「‥ごちそーさん。」  
私が作ったおかゆをたいらげてふらふらと台所まで食器をさげにきた。  
 
「あーもう!大人しく寝ててよ!!‥うん、でもちゃんと全部食べたね。えらいえらいっ」  
「子供扱いすんな。」  
「病人は黙って寝てる!!さてと、薬飲まなくちゃね。きれてたみたいだから買ってきておいたよ。」  
 
そう言ってさっき薬局で買ってきた風邪薬をとりだす。  
店員さんによく効くとすすめられた顆粒状の薬だ。  
気のせいかそれを見て貴之くんの顔が暗くなる。  
 
「‥後で飲むからそこにおいとけ。あんたもそろそろ帰りな。」  
「なんでいきなりー?!それにすぐ薬飲まなきゃ‥」  
その時ぴーん、と頭の中にある考えがよぎった。  
 
「!‥わかったーさては貴之くん子供用のシロップの薬しか飲めないとか??」  
「あほ。んなわけあるか。」  
「じゃあなんでよ?なら、貴之くんが薬飲むまで帰らないからね。」  
 
そう言ってベッドの脇に座りこんだ。  
しばらくして貴之くんは観念したかのように熱で赤い顔をさらに赤くして下をうつむいてつぶやいた。  
 
「‥‥粉の薬が飲めねぇんだよ。」  
「は?」  
 
「だから!!錠剤とかカプセルは飲めるけど粉は‥苦手で飲めねぇんだよ!‥何度も言わせんじゃ…?!うっぷ」  
「あ゛ー!!!具合悪いのに怒鳴ったりするからだよ〜」  
貴之くんを横にさせて、落ち着かせる。  
「貴之くんでもそんなかわいいとこあるんだあー。」  
「うるせぇ。ほっとけ。」  
 
照れてるんだかすねてるんだかそっぽを向いて布団にくるまってしまった。いつもは立場が逆なわけで‥こんなかわいい貴之くんを見たのも初めてだからついついからかいたくなる。  
 
「しょうがないなあ‥ねぇ貴之くん‥私が飲ませてあげよっか??」  
と冗談で言ってみたり。  
「へーえ。じゃあ飲ませてもらおうじゃん。」  
「へ?!」  
 
布団の奥から考えてもみない答えが返ってきたので変な声をだしてしまった。  
今のは聞かなかったことにして、  
 
「‥これ以上お邪魔したら悪いんでそろそろ帰りま〜す。」  
 
と、たちあがろうとした私の腕をぐいっとつかんで言う。  
 
「薬飲ませてくれんだろ‥??」  
 
ひぇぇいつもより声も低くてすごい威圧感〜;;  
 
「ささささっきのは冗談だよぉぉだから‥」  
「冗談でもなんでもいいからさっさとしろよ、ホラ。」  
 
にっと笑って薬と水の入ったコップを手渡してきた。  
絶対楽しんでる‥‥  
 
…もー怒った。こうなったらやってやろうじゃない。  
 
「!?‥え?あ‥おぃ!!っぐ‥」  
 
貴之くんが止める間もなく薬と水をぐいっと口に流し込み、それを貴之くんの口に流し込む。  
 
 
―ゴクンッ…―  
 
 
「え・ら・い・ねー貴之くん、ちゃんと薬飲・ん・で!」  
 
これが私の最大の攻撃のつもり‥だったけど、次の貴之くんの攻撃には敵わなかった。  
 
「んっ…」  
 
気づいたらまた唇が重なっていて、次第に深くなっていく。  
熱のせいだかいつもより熱く、さらにいつもより激しく啌内を侵されてキスだけでくらくらする。  
いつのまにか私はベッドに寝かされていて貴之くんが覆いかぶさるようになっていた。  
 
「‥っ…ハァ‥たかゆきくん、熱あるんだから‥」  
 
唇を解放されたので貴之くんをとめる。具合が悪いのにこんなことをしていいわけがない。  
 
「無理。つか、あんたが悪い。もう、抑えらんねぇ…」  
「ダメダメー!!ストォーーップ!てゆうか先にやれって言ったの貴之くんじゃない!」  
「‥まさかほんとにやるとは思わなかったんだよ!あーもう相変わらずごちゃごちゃうるせぇな。…少し黙ってろ。」  
 
「!っ…」  
 
言うが早いかまた唇が重ねられた。  
舌が滑り込んできて私の舌を絡めとる。  
 
「んんっ‥っふ…」  
 
服の上から胸を触られ、新しい刺激に声が漏れる。  
手は服の中にいれられ、熱い手が直接胸に触れるのがわかる。  
突起を指先でもてあそばれ、その度に体をよじらせ声を漏らす。  
 
そして唇は首筋から鎖骨、乳房―と降りていく。  
 
「あぁっ!!ん‥ぁっ」  
 
胸の突起を舌で転がされ、もう片方の突起も指先でいじられる。  
たまに突起を甘噛される度に体がビクン、とはねる。  
 
貴之くんが顔をあげ、軽くキスをしてきた。  
 
「‥貴之くんの手、あっついよ‥‥?」  
「ん?‥ああ、そりゃそーだろ。…でも俺以上に、あんたのココは熱くなってるぜ?」  
 
片手がいつの間にか下部に移動されていて、下着の中に侵入してきた。  
 
「ぃやぁ‥っ」  
 
くちゅっと音をたて熱い指が中にはいってくる。  
 
「ここはやじゃないみたいだな。」  
「っんぅ‥ば…かぁ…」  
 
中をかきまぜられ、壁をこすられ、その度にくちゅくちゅと音がなる。  
 
「ぁあっ!‥っあん…ん!!」  
 
押し寄せる刺激に耐えきれずに思わず貴之くんに抱きついていた。  
 
「…あんた、ほんとかわいいな。」  
「あっ!ん‥?何かゆっ‥た‥??」  
 
ボソボソと貴之くんが何か言ったのが聞こえたが何て言ったのかを聞く余裕はなかった。  
 
「‥なんでもねぇよ。‥‥それより苺、もう限界。」  
 
そう言うなり下着を脱がせられた。  
貴之くんのがすぐそこに感じられる。  
 
「いれるぞ‥??」  
 
その言葉と共に貴之くんが中にはいってくる。  
今までとは比べ物にならない刺激に、また貴之くんに抱きついていた。  
 
「あぁあ‥‥!!やっあっ‥んっ…あっ」  
 
もう抱きつくなんてものじゃなく、しがみついていた。  
それにもかかわらず貴之くんは私の奥底を突き上げてくる。  
 
「ぁっ!ハァ‥あぁっ‥んっ…たか‥ゅ…きくぅ‥っん‥」  
「‥っいち……ご‥」  
 
「‥信じらんない。」  
「いつまでブツブツ言ってんだよ‥」  
「だって熱もあるのにあんなことしちゃうなんてさあ!もっとひどくなったらどうするつもり〜?!」  
「いいじゃねーかよ。こうして熱も下がったことだし。そー怒んなって。」  
 
「そーいう問題じゃ‥‥?!っはっ…ハクシュン!!!!」  
「うわっ!!口ぐらい押さえろ、って…あんたまさか‥‥」  
 
ゴチンッ  
 
貴之くんがいきなり私の前髪をあげて頭突してきた。  
 
「いたぁー‥なんで頭突するのよ?!えぃ!!」  
 
ゴチン!  
 
「……あんたなぁ‥人が折角熱がないか調べてやったってのに頭突し返すなんて何事だ‥?」  
「えぇぇ?!ゴメン、あたしてっきり‥‥だ、大丈夫‥??」  
「俺は大丈夫だが、あんたは大丈夫じゃないな。しっかり伝染ってる。」  
「ううう嘘ォ〜?!」  
「一人暮らしじゃヒサンなことになるから俺が責任もって看病してやるよ。安心しろ。」  
 
 
いつになく優しい貴之に言いようもない不安にかられる苺であった。。。  
 
終  
 
 

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