白露の庭園から見下ろした街並みは、綺麗に彩られていた。  
数々のランプ、営力を使った電飾(エレナさんが遊びで作ったらしい)  
もう、祭りの日は過ぎたというのに賑やかに輝いている。  
「そろそろ……帰ってくる頃かな」  
フェイトは懐中時計を見つめ、軽い笑みを浮かべながらそう言った。  
この時計は、一昨日彼女からも貰ったものだ。  
外の任務があるから聖誕祭は一緒に過ごせない、と彼女は僕にこれを渡して、慌ただしく出ていってしまった。  
その任務が終わって帰ってくると聞いているのが、だいたい今くらいの時間なのだった。  
 
─数分後。奥の扉が開く音が聞こえた。  
「おかえり」  
「ただいま。すまないね、遅くなっちゃって」  
「いいよ、気にしてない」  
「そうかい」  
僕が階段に腰掛けると、彼女も同じようにして座った。  
「やっぱり、聖誕祭には間に合わなかったね……」  
「仕方ないよ、仕事なんだからさ。地球でも仕事がある人はそうだったさ」  
「へぇ、フェイトの所にもそういう日を祝う行事があるのかい?」  
「まぁね。多分、FD世界でもそういう日があるんじゃない?だから、全部の星で同じ日にこういう事をするのさ」  
「こういうときはもうちょっと気が利いた言葉をいうもんさ、フェイト」  
「ははっ、そうだね。ごめんごめん」  
「……それで、アンタの所じゃこういう時なんていうんだい?」  
「メリークリスマス、だね」  
「そうかい、それじゃ少し遅くなったけど……めりーくりすます」  
「メリークリスマス」  
2人は軽く唇を重ねて……ゆっくりと抱き締めあう。  
 
空からは……ゆっくりと小さな雪が降りて来た。  
 
「はい、プレゼント。僕の方はまだあげてなかったから」  
「あ、ありがとう。……開けても、いいかい?」  
「いいよ」  
ガサガサ  
 
ねる は ごすろりめいどふく を てにいれた。  
そうびしますか?  
・はい  
・いいえ  
 
「……これは、なんだい?」  
「男の夢さ」  
「あ……あ……あ」  
「あ?」  
「アホかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」  
「ぐはぁっ!!」  
 
【おそまつさまでした】 

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