『さて本日も張り切って行きましょ〜!
ジャンジャンバリバリ、バリバリジャンジャン!
出して出されてジンジン来ちゃう!
ギンギン立ってる玉出てる!
出て来る出て来る銀の玉金の玉!
男の証の金の玉!
打ってくれたら本望です!打てば響くがモットーです!』
リオはパチンコ屋でマイク片手に働いていた。
元はカジノで働いていたのだが、酔って胸を揉みしだいた客をワインボトルでぼっこぼこにしたため、解雇されてしまったのだ。
『12番台、大当たり出ましたー!』
「おいネエチャン、箱持ってきてくれや」
『はい、ただいまお持ちします』
(あ〜あ、カジノ戻りてぇなぁ)
煙草とおっさん臭の充満するパチンコ屋は、けたたましさこそカジノに似ていれど、やはり比べるべくもなく安っぽい低俗さに満ちていた。
だが、そんな中にも、気高ささえ感じさせる玄人っぽい人間がいたりする。
(あっ、あの人また打ってる…)