「ち…フェイト・ラインゴッドめ、一体どこへ消えた…」  
コクピットから姿を現した二人のバンデーン兵は、頭を抱えながら休憩室に向かっていた。  
「まずいですね、このままでは我々は…」  
口調からして先の言葉を発した者よりは身分の低いらしいバンデーン兵が呟きかけたとき、  
彼は横から微かな音が漏れるのを耳にして言葉を切った。  
「どうした」  
 先程の男−ビウィグが仲間の目が示す方へ注意を向けると、そこからは確かに妙な音が聞こえてくる。  
そこは人質の一人、ソフィアが監禁されているエリアだった。  
 電子音と共に入り口が開くと、そこには着ていたキャミソールを胸の辺りまでたくし上げられ、  
見張りの男に肌を撫で回されている少女の姿があった。  
「ん〜、んん…」  
聞こえていた音は少女の押し殺した悲鳴だった。大声を出すのを止められているのだろうか。  
入り口に立つ男に気付き、見張りはソフィアの脇腹から手をどけて敬礼の姿勢をとった。  
「あぁ、隊長。お疲れ様です」  
ビウィグは怯えた瞳をしたソフィアを眺めた。  
「ニンゲンの女なんぞを触って楽しいか?」  
「ええ、ニンゲンの肌は随分と滑らかなようです。肉も柔らかいですし」  
見張りがそう言いながら二の腕を掴むと、少女の眉は拒絶の意を表す。  
「…確かに、今までニンゲンの女をじっくり見る機会は無かったな。せっかくだ、少し調べてみるか。」  
「い、嫌…!」  
ソフィアは首を振りながら尻餅をついた状態で後ずさるが、すぐに壁に突き当たり止まってしまう。  
ビウィグは後ろ手に縛られているせいで立ち上がることもままならない少女に近づき、  
露出したままの腹部を撫でた。部下の言ったとおりの滑らかな感触、柔らかな手応え。  
 鮫肌でない指の腹の方で円を描くようにソフィアの肌をさすっていたビウィグは、ふとその上にある  
胸に目がいった。  
(何だ、これは…?)  
みぞおちの辺りまでずり下がっていたキャミソールの裾を掴み、一気に捲り上げる。  
「やだ、み、見ないでよ!!変態ーっ!!!」  
ソフィアが喚き立てるのも気にせず、薄い水色の清楚なブラジャーをむしり取ると、  
十分に実った、形のいい乳房が露わになる。  
ビウィグは何の遠慮も無く、いきなりその桜色の膨らみを掴み、荒々しく揉みしだいた。  
「痛っ!やっ、やめて!ぅう…気持ち悪いよぉ…!!」  
「ほぉ、気持ち悪いのか。しかしこれはまた随分と不思議な感触だな。  
弾力があるが腹部よりも柔らかい…おい、お前達も触ってみろ」  
加わる圧力がさらに増し、乳房は男達の手の中で様々な形を成していく。  
少女の叫びも一層ひどくなる。  
 
 ソフィアは恐ろしくてたまらなかった。  
見ず知らずの者達に女の象徴を弄ばれているからという理由だけではない。  
涙でわずかに滲む彼女の視界に映るのは、下卑た笑いでも蔑むような嘲笑でもなく、  
能面のような、何の感情も伝わらない固まった顔。  
三人が三人とも同じ表情をし、同じ目でまるで実験でもするかの様に淡々とソフィアの体を  
手で検分している。  
 やっぱり、この人たちは私達とは違う人種なんだ…。  
その認識は喉を強張らせ、ソフィアはいつしか自分の叫び声が震えているのに気付いた。  
「これは…脂肪ですね。なぜこんな所なのかは分かりませんが、データではニンゲンは脂肪が  
多すぎると体の一部が膨れるとありました」  
「そうか…ならこの娘は脂肪過多というわけだな」  
性感帯を刺激されすぎてすっかり息を荒げているソフィアの前で、微妙に誤った情報がやり取りされている。  
ソフィアは途端に顔を赤らめ、猛烈に否定した。  
「ち、違うもん!人間の女の子は、大きくなっていくうちにみんなそこが膨らむの!  
大体女の子に脂肪とか何とか言うなんて、サイテーよ!!」  
突然様子の変わったソフィアに、バンデーン人は驚いているのか、不思議がっているのか、  
やはり無表情のまま少女の顔を見つめる。  
 次に口を開いたのはビウィグだ。  
「成程、成体になる過程で発達する器官というわけか。だが一体何の為の器官だ?  
こんな肉の塊が役立つとは思えんが」  
「え…えっと…そ、れは…その……」  
年頃の少女にとって、その説明はさすがにはばかられた。  
しかし口ごもっている間にも、魚類の、いや全く未知の瞳が続きを急かしてくる。  
「赤ちゃん…産んだばっかりの子供に、しゃぶらせてお乳を吸わせるの。  
その先っぽからミルクが出てくるから…」  
肩をくねらせ、隠しようの無い胸のふくらみを心の中で覆いつつ、観念したように呟いた。  
視線が一斉に乳首へ集まるのが分かる。  
「そうか、この赤い突起だったのか。どれ…」  
「え?あ、ちょっと待…きゃあ!!」  
嫌な予感がした次の瞬間に、それが的中した。右乳首、続いて左も硬い唇に包まれる。  
「あぁ、っひい!やああ、吸っちゃダメだよー!!めて、ああ、うっ、ふあぁ…!」  
付け根をハサミのような唇で押さえられ、ざらつく舌を押し付けられたまま強烈な吸引を受け、  
ソフィアの鼓動が一際高鳴る。上がる声も今までより遥かに大きい。  
 だが、いくらそんなことをしても彼らの望みは果たされない。  
母乳は子供を産んだことのない身体から分泌されることはないからだ。  
「はー、ああー!!はあ、ま、まだ…‥ない、…でな、いの…んあぁあ!!」  
強烈な感覚に喘ぎながらも、何とかソフィアが事実を伝えようとした時。  
「耳障りだな…少し静かにしていろ」  
タイミングの悪いことに、悲鳴が癇に障ったビウィグは懐からテープを取り出し、  
ソフィアの口を塞いでしまう。  
バンデーンの技術で作られたこの特殊なテープにより、少女の声は完全に封じられた。  
 
――ッ、ふーっ、―――〜っ!!…―っふ…‥」  
テープはどういう仕組みなのか、くぐもった喘ぎ声さえ外へ漏らさない。  
息を詰めるような間と、鼻から漏れる空気の音だけが繰り返される。  
「隊長、器官の様子が変わってきましたね」  
「ああ…最初に比べて随分肥大化したな。硬さも増してきている、乳というものが出てくるまで  
あと少しだろう」  
三人のバンデーン兵は何も知らずに、ソフィアの未だかつて感じたことのない感覚を目覚めさせていく。  
 もうどれだけの時間乳責めまがいの屈辱を受けているだろう。  
上気して桃色に染まった乳房に掌が食い込む時、汗で壁にぴったりとくっついた肩にじんわりと  
熱さが巡る。   
乳首の横を唇で擦られると、乳腺を伝い痺れが螺旋を描いて首筋を上る。  
目の細かいヤスリのような舌が乳頭の穴を削るように舐め上げ這い回るたび、少女の背に一本筋が浮き、  
そこから体中へ痛みに似た脱力感が走る。  
(そんな所…いくら舐めたって、母乳なんて出ないよ…。 息、苦しい……頭いたいなぁ…。  
体中汗びっしょりだし、…何だか、変なところ熱くなってきちゃった…。)  
ハーフパンツにつつまれた脚がそわそわと動き始めた。目からはぽろぽろ涙がこぼれる。  
 やがて、ようやく両の乳首が開放された。  
「くそっ、どういうことだ?ここまでしてもまだ何も出てこないとは…」  
ビウィグが呆れたように言う。  
あれだけ口を使って責め立てておきながら平然と話せるとは、さすが強靭な顎を持つサメの進化体だ。  
「これでは埒があきませんね…そういえば、この艦には確か絶滅危惧生物繁殖用の薬が置いてある筈です。  
取ってきましょうか?」  
「ああ、アレか…あの薬ならいけるかもな。ニンゲンには危険かもしれんが、まあいい」  
 ソフィアは急に寒気を感じた。  
今平然と目の前で交わされていた会話は、ひょっとしなくてもとんでもないことかもしれない。  
バンデーン兵が部屋を出てまた戻ってくるまでが、ソフィアにとってどれほど永く感じられただろう。  
これから起ころうとしている事がよく理解できず、たまに呼吸することさえ忘れるほどの緊張に  
頭を支配されて待ち続けた。  
 再び戻ってきた彼はペンキの缶のようなものを手にしていた。  
ビウィグはそれを受け取ると、慎重にそのフタをあけた。  
中身は、明らかに天然の色ではない、あまりにも鮮やかなオレンジ色をしたゼリー状のものだった。  
 ビウィグは手袋を慎重に嵌め直す。  
「さて、ここが大変だな。ニンゲンの耐性がどんなものかは知らんが、他の生物は付け過ぎると  
ショック死するか死ぬまでサカり続けるかだったからな…」  
独り言のように呟きながら、ビウィグはオレンジに光る薬を指で掬った。  
 
強く握り込みすぎたせいで、小指の爪が親指の付け根近くを傷つけ、血が滲んだ。  
前頭部が石になったように重く、首がかくっと前へ折れると、顔を滝のように流れる汗が飛沫をあげた。  
見開いたままの目は、涙を流すこともせず、前を見つめたまま止まっている。  
「直に塗るのはやはりまずかったか?」  
血のように赤く膨れた乳首を見てビウィグがぼやく。  
 ゼリーもやはり特殊なもので、塗った瞬間に蒸発するように皮膚に溶け込んで消え、  
その一瞬後には見た目にもわかるほど劇的な変化をもたらした。  
だが内の変化はさらに激しかった。まるで火傷のように、初め何も感じない違和感があった後、  
一気に痺れるような熱さが襲ってくる。  
熱さが弱まると、今度は乳首がちぎり取られそうな痛みが意識されるようになる。  
いや、万力で押し潰される、という方が近いかもしれない。  
快感など、とうに飛び越えた効果だった。  
 ソフィアの顔が真っ赤になっているのを見て、ビウィグはソフィアの口のテープを引き剥がした。  
あれだけ完全に口を封じていたテープは驚くほどあっさり剥がれ、痛みもなかった。  
テープが剥がれた瞬間「フシュッ」と空気の漏れる音がし、続いて前屈みになった少女の口から  
何かの液体が噴き出した。床に滴るのは唾液ばかりではなく、少し嘔吐物も混じっている。  
それは、薬がいかに危険かをよく物語っていた。  
 しかし、ビウィグは尚冷静だった。赤い突起を思いっきり摘み、  
「これを使っても出んな。どうなっている?」  
とソフィアに詰め寄った。そして、ソフィアのハーフパンツの一部がすっかり変色している事に気付く。  
 不審に思い、脇の二人にソフィアの下半身を隠すものを全て取り払わせると、薄く生えた茂みが  
現れる。力を入れることが出来ずに投げ出された脚の間は、洪水の後のようになっていた。  
ろくに使われたことのない秘裂が、すでに開きかけている。  
「これは…動物でいうと生殖器だろうな。上の方はまるで出ないくせに、下はこうなっていたとは…  
全く呆れたものだ。ここにも塗ってやろう。更に下等な生物にしてやる。その方が幸せだろう?」  
 押さえられた脚がひきつって反り返り、最も敏感なところに熱さが走るのを感じながら、  
蕩けて黒く塗り潰されていく視界の中に、走馬灯のように父や母、そして最期に幼馴染の顔が浮かんだ。  
 そしてソフィアの心には、その後の記憶は何も残ることはなかった…  
 
〜THE END〜  
 

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