『ニコラスさんのおくりもの(死だぁー)』後編(エロ微増版)  
 
 
「はうっ……んっ……あっ……くすぐったい……っ!」  
 
 オレンジ色の照明が「ホーム」の浴室。  
 理想的な裸体をホームの浴室でさらけ出しているアスナは、脈動する「それ」が与えて  
くる冷たい感覚に身をよじった。  
 銀のビーククリップでアップにまとめられた水色の髪先が震える。  
 
 SAO「アスナ」を素体とし、水妖精族の特徴を加味されたアスナの体に、指一本分程  
度の透明な水流がからみついていた。  
 アスナの足下からのびる水流は、一つの生き物のようにうごめきながら、アスナのみず  
みずしい肌を舐めまわしている。  
   
「あっ……んっ……そんなっ、ところに……」  
 
 水流は、優美なふくらはぎを滑り、照明の光をきらきらとはじき、小ぶりにつくられた  
お尻の表面を這いずり回り、太股の内側をなでまわす。その感覚はまるでホースで吐き出  
された水を、ぴしゃぴしゃ、ひっかけられるのに似ていた。  
 
「んっ……くすぐっ……たい……んっ……」  
 
 冷たい水にお尻と太股をなで回されてアスナが熱っぽい悲鳴をあげる。  
 
 水はたわわな乳房にもからみついていた。乳房のトップとアンダーに這い回る水流は、  
乳房をきゅうっと絞りつつ、水流圧で起こる「揺れ」で、アスナの乳房をぶるぶる揺らし  
ている。  
 強調される形になった乳房の先端の鮮やかな桜色の乳首が、「揺れ」によってぴく、ぴ  
く、と小さく震えた。  
 すると――すでに充血し、先端を勃起させたアスナの乳首を、その背後からあらわれた  
二本の手が捕まえた。  
 
「んっあ、あああっ――!」  
 
 普段から敏感な乳首の尖りを指でつぶされ、アスナはくんっ、と肩をゆらした。  
 ちなみにアスナを背後から強襲している手と水流は干渉していない。  
 水流の影響を受けないその手は、アスナの乳房をふにふに、弄びながら先端を摘む。  
 
(なんで……どうして……)  
 
 背後から現れる手と水流に全身をなでまわされるている事実に、アスナは涙をながした。  
 今日は記念となる日だったはずだ。  
 それが、どうして。  
 
 「ひゃうっ……あああっ……ふぅ……」  
   
 だれかの「手」が乳首を指で転がした。  
 乳首をいっそう大きくすりあげられ、思わず前のめりになろうとなるアスナを水流は逃  
さなかった。  
 乳首の先端が水流と干渉した。  
 
「ひゃあああああっ! いやぁぁぁ!!」  
 
 ある程度の弾性すらある水流は、アスナが一定の姿勢から離れるとその流れを強くして、  
対象者の拘束を強める。  
 驚いて体勢を立て直そうが、すると今度はお尻を突き出す形となってしまい、腰から下  
が水流の洗礼をうけた。白い桃をふたつ割ったような美尻のお肉が淡く波立つ。  
 
「あうっ――!」  
 
 水流にお尻をなで回され、アスナは弾かれるように腰を引く。  
 股をすこし開いた直立姿勢にもどり、体勢を立て直してなんとか一息ついた。  
 
「はう……あう……」  
 
 ただ体を撫でまわされる感覚は消えていない。  
 アスナを縛り上げているのは《水流縛鎖》の魔法だった。  
 ≪水流縛鎖≫の効果は、水流による対象者の固定。効果時間は使用者のマナポイントを  
食いつくすまで消えない。アスナのポイントにはまだ余裕があるため、水流による拘束は  
使用者の意志に関わらず継続する……  
 終わる気配のない凌辱にアスナは背後で服を着たまま、乳房を犯し続ける人物に呟いた。  
 
「なんで、どうして……どうしてこんなこと……」  
 
 アスナが涙声でそう訴えると、うしろから―キリトがいたずらっぽく笑い、答えた。  
 
「いや、アスナが一人でオナニーしてるからだろー」  
 
――――  
 
 時は数十分前にさかのぼる。  
 ユイが眠ったことを確認したアスナとキリトは、久々にVR空間内での睦みあいをはじ  
めようとし、アスナは一人、シャワーを浴びていた。  
 
――――  
 
「ここのシャワーも、久しぶり……かな……」  
 
 かぽーん、と水打つ音が響く浴室で、アスナは呟いた。  
 基本的にSAOと同一のシステムで稼働しているALOでも、水流の完全再現は難しい。  
シャワーの水滴を肌に与えてくる刺激はまさに中途半端だったが、それでも熱い水滴が肌  
をすべっていく感覚は気分をリセットするのには十分だ。  
   
 キリトの前では綺麗でいたい、という理由もあり、アスナは新婚生活の時からずっと、  
行為の前にはシャワーを浴びるようにしている。  
   
(そういえば……いろいろ、されちゃってるなー、キリトくんには……)  
 
 洗った髪を頭の上でまとめてから、アスナは石鹸を手に取った。スポンジで十分に泡立  
て、体にすりつける。  
 久しぶりなので念入りに体を洗っていく。こちらも気分だ。  
 
 かなり突発的な引っ越しとなってしまったため、アスナとキリトは一度セルムブルグの  
アスナの家を整理しに行ったことがある。  
 その帰り道アスナはいきなり、キリトに路地裏へ引き込まれた。路地裏といっても道を  
一本、外に出ればそこはもう、大通りだ。騒げば大勢の人間に見つかるという状況で、い  
きなり唇を奪われたアスナは敏捷値を生かして暴れ回ったものの、キリトのキスが予想外  
に優しく、抵抗する気力をなくしてしまい、いつ誰に見つかるか分からないという極限状  
態でキリトを受け入れてしまった。乳房や膣から与えられる刺激に、キリトが着ていた  
コートの襟を噛んで、自然と漏れ出てしまう声を押さえる。キリトとの結合部から漏れる  
水音を絶望的な気分で聞いたアスナだったが、抵抗感や拒否感は行為が進むにつれて薄れ  
ていった。最後は壁を背に押し付けられ、両脚を抱えられながら、奥深くに吐き出される  
のを……気持ちいいとさえ思っていた。  
   
「……あ、うぅ」  
 
 二十二層の湖に引き込まれたこともある。冷たい湖水に漬かった下半身をキリトの灼熱  
する性器で責められ、アスナは湖面に響きわたるほどの悲鳴を上げてしまった。貫かれる  
度に湖面が揺れて自分の髪もゆらゆらと揺れる光景が頭に焼き付いている。  
 
(現実だったら、いたずら……じゃ、すまないよね……いろいろ……本当に……)  
 
 無茶をしたキリトにはその都度、手痛い教訓を味あわせたのだが、どういうわけかその  
日の夜や夕方になるとアスナはすべて許してしまっていた。  
 そして今度は、ベッドでやさしく陸みあう。ユイと出会うまで、二人はそんな新婚生活  
をおくっていた。  
 
 もちろん、はずかしい思い出ばかりではない。  
 ベット上でお互いの体温をかわしながら、思い出を語り合う。もしくは明日、明後日の  
予定に思いを馳せながら、ゆっくりと陸み合う。  
 そんなとろけるような甘い、甘い思い出も、アスナの記憶と体に刻まれていた。  
 だからふと、気になってしまった。  
 
(ちゃんとできるかな……キリトくんと……ALOでは初めてだし……)  
 
 思いながら、ついソコを見てしまう。  
 無毛のせいでともすれば幼くみえる、そこを。  
 
「は……うぅ……」  
 
 アスナは無意識に甘みの混ざった息を吐き出していた。はっ、と気がつき動揺する。  
 
「あっ、や、やだ……」  
 
 体が敏感なため、はじまるとすべてを忘れて狂ってしまいがちなアスナを、キリトは抱  
きしめてくれる。腕に抱かれる感覚を思い出していると、スポンジを持った手がいつの間  
にか乳房のところでとまっていた。  
 スポンジの表面はすこし荒い。敏感な乳首のうえを石鹸ののったスポンジが滑る。  
 
「んっ……」  
 
 アミュスフィアによってもたらされる甘い刺激。痛みはたいていキャンセルされるが、  
快楽はそのまま通る。そのため、倫理コード解除状態では快感は現実を凌駕してしまう。  
 
(ちょっとだけなら……確かめるくらいなら……)  
 
 決意を固めたアスナはまず残った泡をすべて洗い流した。  
 シャワーを止めて左手を浴室の壁につき、右手をそこに差し向ける。  
 手は白磁の焼き物めいたなめらかな腹部をなぞるように落ちていき、アスナのそこにた  
どりついた。  
 
「んっ……」  
 
 包皮の上から秘芯に触れてみる。  
 
「あ……ふう……」  
 
 現実で触れるよりも数段強く甘い刺激がはしる。  
 そのままちゅくちゅく、と秘芯をいじりまわした。  
 
「ああ……んっ……んっ……きりとくん……」  
 
 愛しい人の顔を思い浮かべながら、現実と比べればシンプルな構造のそこを指の腹で押  
しつぶす。  
 
「んっ……あああああっ……ひ、うぅ……」  
 
 わずかに足をひろげ、分泌される愛液を指に絡ませる。ぬめりを得た指が、よりスムー  
ズに秘芯の表面をすべる。  
 
「あ……んっ……」  
 
 久しぶりに味わうVR空間で行う自慰に、アスナは夢中になっていく。  
 片方の手を壁から離しスリットに向け、二本の指でスリットの肉ひらを開く。包皮を剥  
かれて、赤々とした秘芯が露出する。そこを指でなぞりあげると、快感が腰を直撃した。  
 
「ああっ、んっ、んっ、もう――!」  
 
 絶頂の予感にアスナは唇をかみしめながら、指をそこに這わせて……  
   
 だんっ、と浴室の扉がひらいた。  
 
「えっ?」  
「あっ?」  
 
 浴室の扉をいきなりあけられアスナが驚き、浴室への侵入者――キリトはアスナの状態  
に目を見開いた。  
 両手を股に添え片手でスリットを開き、指で自分の秘芯を弄る女性……。そんな光景が  
目の前で、しかも一度は妻になった少女がしていれば驚くにきまっている。  
 二、三度ぱくぱくと口を開け閉めし、キリトが呟いた。  
 
「あ、アスナ……いまなにやってたんだ……」  
「えっ……あっ……」  
 
 アスナはあわてて乳房と秘部を手のひらで隠す。だが、いままでスリットに添えられて  
いた手は濡れて輝いていて、太股は分泌された愛液でびしょびしょだった。  
   
「え、えっと……キリトくん、あのね……」  
「アスナ……」  
 
 服を着たまま浴室に踏み込んだキリトは、スリットを隠した手をはねのける。そのまま  
無言でさらけだされたスリットに指をはわせた。  
 
「ふあっ!」  
 
 いきなり敏感なところを触れられたアスナは飛び上がる。  
 濡れそぼったスリットの入り口をキリトの指がなぞった。  
 
「ぐちゅぐちゅだよ、アスナ……なにしてたの、こんなとろ、こんな風にして……」  
「ち、ちがうの……いやっ……はっ……やぁ……やぁ……」  
 
 ちりちりと挑発するようにキリトがの指が秘芯の上を行き来する。  
 
「はぁ……はあ……はぁ……」  
「ねえ、アスナ……」  
 
 返事のないアスナを促すようにキリトが指をくいっ、と折り込み、自慰行為のせいです  
でにとろけた膣道の入り口をかき混ぜ始めた。  
 
「ここ、やっぱりSAOのときと一緒なんだな……指が覚えてる……」  
「……いやっ……いやぁ……」  
「かわいいよ、アスナ……」  
 
 キリトの言葉が耳朶に響くたびに理性が、一枚一枚はがされていく。頭の中を舐め回さ  
れるような刺激に、理性が考えることを放棄し始めた。  
 じゅぽおっ、とすさまじい音を立ててキリトの指が秘裂に割り込んだ。  
 アスナ背骨をぞくぞくと走り回る快感に身を凍らせた。  
 キリトの指が潤んだ秘裂をいりじまわし、くちゃ、くちゃと音をならす。  
 
「キリトくん……やだっ……音ならしちゃだめぇ……はずかしいよ……」  
 
 キリトの指は優しく内側を滑っていく。しかし一度絶頂寸前まで高ぶったアスナは、緩  
やかな動きに満足できなかった。  
 
「んあっ!……ああ……もうだめ……ごめんなさい……キリト……くん、えっちして……  
もう、もう――!」  
 
 自分から求める羞恥心で理性が焦げていく。しかしアスナの艶めいた懇願にキリトは首  
を横に振るう。  
 
「えっちはベットでちゃんとしようぜ。いまは……そうだ。自分に《水流縛鎖》かけてよ  
……もっと、可愛いアスナをみせて……」  
 
 おねだりに対する無慈悲な言葉にアスナは、一もなく二もなくうなずくしかなかった。  
 
――――  
 
 アスナは《水流縛鎖》の魔法を自分自身を対象として使用した。  
 
 足止めの水流魔法は今のアスナにとって凶悪なものとなった。  
 倫理コード解除状態で使用された魔法には、まさしく「倫理」をなくしてアスナを拘束  
している。  
 対象が一定の座標軸から体を動かそうとすると水流が強くなり、対象を一定範囲に留め  
ようとする。さらに水流の外側に逃れようとすれば今度はシステムロジックで座標を固定  
されるため、まさに身動きがとれない。  
 
「はぐ……んっ……つめたい……」  
 
 水流にさらされ、溺れるアスナの乳房をもみほぐしながら、キリトがアスナの耳元に呟  
いた。  
 
「アスナ……さっきなにをオカズにして、オナニーしてたの……? 教えてよ」  
「え……ど、どうして……?」  
「アスナがいつのことを思い出してオナニーしたのかな、ってさ」  
「……はずかしいよ……そんなの」  
 
 キリトは無言でアスナの秘芯をなで回し、アスナを促した。  
 ひくんっ、と脚を震わせるアスナ。  
 
「ひやぅ!……ぅぅ……セルムブルグで……キリトくんに……されちゃった、んっ……と  
きの事とか……」  
 
 キリトがごくり、と息を飲んで手を止めたがアスナは体を縛る水流から身を離すのに夢  
中で気づけなかった。  
 
「つ、続けて……」  
 
 アスナへの愛撫を再開したキリトは、どもりながら聞く。  
 
「んっ……あと、湖で……押し……倒されちゃったときの、んっ、事とか……」  
「みょ、妙にマニアックなところを……」  
「だ、だって……印象にのこってるんだもん……」  
「ちなみにアスナ……一番気持ちよかったのは、いつ?」  
 
 アスナは頭を横にふるった。ほぼ反射的に言葉をつむぐ。  
 
「わかんないよ……キリトくんにされること……全部、気持ちよかったし……あ。ち、ち  
がうっ! いまの、ちが――」  
 
 最後の最後で理性を取り戻したアスナがあわてて言葉を取り消そうとしたが、キリトは  
にやりとシニカルな笑いを浮かべ、秘芯を強く押した。  
 
「うあ………強くしちゃだめぇ……」  
「じゃあ、これもちゃんと満足してもらわないとな……。アスナ、ちょっとしゃがんでみ  
て」  
 
「え……やだ……。そんなことしたら、水が……お股にあたっちゃう……はぐっ、んっ…  
…」  
「俺の指より気持ちいいかもしれないよ。さ、アスナ……」  
「いや、いや……いやぁ……」  
 
 キリトはアスナの体を、すこしずつ股の周囲を這う水流に落としていく。  
 乳首よりも敏感な部分に水流を当ててしまえばどうなるか。アスナが一番良くわかって  
いた。  
 
「そ、そんなの……むりだよぉ……」  
 
 狂ってしまう予感に、アスナは全力でキリトにあらがう。だがしっかりと抱きしめてく  
るキリトの腕から逃れるすべはなかった。  
 涙を流しながら訴える。  
 
「やぁ……やだよ……」  
「大丈夫……かわいいところ見せてよ」  
 
 最後にぐっと、体をおさえつけられアスナの膝が力をうしなった。  
 体ごとずり下がったスリットに、水流が当たった。  
 
「やあああっ――はあっ! ああああああっ」  
 
 シャワーの水流など比べものにならないほどの水圧が、アスナの秘処を直撃する。  
 水流がアスナの股下にあたって弾け、滴となって落ちていく。  
 
「ひっ! ああっ、キリトくん、たすけ――っ!」  
「アスナ……おもらししてるみたいだ」  
「あうっ!」  
 
 キリトはアスナの生白い首筋を、背後から吸いあげた。  
   
「あ、あああっ! んっ――!」  
 
 水流の特性ゆえ、断続的だがやさしい圧力が秘芯をなぞる。与えられる感覚にアスナが  
激しく頭をふるった。  
 髪に挿していたピーククリップが外れ、水色の髪が溢れるように、肩や背中に落ちてい  
く。クリップは光を反射させながら、二人の足元に落ちて転がった。  
 
「やぁっ! もう、だめぇ……!」  
「……アスナ、もうちょっとがんばって……」  
 
 股下の水流から逃げ出そうと腰を浮かせるアスナを抱きしめて、キリトがもう一度沈み  
込ませる。  
 
「きゃあああああっ!」  
 
 今度は先ほどとは逆方向――お尻の方から流れる水流にスリットを浸される。  
 
 じゅぼぼぼぼー  
 
 アスナの秘丘側へすり上げるように流れる水が、スリットの頂点にある包皮をまくり上  
げて秘芯を直撃する。  
 
「――!」  
 
 前から当たるよりも数段強い刺激にアスナは声にならない悲鳴をあげる。  
 口をぱくぱくと開閉させ、おとがいをそらしあげ、のどをさらけ出す。  
 
「はっ――! ううぅ――!」  
 
 キリトの腕の中で秘処をねらい打たれ、背筋をそらしてアスナが小さく絶頂した。  
 アスナは透明な水流に包皮をめくられ続け、サーモンピンクの三角形を露わにする。  
 
「あっ、ぐっ……んっ!」  
 
 激しい快楽で秘処から新たな愛液がしたたる。だが、強すぎる水圧がどん欲に愛液を吹  
き飛ばし、散らしていった。  
 息も絶えに溺れるアスナの、揺れ動く乳房をキリトは容赦なく近場の水流にさらした。  
 
「ひゃあああああああっ! おっぱいだめぇー!!」  
 
 狂おしい絶叫が浴室に響き当たった。  
 乳首の先が水流の筋にかかり水圧が、乳首を横殴りに刺激する。  
 
「んっ――――!」  
 
 体を大きくたわめたアスナがくぐもった叫びをあげる。背をそらし、下腹部をきゅうっ、  
と引き締めスリットから潮をまき散らす。  
 
「ああっ、あああっ、ああああああ!」  
 
 その瞬間、ぱぁん、と水色のエフェクトが弾けた。アスナを拘束していた水流が力をう  
しなって浴室に散らばる。  
 水はアスナの肌をぬらし、拘束をとかれたアスナは糸の切れた人形のように脱力し、後  
ろのキリトに抱きかかえられた。  
 
「はぁ……んっ……ああ……っ」  
 
 アスナは脚を閉じる気力もなく、こそがれたそこをオレンジの電飾の下に晒してしまっ  
た。  
 さんざんなぶられたせいで肉ひらはめくり上がり、包皮につつまれた秘芯は赤く、燃え  
るように突き立つ。  
 秘処から拭きあがる潮が浴室のタイルを汚していった。  
 
「はぁ……はぁ……はぁ……」  
 
 水流だった水の一滴が、なだらかな恥丘をすべり落ち、ぽたっ、と秘芯におちた。アス  
ナがびくりと体をふるわせる。  
 激しい絶頂の余韻にひたるアスナに、キリトが微笑みかける。  
 
「気持ちよかった? アスナ……」  
「――うん……」  
 
 キリトの問いにまたしても反射的に答えてしまったアスナはゆっくりと目をつむった。  
 快楽に呑まれて意識の手綱を手放そうとしたその瞬間、唇に冷たいものが押しつけられ  
た。液体が口の中にほりこまれてくる。アスナは反射的にその液体を飲み込んでしまった。  
 
「んくっ……んくっ……」  
 
 喉を転がり落ちていく水分の味に、アスナは覚えがあった。  
 マナ・ポーションの味――。  
 きゅぽっ、とアスナの口につきこまれていた瓶が遠ざかる。  
 
「アスナ……」  
 
 膝枕の格好となったキリトがアスナの頭をなでた。  
 
「気持ちよさそうだったから……もう一回。いまのでマナポイント回復しただろ?」  
「え……やっ……いや――!」  
 
 まだまだ終わらない快楽地獄に、アスナの絶叫が浴室に響き渡る……  
 
――――  
 
 キリトとアスナとともに、安楽椅子で眠りこけてしまい寝室に運ばれたユイは、ゆっく  
りと瞼をあけておきあがった。  
 
「んっ……んんっ……あれ……?」  
 
 ユイは小さく伸びをしつつ、ベットから身を起こし、AIの習性ゆえ自分のおかれてい  
る状況を無意識に確認して、「それ」を発見した。  
 
「これ……」  
 
 ユイはそれを手に取る。十歳前後の子供の姿となっているユイの、親指程度の大きさの  
ペンダントが枕元に置かれている。  
 
 ALO稼働初期に抽選で配布された≪ナビゲーション・ピクシー≫の絶対数はすくない。  
イベント上での再配布も行われず、稼働数は減少する一方なのだが、ごくごく少数ながら  
≪ナビゲーション・ピクシー≫用のアクセサリーアイテムも存在する。  
 ほぼ幻となったそのアイテムは高値で――ALO上のユルドにしろ、日本円にしろ――  
取り引きされており、入手には困難がつきまとうのだが。  
 
 ユイが手に取ったアイテムはまさに「それ」だった。唯一といってもいいほどの、ペン  
ダント型のアクセサリ。  
   
「パパ……ママ……」  
 
 ユイの頬から涙がこぼれ落ちた。同時にユイの体が光を放ち、ライトエフェクトが収ま  
ると桃色のワンピースを纏った妖精があらわれた。  
 ウィンドウを開きペンダントを装備する。青色の宝石が象眼されたペンダントは、桃色  
の衣装に良く映え、月明かりに照らされて輝くそれの上に、ユイの透明な涙が落ちてはじ  
ける。  
 
「ママが選んでくれた……ですよね。パパのセンスじゃないです……」  
 
 サンタクロースの正体について、ユイはすでに知識を得ている。だが、キリトとアスナ  
の気持ちのつまった贈り物を、ユイは手のひらでぎゅうっと握りしめた。  
   
「パパも、ママも……まだ、隣でログイン中ですね」  
 
 二人のログイン座標はとなりの寝室だった。  
 お礼を言うくらいならいいだろうとベッドの上にとびあがり、隣の寝室に向かう。  
 
 閉じられた扉をゆっくりとあげて中をのぞき込むと――。  
 
 あけはなたれた窓から月明かりが差し込んでいた。  
 光に満ちたベッドの上で、キリトの上にまたがっているアスナがいた。  
 アスナが体を上下させる度に、月光に濡れた肌がきらめき、水色の髪がはねまわってい  
た。  
 どういうわけか下敷きにされているキリトの体には無数の水流がはしりまわっていた。  
 
 そして獣のような叫び声が――――ばたん。  
 
 
 
 
「み、みなかったことにします――!」  
 
 ぴゅー、と音を立てて飛び去るユイに、行為に夢中の二人はまったく気がつかなかった。  
 
 

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