「ねえ、だめ、だめなのォ、こんなこと……イルの…イルの目の前でこんなこと………」
クリスから漂う淫靡なフェロモンに気圧され、理性が蕩け始めているのだろう。リオがうわごとのように呟きながら、
首を左右に振る。リオのサラサラな髪の毛が、つんと整った鼻梁の上にばらけた。
「リオこそ、だめよ。私の言うことが聞けないの?ほら、もっと気持ちよくしてあげる……」
リオの耳元で囁きながら、うなじにふうっと息を吹きかける。クリスはリオの首筋に、頬に、胸元に唇を這わせていく。
ちろっと出した舌先が乳房の膨らみを這い、その先端にたどり着くと、ちゅっと音が立ち、その小さな果実が口の中に含まれた。
「ん……あっ!」
リオが顔をのけぞらせる。
「今度はこっちね」
クリスは吸っていた乳首から唇を離すと、今度はもう一方の乳首を口に含んだ。さっき同様、ちゅっちゅっと音を立てながら
乳首を吸いたてると、再びリオの口から喘ぎが洩れた。
「んはぁ・・・・はああんん・・・」
(リ、リオ……ほんとに感じてる…)
瞳を固くつぶり、眉をしかめ、眉間にわずかに皺がより、唇は半開きになって、今にもそこから激しい呻き声が聞こえてくるよう
だ。普段一緒にいるときには思いもよらない、リオの淫らな表情だ。
「ふふ……ちょっとまって」
クリスは吸っていた乳首から唇を離すと、悪戯っぽく笑いながら、枕もとの化粧台にある、ルージュを手に取り、自分の唇に
塗りたくった。そして、真っ赤に染まった自身の唇を、リオの唇に重ね、舌をねじ込んだ。
「んぐっ…mmm…くふっ……くはぁっ!」
クリスが唇を離すと、一筋の唾液が糸を引いた。リオの唇が、ルージュの真紅に染まる。
クリスはそのまま、再びリオの真っ白な胸元へ唇を這わせ、乳首を愛おしげに吸うと、サーモンピンクのリオの若々しい乳首も
真紅に染まった。