シーハーツとアーリグリフの停戦の一件から両国は友好する方向へと傾いてい  
った。そういう状態を保つためには使者は必須だ。互いの国からは幾度となく  
たくさんの使者が送られていた。それはタイネーブ、ファリン、ネルやアルベ  
ルも例外ではない。  
 
 
ルシファーを倒した後フェイトやクリフ達はそれぞれ自分の星に帰った。エリ  
クール2号星に残ったのはもとからエリクールに住んでいたものだけになった。  
アルベルはライバルであるフェイトがいなくなると張り合う相手がいなくなる  
ので少し残念そうだった。もちろん口では「さっさと消えろ、阿呆が」などと  
言ってはいたが。  
 
今では修行する暇もないほど雑務に追われている。アルベル自身はそんな仕事  
などやりたくないのだがそれもウォルターの命令だと逆らうことができない。  
内心ではモンスター退治のような修行も兼ねる仕事をしたいと思っている。と  
言ってもルシファーを倒した後にアルベルにかなうモンスターなんていないだ  
ろうに(隠しボスはいない設定で)。修行なんて今さら必要ないんじゃないッ  
スか?  
 
そして今日も退屈な雑務に駆り出されるアルベル。今回の任務は使者として超重  
要書類をシランドに送り届けることだ。  
 
「チッ、あのクソジジイ。逆らえないのをいい事に人をコキ使いやがって!」  
 
もちろんこの仕事もウォルターの命令なのだ。アルベルとしてはこんな雑用は他  
の奴等に回せばいいと言ったが少し外の空気を吸ってこいという事で渋々任務を  
引き受けて書類の入った書簡を渡された。  
 
「何人か連れて行っても良いぞ。」  
「馬鹿にすんじゃあねぇクソジジイ!俺一人で充分だ。他の奴等がいたんじゃ足  
手まといになるだけだ。」  
「ふぉっふぉっふぉっ。そう言うと思ったわい。これは最初からお前一人の任務  
なんじゃよ。安心したか?」  
「チッ・・食えねぇジジイだ。」  
「誉め言葉じゃな。それより早く行かんか。先方を待たせちゃいかんだろ。」  
「・・・」  
 
カルサアのウォルターの屋敷から徒歩でシランドへと向かう。道中に出くわすモ  
ンスターは全くアルベルの敵にならなかった。  
やがて日が落ちてから復興の兆しを見せるアリアスへと到着した。アーリグリフ  
との交戦直後はひどい有様だったが今は幾分かマシになっていた。これもここで  
働くシーハーツ部隊の努力の成果であろうか。  
 
今日はここで一泊することにしたアルベルは宿屋に行こうとしたがその時後ろか  
ら声が聞こえた。  
 
「あぁ〜、触覚の付いたプリンを発見ですぅ〜。」  
 
・・振り向かなくても誰だか分かる。このたるい喋り方をする奴なんて一人しか  
いない。  
相手するのが面倒なのでアルベルは無視していた。  
 
「アルベルさぁ〜ん、無視するなんてひどいじゃないですかぁ〜。無視ばっかり  
してるとそのうち虫になっちゃいますよ〜。そんなに虫が好きならあそこの廃屋  
にた〜くさんいますよぉ。こないだも〜・・・(長いので略)」  
 
・・・何言ってんだコイツ。  
耐えかねたアルベルは仕方なく後ろを振り向いた。やっぱりそこには露出の多め  
な服を着た紫髪の女がいた。  
 
「・・・おい阿呆。」  
「はぁい、何ですか?」  
「何だじゃねぇ!お前が何なんだ?」  
「何なんだぁ〜?」  
「・・・・」  
「ファリンはぁ、アルベルさんがぁ、いたからぁ、声をかけたんですぅ。アルベ  
ルさんこそ〜こんな所で何してるんですかぁ?」  
「俺は任務の途中だ、阿呆。」  
「もう暗いですけどぉ、今日は宿屋に泊まるんですかぁ?」  
「・・・あぁ。」  
「それなら〜、領主屋敷に泊まればいいじゃないですかぁ。これから晩御飯です  
し〜みんな大歓迎ですよぉ。」  
「・・・断る。」  
「何でですかぁ〜?」  
「一人の方がいいんだ、阿呆。」  
「そんな事言うならぁ、無理やり連れてっちゃいますよ〜。」  
 
そう言うとファリンはアルベルの腕をつかんで無理やり領主屋敷に連れて行こう  
とした。アルベルはファリンの腕を振り払おうとしたが意外な事にファリンの力  
は予想以上に強く振り払うことができなかった。  
 
(こ、こいつ・・!どこにこんな力が?あの時とは段違いだ・・!)  
 
結局アルベルは領主屋敷に連行されてしまった。  
そして心の奥底で新たなライバルの出現を認識する。  
 
「プリン様一名のご案内ですぅ〜。」  
 
ファリンに連れられてきたアルベルをいち早く発見したのはクレアだった。  
 
「あ、アルベルさん。ようこそいらっしゃいました。」  
 
クレアは一礼した後ファリンにつかまれているアルベルの腕に気付き、  
 
「どうやらファリンに連れてこられたみたいですね。」  
「・・・この阿呆を何とかしろ。」  
「せっかくなんでゆっくりしていってください。ちょうどこれから夕食なんでご  
一緒にいかがですか?二階には客室も用意しますんで。」  
 
 
アルベルの意志もほとんど無視でそういうことで話がまとまってしまった。さす  
がにシーハーツの女は強いといった感じだ。  
 
 
その後タイネーブや他の施術士の集まった夕食が済んで客室で休んでいたアルベ  
ルはいつのまにか眠りについてしまった。  
 
物音がしてアルベルは何かくすぐったいようなザラついた感覚を覚えた。目を開  
けるとクレアが自分のモノを舌で愛撫していた。  
 
!!  
 
さすがのアルベルもこれには少し驚いた。クレアにはそんなイメージが無かった  
し突然の事だったので少なからず動揺した。  
 
「・・・な、何してんだ、阿呆!」  
「あ、目を覚ましちゃいましたね。」  
 
身体を起こそうとしたアルベルは自分の身体の異変に気付いた。  
 
「無理に動かさない方がいいですよ。」  
 
身体が全く動かない。  
 
「・・おい、どういうことだ?」  
「そういう施術もあるんです。」  
「俺をどうする気だ?」  
「大丈夫、私に任せてください。そうでないとずっとそのままですよ。」  
 
そう言うとクレアは再びアルベルを愛撫し始めた。アルベルのモノは動かない身  
体とは対称的に天井に向かって怒張していた。抵抗できないままアルベルはクレ  
アのなすがままになった。  
 
ちゅぱちゅぱと音を立てながら唇と舌でアルベルを包み込む。  
クレアは亀頭から根元までを丹念に舐め上げながら手でしごき始めた。すでにア  
ルベルの男根はクレアの唾液と自身から分泌された透明な液で濡れており、クレ  
アが手を動かすたびにくちゅくちゅと音を立てていた。  
 
「・・っく・・・!」  
 
(こいつ、相当手馴れてやがる。アホ女といい、こいつといいシーハーツは一体  
どうなってやがる?)  
 
 
やがてクレアは上半身だけ裸になって豊満な胸を露にした。胸の谷間にアルベル  
の男根を挟み、両側から手で圧迫してしごいている。先ほどから溢れ出ている液  
が潤滑油の代わりとなり、弾力のある胸の肉圧がこの上なく伝わってくる。さす  
がのアルベルもこの快感に耐えられそうもなかった。  
 
 
「あ、すごいビクビクしてますよ。もうイキそうですか?」  
「・・・・・」  
「イキそうな時は我慢しないで一気に出してくれて構いませんから。その方が気  
持ち良いですよ。」  
 
そう言うとクレアはさっきよりも激しく胸を上下させてアルベルの快感を煽る。  
アルベルも息が荒くなってきた。限界が近い。  
 
「・・・っ!・・・も、もう・・出すぞッ・・!」  
 
その直後アルベルは硬くなった先端から欲望を吐き出した。  
 
「・・きゃあっ!?」  
 
アルベルの白濁液はクレアの顔だけでなく胸や髪にまで勢いよく飛沫した。髪に  
付いたそれは銀色の髪が光っている光沢のようにも見えた。  
 
 
「すごい・・。こんなにたくさん出すなんて。そんなに気持ち良かったんですか  
、アルベルさん?」  
「・・・五月蝿い、阿呆。」  
「ふふっ、照れてるんですか?」  
「・・・おい、それより早く身体を元に戻しやがれ。」  
「それはまだ無理ですよ。」  
「な、何ぃ!?」  
「身体がまだ元に戻らないって事はあなたの欲望がまだ治まってないという事な  
んですから。」  
「・・どういうことだ。説明しろ。」  
「これはラーズバード家に代々伝わる施術なんです。相手の欲望が満たされるま  
で身体の自由を奪われるというものです。」  
「欲望を満たす?俺は頼んだ覚えは無ぇぞ。お前が勝手にやってるだけだろうが  
、阿呆。」  
「でも実際にこうしてまだ欲望が溜まってるのは事実ですからね。それにこのま  
まで困るのはアルベルさんの方でしょう?」  
「・・・くっ。」  
「大丈夫ですよ。私があなたの欲望を満たしてあげますから。それにしてもこん  
なに溜まってるなんて最近ご無沙汰なんですか?歪のアルベルさん。」  
「・・・・・」  
 
そして再びクレアはアルベルの男根を舐め始める。先程出した濃い精液をきれい  
に舐め取りながら愛撫を始める。アルベルはずっと天井を向いたままだ。そして  
アルベルはクレアに尋ねた。  
 
「おい、阿呆。」  
「はい?」  
「お前いつもこんなことやってやがんのか?」  
「いけませんか?」  
「そういう意味で言ったんじゃねぇ。」  
 
 
クレアはアルベルに以下の事を説明した。  
シーハーツは昔から女性が多い。普通は女が男の腕力にかなうはずがない。その  
ため捕虜などになった時は犯されている時が唯一相手を殺せるチャンスである、  
と。そのためシーハーツの女兵隊は様々な性技を身に付けさせられる。それが自  
分が生き残れる可能性を上げるものだからだ。ネルやタイネーブ、ファリンも例  
外ではない。  
そしてクレアは自分の意志で部下の慰安を毎夜行っているということだ。  
 
「お前、俺を殺そうとしてんのか?」  
「ふふ、違いますよ。それなら身体が動かなくなった時にすぐ殺せるはずでしょ  
う。」  
「他に目的があるのか?」  
「私はアルベルさんのためを思ってこうしてるんですよ。」  
「・・・ふん。勝手にしろ・・。」  
「そうさせてもらいますね。」  
 
 
クレアはすでに硬くなっていたアルベルの男根を再び手でしごき始めた。そして  
また透明な液で男根全体が濡れたころアルベルをまたいだ。  
 
「挿れますよ・・。いいですよね?」  
「・・・勝手にしろ、阿呆。」  
 
クレアは全裸にならずに下着を少しずらしただけでそのままアルベルを秘部で一  
気に飲み込んだ。  
 
「・・・っあ!!んあぅぅ・・っ・・・!」  
 
今まで平静を装っていたクレアだったが中はすでに潤って熱くなっていて挿れた  
だけで顔がみるみる紅潮していくのがわかる。クレアは軽くイッてしまった。し  
ばらく動かないでじっとしていると、  
 
「どうした?動かないのか、阿呆。そんなんで俺の欲望とやらを満たせんのか?」  
「・・まだまだ、これから・・よ。あなたを骨抜きにして・・・あげるんだから  
・・。」  
「やってみろ、阿呆。」  
 
 
アルベルの挑発もありクレアは今まで以上にヒートアップした。  
 
 
「・・っん!ぅぅん・・・あッ・・・はぁっ!・・・す、すごッ・・・き、気持  
ち・・・・あアァッ!!」  
 
クレアの喘ぎ声とお互いの性器がこすれるたびに聞こえる淫靡な音で部屋が充満  
していた。アルベルの身体が動かないためにずっと騎乗位で腰を振り続けるクレ  
アはもう汗だくだった。長い髪と胸を揺らしながら自分の上でよがっているクレ  
アをアルベルは微笑を浮かべて見ていた。  
 
「あッ・・はっ・・ふぅぅ!・・・だ、・・ダメぇ!!・・・へ・・ッ・・・変  
に・・・なっちゃう・・・ッ!!はっあああああぁぁぁ!!」  
 
アルベルはクレア中から熱いものが出てくるのを感じ、それと同時に中に熱い精  
液を注ぎこんだ。  
 
 
やがて朝になるまで何回も射精はしたもののアルベルの身体が一向に治る気配が  
無い。  
 
「これはさすがに困ったわ。」  
「俺の方が困るんだよ、阿呆!俺は今クソジジイの命令でシランドまで行かなき  
ゃいけねーんだ。義理はねぇがクソジジイに馬鹿にされんのだけは死ぬほど嫌な  
んだよ!!」  
「それって任務の話ですか?」  
「それ以外に何がある?」  
「じゃあ私もあなたも今任務中ですよ。」  
「・・・は?何言ってんだ阿呆。」  
「書簡に入った書類見ましたか?」  
「見るわけねぇだろ。超重要らしいからな。それこそ信用問題に関わるだろ。」  
「この書簡は私あて専用の書簡なんです。」  
「・・・・・は?じゃあ俺の任務はもう終了じゃねぇか。」  
「内容はこれです。」  
 
そう言ってクレアは書簡に入っていた書類をアルベルの顔の前まで持っていって  
見せてやった。  
 
『前略クレア様、シーハーツの一行へ  
   
 ウチの小僧がそなたの元を訪れるはずです。小僧にはシランドに向かうよう  
 に言いつけておりますがシランドには何の用事も無いのです。申し訳ないが  
 最近室内で働きづめの小僧を手厚く癒してはくださらないでしょうか?何分  
 ストレスが溜まっているみたいで。小僧がこの事を聞いてきたらワシの代わ  
 りに説明をお願いできますでしょうか?随分手前勝手で申し訳ない。  
 
  p.s 癒しの方法と期間は問いませんので       
                            
                  アーリグリフ風雷団長 ウォルター』  
 
 
 
 
 
「〜〜〜〜〜!!ふざけんなあんのクソジジイ!!何が超重要書類だ阿呆!!」  
「そういうわけで一応私も任務中なんです。あなたを癒すという、ね。」  
「・・・・身体の自由を奪うのもか?」  
「え〜っと、それは・・まぁ不可抗力ですから。とにかくっ、もう私だけでは手  
に負えないので助っ人を用意しましたんで。」  
「助っ人?」  
 
その瞬間部屋のドアが開きそこには二人の女が立っていた。  
オレンジ髪の女と紫髪のアホ女だ。  
待ってましたって感じで二人とも目がキュピーンって光ってますけど・・。  
 
「あれ?ネルは?」  
「ネル様は午前中は別の任務があるみたいで午後から来るそうです。」  
「なので、」  
「代わりに私達が来たってわけですぅ〜。」  
「では、アルベルさんそういうことなので・・。」  
 
そう言うとクレアは足早に部屋を出て行った。  
 
 
その後ネルも混ざりアルベルの身体が自由になったのは2日後らしい・・。  
もちろんもっと早くに施術は解けて身体は動くようになったが3人に執拗に迫られ  
たからだ。  
 
「ふぉっふぉっふぉっ、若いのぉ小僧。」  
ウォルターには全てお見通しだった。そして今まで以上にアルベルはウォルター  
に頭が上がらなくなった。  
ウォルター一人勝ち!  
 
続かない。と思う。 

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