「う、うああぁ」  
「フフフ、もう出るの。いいわよ、いつでも」  
 一歩離れた場所に立ち、切迫した声で呻く少年に蘭堂芹香は濃艶な笑みを向けて  
いる。髪を下ろし、身に残すのはブラウンの膝上ストッキングのみ。秘部を丸出し  
にして彼を虜にしている。  
 麻比奈家の別荘でふたりは顔を合わせ、彼が麻雀ができると知って芹香から対局  
を申しこんだ。遊んであげるつもりでいた芹香を少年は物の見事に撃破した。  
 強さにすっかり感服した芹香は、勝負途中の脱衣という御褒美だけでなく、裸に  
なって「オカズにしていいのよ」と妖しくささやいたのだ。少年は顔を真っ赤にし、  
ジーパンできつきつに押さえられていた勃起を露出させてぐいぐいとしごきだした。  
(可愛いわ……それなのに、あんなに強いなんて)  
 自分の世界でせっせとペニスを刺激する少年にほほえみ、胸の内に官能の炎を燃  
やす芹香。これがもし世慣れた男ならすぐさま飛びついてくるはずだ。  
 脱衣ルールで対局をはじめたときは、ちょっと手を抜いて、脱いであげようかし  
ら、などと考えていた。ところが少年の強さは芹香の予想を遥かに越えていた。今  
まで対戦した相手のなかで、一番の強さといってもいい。裸になって余裕の笑みを  
送る芹香は心の奥で年下の少年に惹かれていた。  
 ほてった体を意識する。芹香は官能まみれの熱い息を吹き出すと、脚をくねらせ、  
大きくM字に開いた。少年が目を真ん丸に開く。  
 オスの視線を充分に意識し、太ももの付け根に手を置いて媚唇に指を伸ばす。  
「ねえ、私のオマ×コ、どう? おかしくない」  
「お、お、おかしくなんて、ないです。すごく綺麗で……イヤらしい」  
 蠱惑的な声で訊ねれば、上ずった声が返ってくる。両目がぎらぎら光り、女陰を  
凝視する。  
「イヤらしいなんて……アア、恥ずかしいわ」  
 ストレートな言い回しに羞じらい、身をよじると、両手を上に運んだ。  
「オッパイはどう?」  
「オッパイは、大きくて、ああ、ああぁ」  
 形もサイズも自慢のバストを持ち支え、揺らしてみせる。少年は熱い視線を突き  
刺すものの、すぐ秘苑に戻し、でも胸も見たいと迷わせる。  
 芹香は右手で胸を揉みはじめた。左手は股間に戻し、媚唇をゆるやかにさすりは  
じめる。オナニーする少年の姿を彼女もオカズにして、楽しむ。  
「オッパイもオマ×コも、見て。今はオカズ、オカズよ」  
 喜悦の声を飛ばし、乳首を指で挟んでいじる。陰唇をめくり返して、卑猥極まり  
ないサーモンピンクの粘膜を見せつける。  
 艶美な女性のあられもない振る舞いに少年の手筒が高速で動く。セックスは眼中  
になくオナニーにこそ夢中になれる歳ならではのダイナミックな手淫。  
 少年の青くまっすぐな行為で今度は芹香の官能が煽られ、燃えさかる。人差し指  
を膣口にあてがい、浅く沈めてゆるやかに動かす。トロトロの蜜液が湧き出してき  
て、秘粘膜が淫らに濡れ光る。  
「う。うあっ、も、もう俺」  
 淫らなオナニーまでオカズにもらえて、少年は切羽詰まりきっていた。しごかれ  
る肉棒がプルプルと痙攣している。  
「イクのね。いいわ、かけなさい。私に熱いザーメン、ぶっかけて」  
 芹香は両手を淫靡に使いながら色香たっぷりにウインクし、舌で艶かしく唇を舐  
めまわした。少年の我慢の弁が吹き飛び、若鮎のようなペニスがはじけて猛然と白  
濁液を迸らせる。  
「あん」  
 真っ先に顔が汚される。胸にも飛んでくる。下腹にも、ストッキングにも粘っこ  
い液が振りかかって、性感がゾクゾクと刺激された。  
「あうン」  
 彼がイク様を見物し、汚されながらクリトリスをまさぐって芹香もアクメを迎え  
ている。派手によがりこそしなかったものの、相互オナニーで達する快美感に身も  
心もとろけていく。  
(……アアァ、もっと教えてあげたい。もっとイヤらしくて、素敵なことを)  
 出すべきものを出して満足の顔をしている少年を視界に捉え、これで終わりにな  
んてできないとさらなる淫欲を疼かせていた。  
 
(終)  
 
 

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