「何度も言ってるだろう!」
メノリの怒鳴り声が狭い個室に響く、目の前には正座している人物が二人
「ごめんなさい・・・」
「いいかルナ、私も二人の仲に怒ってるわけじゃない、集団生活をするなら
キチンとケジメを付けねばならない、リーダーなら尚更だ」
「はい・・・」
その一人ルナはしゅんと肩を下げた
「それにカオルもカオルだ、ルナが入ってきたならわかるだろう?」
「・・・すまない」
もう片方のカオルは普段通りだったが若干へこんでいるようだ
「またカオルのベッドに入ったら今度こそ許さんぞ、ルナ」
「はぁい・・・」
「カオルも、入ってきたら断れ」
「・・・あぁ」
仲が良いのは知っていたが陸を離れてからは特に酷い
機会あればルナはカオルのベッドにすぐ忍び込むし
食事もいつも隣同士で、暇さえあればカオルを見に操縦席にいる
チャコが言うには「初めて仲間とは違う大切な人と出会って浮足だっとるんや、見逃したり」
理解はできる、だがそれとこれとは話が違う、メノリは軽く溜め息をつく
「せめて私達が気にならない程度で抑えてくれ」
「はーい」
と、返事をしながらカオルを見つめるルナを見てメノリは再び溜め息だ
「もういい」
頭を抑えながら二人を解放する
「じゃあカオル、私のベッド行きましょう!」
「あぁ」
目眩がした、だが二人だけに構っている暇はない
「入れ」
ノックの音を聞き招き入れる
「なぁにメノリ」
「シャアラ」
ルナとカオルの行動はあらぬ形で他の仲間達に影響を与えた
「単刀直入に言おう、夜な夜なベッドを使ってする淫らな行為、やれをやめてもらいたい」
一瞬空気の流れが止まり、シャアラの顔が真っ赤に染まる
「え、あ、えぁ、だ・・誰!誰に聞いたの!!?」
「それは言えない」
シャアラは中場混乱したように瞳をキョロつかせり
「男達も我慢しているんだ」
「だって仕方ないじゃない!ルナとカオルのあんな会話聞いたら!!」
会話?とメノリが聞くとシャアラは体をくねらせながら答えた
「『好き』とか『愛してる』とか、あとキスしてる音とか・・」
メノリは深い溜め息を吐く、今のルナはリーダーどころか虫・・ハワード以下だ
「いいか、気持ちは分からんでもないが自粛してくれ」
「・・うん・・」
二言三言話しシャアラを帰す、
そして次の人物を招き入れた
「ベル・・・ちゃんと食事を取ってくれ」
〜完〜