<<ヨツンヘイム>>
邪神級の異形たちによって占拠される天然の要塞ヨツンヘイムは、だが希少な金属やレ
アな素材の宝庫でもある。
そしてリーファの友である、象水母型邪神級モンスター、トンキーもまたここを根城に
生息している。
そんな事情もあり、シリカはレアアイテムの探索に、リーファはトンキーの面倒を見に
ヨツンヘイムに向かった。
アルンから階段を使い、トンキーの背中に飛び乗って(初対面のシリカは驚きおののい
ていたが)ヨツンヘイムの下層に到達し、さあ素材採集にとりかかろうとしたところで、
想定外の事態が発生した。
ステータスに<<発情>>が発生し、体の異常を感じたリーファとシリカが、小さな洞穴に
身を潜めたのは今から三十分前のこと。
生まれてから一度も経験したことのない、下腹部からわき上がる快感に混乱しながらも
身を隠していた二人はしかし、背後から忍び寄った二体の魔物にとらわれていた――。
――――
「んっ……はぁ……んっ……」
ヨツンヘイムの薄暗い洞穴のなかで、わずかな光量をはじく、幼い体を悩ましげにゆら
しながら、シリカは舌の絶技に喘いでいた。
早業だった。シリカはバブルブレスの幻惑効果によって一瞬だけ意識を断ち割られ、さ
らについばまれるように装備品をすべてはぎ取られ、冷たい洞穴の床に体を押し倒されて
いる。
彼女の後ろに逃げ道はない。シリカはリーファに襲いかかったもう一体の魔物に驚いて、
斜面を転がり落ちてしまい、相棒ともども袋小路の洞穴に迷い込んでしまった。
「ピナ……お願い、やめて! もう、もうエッチなこと、しないで……」
悲痛な叫びが洞穴内にこだまする。主人たるシリカの命でも、相棒からの陵辱が終わる
ことはなかった。
シリカを押し倒しているのはSAOで出会い、それから一度の離別を得て再会した無二
の相棒としている白竜だった。
寒さと<<発情>>で身動きの取れなくなったシリカの肌を彼女の相棒たる白竜は、自ら放
ったバブルブレスで泡だらけになった肌を、嬉々として舐めまわしている。
SAOにてアバターを作成したのが『珪子』が十三歳の時。SAOからALOにキャラ
クターをコンバートした際も同じ容姿を選択したので、ALOシリカの体格は珪子が十三
歳のおり、つまりSAOスタート時の姿を再現したものとなっている。<<猫妖精族>>の特
徴――ライトブラウンのツインテールから突きでる三角耳と、いまは体の下敷きになって
しまっているしっぽ――は付加されているものの、ALOシリカは小柄でまだ未成熟な容
姿となっている。ウエストはまだ丸く、お尻も引き締まっているとは言い難い。乳房に関
しては、やっと盛られてきた程度だが、わずかに開かれた脚の付け根に光る淡いピンクの
スリットは間違いなく女性のものだ。
「ひぃ、あっ……んっ」
最初こそ抵抗をしていた、というよりもピナの行動を何とかおさめようとしていたシリ
カだったが、なんども肌の上を舌でなぶられるたび抵抗の気力を失っていった。一舐めさ
れるたびに、ざらつく舌が肌をすべっていき寒気に似た刺激が背筋にはしる。
「ピナ……なんで、どうして……」
涙を溜めて相棒にささやきかけるシリカだったが、ピナはまるで聞こえていないかのよ
うに動きを止めず、また舌戯を和らげなかった。
下着一枚身につけていないシリカの股の間に陣どったピナは、体色からは考えられない
ほどのなまめかしく赤い舌でシリカを舐めていく。いままで二の腕をさらうように回され
ていた舌が、今度は彼女のまっさらな脇下に延ばされた。
べろんっ。
「ひゃうっ!」
いきなり脇の下を舐め上げられ、今度はわき腹へと落ちていく舌にがくがく震える。
その舌使いは淫靡の一言だった。どれだけ性技に長けた人間でも、いまのピナの責めは
不可能だ。ALOのシステム上で存在するなによりも艶めかしく、舌先がアバターの肌を
這いまわる。
「ん……ひぃ……はぅ……くすぐったい……だけ、なのに……なんで……」
<<発情>>の効果で感覚のフィードバックが増幅されているため、一舐めでしびれるよう
な快感がうまれる。それがまだつたない性の知識しか持たないシリカをせめたてていく。
するする、と下腹部のあたりからせりあがった舌は、やがてまだ未熟な乳房の膨らみに
たどりついた。うすい乳房の上を赤い舌がねっとりと行き来し、わずかな弾力を愉しむよ
うになんどもしつこくそこを刺激する。
「うぁ……ぁあっ……んっ……ピナぁ……」
あじわったことのない快感がシリカを苛んでいく。
ピナは桜色のそこに舌の先端をするすると絡ませた。獲物をとらえる蛇のように蠢いた
舌は、乳房の外周から巻き付きをはじめ、米粒一つ分の厚さしかないつぼみの先をとらえ
る。先端が一瞬だけ、くっと乳首の縁に触れ、舌が内側にむかって引き絞られた。
「いやぁぁぁぁ――!」
じゅる、じゅるん。淡く勃起した乳首をピナの舌に丁寧に巻き上げられ、胸から伝わる
電流のような快感にシリカははげしく身震いした。
「ふあっ! やぁっ……やあ……そこやだぁ!」
自分以外の誰かに触れられたことのない乳房を、無遠慮に舐めまわされる衝撃と快感が
シリカの脳髄を直撃する。アバターの下腹部に熱が生まれ、しんしんと響いてくる切ない
快感がシリカを焦がしていく。
体の内側から萌え出てくる快感とピナの舌先が生む快楽に、シリカはぽろぽろと涙した。
知識のうえでしかない、性感を無理やり与えられ昂っていく自分の姿を恥じて――。
しかし、その恥じる気持ちのもう半分は、すでに乳房から与えられる快感に夢中になっ
ている。
「はぁっ……ああっ……あっ……」
ピナに巻き取られ、円錐の形に強調された幼い乳房の上に、幾度かの刺激で血が集まり
始めた乳首がある。乳房への巻き取りを続けつつ、ピナは舌の先端をシリカの体の上に持
ち上げた。
「え……あぅ……いやぁっ!」
シリカはこれから何が行われるのかを理解し、悲鳴をあげる。
ピナがなにをしようとしているのか想像ができてしまった。乳房を舐められるだけで十
分な刺激があったのに、それ以上のことをされたらどうなるのか。
たとえばなだらかに勃起しはじめた乳首を擦られたりしたら――
「だめ……だめだよ……ピナ……」
なんとかやめてもらおうと懇願する。しかし白竜は無情にも舌先をシリカに突きこんだ。
ちゅるっ。
「ひああああああっ! つっつかないでっ……そんなことされたら――! いやあぁぁ
っ!」
円錐の形にもりあげられた胸を真上から舐めまわされる。巻き上げられた乳房がきゅっ、
きゅっ、と引き絞られ、同時に上からしつこく穿たれた。
「ふあっ、ああっ! やめ――おっぱいやめてぇっ!」
乳首から与えられる刺激に耐えきれず、シリカは悲鳴を上げながら巻き付いているピナ
の舌に手を当てた。が、ぬるぬる滑る舌先はうなぎのように表面を滑らせるせいで、シリ
カの手のひらから逃げてしまう。そんなやりとりをしている合間にも、ピナは的確に幼い
性感を巧みに開発していく。
「やあっ、だめっ、だめっ! もうやめて――! いっちゃうよぉ……!」
シリカの猫耳が彼女の意志とは無関係に揺れる。乳房から走る快感から逃げようと無意
識に体をそらすが、彼女の首筋は真っ赤に染まりきって、喘ぐ声には甘みがまざりつつあ
る。下敷きにされた格好のしっぽまで痙攣させて強制的に与えられる快感にシリカは酔っ
ていく。お腹の下の方からしんしんとつたわる未知の白い電撃がずぶずぶに溶かしていっ
た。
「ああっ……ああっ……や……いや! おっぱい、なめちゃ、だめだよ……ピナ……!」
シリカの反応を敏感に感じ取ったピナが、舌を乳首にごそっと埋めた。
「いやあああっ!」
シリカが背をのけぞらせて絶叫する。自分を抱きしめるように腕を回しつつ、体をぎゅ
うっと引き締める。下腹部の内側が収縮するのを感じつつ、ばちばちと頭を火花に喘ぐ。
「ふあ……ああっ……ああっ……だめぇぇぇ!」
震えはしっぽと耳までに伝播し、快感に目をつむり涙を落としながらただただ耐える。
「はああっ……ああっ……んぅ……」
満足したかのように乳房からするるるとピナの舌が離れていった。
「あ……うぅ……はぅぅぅ……」
くたっ、と手足から力を抜いたシリカの肌を、ヨツンヘイムの上層から降り注ぐわずか
な陽光が照らし出した。
随意的に動かすことのできるしっぽと耳が力をうしない、ツインテールに結ばれたライ
トブラウンの髪先がまみれた肌に張り付く。最初にピナから吐き出されたバブルブレスは
シリカの随所に泡をのこしており、陽光にてらてらと輝いていた。いままで舌に拘束され
ていた右の乳房はまた別種の――唾液の輝きで濡れ輝く。
「ふあ……ああっ……ああっ……そんな……おっぱいで……こんなの……」
シリカの頬に涙があふれて伝った。
甘い吐息が洞穴内に響きわたり、ALO内ではほとんど意識しない股下の秘孔から一筋、
密があふれて流れていく。
その光景に満足げにうなずいたピナはさらに舌を這わせた。ぴたっ、と胸と胸の間に舌
をおく。
「ひっ!」
シリカは再び行われるかもしれない乳房への凌辱に身をすくませた。しかしいままでさ
んざなぶっていた乳房にはまるで興味を持たず、舌はまるで蛇体のようにするするとシリ
カの体の下へ、下へと下がっていく。
「!」
つきたての餅のようにやわらかな腹部をはいずり、唾液の線を残しながらも、シリカの
そこへ到達しようと身をくねらせていく。
ALOのアバターには、体毛がない。なんの障害物もなくピナの舌は恥骨の上をすべっ
ていった。
耳としっぽをびくつかせ、シリカは身を堅くした。反射的に股をとじるが、シリカの予
想外の強さで、ピナの舌がつるりとした魅惑の三角州を割り込んでいく。
ピナの舌がそこへ到達した。
にゅちゃり……
「ピナっ! やぁ……そんなところ、恥ずかしいっ! 汚いよぉ!」
スリットの両縁を擦られる冷たい恐怖と快感がシリカの体の内側で爆ぜた。
「やだ……やだっていってるのに……くすぐっちゃだめだよ……ピナ……」
肉ひらを丁寧になめ回すピナの舌が、やがてシリカがほとんど意識したことのないそこ
にたどり着こうとしていた。
一度だけ、現実世界で行為をしたことがある。SAOにとらわれていた時から愛してや
まない、<<黒の剣士>>を想って、入浴時にそこをつたなくさわったことがある。自分の指
をキリトの指に見たてボディソープでぬめらせた指を這わせて、包皮に包まれた秘芯を擦
りあげて。絶頂しフックにかけたシャワーを肌にあびながらと、きゅんっ、と下腹部が収
縮する快感に耐える自分の姿を、シリカはまざまざと思い出した。熱めに設定したシャ
ワーが肌をすべっていく感覚すら心地よかった。
その時感じた『落ちる』快楽と恐怖はいまだにシリカの中に刻まれている。
体温のない爬虫類の舌が、ちゅるっ、と閉じられたまま股下を滑った。
舌先が肉門の縁を舐め上げつつ、その上の、かわいらしい頂点を舌から上になぞりあげ
た。シリカの背筋にぞくぞくとした快感が走る。バブルブレスの粘性の液体は秘処にまで
及んでおり、ずりずりと舌先を上下させるピナの手助けをしていた。
「あっ…やっっ!んぅ…っは、あ…っん…! 」
脚を思い切り閉じていても行われる責めに、シリカはしっぽと尻尾をひくつかせた。あ
らん限りの力でとじられた脚の付け根の三角に舌先がささっている。毛もないので舌を防
ぐ手段はない。
「ふあっ……ああっ……だめっ……ぴなぁ……」
ろれつの回らない声が冷たい洞穴に刺激する。
「いやあっ……いやなのに……汚いところ、なめられてるのにっ……!」
シリカの声に甘みがまざりはじめた。まるでとろけていくように、シリカは脚を無意識
に開いてしまった。
緩いM字に開かれ、露わになったピンクのそこを、白竜の舌がびちゃびちゃと音をさせ
ながらそそりあげていく。
「あうっ!」
わずかに強めに秘芯をつつかれ、シリカがあうっ、と無く。
「はあっっ…あっ……あうっ、んっ……やああっ……」
生涯でただ一度だけ経験した秘芯の絶頂の記憶がよみがえる。人間の指では決して不可
能な繊細な責めに、秘芯がぷっくりと充血していく。その部分を舌先が、ちろっ、ちろっ
となめ上げる。流れ出した愛液をもときおり舐め取り、舌の上に載せていく……。
「はあっ、んっ! んぐっ! あぅぅぅっぅっ!」
バブルブレスの泡と、スリットから滴る蜜と、ピナの唾液でぬめりかがやく秘芯を強く
こすられ、シリカは絶叫しながら体を震わせた。
「いやっ! だめぇ! だめだよっ! それ以上されたら――!」
とどめとばかりに、と後ろの嵌りから上にむかってじゅるんっ、舌が移動した。
「ああああああっ! やっ、はぐぅ――っ!」
シリカが甲高く絶叫する。下腹部をやきつくし、溶岩のような熱い快感が脳髄をとろか
した。
いままでピナがなぶっていた肉扉の左右がひくつき、その真ん中から大量の蜜がお尻の
方へ大量に落ちていった。
「あああっ……んっ……んっ……いっちゃった……ピナ……」
とぷとぷ、内側からあふれていく愛液を感じながら、シリカは与えられた快楽をしんし
んと享受しながら、こわばらせていた四肢を脱力させた。丸みを帯びたお腹を上下させ、
目線は虚空を向いている……。
しばらくして……シリカはふと、股の間にうずくまっているピナのそれを発見してしま
った。
――ピナ……もしかして……エッチしたいの?
ぎんぎんにそそり立った相棒の生殖器を今度はまじまじと見つめる。人間のものとは明
らかに違うものの、性殖の意思を強烈に感じる。求められている、と考えた瞬間、シリカ
の下腹部がもえあがるように熱くなった。
――ピナのあそこ……ここに、入れたら……どうなっちゃうかなぁ……
知識に乏しくともしんしんと下腹部から感じる快感が、ピナのそこを求めているのを本
能で感じる。それが例えアミュスフィアの生み出す電極刺激なのだとしても、感じるシリ
カにとっては本物だった。
――ピナの……ほしい……。ピナのでぐちゃぐちゃにしてほしい……
快楽への妖しい誘惑はシリカに残った最後の倫理観を焼き尽くした。
右手をピナに向かって差し出しながら、言う。
「いいよ……ピナ……」
言葉が自然と漏れる。
差し出していた右手をそろそろと下げていく。
腹部、下腹部、そのさらに下へと下がっていった手は、やがてピンクのふちどりにたど
りいた
「んっ――」
人差し指と中指をスリットの両側に当てると、たどたどしい手つきで指と指の間を広げ
る。ゼリーのようなピンク色の粘膜がピナの眼前にあらわになり、そこから一滴の透明な
液体がつっ、と尻たぶにむかって落ちていく。
「はぐっ……んっ……ピナ……」
ひく、と無意識に獣の耳をうごめかせ、さらには尾てい骨のあたりから生える尻尾をふ
るわせるシリカの姿は、まるでさかりを迎えた猫のようだった。性交への期待に頭を支配
され、雄にむかって自ら股を開いていく。
「ピナ……お願い……苦しいの……ぐちゅって……」
言葉を発した瞬間、『何か』を求めてきゅっ、とそこが収縮するとともに狂おしいほど
の飢餓感がシリカを襲う。背筋を焼き尽くすかのような焦燥感に、いっそう秘芯が充血し
てしまった。。
「ピナ……ぐちゅってして……ピナのを……」
激しく求めるシリカだが――肝心の白竜の相棒はくるる、と困ったようにわなないた。