ザァー…  
 
 
メノリがみんなの家にあるシャワーを浴びていたときに起きた出来事。  
 
「……」  
メノリはシャワーを浴び終え手だけを外に出してすぐそこに置いておいた自分の  
衣類をあさる。  
「…?ない…何故だ…確かに此処に挟んでおいたはずだが…」  
メノリは自分の衣類をあさり一緒に置いてあったはずの下着が無くなっている事に気づいた。  
「何故だ…おかしいな…」  
メノリは不振だなと思い眉を顰める。確かにその衣類に誰かが触ったような形跡もなかったし、しっかり挟んでおいた記憶も残っている。  
 
「…ルナを呼ぶか。」  
しょうがない、と溜息をつくと大きな声でルナの名を呼んだ。  
「ルナーっ、ちょっと来てくれっ!」  
 
「はぁ…メノリっ!どうしたの…?」  
ルナは近くに居たのか息を切らしてではあるが呼んでからすぐにメノリの元へと走ってきた。  
「実はな…少々言いづらいのだが…私の下着がなくなってしまったんだ…確かに服に挟んでおいたんだ」  
メノリがしぶしぶ今起きた出来事を話すとルナもその出来事を不振に思い顔をしかめた。  
「…メノリが何か忘れたりするって中々ないものねぇ…ちょっと怪しいわね…まぁ、取り敢えず服だけ着てちょうだい。風邪引いちゃうわ。」  
「…すまない、私の不注意で…」  
メノリは申し訳なさそうな顔をし、下着は着衣せずにそのまま服を着た。  
「そうだ。シャアラにも聞いてみてもいい?」  
「ああ。なんか…気持ちが悪いな…」  
「見つかるわよ!大丈夫、もしもの時はお互い様なんだから!」  
「…ありがとう」  
ルナは少し落ち込むメノリに対しメノリの不安を軽くしようと明るく振舞った。  
そんなルナの様子が伝わったのか、メノリは申し訳ないという気持ちの反面、有難うという感謝の気持ちでルナに優しく礼を言った。  
 
場所は変わり畑仕事を手伝っていたシャアラをルナは呼び出した。  
 
「シャアラ、ちょっといいかな?」  
「…?どうしたの?ルナ」  
 
「あのね…」  
 
ルナは他に聞こえないようにとこそっとシャアラに事を話した。  
「えーーーっ!?メノリのっはぶっ」  
「しーー!!シャアラっ男子に聞こえちゃうじゃないっ」  
ついつい大声で叫んでしまいそうになったシャアラの口をルナは慌てて両手でふさいだ。  
 
「お前にも迷惑をかけてしまうなんて…すまないな…」  
メノリは先ほどから眉を顰め軽く唇をかみ締めるような表情をしていて、見ている側に気を遣わせてしまう程つらそうなのが伝わってくる表情をしていた。  
もちろん此処にいるメノリは今もまだノーブラノーパンである。  
 
「…信じたくは無いけどあの中の誰かが盗んだって事もあり得るわよね…」  
「…そうよね…あ!ねぇ、まさか…ハワード…!」  
ルナがだしたその名前に3人は彼ならやりかねないと顔をしかめ考え込んだ。  
 
「…でももし、誰かが盗むとするのであればハワードが一番怪しいわね…」  
「そうね、暫く様子を見ようよ」  
「………はぁ…」  
ルナはメノリの事を思うと早く解決してあげなきゃとさくさくと話を進めた。  
シャアラも協力の意なのやら興味を持っているのやらでやる気に満ち溢れていた。  
一方のメノリはハワードという名前にまたあいつか…と呆れる反面もしそうならば…と怒りを覚えた。  
 
「ねぇ、メノリ。風が吹いたときとかスカート気をつけてね!」  
「あと、暑くてもベストを脱がないように気をつけてね!」  
一応様子を見ようと決めた3人だが、ルナとシャアラは心配なことをメノリにつげた。  
「ああ、悪いな…私なんかのために、ありがとう…」  
 
話を終えそれぞれ仕事に戻ろうと歩き出す途中  
「ねぇメノリもしもの事があったら大変だから、今日はあんまり動かないような簡単な仕事をしてちょうだい」  
「わかった。簡単な仕事…何をしたら良いだろうか…」  
「もうそろそろ昼食を用意したいから、私と一緒にご飯の支度をしましょう?」  
そういうと二人は台所へと向かいシャアラは畑仕事へと戻った。  
 
「ルナ、メノリっ僕、手伝う!」  
今まで別のことをしていたアダムはルナとメノリの姿を見るとパタパタと足音をたて二人のもとへと走ってきた。  
 
何時も通り順調に食事の支度が進む。  
「………」  
「メノリ、どうしたの?」  
メノリの様子に気づいたルナはメノリの様子を伺った。  
「…やっぱり、違和感があるな…変な感じがする…」  
「大丈夫!私がすぐにみつけるから!何かあったら私が守ってあげるから安心して!」  
ルナはお得意の励ましをした。  
すると…  
「メノリー、これドコに運べばいーい?」  
アダムは食器を運ぼうとし、ドコへ置けばいいのかとメノリのスカートをひらひらと軽く引っ張りながら問う。  
「っ!や、やめろっ」  
そんなアダムの行動に敏感に反応したメノリは驚いて軽くではあるが怒鳴ってしまった。  
「………」  
アダムは突然怒鳴られた所為か一瞬硬直してしまった。  
「…ごめん…メノリぃ」  
アダムは涙ぐんではいたが懸命に言葉を発した。  
「あー…はは」  
ルナはしょうがないねと困った顔をしつつ軽く笑った。  
「あ、アダム…悪い、ごめんな」  
メノリもこれはまずいという表情に切り替わりアダムの頭をポンっとなでると指で涙を拭いてあげた。  
「…っぅ…うぅ」  
アダムは泣きながらではあるがほっとしたのかメノリに抱きついた。  
「…ぅわっ、アダム……。はぁ…」  
メノリもほっとするが危ない危ないと危機感を覚えた。  
 
無事午前中は何事もなくすごせたメノリ。そこで休憩がしばらく入った後、また仕事は始まる。  
 
「メノリー、私ねさっき部屋のなかを探してみたんだけど…やっぱりなかったわ…」  
シャアラが周りに誰も居ないのを確認するとこそこそとメノリの耳元で話した。  
「…そうか、ありがとうシャアラ」  
「メノリ…」  
いかにも無理に笑って礼をするメノリをみたルナとシャアラは心が痛んだ。  
「…じゃあ私、作業に戻るね」  
 
一方の男子とチャコは…  
「ねぇねぇねぇ!なんかさあの3人、妙に雰囲気落ちてる気がするんだけど気のせいかな?」  
シンゴが先ほどからの3人の様子をみていてふと不思議に思い言葉した。  
「そういえば、そうだね。何かあったのかな?」  
シンゴの言葉にベルも共感したのだろうか。心配そうな顔をした。  
「……………」  
「どぉーせまたどうでも良いようなことで悩んでるだけだぁ!ほっとけって!」  
カオルは何時も通りに無口。ハワードは面倒くさそうに鼻でフンと笑いながら言った。  
「てゆうかなぁウチ仲間はずれかいなぁ…」  
チャコが笑ってはいるが少々寂しそうな顔で言った。  
 
「メノリ、私ちょっとカオルに用があるからちょっと行って来るね!すぐ戻ってくるわ」  
二人が行なっていた作業は大いなる木の周りの掃除。その前は家の中を掃除していた。  
ここならみんなが居るような作業場所から離れていると思いここでの作業を決めたらしい。  
「ああ、わかった。…ルナ、そんなに私のこと気を遣わなくてもいいからな?自分のこともやらなきゃだしな…」  
「もう、メノリ!なんでもかんでも自分で抱え込むのはよくないわ!私に何かあったときに今度はメノリが気を遣ってくれればいいのよ?ふふっ」  
「…わかった。そうする」  
メノリもルナが去っていくときにふっと微笑んだ。  
 
「…ルナは、いいやつだな…」  
独り言をつぶやいてから止まっていた手をうごかす。  
 すると…  
 
ビュオーっ  
 
今日は風が時折吹いていたのだが、結構大きいのが来た。  
「…っ!はぁ…油断できないな」  
メノリはなんとかめくれそうになったスカートを抑えることができた。  
「おやぁ?どうしたんだ?メノリ。今日はいつになく風が吹くのを気にしているみたいだが…?」  
メノリが顔を上げるとそこにはハワードが立っていた。  
「ハワード…何しに来た…?」  
「…これ。お前のだろ?」  
ハワードはメノリの下着を片手に持ち本人の前へと突き出す。  
メノリは見せられた物を見、はっと驚く。  
「そ、それは…返せっ!!」  
メノリは返せという言葉と同時に下着を奪い取ろうとしたが、ハワードはなんなくひょいと手をどけた。  
「いつもの仕返しだ!返してほしければな…」  
「何をすればいい!?」  
メノリは早く返せと言うように血相をかえていった。焦るばかりだ。  
「ふん。条件なんかつけるかよバーカ!まぁ、しばらくのあいだノーブラノーパンでいるんだな!」  
「な!?ハワードお前っ…ふざけるのもいい加減にしろ!」  
メノリは更に焦った。一方のハワードはただただ偉そうな態度でメノリを見下ろす。  
「そんな口きいていいのかぁ?僕に逆らったり誰かにチクッたりしたらこれ全部燃やしてやるかんな!!」  
「…っく…」  
メノリは何も返す言葉がなくなってしまった。  
「まぁそのうち慣れるさ。あとこれもそのうち返すから我慢しろよ?」  
ハワードはけらけらと笑うとその場から去っていった。  
 
「くそっ…」  
メノリは去っていくハワードを悔しそうに見送ることしかできなかった。  
「(もしここでルナたちにばらしてしまったらどうなってしまうだろうか…とりあえず今は我慢することしかできない…くそっ)」  
メノリは悔しいがここで一気に解決の道を選んでしまったらハワードの思う壺だと思った。  
 
「メノリー!」  
「ルナ!」  
ルナがちょうど良く帰ってきた。  
「ねぇ…今ハワードと喋ってたわよね?何を喋ったの…?」  
メノリはルナの鋭さに一瞬ギクッとしたが取り乱すことなくルナとの会話を続けた。  
「…いや、何も。」  
「ほんとに?」  
「…ああ。い、何時ものように嫌味を言われただけだ。」  
「そう…。ならいいんだけど…でも本当に何かあったら言ってよね!」  
ルナは未だ心配そうな表情を浮かべる。  
「私が言うのも何だが、あまり気にするな」  
「…うーん」  
ルナは素直に頷けなかった。  
 
 
此処までは良かった。けれど此処からハワードの本格的な嫌がらせとも言うべき行為が始まったのだ。  
 
 
「あっ…き、貴様っ何をするっ…」  
「ふふん、やっぱりなぁー。乳首が立ってやがる。」  
ハワードは音も無くメノリに近づき後ろから突然抱きつき体を締め付けた。  
そしてメノリの乳首を人差し指やら中指で弄繰り回した。  
「…あっ…やめ…ろ!離せっ!!馬鹿っ」  
「うーん?気持ちいいのかぁ?そうかそうか…このハワード様がもっと気持ちよくしてやろう!」  
「止せ!そんなの御免だ!…気持ち悪いっ」  
メノリは初めてこんなことをされその場にいるだけで恥ずかしさが増していた。  
「我慢しなくてもいいんだぜぇ?…それより僕に向かって気持ち悪いだと?…どうなるかわかってるんだろうな!?」  
ハワードは力強くメノリを抱きしめ動けない状態へと陥らせた。  
「うぐっ…やめろ…っ」  
「やっぱり服の上からじゃあ物足りないだろうから…脱げ。」  
「嫌だ!冗談じゃない…」  
メノリは抵抗できない状態でありながらも言葉で必死に抵抗を試みる。  
「まぁそんな興奮すんなって!」  
ハワードはけらけらと笑いながら、メノリの服を無理やり脱がそうとした。  
「ハワード!」  
「なんだよ!おとなしく言うこと聞けって!」  
「誰がお前なんかの言うことを聞くものか!…っ離せ!」  
「な、なんだとっ!僕に逆らうな!逆らえばお前は一生ノーブラノーパンなんだぞ!」  
だんだんとハワードの幼稚なところが表れてきた。ハワードの手はいつの間にか止まり暫く二人の口げんかが続いた。  
「メノリー!どこー?」  
ルナの声がした。その声は二人へと近づいてきた。  
「ふん!今日は此処までだ!メノリ!明日も覚悟しろよ!?お前を壊してやるっ!(畜生っルナのやつめっ)」  
「ふざけるな!ばか者っ!」  
 
こうしてこの日はこの程度の嫌がらせで終わった。  
が、この日の夜ハワードはとんでもないことを口にしてしまう。  
 
 
夜。  
「ねぇねぇ!前にも言ったけど…なんか、ほんとに最近のメノリの様子がおかしいよね?」  
男子部屋。シンゴが隣の女子部屋まで聞こえない程度の大きさの声で話した。  
ベルももちろん心配していた。アダムは何があったのかわからない様子ではあるが、みんなの雰囲気を察したのかあまり良い気分ではないようだ。  
そしてあのカオルまでが確かにおかしいなと気にしている様子だった。  
一方、ハワードはメノリの様子がおかしい理由を知ってるので特に心配の様子などまったく持ってない。  
「…あー!なんかすごく気になる!」  
シンゴが立ち上がる。  
「まぁ、落ち着くんだ。詮索するのもあまりよくないと思う。」  
ベルが立ち上がったシンゴを宥め自分の考えを言ってみた。  
 そんな会話をカオルとアダムを含めた4人は長々としていた。  
すると  
 
「おい、お前ら。よぉーく聞け!そしてよぉーく見ろ!」  
ハワードは突然会話の間際に立ち上がりにやりと笑った。  
「ほーれ!」  
その場の雰囲気が壊された中、4人は静かになった。  
ハワードは声とともにメノリの下着を4人の目の前に晒した。  
「………………!?」  
4人は目の前に出されたものを見て、一気に顔を赤らめた。そして静かだった4人だが更に空気まで重くなった。  
「…ふふん!これはな、メノリのブラジャーとパンツだ!」  
ハワードのその言葉に4人はもっと驚いた。何故ハワードがメノリのものをもっているのかなど何故このようなものを見せられたのだろうかなど考えが頭をめぐった。  
「…ん?お前らどうしたんだよぉ?顔が赤いぞぉ?…あ!もしかしてお前ら、ノーパンノーブラのメノリを想像してたっちゃったのか!?」  
ハワードが先ほどから次から次へといいように喋ってくのをみたカオルは恥ずかしさを抑えきれないのもあったのか立ち上がって部屋から出て行った。  
「…やっぱりたったんだな!ははは!ん?ベル、シンゴお前らもか!?」  
「…は、ハワード君はなんてことをするんだ!め、メノリが可哀想じゃないか!」  
「そうだよハワード!…返してあげなよ!」  
二人は恥ずかしさのあまり言葉が浮かばなかったのか思い思いの言葉をハワードへと返した。  
「なんだよ!せっかくいいもん見せてあげたってのに。わかってないなぁー…」  
ハワードははぁーと深く溜息をついた。  
「ハワードにはあきれたよ!」  
「ぼ、僕も!」  
二人は言葉を投げるとそそくさと部屋から出て行った。  
 
「あいつらも餓鬼じゃねぇか!なぁ?アダムっ!」  
ハワードはメノリへの復讐をしているような気分になりそれは楽しそうだった。  
そんなハワードに肩を組まれたアダムはどうすればよいのやらと困っている様子。  
 
 
一方女子部屋では。  
 
「…メノリ、シャアラ。起きてる?」  
「ああ」「うん」  
「さっきからなんだか騒がしい気がするわ。」  
シャアラが気味悪そうに言った。続いてメノリも気分が悪そうだ。  
三人は目を合わせると外へと出て行った。  
すると、ばったり先ほどの男子三人と出くわしたのだ。  
「お前たち、まだ起きていたのか?三人そろってどうしたんだ?」  
さっそくメノリの登場に三人は同時に体ごとメノリから目をそらした。  
「?」  
メノリは何があったのだろうかと不思議そうな面持ちで三人を見た。  
「…怪しい。」  
ルナがボソッと言った。  
 
残されたハワードとアダムは眠りについていた。  
 
それをベルが確認した。  
「やっぱりハワードだったのね!!」  
そう、ルナたちは三人の様子のおかしさに気づきなにがあったのかと無理やりききだした。  
「しーーーっ!」  
シンゴがあわてて人差し指を立て注意する。  
「…っ」  
メノリの下着を見せられたことも話されたメノリは恥ずかしさと悔しさでうつむいたままだ。  
「じゃあさっそくハワードをたたき起こしに行きましょう!!」  
ルナは怒りまじりで声を上げ立ち上がった。  
「だめだっ!」  
メノリはそんなことしたらどうなるかっ!とつい声に出してしまった。周りは静まり返り不思議そうな顔をしている。  
「…すまない。理由が…あるんだ。…ハワードにもしこのことを他のやつに相談したりハワードが犯人だということを口にしたらどうなるかわかってるんだろうな…と脅されたんだっ…」  
メノリはしぶしぶと言いづらそうに言った。  
「はぁー!もうハワードってなんであんな幼稚なことしかできないのかしら!」  
何時もはでしゃばらないシャアラもかんかんだった。  
「…どうすれば…いいんだ…」  
メノリは込みあがる涙を必死にこらえているようだった。  
 
 
6人が話をしている間、ハワード、アダム、チャコの3人は既に夢の中へとたどり着いていた。  
 
 
6人が話し合った結果、全員でハワードを責めるということにした。味方が居なければすぐに懲りてしまうだろうと。  
そして、このことをきっかけにまたメノリに何かしないようにみんなでお互いに守りあおうとのこと。  
こんな子供の意見ばかりではあるが6人もハワードが引き起こした問題にかまっている暇はないのだろう。  
ということでひとまず解決した。ハワードを責めにいくのは明日の朝にすることが決まった。ってとり早く終わらせるように。  
 
 
朝。  
「ふぁーあ。……ん、おいみんなそろってどうしたんだよ?」  
ハワードが眠そうな顔で目を擦りながらみんなのもとへと現われた。  
ハワードが起きてくる前にチャコとアダムにもはなしてみた。これで準備万端であろう。  
 
「…相変わらず間抜けな顔だな、早くそこへ座れ。」  
「っ!なんだとっ!」  
カオルのさりげない一言にハワードがキレるが言われるがまま席にすわる。  
「…ハワード、話がある。」  
「…んぁ?なんだよ。」  
メノリが軽くハワードを睨みながら口を動かした。  
「貴様、なんのつもりなんだ!私の…っ、その…下着をカオルたちに見せたんだろう?!そんなことをして楽しいか?」  
「う…みんなの前でその話するなよ!馬鹿かお前!」  
「馬鹿はどっちだ!返せっ!こっちはどんな気持ちですごしてきたと思っているんだ!」  
「…べ、別にいいじゃないか。カオルもベルもシンゴもお前の下着見て喜んでたぞ?」  
ハワードの一言に一瞬その場の空気が冷えた。  
「アダム、本当なの?」  
ルナが冷静にその場にいたというアダムに聞き出した。  
「…うーん、みんな顔が赤くなってたよ?でも3人ともハワードと一緒になって喜んではなかった。」  
「…そう。ならいいけど、ハワードあなた最低ね!」  
「うるさい!僕は悪くないぞっ!全部メノリが悪いんだ!!」  
「私がお前に何かしたとでも言うのか?」  
「…ああ!だってお前いつも僕だけ怒鳴るじゃないか!だから日ごろの仕返しをしているんだよっ!」  
ハワードは自分の意見が正しいとでもいうように偉そうに語った。その行為に皆噴出しそうになったがなんとかこらえている。  
「ハワード、それは君が悪いことや間違ったことをしているからメノリがわざわざ注意してくれているんだよ?…だから悪いことじゃないと思う。」  
ベルがはっきりと自分の意見を述べてみた。  
「そうだよ!ハワードはいつもそうやって自分勝手じゃないか!自分の意見だけを前に持ってきてるだけだよ。」  
「そうよ。…ハワードがしたことでメノリがどれだけ傷ついたかわかる?…メノリがかわいそうよ。」  
シンゴに続いてシャアラがおずおずと口を開いた。  
「…たまには素直になったらどうだ。仕返しなんて手使うのは卑怯っていうんだが…」  
「…………っ」  
 
全員での話し合いが始まってから、ハワードはみんなにいいように言われるばかりであった。  
 
「ハワード!これでわかったかしら?あなたが何をしたのか。みんなあなたには呆れてるのよ!反省してちょうだい!あとメノリにもちゃんと謝ってよね!」  
「はぁー…わかったよっ!全部僕が悪かった!謝ればいいんだろ?…ごめん!」  
「ハワード、本当にそうおもってる?」  
アダムがポツリとつぶやいた。  
「…ああ!ほ、ほんとに思ってるつーの!」  
ハワードはアダムにまでいわれムキになって言葉を返した。  
「…ハワード、早く返してくれ…」  
「…ああ。」  
ハワードはどうも気に食わないような顔をしていた。  
とりあえず解決したようだが…  
 
 
 
「…くそ、メノリのヤツめ…言うなっていったのに!…覚えてろよ」  
 
休憩時間。メノリはフェアリーレイク付近の草むらの裏でバイオリンを弾いていた。  
 
さくっ  
 
「………誰だ。」  
メノリの演奏がぴたっと止まった。  
「やぁ、メノリ。」  
「なんだ?また嫌がらせをしにきたのか?」  
メノリはハワードをキッとにらんだ。  
「そんなに睨むなよ。いやがらせなんてしないさ!」  
「…なら良いが。なんだ?」  
「いやぁー、いろいろ迷惑かけちゃったしなぁ、お詫びといっちゃなんだが…」  
メノリはハワードの様子を不振に思った。が、もう遅いようだ。  
メノリはハワードに押し倒され地面にしりもちをついていた。  
「…っ!なんのつもりだ!」  
「お詫びだよ。お・わ・び。」  
ハワードはにやりと笑うとメノリの顔に自分の顔を近づけた。  
「…っ!何がお詫びだ。ふざけるな!」  
「僕なりのことをしているんだけどねぇ?まぁ、おとなしくしてくれよ。これから良い気持ちにしてやるからさぁ!」  
 
「ぅっ…やめろっ!離せっ」  
ハワードはメノリの首筋に吸い付いた。そして必死に抵抗するメノリをみて顔を首から離した。  
「おとなしくしろよっ…!」  
ハワードは不適な笑みを浮かべメノリの唇に噛み付くようにキスをした。  
触れるだけでなく、舌をメノリの口内へと侵入させた。  
「…うっ!…ん…っはぁ!や…ん!」  
メノリは顔を左右に強く振りハワードの行為から逃れようとする。  
「…うっ、はぁ…はぁはぁはぁっ」  
ハワードは口をゆっくりと離した。メノリの目は涙で潤んでいた。  
「…お前もおとなしくしていれば可愛いのになぁ?」  
ハワードは喋りながらも手を動かす。メノリの服の上から胸をゆっくりと揉む。  
「…ぁっ…ん…やめろっ!!」  
「ルナに言うなっていったよなぁ?…おかげで恥かいちまったじゃねぇーか。」  
「…ふん、それはっ、お前が悪いのだからしょうがないことだろうが!」  
「誰に向かって口聞いてんだよ。ハワード様だぞ?…もう少し口を慎めよ!」  
「…まったく、わからないやつだな…何がハワード様だ…そろそろお子様卒業したらどうだ…?」  
メノリはここは冷静に対処するべきだと判断し、ハワードに負けないくらいにニッと不適な笑みを浮かべた。  
「…ふん。これから僕が子供では無いってことを証明してやるよ。お前のことだから、お父様ー!ってビビッちゃうだろうな?」  
「うるさい!…少々荒い言葉を使うが、お前の聞き分けの無い耳と余計な口、叩き潰してやろうかっ!!」  
メノリはついに怒りが頂点にきたのか普段言葉にしないような言葉を口にした。だが、こんなことをいっても意味はなかった。ハワードには  
すでに考えがあったのだ。メノリに絶対勝てる考えが。  
 
「これでも言うことを聞けないか?」  
「なんだ…?」  
そのハワードの言葉から沈黙が流れた。  
 
 
「お前のバイオリン、ぶっ壊すぞ?」  
 
 
ハワードは既にバイオリンを片手に持ち上げていた。  
「…っ!?」  
「やっぱりな。お前はバイオリンの事となるとすぐそうなる。」  
「くっ…」  
「湖になげてやってもいいんだぜ?そっちのほうがいいか、大好きなバイオリンの無残な姿を見なくてすむからな」  
「………わかった…」  
「ふん。最初からそうしてりゃあいいんだよ。…んじゃぁ、まずはベストを脱げ。」  
「…っ」  
メノリは嫌そうな顔をしながらベストを脱いだ。  
「よーし、いいぞ。あとは全部僕がやってやるからな。」  
歯を食いしばるメノリをハワードは押し倒した。  
ブラウスのボタンを触ることなくハワードは一気に破いた。  
「…あぁっ!何をっ…」  
「あ?別にいいじゃねぇーかよ。お前いつもベストきてるんだし。」  
「……だが…」  
「おっ…なかなかじゃないか…」  
ハワードはメノリの胸に興奮し、ブラを上にずらした。  
「…くっ」  
「乳首がたってるぞぉ!ほれっ」  
ハワードはメノリの胸の先端を人差し指でつんつんといじると、今度は人差し指と親指でつまみくりくりと動かす。  
「んはぁっ!あんっ…あ…ぅ…っや…やめっ…」  
「嫌がってるつもりか?…体はしっかり喜んでんぞ!」  
ハワードはメノリの様子を見て楽しんでると今度は舌で乳首を嘗め回した。  
「やぁっ…ん…っ…だめ…だ…ぁ」  
「…ん?今度は下がいいって?」  
「…はぁ…そんなこと言ってないっ…」  
「強がるなっつーの!」  
ハワードは自分の手をメノリのパンツの中へと侵入させた。  
「…ハワードっ…?!」  
今度は人差し指でクリトリスを弄繰り回す。  
「ひ…やぁっ…ん!あぁっ…だめっん…はぁ」  
「こうしてみるとエッチい体してるんだなぁ」  
ハワードはメノリの言葉など気にせず自分の言葉を発する。  
「お…濡れてる濡れてる!びちょびちょじゃねーか!」  
「…言うなっ…はぁ…」  
「そろそろいれて欲しいのか?」  
「…嫌だっ…ん…はぁ…」  
「さっきから口ではそういってるけど、お前の此処が欲しいって言ってるんだよ!」  
「ぁあああっ!…はっ…はぁ…ん…はぁ」  
ハワードはメノリのマンコに指を二本差込み中をかき回した。  
 
 
 

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