「……さあ、一思いにやっちゃうのよ…」
そう言ってはみたが、一瞬目に入った彼のソレからどうしても目をそむけてしまう
自分が予想していたよりも、ソレは大きかったのだ。
そもそも共に風呂に入っていた状態の祖父の一物を基準にしていた彼女にとって、
フェイズのソレは明らかに彼女の想像の範囲を超えた物体だった。
まずそもそも大きさが違う。でもこれは人種的な違いだろうからどうこう言っても仕方無い。
そして明らかに異質な点はその形だった
垂れ下がったものを想像していた彼女にとって、目の前の愛する青年の股間にあるそそり立ったそれは…
物をどうしても目を入れる事が出来ないのだ。
同祖なのだから、物体の機能的には何ら差はないはずである…が
あれが身体の中に入るなんて信じられないのだ
目を背けている自分に気付いているのかフェイズはリムルの長い髪を梳いた。
「で、出来る限り優しくするつもりですから…」
「わ、分かってるのよそんなの…」
「…じゃあ足を少し曲げてもらえますか?その方が多分角度的に入れやすいように思うので…」
そう促されると先ほどとは違い自分から体を開く。
しかし緊張からか足の先はプルプルと身体全体がプルプルと震える。
「力…抜きましょうね?それと…僕の事だけ考えてくれてたら嬉しいです。じゃあ…行きますよ」
いよいよなのだ…そう自覚するとぎゅっとフェイズの背中に手をまわし、彼の言葉とは裏腹にグっと力を込めてしまう。
そんな自分の様子を見て、力を抜かせようとしたのか、フェイズは優しくキスをして、リムルの唇をこじ開ける。
「んっ…ふっ…ぁ…!」
お互いの周囲の空気を奪い合うかのように口付けしながら、フェイズは右手で小さなリムルの身体全体を抱きしめ、
左手を一物に添えながらリムルの小さな小さな割れ目に添わせる。
既に溢れているリムルの愛液と、フェイズの先走り汁が溶け合ってぬめっとした感触が拡がっていく。
「んん…っ…やっ…ぁぅ…!!」
その感触に意識を集中させないように、フェイズは口内の攻めを激しくし、
歯の裏側の襞を舐めあげ、未だに戸惑うリムルの舌を絡め取り、口から引っ張り出すと、
それを優しく噛んで吸い上げる。
「ふん…っ…は……っ…ぁ…ふぇ…ず…」
舌を貪られたせいか、膣口への緊張が和らいだ一瞬を狙って、フェイズは勢いをつけてリムルの中に侵入した。
亀頭の先端が体内を割ってに入ってくることを感じた瞬間、足の先がピンと張り、背筋とから腰に向けた下半身に、
電気が走るようなビリビリとした痛みが襲いかかる。
ミチミチと肉を裂いて異物が侵入してくる違和感に耐えられず、無意識の内にフェイズの背中に回した爪先に力が入ってしまう。
いくら溢れ出すほど濡れてはいても、まだ男を受け入れたことのない小さな少女の狭い膣の中を進んでいくことは容易ではなく、
ギュッギュと少しずつ歩みを進める。
その度に身体がビクっと震え、そしてフェイズが必死に頭と身体全体をなでるのだ。
ある程度まで入り込んだ所で、突然今までとは違う痛みが襲ってくる。
「っ…ぃたぁっ…っ!」
初めての性器を挿入する感覚に集中していたフェイズが、痛みを訴える声を聞いて慌てて問いただす。
「い、痛いですよね?!や、やめましょう!まだ早いんですよ!」
そう言うと慌てて自らのペニスをリムルから引き抜こうとする。
「ま、待つのよフェイズ!」
慌てて制止の声をかける。
「リムは、痛いから痛いって言っただけなのよ」
「じゃあなおさら…」フェイズが困ったような残念なような顔をする。こんな顔は見たくない。
「でも、止めてほしい訳じゃないのよ……」
「でも……」また言葉を濁す。
「もう!鈍いのよ…リムはフェ、フェイズの為なら……えっと…その、リムもフェイズと一緒に…じゃなくて…
つまり、フェイズ…!が、頑張るのよ!」
その言葉を聞くと、
「それじゃあ、頑張らないわけにはいかないですね。…リムル…大好きですよ」
「リムも……だいすき…なのよ」
さっきは言えなかった恥ずかしい台詞がするすると出てしまう自分に驚きながら、すっと目を伏せる。
フェイズが片手をリムルの腰に当てて狙いを定め、「んっ!」と声をあげて一気にリムルのまだ幼さの残る身体を貫く。
「ゃっ…ぁぁあぁあああああぁっ!!」
殆ど悲鳴と言っても良いくらいの呻き声が部屋中に響き渡る。
ぶちぶちぶちぶちっと処女を示す肉襞が破れる感覚が身体中に巡り、その勢いに任せてペニスの先端が最奥の子宮口にまで届き、コツンと当たる
白いシーツにうっすら赤い破瓜の印が拡がり、染みわたる。
「ぁ…はぁ…はぁ…リムル…すみません!大丈夫ですか?!」
勿論彼はその声を聞くなりすぐぎゅっと両腕で小さな身体を強く抱きしめる
「ご…ごめんなのよ…大きな声出して…ビックリさせちゃったのよ…」
「いえ、いいんですよ…リムル。ありがとうございます…まだ痛いです…か?」
「うん…まだ少し…だからもう少しこのままがいいのよ…えと、その…あの、ね。今フェイズがリムの中に…いるのよね?」
すると、了解したと言わんばかりに彼はリムルの髪を梳いてその質感を楽しむように手で遊び、頬をすりよせる。
「はい…やっと一つになれました…僕は凄く嬉しいです……リムルはどうですか?」
「リムもうれしいのよ、フェイズ…でも何だかお腹の中が変な感じなのよ…中でフェイズがビクンビクンってしてるのが分かるのよ…」
その言葉を聞くと、フェイズがあーとかうーとか悩んだ声を上げた後、ポツっと言った
「すみません…えっと。リムルの中が…ぬるぬるして、あったかくて…絡みついて
それから、それから…ぎゅって包まれてる感じがして、凄く気持ち良いんです…だから
ビクビクしちゃうんです…」
「…フェイズのばか…何、言ってるのよ…もう」
色々な言葉で説明され、気恥ずかしくなってぷいと顔を背けてしまう。
しかし、ふとフェイズの顔を見ると何かを必死で我慢しているような、余裕のない表情だった。
声がいつもと変わらなかったので特段気にしてはいないかったが…
「フェイズ…苦しいのよ?」
「い、いえ…決してそんな事は…」
「大丈夫なのよ。リム、もう痛くないから。だからフェイズの好きにしていいのよ」
本当はまだ痛い。けど、入れただけでは彼が満足できない事は、知識の浅い自分でも知っている。「せーえき」というものを出さないと、男の人は終われないのだ。
「あは…は。本当言うと僕ももうちょっと限界なんですけどね…じゃあちょっとだけ動きますよ」
コクンと小さく頷くと。フェイズは両腕を自分の両腕に重ねてきた。
それから腰を密着させたまま、一物で中を掻き混ぜるように回転させ、
抜けるか抜けないか位の位置まで腰を引くと、もう一度奥まで、今度はリムルの膣の感触を楽しむかのように、
色々な部分を優しく擦りつけるかのように再度侵入してくる。
「ん、んん………ぁひゃん!」
腹側のコリっとした部分を弄られ、一際ビクンと膣内が反応し、フェイズがくうっと呻き声をあげる。
「ぁ…はぁ…リム…リムルっ…!」
「フェ…ズ…すき…フェイ…ズぅ…!!」
彼ももう限界が近いのだろう。額に玉のような汗が浮かび、それがぽつぽつと己に降りかかる。
「はぁ…あ…僕も…!リムル…ぁ…はぁ!」
奥の子宮口にペニスが辺り、その感覚に耐えられず知らず知らずの内に下腹部にキュッと力を入れてしまい、
彼のモノをぎゅううっと搾り取るように締め上げてしまう
「ぁ!あぁあぁンっ!フェイズ、フェイズぅうう!ふぁぁん!」
「リムル…僕、ぼくもう……うぁあっ!」
ビュク!ビュルル!ドクン!
その瞬間、何か熱い物がリムルの中で発射された事を感じる
今までの彼の三年間分の思いがリムルの中に注ぎ込まれているのである。
それはとても濃く、どろっとしていてその思いの強さを感じさせるものだった。
「はぁ…はぁ…はっ…はぁ…」
お互い目に涙と、体に大量の汗をにじませ、肩で呼吸する。
「…フェイズ、せーえき出たのよ?」確認するように問いただす。
「ぁ、…はい、出ちゃいました……すみません、早くて…本当はもっと…」
少し残念そうにしょぼくれる彼に対して、
「別にいいのよ。フェイズはよく頑張ったのよ、うん。いい子いい子なのよ」
と小さな子をあやすように頭を撫でてやる。
するとフェイズはかなり照れくさそうに顔を赤くし、今度は逆にリムルを抱きしめる
「リムルもよく頑張ってくれました…ありがとうございます。痛くしてしまったみたいですみません…
こんなに血も出してしまって……」
大きく広がる血に染められた体液の染みを眺め、満足気の笑みを浮かべる。
「いいのよ。リム、初めてがフェイズで…ちょっとだけ嬉しいのよ…」
「僕も同じです。リムル凄く可愛かったですよ。」
「な、何言ってるのよ……へ、へくちっ!」
不意にくしゃみが出てしまう。身体の火照りで忘れていたが今は二月だ。
もちろん寒い。
「あはは、ちょっと休みましょうか。僕も今日はヘトヘトですし、リムルも寝不足でしょう」
そう言うと、フェイズはペニスをリムルの中から引き抜くと、
リムルの膣に残っていた白い液体がトロトロと大量に溢れ出した。
「わ……すごいのよ…フェイズの、こんなにたくさん」
それを見ると、フェイズがばつの悪そうな顔をして
「…しまったな…こんな事ならケイにゴムもらってくるべきだったかな…」と呟く
「リム、赤ちゃん出来ちゃうの?」首を傾げる。
「いえ…まだ分からないです…けど…す、すみません。その…中で…しかも生で出してしまって……」
リムルには何故フェイズがこんなに沈んでいるか分からない。レムリックでは身篭ったと分かれば皆から祝福される。とても嬉しい事のハズなのだ。
エルダーでは身篭ることはよくないことなのか、それとも……
「リム、赤ちゃんや子供は好きなのよ…フェイズは…リムとの赤ちゃんは欲しくないのよ…?」
二人とも今現在生活力はある。子供が出来ても困ることは無いのだ。だから当人間の気持ち次第ということになるが…
フェイズはどうなのだろうか。リムルには、彼が気持も無くこういう行為をするとは思えない。少なくとも大切に思われている事は分かる。
「いえ、そういう事ではなく、えと、その、まだ未婚の女の子に対してですね、その、そういう事をするのは倫理的にどうなのかという事で…
と…とにかく、後で、ギムドさんと、リムルのお父様とお母様の所に挨拶に行きましょう」
実質上のプロポーズと解釈しても良い言葉に何と答えていいのか分からず、身体の向きを変えてフェイズの目線から離れようとすると
「……………っつ…!」
ふいに下腹部にズキリ痛みが走る。
「どうしたんですか…?」眉をハの字にさせてフェイズがあわてる。
「何か、まだ中にフェイズがいるような感じがして……変な感じなのよ」
「痛い、ですか……?」
じっと覗き込んでくる瞳に対して、目をそらしながら軽く頷く。
フェイズは眉をハの字型に曲げ、申し訳そうな顔をしながら、
「そうですか……本当に今日はありがとうございました……最高の誕生日プレゼントでしたよ…。セーターの完成も楽しみにしてますけどね」
と言って作りかけのセーターのある方向を見つめながら微笑む
「……本当はセーターだけのつもりだったのよ。…なのにセーターももらおうだなんてフェイズは欲張りなのよ」
「リムルからもらえるものは何でも嬉しいんですよ。」
そういうと、フェイズはリムルの肩を抱き寄せて彼女の頭を彼の二の腕に乗せる
「……もういいのよ、分かったのよ……フェイズ…お願いがあるのよ」
「何ですか?」
「リムが起きるまでちゃんと腕枕しておくのよ。リムより先に起きちゃだめなのよ」
「どんな逆関白宣言ですかそれは…でもいいですよ。リムルが起きたら一緒に晩御飯を作りましょう」
先手を打たれた気がした。本当は全部作っておく予定だったのだ。
「…あれはリムが準備してたんだからフェイズはいいのよ」
「でも、作るのも食べるのも二人でした方が何でも楽しいですよ。ね?」
「むー…フェイズは乙女心が分かってないのよ。鈍感なのよ」
頬を膨らませてぐりぐりと頭を胸に寄せる。
そして気づいたときにはもう意識はなく、二人とも目が覚めたときには次の朝を迎えており、
結局本当の二人きりの誕生日パーティーは「誕生日と一日経過した日」のパーティーとなったのだった。
おしまい