達や他の女性達と  
同じくただひたすらハイレグコールを叫びながらコマネチ動作をしている光景は、ゴッサムの目から見たらまさに滑稽以外の何物でも  
ないだろう。  
 
「ネルさんにマリアさん、声が小さいです!もっと大きく叫ばなきゃゴッサム様に失礼ですよ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!  
 ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」  
 
「ああ、悪いね!!指摘感謝するよソフィア!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」  
 
「声が小さいのね、分かったわ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」  
 
 
こうして、一人の変態老人の欲望から生まれた聖ハイレグ連邦王国はこの日をもって正式に発足、建国記念式典の日は  
一日中、町からハイレグコールが消えることは無かったという・・・。  
 
 
『ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレェッ!!」  
 
 
END 

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