the first days  溺悦の始まり  
 
「ん……ココは…?」  
ネルが眼を覚ました。  
『くっ…頭がくらくらする。薬かなんかか…』  
ハッキリしない頭を奮い起こそうと頭を振動させる。  
次に自分の状況を確認する。  
手は天井の梁から垂れ下がる縄に縛られている。服は……  
「な…何で裸なんだい!?」  
ネルは自分の身を隠すものが無いのに気付き、声を荒げる。  
「ふぁああ〜…どうしたの〜ネルゥ…?」  
隣で同じような状況になっているクレアから、間の抜けたあくびが聞こえてきた。  
「どうしたもこうしたも無いよ!自分の姿を見てみな!!」  
怒鳴るネルの声を少し煩い、と思いながらクレアは自分の姿を見てみる。と、  
「きゃ、きゃぁあぁあ!!何で私裸なのよ!?それに…縛られてる!?  
 ちょ、ネルこれどう言う事なの…って何でネルも裸なのよ!!」  
自分が裸体だと言う事に気がついたクレアは暴れようとした。  
しかし縄は切れるわけが無く、自分の胸を揺らすだけだった。  
「! その理由は、あいつが教えてくれるかもね…」  
ネルが一つの気配に気付く。視線の先には先程のフードの男が居た。  
「ちょっと気付くのが遅いな。まぁその分楽しめた訳だが」  
男はくすくすとむかつく笑い方をする。  
「誰だいあんたは!?今すぐこの縄を解け!!」  
ネルが体を思い切り前方に出しながら叫ぶ。  
「縄を解けって言うのは無理な話だな。まぁ名称ぐらいは教えてやるが」  
男は腕を組みながら壁に体を預けている。  
 
「別にあなたの名前なんか聞きたくないんだけど」  
「まぁそう言うな。喘ぐときに必要になってくるだろ。○○さん、早くぶち込んでください、ってな。  
 おっと、之はこれからのネタバレだったか」  
「だから聞きたくないって言って…」  
「俺の名前はクレイマンだ。之で覚えただろう?」  
クレイマンと名乗る男は自分の顔を隠していたフードを剥ぎ取った。  
その顔はなんとも不思議な仮面で覆われており、表情を窺う事はできない。  
「趣味の悪い仮面だねぇ。あんた、センス無いだろ?」  
「何とでも言うが良いさ。そのうちその生意気な口もきけなくなるからな」  
「何馬鹿言って…」  
ネルが何か言おうとしたが、その口の動きは止まった。  
「…フェイト…?」  
突然鋼鉄製のドアが開いたかと思うと、室内にフェイトが入ってきた。  
「何で…フェイトがこんな奴と一緒にいるんだい!?」  
フェイトに続いてクリフ、アルベルと、続け様に入ってきた。  
「クリフさんに…歪みのアルベルまで…何故こんな事…!?」  
ネルもクレアも、この俄かに信じがたい状況に戸惑っていた。  
「こんばんわ、ネルさん、クレアさん。フェイト=ラインゴッドです」  
フェイトが丁寧に頭を下げる。  
「クリフ=フィッターだ」  
「…アルベル=ノックス」  
二人もフェイトに続き自己紹介をする。  
「そして私がクレイマンだ」  
クレイマンがフェイト達の前に出て、改めて自分の名前を覚えさせようとした。  
しかしそんな事二人の耳には入らなかった。今二人には何故この三人がこんな真似するのか?という事を  
考えるだけで精一杯だった。  
 
「なんでフェイト達がこんな真似するんだ!!気でも狂ったかい!?」  
「そうですよ!!何か間違ってるわ!!今すぐ止めてください!!」  
二人の抗議の声に全く耳を貸さないと言ったように、フェイトとクリフが歩み寄ってくる。  
そしてポケットからそれぞれ取り出した縄を、前もって縛っている縄に重ならないように縛っていく。  
「な…クリフ!止めな!!」  
「フェイトさん!止してください!!」  
ネルとクレアは出来る限り腕を振り、抵抗したが、  
「可愛いですよ、クレアさん…」  
フェイトがクレアの耳元にフゥっと息をかける。  
「あっ……」  
クレアは身震いしたくなるような感覚に襲われた。  
「少しは大人しくしろよ」  
クリフがネルの腰に手を這わせる。  
「んっ……」  
体に伝わる微妙な感覚がネルを襲った。  
抵抗するのを忘れた二人はただ縛り終わるのを待つだけだった。  
「これで…よし」  
縛り終えたフェイトとクリフは一旦その場から離れる。  
「さてと…準備は出来たか…」  
今度はクレイマンが近づいて来た。手にはナイフを持っている。  
「何する気だい!?」  
「こうするのさ」  
クレイマンは持っているナイフで、天井からぶら下がっている方の縄を切る。  
支えが無くなったネルとクレアはそのまま床に倒れこんだ。  
「っ…どうするつもりなの?」  
クレアは目の前に居るクレイマンを見上げた。  
 
「マジ顔でそんな事聞かないで欲しいんだが…。どうせ分かってんだろ?」  
クレイマンがズボンのファスナーを下げ、そこからいちもつを取り出した。  
「いや!!変な物見せないで!!」  
クレアは眼を背けた。  
「変な物って言うのは酷いんじゃないですか?これは男の誇りな訳だし」  
クレアの前にしゃがみ込み、フェイトが言った。  
そのフェイトですらズボンから己を出していた。  
「そう言う事だ。まぁ俺のものは立派過ぎるから直視出来んかもしれんがな」  
「阿呆、てめぇのなんか見ても誰も喜ばねぇよ」  
クリフとアルベルも自分の物を外気に晒していた。  
「あ、あんたら…頭狂しいんじゃないのかい!?」  
目の前に聳え立つ何本もの柱から目を逸らしながらネルが叫ぶ。  
「大丈夫、貴方方もそのうちそうなりますよ…」  
「ど…どういう意味…?」  
クレアが恐る恐る聞いてみる。  
「こういう事ですよ」  
そう言うとフェイトは目の前に居るクレアに飛びかかった。  
クレアの後ろに回りこみ、両手で力任せに胸を握る。  
「ぁぅっ!!止めてください…!」  
その言葉には耳を貸さずにフェイトは胸を揉み続ける。  
「いや…ん…だめぇ…」  
「ったく、フェイトの奴先走りやがって。じゃあ俺もそろそろ…」  
「や…ちょっと、クリフ、止めな!」  
クリフはネルに目をつけた。ネルの胸に顔をうずめ、手ではしっかりと胸を揉んでいる。  
 
「や…止めろって…あっ…言ってるだろ…」  
ネルは顔を赤らめ、必死に抵抗の素振りを見せるが、  
「そう言う割にはしっかりと感じてるじゃねぇか」  
アルベルだ。今度はアルベルがネルの後ろに回り、抱きかかえるような形でネルの秘所を掻き回す。  
「ひゃっ!触る…な、んぅぅ!止め…」  
アルベルの指がネルの内部を縦横無尽に動き回る。  
「ぁあ!いや…!止め、止めろぉ!!」  
「これでもか?」  
クリフが乳首を抓り上げる。  
「っつ!んはぁ…」  
ネルは胸から来る刺激に身を悶えさせる。  
「感度のいい胸だこと」  
今度は片方の胸に吸い付き、もう片方の胸を握る形を取った。  
「んぁあ!!止めてくれ!離してぇ!!」  
ネルの眼には涙が浮かんでいる。普段の気の強い姿からは想像できない位、激しく泣き叫んでいる。  
「なかなか美味く泣き叫ぶじゃねぇか。なら、これはどうだ?」  
アルベルは自分が弄っていた部分から少し上に付いているコリを摘んだ。  
「ぁああっ!!いや!やめてくれぇ!!」  
「心地のいい喘ぎ声を上げるな…」  
クリフは吸い付いていた胸に付いている乳首を軽くかじってみる。  
「ひぐっ!っだめ!もうやめてぇ!!」  
「阿呆、止めてといわれて止める阿呆が何処に居る?」  
「全くだぜ」  
二人の行動が激しくなっていく。  
「やめてぇぇぇ!!!」  
 
「ん、はぁ…ネルゥ…」  
「どうしましたクレアさん?ネルさんの悶える姿見て興奮しましたか?」  
ネルの方とはうって変わって穏やかに時が流れている。  
「そ…そんな事…ないわ…」  
胸を揉まれ続けているクレアの顔は赤かった。  
時折甘い喘ぎも漏れてくる。  
「強がる姿も可愛いですが…もう少し素直になりましょうよ」  
フェイトの片手がクレアの股へと伸びていく。  
ピチャ。  
「んんんぅ!!」  
クレアの体が一瞬宙に舞った。  
「凄いや…、少ししか触ってないのにこんなにヌルヌルしてる。  
 エッチだなぁ、クレアさんは」  
フェイトの指の動きが速くなっていく。  
ジュブジュブ、といやらしい音が聞こえてきた。  
「あっ!いやぁ、ん、だめぇ」  
「何が駄目なんですか?」  
「んぁ!!それは…!言えません…ぁあっ!!」  
フェイトは笑いながら、悶えるクレアを堪能していたが、  
「分かりきった事を聞くのもどうかと思うがな」  
クレイマンがクレアの口内に無理矢理ナニをぶち込んだ。  
「んんぅ!!?」  
口の中に予期せぬ物が入ってきた事で、クレアの顔は歪んだ。  
「知っての通りだが、先程特製の媚薬を飲ませておいた。感じていない訳無いだろう」  
クレイマンは腰を軽く動かしながら言った。  
 
「まぁそんなものが無くとも、感じない女などこの世には居ない訳だが」  
「それもそうですね」  
二人は笑いながらクレアを弄ぶ。  
クレアの股間からは激しく蜜が溢れ出る。  
「こんなに濡らしちゃって。いやらしいな」  
クレアはその言葉を否定しようとした。  
『違う、これはあなた方が私に媚薬を飲ませたからだ』と。  
しかしそれは言葉になる前に、襲い掛かる快楽に消えていった。  
「んぁ!!らめぇ!!ほれいほうは…んぁああ!!」  
 
「入れるのは俺だ!!」  
「いいや、譲れねぇ!!」  
ネルの方ではどちらが挿入するかもめていた。  
「阿呆、先に手ぇ出したのがお前なら、次は俺が自由にする権利がある」  
「んな事認めねぇ!!」  
先程からこの口論はずっと続いているが、全く終わる気配が無かった。  
「……仕方ねぇ、早い者勝ちだ!!」  
「あっ、てめっ、汚たねぇぞ!!」  
アルベルは自分のナニを握り、手探りで秘所を探り当て、勢いよく挿入した。  
「いやあぁああああぁああぁぁぁああ!!!!!」  
膣内からは何かがはじける音がし、たくさんの血が流れてきた。  
「っあ!!抜いて!!ぬいてぇえ!!!」  
ネルは股間から上がってくる痛みと、微妙な感覚に声を上げた。  
「ほぅ…処女だったか。こいつは良い拾い物をした」  
「いや!やめ!動かさないでぇぇ!!  
アルベルの物をぎゅうぎゅうと締めつける。  
血が出ているものの、それに劣らぬ量の愛液が流れてくる。  
 
「だから俺にヤラせろって言ったじゃねぇか」  
「てめぇは口にでも突っ込ませとけ」  
「仕方ねぇな」  
クリフは自分のナニを握り、痛みと快楽の声を上げるネルの口に深く差し込んだ。  
「んむぅ!!」  
勢い良く肉棒が差し込まれたネルは顔を歪ませる。  
「こいつ…急に締め付けが良くなりやがった…」  
自分の体を上げ下げさせているアルベルに向かい、ネルが叫ぶ。  
「ん、んはぁ!らめ!いいの!!も……もっといれてぇぇ!!」  
 
「あっちはもうお楽しみみたいですね」  
クレアの性感帯を弄りながらフェイトが耳元で呟いた。  
「んぅぅ、ぁあん…らめぇ…」  
「欲しがってる様だし、そろそろ入れてやったらどうだ? 私は後で良い」  
「すいませんね。じゃあそういう訳で…クレアさん、痛かったらしっかり叫んで下さいね。  
その方が興奮しますから」  
フェイトは笑いながら言った。  
「ふぇ、ふぇいとさん…やめてぇ…お願いです…んむぅ!!」  
クレアの口を塞ぐように、再びクレイマンが奥深くへと差し込んだ。  
「哀願もその位が丁度良い…。早く入れてやれ」  
「ふふ…わかりました」  
クレイマンに促されるかのように、フェイトは秘所の目前までナニを迫らせ、そして  
皮の剥けている部分だけを軽く差し込んでみる。  
「ひっ…!止めて、ふぇいとさん止めて!!」  
「お断りします」  
クレアの声がフェイトへのバイ○グラになったかのように、フェイトはさらに興奮を始めた。  
 
大きさを増したいちもつは、クレアの処女膜を突き破り、奥深くへと差し込まれた。  
「っったぁぁぁい!!抜いて!抜いてぇぇ!!!」  
クレアは股間から流れる鮮血の様に赤い悲鳴を上げる。  
「くぅ〜っ!!良いなぁ、この声。しっかりとヌカせてあげますよ」  
「いや!そう言うことじゃ!ふぁん、らめぇえ!!」  
激しく腰を動かされ、クレアは感秘の声を上げるが、  
「こちらにももっと集中してもらいたいな」  
声を上げる元となる口の中をクレイマンが激しく動き回る。  
「んむぅう!!ふぁ、んぅ!」  
「いい吸い付き具合だ。ちょっと気を抜くとすぐにイっちまいそうだ」  
クレイマンはクレアの顔を自分の股に押し付け、口の奥深くへと捻じ込む。  
「んんんんぅっ!!」  
「ちぇっ、これじゃせっかくの喘ぎ声が聞けないじゃないか」  
ぼそぼそと愚痴を漏らしながらも、フェイトの腰の動きは確実に速度を上げている。  
接続部からはジュブジュブといやらしい音が聞こえる。  
「ん!んんぅうん!!んぁ!ふぁ、ふぁぁぁあ!!」  
クレアは痛みに耐えるかの如く、クレイマンのペニスをおしゃぶり代わりにしている。  
「ん、はむぅん、ぁ…ふぁあああ!!」  
「っく…出ちまいそうだ」  
「もうちょっと我慢しましょうよ。向こうも…そろそろみたいだし」  
 
「あぁあ!!もっと!もっと私のマ○コにぶち込んでぇぇ!!」  
ネルが快楽に身を任せながら、喘ぎ叫んでいる。  
「言われなくても犯ってやるよ!!」  
アルベルの腰の動きが速くなり、ネルが激しい感覚に迫られるが、  
「もっと!!そんなんじゃ!まだ足りないよぉぉ!!」  
 
「仕方ねぇな…。おい、アルベル、こいつもこう言ってる訳だし、二本差しといこうか?」  
クリフがネルの口から己を抜き、試しに言ってみる。  
「……良いだろう。その方がこいつも溺れていくだろう」  
アルベルが体を少し右に避け、出来た隙間からクリフが攻めた。  
「んはぁああぁあ!!いいよぉ!!私のマ○コにいっぱい刺さってるぅ!!」  
小さな穴に太い物が二本。初めての体験でそこまで責められたにも関わらず、  
ネルからは淫乱な喘ぎが発せられる。  
 
「どうですかクレアさん。あなたもネルさんみたいに攻められたいですか?」  
己を激しく抜き差しさせながらフェイトが問いた。  
喘ぎ声をかみ殺そうとするクレアは、その問いに黙ったまま首を横に振る。  
「う〜ん…我慢強いんですね」  
「なら私は、今日の所は諦めるとするか」  
「すいませんね」  
「まぁ、こっちの方でも十分楽しめるんだが」  
クレイマンは自分の物に激しく吸い付いているクレアの髪をさらっと撫でた。  
「あぁ〜、それにしても…気持ち良いなぁ〜」  
腰を前後させているフェイトは自分の物を締め付ける感覚にハマっていた。  
「クレアさ〜ん、出しても良いですよね?」  
「ふぁ!?んんぅんぅん!!」  
 
クレアは激しく顔を振るが、  
「あぁ…出るぅ…」  
ドピュ!  
「んぅはあぁああああんっ!!!」  
流れ込んでくる濁液に呼応するかのように、クレアから最高の喘ぎが漏れる。  
「っ、私も出すとするか…」  
ビュル!  
「んむぅぅぅ!!!」  
口内に激しく射精されたクレアは口をまともに開ける事が出来なかった。  
「残さず飲んでくれよ」  
「あぁ…クレアさん…凄い良かったですよ」  
フェイトがクレアの秘所から己を抜いた事で、行為は終わった。  
 
「向こうはもう終わったみたいだぜ」  
腰を激しく動かしているクリフは、フェイト達が絶頂を迎えた事を確認し、  
ラストスパートをかける事にした。  
「おいアルベル、俺達もさっさとイっちまおうぜ」  
「そうだな…早々にケリつけるか」  
クリフに促され、アルベルの腰の動きも早まる。  
「あはぁ!!良いよぉ!!凄くズブズブして!!イっちゃう、イっちゃうぅぅ!!」  
ネルは絶頂が近くなり、身体を捻るように悶えている。  
「くっ…出るぜ!!」  
「俺もだ!!」  
「いいよぉ!!私のマ○コにいっぱい注ぎこんでぇぇ!!!  
 っぁああああああああ!!!」  
二人の精液が同時に注ぎ込まれ、こちらの行為も終わりを迎えた。  
 
「くっくっく、気持ちよかったか?」  
秘所から精液を垂れ流す二人を見下ろしながら、クレイマンは手を叩いている。  
「気持ち良くなんか…なかったさ…」  
ネルが強がって見せるが、  
「何を言うか。貴様の喘ぎ声なんか牛のようにでかかったぞ」  
「そ…それは…」  
「まぁいい。今日はもう寝る事だな。明日もまたたっぷりと可愛がってやる」  
そう言い残し、クレイマンは部屋を去っていった。  
それに続き、クリフ、アルベルと去って行った。  
残ったフェイトが横たわる二人に近づく。  
「気持ち良かったですか、二人とも?」  
フェイトはケラケラと笑っている。  
「なんで…フェイトさんがこんな事…」  
クレアの眼からは涙が漏れている。  
「泣かないで下さいよ。まるで僕が悪い事したみたいじゃないですか」  
「何をいけしゃあしゃあと!!」  
ネルが飛び掛ろうとしたが体に力が入らない。  
「……仕方ない、これで勘弁して下さい」  
フェイトがポケットから二本のローターを取り出し、二人の傍に置いた。  
「こんな物…どうしろって言うんだ!?」  
「それはあなた達の自由です」  
フェイトは部屋を去って行った。ドアが閉められ、ガチャリと鍵を閉める音がする。  
光源として、部屋には蝋燭が一本あるだけだったが、その蝋燭も消えてしまい、残ったのは  
天井の格子越しに見える月明かりのみだった。  
しばらくの時間が流れる。  
 
「ネル…私達…どうなるんだろう…?」  
クレアが震える声で訊ねた。  
「知らない…考えたくない!!」  
ネルは頭を強く振り、思考を生み出さないようにした。  
「私…何か変なの…。身体の中がジンジンしてきて…熱くて…」  
「クレア?」  
「もう駄目なのよぉ!!」  
クレアは横に置かれているローターに手を掛け、自分の中へと差し込んだ。  
「っふぁ!気持ち良いぃ!!!」  
「クレア!何してるんだい!?止さないか!」  
「駄目!止まらないのぉ!!ぁあ、太いよぉ!!」  
クレアの様子がおかしかった。  
先ほど飲まされていたはずの媚薬が今更効いてきたのだ。  
「あぁ!!良いよぉ!!凄く気持ち良いの、手が止まらないのぉ!!」  
「クレア…」  
唖然としてクレアを見ていたネルの身体にも変化が訪れた。  
「っ…私も…アソコが疼いてきた…」  
ネルもローターに手を伸ばそうとしたが、  
「駄目だ!それじゃああいつらの思う壺じゃないか!!」  
伸ばしかけていた手を途中で止め、引っ込めようとする。しかし手は戻らない。  
「うっ…でも私だって…やりたいよぉ…」  
ネルの眼から涙が出てくる。  
「良いよぉ!!凄く、良いのぉ!!ネルも…ネルも一緒にやろうよぉ!!」  
 
その言葉でネルは吹っ切れた。  
「そうだよ…この感情は媚薬の所為なんだ。私が淫乱な訳じゃないんだ。  
 私が悪いんじゃないんだ。私がいやらしい訳じゃないんだ」  
ネルはローターを握り締め、自分の中へと深く差し込んだ。  
「ふぁっ!!良いよ!!最高だよぉ!!」  
「気持ち良いの!!私の奥を突付いて、凄く気持ち良いの!!」  
「駄目ぇ!!射れたばかりなのに、イクぅ、イっちゃうよぉ!!」  
「良いよネル!!私も!!一緒にイこ!!」  
「あぁ!!イク!イクぅぅぅ!!!」  
「ふぁあぁあああぁぁあ!!!」  
本日二度目の絶頂を迎えたところで二人の行為は終わった。  
「うぅっ…うっ…」  
「ひっ…ひぐぅ…」  
二人は止まる事の無い涙を流しながら、夜の闇へと融けていった。  
賽は投げられたばかりだ。 

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