…私は、一人の男性と踊っている。  
…それは、誰よりも愛しく…、そして、誰よりも側にいて欲しい人。  
…だけど、抱きしめれば彼は悲しそうに笑い、刹那、光の粒子となって消えてしまう…。  
…手にしたのは、一握の砂のような、彼の記憶の破片。  
…それでも私は、諦めきれず、幻想の中を彷徨う。  
 彼を、探して。  
…この身が千切れるほどに思う…、逢い、たい…。  
 でも、逢えない…、何故なら…、私、私は…  
 
「…はっ…、また、夢…ね。はあ…」  
 木で出来たベッドの上で、半身を起こし額を抑え、溜息をついているのは、反銀河連邦組織『クォーク』の元リーダー、マリア・トレイター。  
 背まで伸びていた青髪を、肩のあたりまでカットした以外、以前と何一つ変わっていない。いや、変わっていないといえば嘘だ。  
「やれやれ…、いい加減、慣れてもらいたいものね…」  
 そうこぼすと、ベッドから降り、服を着替えに洗面台に向かう。  
「…これまた酷い顔ね…。また泣いたみたい…、はぁ」  
 鏡に映した自分の顔に、がくりと肩を落とすマリア。  
 涙の後が乾いて、微かに白くなっている。  
 慌てて、パシャパシャと顔を念入りに洗う。  
(しっかりしなさい、マリア・トレイター。もうクォークも、ディプロのクルーも、そして…、フェ、いえ旅を共にした皆も、もう…誰もいないのよ。それは自分が望んだこと。そうでしょう? マリア・トレイターと言う名の私…)  
 鏡に向かって一指し指を向け、もう一度自分に言い聞かせる。  
 潤んだ悲しげな瞳が自分を見つめ返してきた。  
(しっかりしなさい、私。誰も、選ばなかった、わたし…)  
一粒の涙が不意に、ホロリ、と蒼い瞳から零れ落ちる。  
「…未練がましいわね」  
 マリアは苦笑うしかなかった。  
 
 ここはエリクール2号星。ゲート大陸、グリーテン領内。  
 体内でレアメタルを生成するバーク人の同系列のアンフロックが人口の半分を占め、技術力ではアーリグリフやシーハーツを凌駕する国家。  
 聖王国シーハーツと国境を接する森林地帯の一角。  
 マリアはそこに一人、小型シャトルを偽装した居を構えていた。  
 かつての仲間を頼る事を、潔しとせず、何故この地に移ったのか。  
 それは、自らの身に刻まれた恐るべき『改変』の力を、コレ以上使わぬ為。  
 そして、ひっそりと、一人で生きていこうと決めた為…。ココならば、自分の事は誰も知らない。  
 『造物主』ルシファーを四次元世界で倒した後、皆はそれぞれの道を歩き始めた。    
 いつまでも、クリフやミラージュの側には居られない。  
 ネルやアルベル、アドレー、ロジャーやスフレは、自分とは生きる世界が違う。  
 リーベルの思いも断り、ディプロの皆とも別れた。   
 そして…、フェイトは…、ソフィアとともに親の元へ帰ってしまった。  
「これからは、一人で道を切り開いてみせる。でも…」  
 寂寥感。あの、騒がしかったが、楽しかった日々。それが今では、小鳥が囀り、木々が風にざわめくだけの毎日。  
「これは、自分で選んだことだから」  
 簡素な朝食を済ませ外に出たマリアは、自分に言い聞かせる様に呟く。  
 決意の証として切った蒼い髪と、白い腰の布地が、風に揺れた。  
 
 「ふう…、こんなものね。ちょっと買いすぎたかしら…」  
 昼下がり。交易都市ペターニまで足を伸ばし、大きな買い物袋を二つ担いで家路に急ぐマリア。  
 国境を越える為に必要なシーハーツ女王の許可は貰ってあるので、別段問題は無かった。  
「ミラージュにもっと料理も教えてもらうべきだったわね…」  
 料理のレシピが少ない。これは一人暮らしにおいて致命的な事だ。  
 とりわけ、今のマリアにとって一番頭の痛い問題がコレである。  
 お金の方は、職人ギルドにクリエイター登録されたままなので、月一でウェルチから受け取ってくればいい。  
 また、何か作って特許料を貰えば、一人で食べていくだけのお金は何とかなった。  
(…やはり、男は家事、料理上手な子がいいのかしら…)  
 一人の、紋章術士の顔が脳裏に浮かぶ。彼の、幼馴染。彼と一緒に…。  
 慌ててマリアは頭を振る。  
「もう、終わった事のはずなのに…」  
 項垂れるその足取りも重く、小さな我が家へ足を進める。  
 と。  
「アッ…、ちょ、ちょっと…」  
 林檎が一つ二つ、コロリと買い物袋からこぼれてあらぬ方へ転がってゆく。  
「仕方無いわね…、あとで…ひゃうッ!」  
 首筋に冷たい感触を感じ、危うく買い物袋を落としそうになり、抱え込む態勢で跪くマリア。  
「ちょ、ちょっと! 何す…る?!」  
 顔を上げたマリアは絶句した。  
「あはは。ごめんな、マリア。髪の毛切ってたから林檎の感触が冷たかったかな?」  
 落とした林檎をぽい、とマリアの持っている袋にいれ、屈託の無い顔で微笑む蒼い髪の青年、フェイト・ラインゴッド。  
「な、ななな、なな…」  
 あまりに咄嗟の事で、マリアはフェイトを指差したまま、ストンと尻餅をついて固まってしまった。  
「ん? どうしたのマリア。僕がそんなに珍しいかい?」  
「ど、どうしてキミがここに…」  
「それは…、後で、ね。ほら、荷物は後で僕が持つよ。立って」  
 フェイトはス…、と、マリアに手を差し伸べる。  
「…ありがとう」  
 幾分か顔を朱に染め、差し出された手を握るマリア。  
  その手は、とても暖かく、彼女の乾いた心の器を満たしていった。  
 
 シャトルを改造したマリアの住まい。  
 その中は簡素で、余り生活感を感じさせない。  
 テーブルに椅子が二つという狭いダイニングで、マリアはここで暮らす事情を掻い摘んでフェイトに説明する。  
「ふーん。マリア、君は大人なんだね…」  
「別に…、キミが思う程大した事じゃないわ。私はただ、誰にも知られない場所でひっそりと暮らしたかっただけよ…」  
 ポットにかけた紅茶を淹れ、フェイトに渡すマリア。  
「ありがとう。でも髪を切るなんて…」  
「決意、よ」  
 擦れた声で、ポツリ、と呟く。  
「決、意?」  
 フェイトは紅茶をすすりながら首を傾げた。  
「そう…、一人で生きてゆく…ね」  
 マリアは寂しげに目を伏せた。  
「…僕ではダメなのかな。マリアの力になれないかな?」  
 フェイトがズイ、と身を乗り出して言う。  
「…軽々しくそんな事を言わないでッ!」  
 マリアは吐き捨てるように言う。だが、心では…。  
(違う、こんなことを言いたい訳じゃないッ…)  
「ご、ごめん、マリア…。だけど僕は…」  
 フェイトはいささか狼狽したように身を引いたが、言葉穏やかに続ける。  
「やっぱり、君をこのままにしては置けないんだ…」  
「どうして? それは同情?」  
(違う! 私は、何故、素直に言葉を紡げないの?)  
 二度と会えないと思った人に逢えた、その喜び。そして、伝えたい想い。幾夜の眠られぬ身悶える思い。そして、幾度、彼を思って自分を慰めたか…。でも…、彼に恋人がいる…、そんな気がして、 それがマリアの言葉と態度を頑なにさせていた。  
「違うよ。マリアとディプロで別れたとき、君は凄く寂しそうな表情だったから…。だから、それが気になって…」  
「…ッ、でも、キミには、ソフィアが…」  
 思わず上擦った声でフェイトに訊ねるマリア。コーヒーカップを持つその手が、カタカタと小刻みに震えている事にに気づき、慌ててテーブルに置く。  
「ソフィア? ソフィアは…僕にとって、大事な…」  
「愛する人、なんでしょう?」  
 半場、諦めたような掠れた声でフェイトに問いかける。  
「うん。守ってはあげたい。でもそれは、『兄』としての感情なんだ」  
「!?」  
 予期せぬ言葉に、マリアは思わず腰を浮かし掛けていた。  
「ソフィアは、僕にとって、大事な『妹』だから。あの時、ソフィアと一緒に帰ったのも、母さんやクライブ小父さんやキョウコ小母さんに無事な顔を見せたかったからなんだ。ハイダで別れて久しかったからね」  
「……」  
 マリアは立ち尽くしたままだ。  
「で、大学も無期限の休校になっちゃったし、皆に逢おうと思って、この星に小型宇宙艇で来て」  
「……」  
「たまたま、ウェルチさんに君の居場所を聞いて」  
「……」  
「でもマリアが元気そうで、安心したよ」  
「……」  
「だからさ、その、僕…、マリアの力になりたいんだ。はは、いつも君に助けてもらってばかりだったから…、今度は僕がマリアの力にな…ま、マリア、どう…したの?」  
 フェイトは慌てて立ち上がると、マリアの側に駆け寄る。  
マリアの双眸から、涙の雫が止め処なく流れ落ちていた。  
 それは、安堵の為なのか喜びの涙なのかは、もうマリアの中ではどうでもよかった。  
 ただ、抑制していたフェイトへの想いが…。  
 
ーもう、抑えられないー  
「ッ…、フェイトッ…、フェイトッ…、フェイトッ…!」  
 ー彼が、欲しいー。  
 それが今のマリアの全てだった。  
「ちょ、な、マ、マリアさん?」  
 マリアにいきなり全体重を預けられ、フェイトは後ろに後ずさる。  
「フェイトッ、フェイトッ、フェイト…、フェイト!」  
 なおもマリアは愛しき人の名を連呼しながら、圧し掛かる様に押してゆく。  
 ドアが自動で開き、寝室への道を示す。  
「あ、ちょ、後ろベッ…うわわわ!」  
 ドサリ、とマリアがフェイトを押し倒す様な格好でベッドに倒れこんだ。  
「あ、え? うわ、マリ…うむぅ…ふ…」  
「んん…ん…ん…んぅ…」  
 そのまま、マリアはフェイトの唇を激しく奪う。  
 舌を絡め、思うまま蹂躙する。  
「あっ、は…、ぅッ…」  
 うっすらと潤んだ瞳で、フェイトはマリアを見つめる。  
「んぅ…。フェイト…」  
 重ね合わせた唇を離して、マリアが悲しげな瞳でフェイトを見つめ返す。  
 涙に濡れた、蒼より青い瞳。それはまるで、飛び方を忘れた小鳥の様な瞳…。  
「あ、べ、別に僕は…、い、嫌じゃないから…で、でもそのいきなりこんな…」  
 ベッドで仰向け状態のフェイトがぎこちなく答える。  
「…もう、抑えられないの。キミが…フェイトの全てが、欲しい…」  
 そう言いながらマリアは、フェイトの上着を脱がせにかかった。  
 男にしては薄い胸板が晒される。  
「マリア…、は、恥ずかしいよ…」  
 顔を赤めて、口ごもるフェイト。  
「フェイトの胸…、綺麗よ…」  
 マリアがフェイトの胸に頬を寄せる。  
 心臓の音。生きている証を確かめる様に耳を澄ませるマリア。  
そ しておもむろに、フェイトの乳首を含み、舌先で優しく愛撫する。  
「は…あッ…、うあッ…」  
 フェイトの体がびくり、と跳ね、シーツを握る手に力が入る。  
「敏感、なのね…」  
 マリアは舌先でフェイトの乳首を弄びながら、上目遣いで囁く。  
「アッ…、だ、だって、女の子にこんな事された事なんて無…っ」  
 体が痺れる様な甘い快楽が、フェイトの全身を侵していた。  
「ああ、フェイト…」  
 マリアはフェイトの胸を舌で弄ぶのをやめると、今度はズボンを脱がしにかかった。  
「あっ、そ、そんな…、ああ…」  
 もはや、フェイトはマリアの為すがままにされていた。  
 気づけば上着もズボンも下着も脱がされ、生まれたままの姿でベッドに横になっていた。  
「はぁ…ッ、フェイトのココ…ビクビクしてる…」  
 マリアの好奇の視線が、ある一点に集中する。  
「そ、そんなに見つめないで…。は、恥ずかしいよ…」  
 フェイトは羞恥に耳まで赤める。  
 己の性器が、痛々しいくらいに勃起していたからだ。  
「苦しそうね…。楽にしてあげる…」  
 マリアはほぅ、と溜息をつくと、フェイトの屹立した性器をゆっくりと手で嬲り始めた。  
 
「あァッ!、ま、マリアぁ…、そ、ソコは敏感なんだ…。だから、だから…、優しく…あッ…はっ…」  
 マリアのひんやりとした手が、フェイトの熱く憤ったペニスをゆっくりと包み、上下させる。  
 その度に、フェイトは切ない声を上げた。  
「そ、そんなにしたら…ッ、僕、ぼくっ…」  
 すでにフェイトの先端からは、快楽に身悶える証拠の液体が溢れ出していた。  
「はぁはぁ、フェイト…。このままッ、私の、手で、果てて…」  
 マリアも昂奮の為か、荒い息になり、右手の動きを加速させる。  
「あ、ああッ、は、ま、マリアッ!」  
 あっけなく、フェイトは快楽の限界を超えてしまった。  
「うあっ! あ、あ、あああ、はあ、はあ…ああああ…」  
 ビクン、ビクンと射精後の男性器がマリアの手の中で痙攣している。  
「はぁ…なんて切なそうな声をあげるのよ…。そんなに私の手がよかった…?」  
 指やフェイトの肢体に付いた精液をティッシュで拭き取りながら、マリアは耳元で囁く。  
「だ、だって、こんな事…された事ないから…」  
「自分では…、してたでしょ…」  
「う…。うん…。でも、それは…」  
「…私は、キミを想ってしてたのよ…」  
「え…?」  
 フェイトが目を丸くする。  
「怖かった。別れた時に、キミの気持ちを聞くのが…。ソフィアの事をどう思っているか、当時の私にはわからなかったから…」  
 マリアはフェイトの胸板に顔を埋めながら、募る思いを吐露してゆく。  
「……」  
「だから…、キミを誰にも渡したくない…。私の、側に、いて、欲しい…」  
 あの日、あの時、伝えたかった、伝えられなかった想い。それが、今になってやっと言うことが出来た。  
「…マリア…」  
「キミと、一つに、なりたい…」  
 マリアの双眸から再び熱い涙が流れ出し、フェイトの胸にこぼれ落ちる。  
「僕も伝えなきゃいけないことがある…。マリア、僕は…、君と共に歩いていきたいんだ。だから、僕は君を受け入れるよ…。もう泣かないで、僕のマリア…」  
 自分の胸で、怯える子猫の様に泣きつくすマリアを、両の腕で優しく抱きとめるフェイト。  
「フェイトッ…!」  
「あ、ま、マリア…あう…」  
 歓喜の表情でマリアは再び、フェイトの唇を奪う。  
「んっ…」  
「ちょ…ぷあ…、そんなに慌てなくても、僕は逃げないから…」  
「フェイト…、もう、私…」  
 マリアは自ら着衣を脱ぎ捨てると、フェイトの上に跨る。  
ほっそりした造形美のスレンダーな体が、フェイトの眼前に晒される。  
「ああ…、マリア…、とても綺麗だよ…」  
 天を向いてそそり立ち、自己の存在を主張するペニスに、マリアはそっと右手を添える。  
 剥き出しの亀頭の先端からは、また透き通った液体が滴っていた。  
 これから起きる未知の快楽を期待するかのように。  
「いい…? 入れるよ?」  
 ペニスをくい、と持ち上げ、自らの秘所にあてがう。  
 マリアの蒼い茂みも、すでにひたひたに濡れぼそっていた。  
「ああ…僕もマリアと早くひとつになりたいよ…」  
 …そして、ついに二人は騎乗位の体勢で一つになった。  
 
「ああ…」  
 思わず、フェイトが声をあげる。余りにも甘美なる快楽が、己の性器を襲ったからだ。  
 秘肉が肉棒に纏わりつき、溶かしていく様な感覚。  
「んッ…やっぱり、最初は痛いものなのね…」  
 マリアが片目を瞑り、破瓜の痛みに耐える。  
「だ、大丈夫…?」  
「いいの。私の事はいいから…。…こんな痛みより、キミと一つになれた事の方が嬉しいから…」  
「じゃ、ゆっくり…動くよ…」  
 フェイトは言葉どおり、ゆっくりと腰を使い始めた。  
「あッ…、はあ…」  
 フェイトが腰をゆっくり動かすのに呼応するように、マリアの小ぶりな乳房がふるふると揺れ動く。  
「うあッ、マリアの中凄い…ッ! キュウキュウ僕を締め付けて…ッ!」  
 もしマリアに腰を使われたら、1分も経たぬうちに果ててしまう様な甘い痺れを、フェイトは性器全体に受けていた。  
「あっ…何か…私も…気持ちよく…」  
 マリアにも、苦痛の中に、快楽の種が芽生えはじめていた。  
 愛液が破瓜の血を洗い流し、清め、『女』にする儀式のような…。  
「よ、よかった…。僕だけ一方通行で気持ちいいのもダメだから…、ッあ…マリア…。そんなに僕自身を愛されたら、君の中で果ててしまうよ…」  
「いいよ…。フェイ、トの子なら、私、生み、たいから…」  
「ええ…? で、でも、お父さんになるにはまだ若すぎるよ…」  
「ッフ…。今日は安、全日だか、ら…、多、分大丈、夫よ…」  
「クッ…僕、もう…」  
 フェイトは迫る限界を自覚した。陰茎が甘く痺れだし、急速に絶頂に向かい駆け上ってくる。  
「来て…私の、中で、出して、いい、から…」  
「−−−−−−−−−−ッ!!!」  
 そして、フェイトは声にならない呻きをあげる。  
 瞬間、フェイトは熱き子孫の種をマリアの膣内に捧げ、果てた。  
 
「フェイト…」  
 マリアはフェイトの上に覆いかぶさり、体を抱きしめた。  
その表情はとても歓喜に満ちていた。  
「マリア、好きだよ、僕のお姫様」  
 フェイトが穏やかな笑みを浮かべてマリアの耳元で囁く。  
「フェ、フェイト…」  
 マリアがやめて、という風にそっぽを向く。  
「好きだよ、マリア。これからも君のそばにいたい」  
 フェイトはマリアの短く切った髪を愛でながら再び囁く。  
「…フェイト」  
「何だい? お姫様」  
 聞き返してその顔を見ると、マリアは顔を赤らめながら、どこまでも碧く澄んだ瞳でフェイトを見つめてきた。  
「私も同じ気持ち。これからも、キミが側にいて欲しい」  
 フェイトは嬉しい気持ちで目を細め、さらにマリアを強く抱きしめる。  
 出来る限りの気持ちを言霊に込めて、もう一度好きだと囁いた。  
 
 これからも、二人手をつないで歩いていける、そんな未来を互いに願って。  
 
−FIN−  
 

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