「フェイト・・・いるかい。入るよ」  
 
「ネルさん・・・どうしたんですか?」  
「ちょっとお相手してくれないかい?」  
「・・・えっ・・お相手・・ってちょっ・・・」  
「なにを想像してんのかい。ちょっと散歩しようって事だよ」  
「あっそうですよね・・・・あははは」  
笑いで恥ずかしさを誤魔化すが、顔は既に真っ赤だ。  
 
アーリグリフ、シーハーツ間の最終戦争が翌日行われるということもあり、  
街灯はほとんどなく、人影もなかった。  
「フェイト達には本当にすまないと思ってるんだよ。戦争にまで巻き込んじゃってさ」  
「いいんです。これは僕がやりたいと思ってやっているんですからね」  
「で・・・・そのお詫びと言っちゃ何だけどさ・・・・」  
彼女はフェイトを近くにあったベンチに押し倒した。  
 
「ちょっネルさん、こんな所で・・・・」  
「大丈夫。明日にはもう全面戦争が始まるんだ。誰も来やしないよ」  
「それでも・・・やっぱり・・・あっ」  
フェイトの男根が露になる。小さくそそり立っている。  
彼の拒否も一瞬届かなかった。いや届いていたとしても彼女は止めなかっただろう。  
「そんな事言っておきながらここはもうこんなになってるじゃないか」  
彼女はそう言ってフェイトのモノを掴む。彼の顔がカーッと赤くなる。  
「それは・・・・あっ」  
そして彼女はゆっくりと手を動かした。  
慣れた手付きで彼のモノを包み込み、徐々に刺激を早めていった。  
快楽の高まってきた彼の思考は彼女の手の速度に比例し、  
徐々に薄くなっていた。  
「や・・・止めて下さい・・・ネルさん」  
「止めてもいいのかい?」  
ネルは手を止め立ち上がり、うつむいているフェイトの顔を覗き込んだ。  
 
「あっ・・・・・その・・・」  
「止めてもいいんだよ」  
「・・・・・やっぱりお願いします」  
「えっ何だい?」  
「・・・・気持ちよくしてください。お願いします」  
「そう・・・素直だね」  
快楽の絶頂へと向かう途中で止められたのだ。  
男という分類に入るなら選択肢は一つしかなかった。  
ネルはそんな彼を見て悪魔のような笑みを漏らした。  
そして彼の大きくそそり立ったモノを掴み、露出している先端をチロッと舐めた。  
「あっ・・・・」  
(敏感だね・・・・・面白い)  
声を漏らしてしまった彼を見てネルは彼のモノを口に含んだ。  
「ネ・・・・ネルさん・・・・・・何を」  
「俗に言う尺八ってやつだね。やった事ないのかい?」  
「ない・・・・です」  
彼の中でかすかに残る理性がそう答えさせた。  
その一言がネルの行為に拍車をかけてしまった。  
彼女はもう一度彼のモノを咥え、口の中に残る空気を一気に吸い込み、  
彼のモノに更なる快感を与えた。  
 
「あぁ・・・・・」  
もう彼に理性は残っていなかった。ただ座っているだけで与えられる快楽に  
身をゆだねてしまっていた。  
辺りに人影はなかった。そこには淫乱な行為に励んでいる二人と  
フェラチオ特有の音だけがあった。  
 
「ネルさ・・もう・・すぐ・・・出ます・・・・・あっ!」  
彼のモノの先端から白濁の液が勢いよく飛び出した。  
だがそれは外気に触れることはなく、ネルの体内に流れ込んだ。  
「んっ・・・・」  
ネルは白濁の液を一滴もこぼす事なく飲み込んだ。  
「はぁ・・はぁ・・・・」  
「ふぅ・・・・・・溜まってたみたいだね。一杯出たよ。  
私もさ・・・・・もうこんなになってんだ。お願い、慰めて」  
いつの間にか半裸になっていた彼女は、快楽の絶頂の余韻にひたっている彼の前に、  
透明の液が溢れ出ている自分の陰部を突き出した。  
 
フェイトは幻想的な気分に浸りながら彼女の大事なところを弄り始めた。  
初めての匂いと感触にたった今役目を失ったばかりの彼の男根は再びそそり立つ。  
理性などもうひとかけらも残っていなかった。彼は本能のままに  
自分をおさめるために彼女を、彼女の内部をいじっていった。  
かすかに声を漏らす彼女を自分が総している。不思議と恍惚な気分に浸っていた。  
だが、そうしているうちに本能は自分も快楽を得たいという指示を出す。  
「ネルさん・・・・そろそろいいですか?」  
「・・・・・あっ・・・ああ・・来て」  
彼女も理性はほとんど無くなっていた様に見えた。  
フェイトは彼女を仰向けにし、結合できる体勢にもっていった。  
「挿れますよ・・・・・」  
「あぁ」  
彼女も彼を受け入れる体勢にし、自分の体に彼が入ってくるのを待っていた。  
「・・・・・えっ・・・・あれ・・・・えーと・・」  
「どう・・したんだい?」  
「その・・・・・どこに入れれば」  
既に彼を心待ちにしていた彼女にとっては予想もしてない一言だった。  
「あんたもしかして初めてかい?」  
「・・・・・・はい」  
恥ずかしそうに答えるフェイト。  
「・・・しょうがないねぇ・・・・・・じゃ横になってよ」  
 
彼女は起き上がり、今まで自分の寝ていた場所に彼を寝かせた。  
そして彼女はフェイトの股の辺りに立ち膝をし、彼のモノを掴む。  
「それじゃ気を取り直していくよ」  
「はい」  
彼女は彼のモノを自分の中に入れるように徐々に腰を下ろしていった。  
そして、彼のモノを体の中にうずめていった。やがて、彼のモノは根本近くまで  
彼女の体の中に入っていった。  
「ん・・・・・ぁ・・・・・入ったよ。どんな感じだい・・・・女の子の・・・・あたしの中は?」  
「あ・・・・・暖かいです・・・・・・その・・・・」  
彼の頭にはその感触を言葉を表せるほど冷静ではなかった。  
「そう・・・・・・・それじゃ動くよ」  
彼女はそう言って腰を動かし始めた。  
「ん・・・・・・・・・・」  
かつてないほどの快楽が彼を襲っていた。  
もう何も考えられなかった。ただ、もっと気持ちよくなりたい。  
彼の頭は更なる快楽を求めていた。彼は無意識のうちに自分から腰を動かし始めた。  
 
「どう・・ぁ・だい・・・・・ん・・・・気持ち・・・ぃいい・・・・かい?」  
「はい・・・・・ネルさん・・・・」  
「ぁっ・・・・・いいよ・・・・・・・気持ちいいよ」  
そう言って彼女はニコッと微笑んだ。その顔はフェイトには一瞬、聖母のように見えた。  
彼女は腰の動きを更に早める。  
「フェ・・・・・フェイト・・・・・・・・あたしね・・・ぁあ・・・・あんたの事・・・・・・・す・・・・・・  
好きだよ・・・・・・始めは任務で・・・一緒にいる内に・・・・あん・・・段々さ・・・・・・  
好きになってったんだ・・・・・はぁん・・・」  
「ネル・・・・・・・さん」  
「フェイト・・・・・・・ぁ・・・・・あんたは・・・・・・・あたしの事・・・・・好きかい?」  
「・・・・・・・あの・・・・・僕は・・・・・・!」  
返答を待たずして彼は射精感にみまわれた。過去に経験した事もないくらいに  
強烈な射精感だった。  
「ネルさん・・・・・イキそうです・・・・・抜いて・・・・ください」  
「私も・・・・・もうすぐイキそうだよ・・・・あぁ・・・・このまま・・・・中に・・・・はぁ・・・」  
「ネ・・・・・・うっ・・・・・」  
彼は欲望を持った白濁の液を彼女の体の中に注ぎこんだ。  
「あ・・・・・・つい・・・・フェイトのがあたしの中に・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」  
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・」  
 
行為を終え二人はその場に横たわう。  
しばらくは二人とも言葉は出なかった。たった今行為を終えたばかりの幸福感と  
疲れのせいだろう。  
「ネルさん・・・・その」  
フェイトが先に口を開けた。  
「その・・・・とても気持ちよかったです・・・・」  
「・・・そう。あたしもね」  
「で・・・その・・・挿れてる途中に・・・ネルさん・・・僕のこと好きだって  
言いましたよね」  
「ああ」  
彼女ははっと思いフェイトの顔を見つめた。  
(そうか・・・・・・言っちゃったんだ・・・・・忘れてた)  
「・・・・・・・僕もネルさんの事・・・・・好きですよ。」  
「・・・・・・・えっ」  
「最初は強引な人だなって思いましたけど・・・・・その・・・・一緒に旅している内に・・・・好き・・・・・に」  
「フェイト・・・・・・・」  
二人は起き上がって互いに見つめあい、最初のキスを交わした。  
 
〜Fin〜 

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