「ちゅうぅうっ……!」  
「うぁ……ル、ルナっ、駄目だ……出るって!」  
 心持強めに吸えば、たまらずと言わんばかりにベルが身を屈める。  
 座した股間に顔を埋める奉仕者の、その忙しなく動く頭を両手で掴んだ。  
「う、ン……ベル、イってもいいのよ?」  
 咥え込んだ肉棒を口からいったん離し、ルナは上目遣いに男を見つめた。  
「あ、あぁ……でも、気持ち良くて、終わるのがもったいなくて……」  
「うふふっ! そう言ってくれるの、すごい嬉しい。 ……ね、全部飲ませてね」  
 紅潮していた頬が、嬉しそうにまた赤くなる。  
 ベルはルナの明るい色の髪の毛から顔のラインを、そのまま優しく撫で付けた。  
 ルナはその大きい掌に、うっとりと頬を摺り寄せる。  
「本当は、おまんこでイって欲しいんだけど……ごめんね、ベル」  
「無理しちゃいけない、ルナ。 僕はじゅうぶん気持ちよくて、幸せだ」  
 ベルの言葉に、ルナはありがとうと、はにかむように微笑んだ。  
(やっぱりベルっていい人。 私の目は間違ってないわ!)  
 ルナは胸の内で、死んだ父親に向かいそう誇らしげに語りかける。  
 セックスは楽しいもの、素晴らしいもの。 常々父親はそう自分に話していた。  
 セックスには愛情がなければいけない。 そうして相手をきちんと見極める目も。  
 そうでなければ楽しいセックス・ライフは送れない。  
 
「うふ……じゃ、続けるね。 イくときは、イくって言ってね?」  
「ああ、ルナ」  
 ルナはベルの肉棒を咥え直す。  
 ベルの一物は年齢に見合わず、大きく太く長い。 雁首までを咥え込むのが精一杯だ。  
「んんんむぅ、くちゅう、ちゅぷちゅぷちゅぷっ……」  
 口内に含んだまま、エラ部分を舌で嬲る。 十分に唾液を絡ませてから、ルナは激しいストロークを開始した。  
 ヂュルゥ! ヂュルゥ! ンヂュッ、ンヂュッ……!  
「お……いい、いいよ、ルナ……」  
 出っ張ったエラを含むときは、舌を使ってくびれを十分に刺激する。  
 出すときには唇をバキュームのようにすぼめて、また違った快感をそこに与える。  
 もちろん、口から大きく離すときには意識して、尿道口を瞬間吸い込むのも忘れない。  
「んちゅううぅうっ! んん、ん……レロレロレロォ……」  
 数分間の激しい口技のあと。 すでに、ルナの華奢な顎は唾液でベトベトだ。  
 ルナの唾液はベルの剛直を伝わり、黒々とした茂みと、大きな睾丸にまで達している。  
(ああ、あの袋が好きなの……!)  
 玉袋に頬擦りするのが好きだ。 そっと触れ、そうして優しく優しく舌を這わせて吸うのもたまらなく好きだ。  
 あんまり執着する余り、ベルに『おっぱいを飲む赤ん坊みたいだ』と言われて以来、控えているのだけれども。  
「ああ、ルナ、ルナ……もう駄目だ」  
 
(えっちな声……)  
 男の人のこういう声がたまらなく好きだ。 ルナは胸が一杯になって、潤んだ瞳でベルを見つめ返した。  
 ベルの手が、ルナの頭横に添えられる。 ルナはそっと瞼を下ろした。  
「んむ、むぅうぅ、う、ふぅうっ……!」  
 ベルの手が、ルナの頭を好き勝手に動かしてゆく。 前後ろと振ったかと思えば、円を描くような動きに変わる。  
 ルナは激しい動きにされるがままだ。 それでも時折舌を蠢かして彼の好きな場所を舐る。  
「っ、ル、ルナ……! 飲んで……!!」  
「ん、あ、んぅうっ!」  
 ベルの動きが止まる。 ルナは来るべき瞬間に備えた。  
(ああ、あの味……! 早く飲ませて……!)  
 ドクッ! ドクドクドクゥッ……!  
「っ……む、うふぅ……っ、んく、んん……む」  
 ぶるぶると、ベルの肉棒が口の中で暴れた。  
 奮える亀頭の先から、濃くて粘ついた精液が、溢れんばかりに口を犯している。  
(……ああ、感じちゃう……!)  
 味わいながらも飲み下してゆくルナの、その身体がビクビクと反り返る。  
 きゅぅうっと、触れてもいないクリトリスが、急激に熱を帯びて硬くなったのがはっきり分かった。  
 
「大丈夫かい、ルナ?」  
「ええ、全然平気よ。 心配してくれて、ありがとう」  
 一息ついたベルが、ルナに声をかけた。   
 ルナは物欲しそうに、口から漏れ落ちた彼の精液を指で掬い上げては、ぺちゃぺちゃと舐め取っている。  
「うん、ベルのザーメンって本当に素敵。 濃くてネバネバしてて……男臭くて最高よ」  
「そう言ってくれると嬉しいな」  
(本当、ベルの未来の恋人は幸せ者ね! こんな凄いペニスとザーメンを一人占めできるんだもの!)  
 ベルはキスもクンニもとても上手だ。 言葉嬲りで弄られたときは、余りの快感に失禁してしまったほど。  
 ベルはにこにこ笑ってルナの尻を叩いて、またルナを絶頂に導いた。  
 こんなしっくりくるパートナーは初めてだった。  
 ……ベルはルナの考えに賛同してくれた、彼女の大切なセックス・フレンドだ。  
「でも、ルナ。 本当はハメて欲しいんだろ? ……大丈夫かい?」  
「……うーん、確かに……その、ちょっと物足りないことは物足りないわ」  
 何が残念といえば。  
 ベルの一物は、ルナの膣には大き過ぎた。 ベルが亀頭の先を入れたとき、ルナは骨盤が軋む音を聞いたのだ。  
 ベルもベルで、先端しか入らないルナの膣口からほんのちょっと腰を引いたそのとき、  
 咬まれたような快感を受けて、あえなくそのままイってしまった。  
 あんまりにも早い射精に、ベルは少なからずショックを受けたことが、ルナにはちゃんと分かっていた。  
 
「それに、ベルにもハメを味わって欲しいし……」  
「いや、いいんだよ、ルナ。 無理しないで欲しいんだ」  
 この優しさもたまらない。 ルナはにっこりとベルに微笑んだ。  
 ……メノリはすでにルナの性の虜だ。 しかし、処女は失いたくない、男は嫌だと注文が多い。  
 お尻の快感を教え込み、そこだけの刺激でイってしまうメノリはたまらなく愛らしい。  
 終わった後に、理性と後悔で恥じらい悩む彼女の姿もまたいいものだ。  
 メノリにも、男のペニスの素晴らしさを分かって欲しいとは思うものの、ルナ自身も『お尻の処女は未来の旦那様に』と  
 決めているだけに、遊びならレズ・プレイがいいという気持ちは分からなくもない。  
 それと、メノリはルナとベルがセックス・フレンドということも、彼女には多少の苦痛があるらしい。  
(シャアラはあともう少しだから……)  
 シャアラ!  
 シャアラは素晴らしい逸材だ。 引っ込み思案に思えたのも、実は露出やSMの素質があったからこそだった。  
 夜中に裸で表を歩かせ、オナニーをさせた先日のこと。 チンポが欲しいの、おまんこにハメてと言わせたときの顔といったら!  
 彼女を思い、ルナはゾクゾクとした快感を感じてしまう。  
 ……すでにおまんこもお尻も、開発済みだ。 後は本当の男の良さを知るだけ。  
 ルナは決して押し付けはしない、無理強いもしない。 相手がその気になって欲しがるまで、ずっとずっと焦らし待つだけだ。  
 メノリには時間がかかったが、シャアラは素晴らしく早い進歩が見られた。 肉棒を咥え込んでみたいと、彼女が言い出すのも時間の問題だろう。  
 早くシャアラのいやらしい肉ビラの間から、黄みがかったザーメンが溢れてこぼれるのを見てみたいものだと、ルナは胸を熱くする。  
 
「……カオルはどうかな? シンゴはまだ小さいから、あれかなぁ……」  
「カオルは……うーん、うまく誘わないと、嫌われちゃいそうで怖いの。 ……シンゴは、精通してるのかしら?」  
 それに、シンゴにはちょっとした企みを考えている。  
 シャアラとメノリで2人がかりで、彼と……彼女らを目覚めさせるいけない計画を。  
 いきなりベルのような手馴れた男よりも、真っ白なシンゴが初めての相手ならば、彼女らもおそらくは大胆に、そして  
 怖がることもなく楽しめるはずだ。 3人揃って初めてなら、自然に思いやってもできるだろう。  
 そうした外堀を埋めてから、じっくりとカオルを引き込みたいとルナは考えている。 彼の黒髪は素敵過ぎるのだ。  
「そうなると……」  
「ええ」  
「ハワード、か」  
「ハワード、ね」  
 ベルの穏やかな表情が、意味深げに色を変える。 ルナはその意味に気づくと、くすぐったそうに微笑んだ。  
「……手伝ってくれないかしら、ベル?」  
 人を見掛けで判断してはいけないというけれど、それでも昔からそういう風潮は廃れない。  
 ベルにとって、ハワードの金髪は何よりも魅力的なのだろうと、ルナは胸内でそう微笑んだ。  
 
 
「んんん……ん、むにゃ……」  
 洞窟に戻ってみれば、ハワードはいまだすやすやと眠りについていた。  
 どんな夢を見ているのだろうと、ルナは起きているときは打って変わって可愛らしい寝顔をそっと覗き込む。  
(ハワードは、経験はないでしょうね……)  
 女性を女性として扱わない、見ることをしないハワード。 彼にとっては男も女も同じところにいる生物らしい。  
 そうしたやんちゃな行為は、まだ女性の味を知らないからこそできるものだろうとルナは考える。  
「腕を、押さえていればいいのかい、ルナ?」  
「ええ。 でも優しく、ね?」  
 ベルはにっこりと微笑むと、ハワードを優しく仰向けに寝かし直した。  
 それでも起きない彼を確認してから、その細い腕をそっと掴み取る。  
 ルナはハワードの脚を、丁寧にぴたりと閉じ合わせた。 そのままその大腿上に圧し掛かり、座る。  
「ルナ……」  
 ベルの声に、ルナは静かに頷いた。 ハワードの、ズボンのボタンを外す。  
 どうしようかと視線をベルに向けると、全部脱がしてしまえば、と小さな声が返って来た。  
「ハワード……気持ちよくなりましょうね」  
 チャックを下ろす。 ルナはハワードのスボンの腰周りを掴むと、下着ごと股の付け根までずり下ろした。  
「…………」  
「……まあ」  
 ベルが意外そうに眉を動かした。 露出された肌はやはり白く、その茂みはまばらだ。  
 しかも上品で柔らかそうなプラチナ・ブロンド。 こんなところまでと、ルナはこっそり羨望の息を吐く。  
 ましてや、彼のペニスの色の白さ!  
 男性にしてみれば嬉しくはなさそうだが、性器が黒ずんでいないのはルナにしてみれば、羨ましいの一言だ。  
 だがしかし、ベルとルナが一番に驚いたのはそこではなかった。  
 ハワードは、彼は包茎だったのだ。  
「……剥けているのかと思ってた」  
「仮性なら問題はないわ。 あの余った皮って、とっても素敵なのよ。 でも真性だったら……」  
 サディスティックな光が、ルナの瞳にきらめいた。 ベルはやれやれと、微かに肩を竦めて見せる。  
「あまり、痛みに強いほうじゃないから……無理させないでやってくれよ、ルナ」  
「ええ、分かってる」  
 ザァァ……  
「ん……んん……」  
 そのとき、一陣の風が洞窟内に吹き込んできた。  
 
「っ……くしゅっ! う、ううぅ……」  
 何かやたらにスースーする。 くしゃみの後、鼻をずずっとすすりながら、ハワードはぼんやりとそう感じた。  
「何か、何か寒い……」  
 それに、手足がどうにも重いのだ。 腹の下あたりも、妙に熱い。  
 もしかしたら風邪でも引いて腹を下したのかと、ハワードは小首を傾げた。  
「?!」  
 と、何かの温かくて妙に固いものにぶつかった。 ブルンブルンと、奮えている気もする。  
「何だ……?」  
 眠い眼を瞬かせて、ハワードはそれが何かを確認しようとした。  
「…………」  
「あ、起きたのか、ハワード」  
「……???」  
 目の前には、長く太く、黒ずんだ奇妙な形のものがあった。 先端は微妙に赤く、何だかとてもグロテスクだ。  
 更に視線をさ迷わせる。 ベルの身体、脚。 座った脚の間に、自分の頭が置かれている。  
 ベルはどうやら、自分の顔を覗きこむような形にいるらしい。  
 それに先ほどのグロテスクな太い棒は、ベルの股間から出ているようにも見える。  
「ハワード、寒くない? 大丈夫?」  
 ルナの声に、ハワードは頭を少しだけ浮かせてみた。  
 顔を動かしたせいか、先ほどの棒が頬と鼻に触れてしまう。 ペチャ……と、何かの汁が触れた感触がした。  
 何だか、それが臭い。  
「……ル、ルナ……?」  
 動かし見た視線の先に、ルナがいた。 どうやら自分の股上に、覆い被さっているらしい。  
(そんなことをしなくたっていいのにな……)  
 彼女は自分の布団代わりをしているのだろうか? 葉っぱの布団で十分なのにと、ハワードは思った。  
「っひ、ひぅ……!!」  
 ピリリとした痛み、そして快感。 下半身から急に伝わったその感覚に、ハワードは思わず声を上げた。  
 
「あん……痛かった? ごめんなさいね」  
「へっ? ……あ、あぅっ! あ、あ、あぁあっ!」  
 先ほどよりも、強い快感が身体を巡る。 痛みは快楽のエッセンス程度だ。  
 ビクビクと、ハワードは背筋を反り返らせた。 顔の上で、あの奇妙な棒がビタビタと跳ねている。  
「ハ、ハワード……そんなにしたら、いけない……」  
 妙に切羽詰ったベルの声。 ハワードはまた数回、その瞼を瞬かせた。  
 手で眼を擦りたいのに、まるで押さえつけられているように動かない……  
「……! って! う、うわぁああっ! な……何やってんだ、ベル!!」  
 自分の顔を汚しているものが何であるか、ようやくにしてハワードは悟った。  
 黙っていれば見られる顔を思いきり歪めて、その奇妙な棒……ベルの半立ちになったペニスから逃れようと頭を振る。  
「うわ、うわ! バ、バッカじゃないのかおまえっ! しまえよ! しまえってばぁ!」  
 ベルを突き放すべく両腕をジタバタと振るものの、それも叶わない。  
 当のベルが、ガッチリとハワードの両腕を掴み、押さえ込んでいるからだ。  
 それでも逃げるようともがくものの、ベルの股の間に頭を置かれた状況では、どうしてもペニスに肌が触れてしまう。  
「バカ! アホ! 離せ、離せってば! ……ひあっ!!」  
 クチュウウ……!  
 半分泣きの入った声でベルに非難の言葉を投げかけたとき、また先ほどの快感がハワードを襲った。  
 
「ちゅぱ……ちゅるるるる……っ」  
「あ……ぅあ、あ、……あ、っ? ル……ルナ?」  
「うふ。 恥垢がたまってるわ、ハワード。 お掃除はちゃんとしないと、身体に毒よ?」  
「んくぅ! ぅうあっ! あぅっ! ひぃっ!!」  
 ちゅる、んちゅう……  
 何かが、何かが下半身の敏感な部分に触れている。 ようやくハワードはそれに気づいた。  
(恥垢……? 恥垢って? って、ルナ、何してるんだ……? ベルのバカが、化け物チンポ丸出しなのに……?)  
 頭をほんの少し起こしてみる。  
「な、な……っ、何やってるんだ、おまえっ、ルナっ! うわぁああっ!!」  
 涙に潤む瞳に飛び込んできたものは、……あのルナが、自分のペニスをしゃぶっている、その顔だった。  
「きゃあ!」  
 ハワードの両足が、ジタバタと暴れる。  
 ルナの身体がたまらず揺れるが、彼女はにこりと微笑むと、そのままガッシリと座り直した。  
(く、くそぅ……! ルナは女だってのに!)  
 ルナは自分の上から避ける気配は全くない。 暴れているその内に、ハワードは自分の息があがってきたことを感じた。  
 昼間の疲れからか、力が全くでない。 ハワードの瞳に、悔しさの涙がまた溜まる。  
「……大人しくしろよ、ハワード。 ルナは上手だぞ、すっごく」  
 ベルの真面目腐った声に、ハワードは信じられないとばかりに眼を大きく広げた。  
(パパ……! パパ、パパ……! 助けて、パパ!)  
 ハワードとて、精通がないわけではない。 そういう知識も好奇心も、きちんと健康的に備え持っている。  
 とはいえ、彼の年齢にしては多少子供じみた、女性のヌード・グラビアを見ておおはしゃぎするようなものだ。  
 そしてこういうことが何を意味するのか。 それも彼はちゃんと理解していた。  
 自分は、逆レイプされるのだ。  
 
「……っひ、ひっく……うう、バ、バカ野郎……!」  
 こんな初体験は最低だと、ハワードはしゃくりあげた。  
 ハワードにも、いつか訪れる甘い経験に対する、願望や期待がないわけではなかった。  
 できれば年上の優しいレディ。 豊満なバストだったらなおベターだ。  
 部屋を包むのはムーディな音楽。 清潔でフカフカなベッド。  
 そうして彼女は、シーツに波を作りながら、自分を柔らかく手招きする。  
 ……それがどうだ。 現実はこんな汚くて臭くて、土くれの上。 しかも相手はガキで、逆レイプだ。  
 一番嫌なのは、見届け人がいること、それが勃起し始めたペニス丸出しということだ。  
(パパぁ……! やだ、嫌だ、嫌だぁ!)  
 緩く勃起した、自分のペニス。 それを両の手で愛しく握り締めているルナ。  
 皮に埋まった若茎の、ピンクの先端に這わされている……彼女の艶かしい赤い舌。  
「くぅ! あ、ぁあっ! ひぃっ、ひぃぃっ! あ、あ、や、やめろぉ……!」  
 皮の下の、僅かにある隙間に尖るように丸められた舌が入り込む。  
 クニクニグリグリと、恥垢を舐め取るだけではない動きに、ハワードは耐え切れず声を上げた。  
(嫌だ、嫌だ、こんなの……嫌だ! うわぁあ……っ!)  
 嫌だと思うものの、身体は悲しいほどに正直だ。 あまりの気持ちよさに、ハワードは瞼を閉じる。  
 こちらに来てから、命を失うかもしれない緊張のためか、やたらに勃起していたことは事実だ。  
 我慢はしていたが、そうそう若い欲望は抑えられるものではない。  
 皮に隠された雁のくびれの部分を、その皮ごと上下に擦る。 ……それが一番の気に入りのオナニー方法だった。  
「んむ……ちゅぅうっっ! うふ……真性なのね、ハワードって。 きっと皮の下にはご馳走がいっぱいね……」  
 汁が出る先端を、先ほどの尖らせた舌が突っつくようにして弄ぶ。  
 ほんの少しだけ覗いている亀頭の、その滑らかな表面に舌が這う。  
 何より、ルナのしっとりした唇が、ペニスを食んで吸い上げる行為がたまらなく気持ちいい。  
 ルナの吐息が勃起したペニスにかかる度、ハワードは思わず腰を前に突き出してしまう。  
「優しく剥いてあげるから……ね?」  
 
 ルナの指が、きゅっとその先端にかかった。 途端に、焼けるような痛みが彼を襲う。  
 とたん、ハワードの心の中のバランスが、片方へとその比重を重くした。  
「っ! うわぁああっ!! 嫌だ、嫌だ! 離せよぉっ!! ……っく、うぅ……いやだぁ……」  
 途端、バラバラと涙の粒が川となって頬を伝う。 嬲る手を休め、ルナはハワードの顔を覗きこんだ。  
「そんなに痛かった? たくさん濡らしたつもりだったけど……。 ごめんね?」  
「っく、っひぃっく……、ぐす……、あ、謝るくらいなら、それなら、やめろぉ……!」  
「じゃあ、謝らないわ。 このまま続けるから」  
「っひ!」  
 ハワードは小さく悲鳴をあげた。 垣間見たルナの瞳の中にある、サディスティックな光に気がついたからだ。  
「よ、よせぇ……よして、よしてくれぇ……、っあ! うああっ……!」  
 ルナの細い指が、そっと亀頭に張り付く皮を摩る。  
 口から伸ばし出した舌先から、タラリと唾液が垂れ落ちた。  
 その粘ついた熱い液体が、ハワードの敏感な先端を弾き叩く。  
「んんんっ! うくっ……う! あっ、あっあっあっ!」  
 微かに広がった尿道口に、その一粒がダイレクトに入り込んだ瞬間、ハワードはビクビクと身を反り返らせた。  
「ハ、ハワード……っ」  
 顔に、ベルの生臭い肉棒がまた当たる。 鼻の頭がそのくびれを器用に刺激し、ベルは僅かに息を吐いた。  
 ベルのペニスは、確かに先ほどより大きく、固くなっている。 ルナはにっこりと微笑んだ。  
「……ふふっ、ベルも楽しそうで嬉しいわ。 それにハワードの声、女の子みたいで、何だかそそられちゃう」  
「だ、誰がっ! 誰が女だぁってぇ! ぅあ、ぁああっ!」  
 ルナの指先が、僅かにめくれ上がった皮をひっかき弾いた。  
 そのまま、ルナの指がぐるりと、ハワードのさして大きくはない亀頭を一周する。  
 ツン、クニ……ッ! カリ……!  
「ひいっ! いっ、痛い! 痛い……! よせぇ……!」  
 時折、小さく爪が立てられる。 瞬間的に走る痛みに、ハワードは情けない声をあげた。  
 

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