「はぁ〜・・・いいお湯ね」
クオークのリーダー、マリアはクオーク専用の大浴場で、
一日の職務の疲れを癒していた。
「本当ね。マリア、お疲れ様」
マリアと対面するようにつかっているマリエッタが、ねぎらいの声をかけた。
「はぁ〜・・ミラージュも来ればよかったのに・・・」
ミラージュだけは仕事があって、後で入ると二人の誘いを断っていた。
「本当。またクリフの無茶な注文受けるんですもの」
「でも、あの二人。なんだかんだ言って、クリフのほうが」
「うん、尻にしかれているわよね」
二人のうら若き乙女が笑いあう。
「・・・そういえば、ミラージュのプロポーションってうらやましいわよね」
マリアが自分の小さい双丘を、ミラージュのものと比較して、悲しそうな顔をした。
「そんなに落ち込まないで。・・・私だって。」
「そうね・・・。なんでこんなに違うのかしら」
貧乳コンビがため息をついた。
「・・・マリア、胸を大きくする方法って知ってる?」
マリエッタが思い出したように話し出した。
「何それ?効果あるの?」
マリエッタの言葉に疑いを持ちながらも興味をしめすマリア。
「うーん、よくわからないんだけど、今日の週間乙女に書いてあったの。
・・・こうやって、胸を外側から、手で内に寄せるみたい」
「こう、かしら?」
「うーん、もうちょっと寄せられるんじゃないかしら?」
悩める二人は、信憑性のない手段に真剣に取り組んでいる。
「しかし・・・これで本当に大きくなるのかしら?」
「さあ?でも、継続は力なりって言うし・・・」
そのときだった。
ガラガラガラ・・・
「やっほー!!一番風呂いただきッス!」
リーベルがタオルを肩にかけて、ご機嫌に入ってきた。
「あ」
「あ」
「あれ?」
固まる3人。
リーベルの視界には、女二人が胸を寄せあいながら向かい合うという、
奇妙な光景が展開されていた。
リーベルの股間が思わぬ収穫?を得て、天を向いた。
「キャー!!リーベル!なんで前隠していないの!!」
「あ、ししししし・・・しまったあああ!!」
リーベルが慌てて両手で元気になったムスコを隠した。
「馬鹿!変態!!も〜信じられない!!」
マリエッタが湯船の近くにおいてある桶を、彼にどんどん投げつける。
「うわわ!や、やめろよ、マリエッタ!!・・・って、リ、リーダー?」
マリアは下を向いていたが、湯船から現れた右手のグーがふるふると震えている。
「・・・リーベル」
「は、はいっす!!」
タオルを巻いたマリアが、信じられないスピードでリーベルに近づき、
「このスケベ野郎!!」
これまた高速のパンチを繰り出した。
その瞬間、マリアのタオルがはだけた。
(あ・・・リーダーの・・おっぱいッス・・・)
最後に、ピンク色のものを見ると、リーベルの視界が暗くなっていった。
後で、風呂に入ろうとしたランカーによると、リーベルはのぼせていて、
左の頬を腫らし、鼻血まで流していたが、
その顔はすごく幸せそうだったと語っていた。