「とりあえず、お兄ちゃん」  
「とりあえず、キリトさん」  
「ん?」  
 
 
 
「「服、ぬいで」」  
 
 
 すっかり、<<発情>>しきっている二人に押し倒された。地面は永久凍土のような冷たく  
て硬い地面だった。俺はしたたかにその氷の床に後頭部をぶつけた。  
 そのうえシリカの手がベルトに伸びてくるという超絶緊急事態に、俺は慌てて二人から  
あとずさった。  
 
「うわっ、うわわ! 二人とも! まず説明を聞いてくれぇ――!」  
 
 ほぼ同時に目をさましたリーファとシリカが俺の顔を補足した瞬間、つっこんできたの  
だ。予想とは違う展開に玉を真っ白にしながら、俺はまず二人をシェラフに正座させ――。  
 
「う――!!」  
 
そして一秒に満たない短い時間で本気で後悔した。  
 
 裸の美少女二人がシェラフの上で正座している光景がそこに広がっていた。  
 
 あわてて目を背けようとしたが、スプリガン特有の暗視性能と<<フォーカシング・ディ  
ティール・システム>>がフル回転し、二人の裸身の詳細を知覚してしまう。  
 うっすらと頬に赤を乗せて、潤んだ視線を向けてくるところまではシリカもリーファも  
一緒だ。だが体型は対照的といってもいいほど、違った魅力を露わにしていた。  
 
 まずシリカの身体は――。彼女が一三歳の時にSAOで設定されたものなので、もちろ  
んそれなりの小柄な体格だ。十三歳と言えばまだ中学一年のころだ。瞳も小さく、唇もち  
んまい。ライトブラウンの髪の上にはケットシー特有の三角耳が愛らしくのり、尾てい骨  
のあたりから生えるというオレンジ色のしっぽがふわふわと揺れる。ここまでなら本当に  
愛らしい、ですむのだが、シリカはいまなにも装備していないため、真っ白な肌がたき火  
の生むライトエフェクトの淡い光に浮かび上がっていてしまっている。なだらかにもりあ  
がる乳房の上にちょん、これまた小さな乳首がのっていて、正座しているせいで生まれる  
幼いくびれがある。どこか未成熟なオンナノコの危うさと色気を裸から醸し出している。  
さらにさっきから、シリカの身体から良い香りがしてくる。  
 
 んで、リーファはといえば豊かな金髪にきりりとした眉……が彼女のデフォルトだし、  
イメージも見目麗しいしいシルフの剣士……なのだが、いまはどこか苦しげに眉をひそめ、  
目の端に涙をためている。おもわず抱きしめたくなるような弱々しさがあって、そのうえ、  
どう考えても俺の両掌には収まりきりそうにない、重量感いっぱいの乳房が呼吸とともに  
上下に揺れ、理想的なまでにくびれたウエストにしなをつくっているとくれば、眼福――  
もとい、目に毒この上ない。一瞬リーファのリアルが妹であること忘れさせるほどの色香  
を醸し出していた。女性の裸体として理想的なリーファの身体にどぎまぎしつつ、目をそ  
らした。  
 
「……」  
「……」  
「……」  
 
 ――沈黙を挟んで、俺は切り出した。  
 俺が乗んでしまった謎アイテムのことから、リーファとシリカのステータス異常<<発情  
>>と、俺に発生している<<絶倫>>のこと。さらにその解消方法――これに関しては、まだ  
試行の余地があることも、すべて。  
 
「あたしは……いいよ……」  
 
「リーファ……」  
 
 一通り現状を説明し、再び沈黙が訪れ最初に口を開いたのはリーファだった。  
 
「……大好き、お兄ちゃん……こんな状況だけど……大好きです。だから、お兄ちゃんに  
……その、してもらえるなら……本望だよ」  
「あたしも……大好きです……会ったときからずっと、こうしてもらうならキリトさんが  
良いって思ってました」  
 
 妹分二人が顔を真っ赤にしながら言う。シリカなんて、お尻のしっぽが俺の目でもみき  
れないぐらいぶんぶん振るいながら。  
 あんまりにもストレートな言いように俺は一瞬だけ気圧されたものの、俺は苦笑しなが  
ら二人の耳に手を向けてやさしくなでてやった。  
 ケットシーの獣耳とシルフのエルフ耳から異なる感触が伝わってきた。「きゃん」「ん  
んっ」とそれぞれ反応する二人の顔を見ながら、俺は覚悟を決めた。  
 
「わかった……後悔するなよ」  
「うん……やさしくしてね」  
「よろしくお願いします……キリトさん……」  
 
 俺よりよっぽど肝がすわっている答えだった。  
 
「お、おう……」  
 
 覚悟を決めたあとの女性って、どうしてこんなに強いんだろーなんて考えつつ、二人と  
もいっぺんにはできないので順番を決めてもらう。  
 リーファとシリカが微妙な顔をした。なんだか、俺が決めないのを非難するような表情  
だった。  
 避難の視線に一秒も耐えきれなかった俺は、二人を促す。  
   
「じゃ、じゃ、ほらじゃんけんで……」  
「ええー」  
「ぜんぜんロマンがありません……」  
 
 リーファとシリカはどこか釈然としない顔でじゃんけんをはじめる。  
 
 ――結果。リーファが一戦目、シリカが二戦目に決定した。  
 
 
――――  
 
 押し倒されそうになった時から、なんとなくこうなるんじゃないか、と予想していた格  
好だった。  
 
「リ、リーファ……ほんとうにそんな格好でいいの……? ふつうの方がいいんじゃない  
か?」  
 
 腰のあたりをまたいだリーファがぐちゅっ、と入り口を性器の先端に押しあてた。わず  
かに亀頭が入り口をノックする。濡れそぼったそこはすでに熱くぬめっていた。  
 リーファは首を横にふるった。  
 
「だめ……これ以上待たされたら、気が狂っちゃう……んっ――」  
 
 リーファが慎重に腰を落としていく。篝火のライトエフェクトがリーファの白い肌を舐  
めるようにチロついていた。  
 
「いくよ……お兄ちゃん」  
 
 その揺らめく炎に照らされる表情に覚悟が浮かんだ瞬間、リーファが一気に腰をおろし  
た。  
   
「ん――っ!」  
 
 ごじゅうっ、とすさまじい音を発生させながら、亀頭をくすぐるようにうごめいていた  
リーファの秘裂に、性器が突きささる。性器の先が一気にリーファを突き刺していく、な  
まめかしい刺激が頭を焦げつかせた。  
 
 
「ふあっ……ああっ……んっ――!」  
「う、うわ……」  
 
 俺は快感で思わず背を浮かせてしまった。が、リーファは俺の様子などまったく気がつ  
かないらしく、せつなく叫んでいた。  
 
「はああっ……やだ……っ……んっ……気持ちいいっ――!」  
 
 リーファが大きく腰を上下させた。いちど限界まで引き抜き、一気に自分を貫くリーフ  
ァ。その温かさと滑らかさと新鮮な締めつけ感やらに背筋が凍りつく。俺は危うく暴発さ  
せるところだった。  
 
「あああああっ、んんっ!」  
 
 美貌の剣士の顔がみるみるとろけていく。口からかすれた悲鳴をあげながら、容赦なく  
腰をくねらせる。  
 
「り、リーファ! 頼むからもうちょっと――」  
「無理だよ!……とまんないっ…もんっ……お兄ちゃんの、ごりって、入ってきて……気  
持ちいい!」  
 
 今年十六歳になるはずの妹さんは、まったく容赦なく腰を上下させてくる。  
   
「んっ、んんぅっ、入ってくる、ときっ……!」  
 
 ごじゅっ、とスリットに性器が埋まるたびにリーファが切なげに眉を細める。  
 おそらくいつもつるんでる仲間内で一番グラマラシィな胸がすごい勢いでふるふると上  
下した。反らし気味の背中の向こうで緑がかった金髪のポニーテールが揺れている。  
 
「んんっ、あっ! ぅうぅ! とまん、ないっ!」  
 
 性器を握り締めるような強さで収縮してくる膣道の感覚があまりにも気持ちいい。柔筒  
自体は体格にあわせてそれほど狭くない――考えようによってはこれほど失礼な感想もな  
いが――そこからの締めつけが半端じゃなかった。  
 冗談でなく、根元から持って行かれそうだ。  
 
「そうか! リーファ……おまえ、背筋と腹筋、どれくらい……?」  
「うあっ、んっ、えっとっ、んっ、この前の体力測定のときには――ぐらいだったよ…  
…」  
 
 腰を動かしながら数値を口にする。  
 ……聞いてはみたものの、それがどれくらいのボリュームゾーンにある数値なのかわか  
らなかった。少なくとも俺より高いのは確かだけれども。  
 
「それ、ちなみに平均値より上?」  
「んっ、んっ、かなり、上だと思う……んっ、んっ、あぅ、これ、いいよぉ……」  
 
「あ、あたしの二倍以上ですよ、それ……」  
 
 となりで俺たちを見守っている、シリカが唖然と言った。それを聞いて確信する。  
 
「わかった……スグ、おまえその腹筋と背筋のせいだ……締め付けてくるのが、強すぎる  
――。運動信号が現実の体にそって出力されてるから――」  
「んぅ、ふぁっ、んあっ、んっ!」  
「き、聞いてない……」  
 
 二年間SAOにとらわれていたせいで、体力が落ち気味の俺たちサバイバーと違い、  
リーファ/直葉は剣道部で鍛えまくっている。筋力トレーニングが生んだ結果なのだろう  
が、事実股間のオブジェクトを引っこ抜かれそうな強い絞り具合だった。  
 
「ふあぅ、んっ、ぅ、ああっ、っ、また、また――!」  
 
 言葉通り、ひくんひくんと体とポニーテールを揺らしながら、リーファが達するのがわ  
かった。体中をびくびくと揺らしながら、眉をきゅっ、とすぼめて唇をかむ。  
 
「ふあ……あああ……んっ……んっ……」  
 
 リーファが腰の動きをとめた。脚からも力をぬいてしまっているため、性器をまきこん  
だまま、うっとりと焦点のあわない視線を中にさまよわせている。淫らな姿に背筋がぞく  
りとする。よくよく考えれば――いまさらだが、人生の中で一番長い時間を過ごしている  
少女がリーファのリアルであることをいまやっと思い出し、妙な感慨で胸が埋まった。  
 
「……リーファちゃん」  
 
 うらやましそうな、切ない声をだすシリカが少し気になって俺は、シリカのお尻をふい  
うち気味になで回してみた。  
 
「ひゃっうぅ!」  
 
 シリカが尻尾を天井を向けて突き立てた。その反応だけで感じてくれるのはよくわかる。  
リーファの柔筒に性器を納めているのでそれほど激しくは動けないが、シリカのもちもち  
柔らかいお尻を手のひらでぷにぷに、さわさわしてみる。男性型アバターには絶対に存在  
してほしくない柔らかさを返してくるお尻をむちゃくちゃになで回した。  
 
「ひゃう……はう……キリトさん……やさしいです……はうっ……ん。お尻……マッサー  
ジされてるみたいです……」  
 
   
 身体こそ小さいのに、目の端に涙をためながら、恥ずかしそうにつぶやくシリカの色気  
につられて、そのままシリカのお尻を手のひらで味わう。  
 が――やがてお尻とお尻の間に指がいくと再びシリカが体を硬直させた。  
   
「き、キリトさんっ! そこは、そこはまだ難易度高いです!」  
「あ。やっぱり?」  
「当たり前です! まだ……経験ないですよ……そっちは……」  
 
 なんだか柔らかい「しわ」のようなものを指先に感じたとおもったら。やたらと見当違  
いのところを触ってしまったらしい。  
 ごめん、と一言謝ってから俺はシリカのお尻に指を深く寄せた。  
 ここはVR空間なので、シリカのお尻はあくまで3Dオブジェクトでしかないはずだが、  
手のひらからは乳房とはまた違う、もちもちした感触が伝わってくる。正直いつまでも触  
れていたい――。  
 
「あ……んっ……はうっ……んっ、す……んっ……指……埋まってます……」  
「くすぐったいか?」  
「いえ、んっ、なんだか、お尻の神経がちりちりします……はう……」  
 
 ――それなりに付き合いが長いはずのシリカだけど、いまの色っぽい声は初めて聞いた。  
 お尻に指を食い込ませるたびに、シリカが小さくなのがおもしろい。  
 
「シリカも頑張ったんだな」  
 
 そういえば、さっきまでピナに体中を舐められたと言っていた。それはそれで恐怖体験  
だったろう。俺だって怖い、そんなの。  
 
「シリカ……こっち向いてくれ」  
「え、えええええっ! そんな……み、見えちゃいますよ!」  
 
 いまさら恥ずかしくなったのか、車座になっている脚を閉じるシリカ。俺に向けられて  
いるしっぽが、ぱたっと動きをとめて小さく震えている。あまりにも愛らしい態度に、俺  
はもう一度お尻をさわってやった。  
 
「ひゃぅっ!!」  
「ほら、シリカ……本当に恥ずかしかったら、途中でやめるから」  
「うう……はずかしいですよ……もう……キリトさんのばか……」  
 
 何度か迷うように目をしばたいた後、何十秒もかけてシリカがこちらを振り向いた。  
 かちんこちんの正座だったので、俺は脚やらお腹やらをさすってリラックスさせてから、  
シリカをさらに促す。シリカは――ほんとうに顔から火を噴き出しそうなほど顔を赤くし  
つつも、俺の命に従う。  
 
「ううう……恥ずかしい……恥ずかしいです……」  
 
 唇をかみしめながら、シリカはお尻をぺたんとシェラフの上掛けにのせて、脚から力を  
抜いていった。じっくりと時間をかけて広げられた脚の真ん中に、ぬらぬらと輝くスリッ  
トが見える。  
 
「ふあ……ああっ……恥ずかしい……キリトさんにみられてる……変なところ、ありませ  
んか……」  
 
 シリカが投げだし気味の足先を震わせた。アバターには体毛が存在しない――というよ  
りも前述の理由でシリカが十三歳のときにこのアバターは作られているので、恥毛がなく  
てもいっこうに不自然ではない気がする。  
 
「きれいだぞ、シリカのここ……」  
 
 リーファが腹部にのっかっているので、動かせるのは片手だけだが、何とかシリカのソ  
コに指を向ける。なまめかしく輝くピンク色の割れ目に指を近づけた。湿った感触が一指  
し指から伝わる。  
 
「う……」  
 
 ひくっ、と入り口震える。羞恥心が一回りしてしまったのか、ほんの少しずつシリカが  
脚から力を抜いていく。  
 ぬめるそこの柔らかさを指先で味わいながら、親指をスリットの頂点に近づけた。親指  
の腹で転がしてみる。  
 
「んんっ――! つ、つよい……です……」  
「あ、ごめん……」  
 
 刺激が強すぎたらしい。涙が流れないのが不思議なほど瞳に涙をためたシリカの姿に興  
奮しつつも、今度は秘裂から抜き出した人差し指を秘芯にすりつける。  
   
「ふあ……ああ……」  
「これなら大丈夫?」  
「はい……」  
 
 了解を得られたので、改めてふにふにと、かわいい秘芯を指先でくすぐってみる。わず  
かな突起なので、指先へのフィードバックはそれほど強くないが、指を動かすたびにシリ  
カが」ふあっ!」とか「んんっ!」ものすごくかわいい声で鳴いてくる。  
 すこしずつ夢中になってシリカにいたずらしていると、再びあの魅力的な締め付けが俺  
の性器をおそった。  
 
 背筋に走った電撃にあわてて下半身に視線を巡らせると……。  
 
「ああ……んっ……」  
 
 再びなまめかしい吐息を唇からこぼす、リーファが再び動き出そうとしていた。ぐちゅ  
っ、とことさら大きな水音をさせて、確かめるようにゆっくりと腰をあげはじめた。  
 丸見えになっている結合部から性器が姿をあらわした。  
 
「く……あああっ……」  
 
 再び激しく締め付けられ、おもわずシリカのオンナノコを押し込んでしまった。指で、  
こり、こりっとだいぶ強めに――。  
 
「い、いきなり強く――ふあ、ああああっ! ああああっ!」  
 
 シリカは悲鳴をあげながら、背筋をのばし、しっぽをまっすぐのばした針金のように硬  
直させた。指先が秘裂のしまりに巻き込まれた。  
 
「はぐ……んっ、んっ……」  
 
 イってしまったシリカが俺の胸のあたりに座り込んだ。自然と目に入ってくる秘裂から  
ゆるゆると透明な液体が流れ出てシェラフの上掛けをぬらす。  
 シリカの足が力をなくしてしまった。大股開きに格好になったシリカのスリットがくぱ  
っと割れて丸見えになる。スリットの頂点はいまの刺激のせいか、真っ赤にぼっきしてい  
た。  
 
「ふ……あああ……指で……いっちゃいました……」  
「お、お疲れ……可愛かったよ……」  
「……恥ずかしいです」  
 
 胸元どころか、お腹のあたりまで真っ赤にしつつ、いまだに幼い柔肉をひくつかせるシ  
リカの姿を目に焼きつけ、リーファに目を向ける。  
 
 俺の腹部に両手をついたリーファはふたたびじゅぽじゅぽと音をさせながら、動きはじ  
めている。  
 
「はああ……んっ……んっ……ああっ……」  
「……大丈夫か?」  
「んっ……んっ……きもちいい……」  
 
 肌から珠のような汗をうかせ、身悶えするリーファのような姿は、それはそれで魅力的  
なのだが、このまま続けると少しアブない気がした。  
 しかも腰の動きが加速しはじめている。結合部から俺とリーファのくっつく音が盛大に  
あふれ出し、しかも音のスパンがだんだん早くなっている。  
 
「ごめん、シリカ。ちょっとリーファがまずそうだから――」  
「え……は、はい……」  
 
 気だるげな様子のシリカの秘裂から指を抜きつつ、リーファに声をかける。  
 
「リーファ、ちょっと落ち着けって……」  
「ふああっ……んっ、んあっ、ああああっ!!」  
 
 結構強く呼びかけたのだが、リーファは腰の動きをゆるめてくれない。  
 切なげに整った眉をよせ、俺の腹部を手がかりに一生懸命腰を上下させるリーファの艶  
姿にやや感動する。胸がたぷんたぷん揺れていて、見事なくびれを持つ腹部がなまめかし  
く動いていた。口元は淡くとろけて、甘い吐息をこぼしていた。  
 
 あまりにも色っぽい淫れ姿に股間のオブジェクトが反応しぐぅ、と膨らむのを押さえき  
れない。が、そろそろ本気でどこかにイったきりになってしまいそうなリーファが心配に  
なって、俺は上体を起こしながら、白い二の腕を両手で捕まえた。  
 
「ふあっ……あんっ……んっ!!」  
 
 吐息をこぼしていた唇を唇で押さえつけた。ぽっかりと空いてしまったいる口の中に舌  
先をつっこみ、気つけをしてやる。  
 
「んんんっ、く、ふぅ……」  
 
 リーファの目が大きく見開かれ、ほんの少しずつ腰のペースがおちはじめた。そのまま  
リーファの舌をあじわう。なんだかとても甘かった。  
 そういえばトンキーから解放された時、リーファの身体全体は艶やかに濡れ輝いていた。  
きっとそのときの液体が極甘だったのだろう。思わぬ甘味に夢中になりながら、ディープ  
キスを続けていると、リーファがおずおずと舌を絡めはじめた。そういえばこれ、もしか  
したらリーファのファーストキスだったりするのではなかろうか。  
 
「んっ……んんっ、んちゅ……」  
 
 リーファも積極的に舌を絡ませてくる。下半身と上半身からそれぞれ別の刺激を得なが  
ら、しばらく、くちゅくちゅとリーファの口を味わっていた。  
 最後に一度大きくリーファを吸ってから、口を離した。  
 ぷはっ、とリーファが空気を吐き出す。  
 
「リーファ……め、目覚めました……?」  
「覚めた……かな……」  
 
 なぜか敬語になってしまった俺を、くすりとわらいつつ、リーファが照れくさそうに言っ  
た。  
 
「……夢中になっちゃった。気持ちよすぎ……」  
 
 いまだ瞳のまわりはとろん、としていうもののリーファの目にはいたずらっぽい光が浮  
かんでいた。  
 
「止めてくれてよかった……うん。止めてくれなきゃ……」  
 
 ばふっ、とリーファが抱きついてくる。胸元にさっきまでぶるんぶるん揺れていた乳房  
が俺の胸部にあたる。柔らかくて暖かい双丘をもみほぐしたい誘惑をなんとか押しやって、  
俺はリーファの背中に手を回した。抱きしめてやる。  
 おずおず、とした口調でリーファが言葉を続ける。  
 
「止めてくれなかったら……たぶん、ずっと、お兄ちゃんとえっちしてたと思う……」  
「そ、そうですか。それはそれで魅力的なような、そうじゃないような」  
「……もう」  
 
 もう一度リーファにキスしてやりつつ、俺はリーファ腰骨に手のひらを当て、ひざを曲  
げた。くっ、とリーファの身体をひきよせながら仰向けになる。  
 
「んん……?」  
 
 先ほどとは違う体位にリーファが小首を傾げる。  
 
「俺もこうやって膝を曲げてた方が動きやすいしさ……いっしょに気持ちよくなろうぜ、  
リーファ」  
「そっか……うん……じゃあ、いいよ……」  
 
 間近にあるシルフの美貌を見つめつつ、腰をゆっくりと突き込んだ。キツくとじられた  
リーファの中を行き来させる。  
 
「んっ! ふ、うぅぅ……」  
 
 再びリーファの唇から吐息がこぼれる。俺のゆるやかな動きに同期させるように、リー  
ファも腰を動かしはじめた。上体を俺に預けているため、リーファは身体をすりつけるよ  
うに動く。胸元にあたる二つのスポンジが俺とリーファの間でつぶれていた。  
 
「んんっ、んんっ、当たってるところが違う……」  
「耐性変えたからな。どっちが気持ちよかった?」  
「……お兄ちゃんとくっついたままだから……こっちかな……」  
 
 いたずらっぽく笑うリーファの瞳を、しっかりと見つめてやる。快感と――おそらく一  
種の感動で潤むリーファの瞳を見ていると、胸に不思議な感傷が生まれた。生まれてから  
ほぼ毎日のように顔を合わせていた妹とこういうことをしている事実が、いまさらながら  
背筋をじりじりと焼いてくる。性器からは電撃のような刺激があるのだが、それ以上に胸  
が激しい背徳感で切なくなる。  
 
「んっ、んっ! お兄ちゃんと……エッチしてる……」  
「……リーファ」  
「……夢、みたい……きもちいい……んんっ、んっ……」  
 
 同じ感傷を持っているらしい、リーファが泣きそうな声で言いながら、小さく震えた。  
焼け付くような背徳感を得ているのはリーファも同じのようだが、動きはまったくゆるま  
ない。ぐっ、ぐっ、と強く腰を打ち付けてくる。  
 
「ふあ……ああっ、んんっ! んっ!!!」  
 
 胸に抱ける距離でリーファが再び夢中になっていく。愛らしく狂っていく妹のアバター  
の内側をめちゃくちゃにつきあげた。  
 
「あうっ! んっ! やあっ!! いいよ! お兄ちゃん……出して……んっ、あ、あた  
しも……もう、限界だよぉ……」  
「わかった……」  
 
 いつもはとんと聞かない気弱な言葉にどぎまぎしつつ、最後まで上り詰めるためにリー  
ファの中をかき回す。  
 曲げていた脚でシェラフの上掛けをけり、リーファの内側に性器をずぼずぼ、出し入れ  
する。  
   
「ふあっ、あああっ、あっ、あああっ!」  
 
 密着しているのでなまめかしく動くリーファの身体を感じることができる。汗でぬれた  
肌をぶつけ合うようにして、高ぶりあっていく。  
 
「んあっ……ああああっ、またっ、またぁっ!!」  
 
 再び絶頂するリーファが背をそらし、体をもちあげた。自然、おいしそうな乳首がくん  
っ、と揺れながら目の前に落ちてくる。俺はおもわず――手でつかまえてしまった。  
 俺の汗か、リーファの汗か、それともトンキーの粘液なのかわからないが乳房はぬめり  
を帯びていた。そのせいでそれほど強くつかんだつもりはないのに、指先がスリップする。  
にゅろん。掌から乳房がにげていき、その間にきゅっ、と尖った先端に刺激を――。  
 
「ああああっ、ああああああっ!」  
 
 新たな刺激を得たリーファがさらにきゅう、きゅうと、性器を絞ってくる。もう限界だ  
った。リーファのせばまった膣道をわりこむ。  
 
「リーファ――っ!」  
 
 肌がぶつかりあう音を洞窟いっぱいに響かせつつ、吐き出したい本能のままに、俺は  
リーファの奥底で発射した。  
   
「やああああああっ、あつっ!」  
 
 しぶきをリーファの子宮にたたきつけた瞬間、リーファが甲高い悲鳴をあげた。  
 
「あ、熱い! んんんっ! あついよぉ!」  
 
 とうとう涙を流しながら、リーファが柔筒を狭めてきた。スグの――リーファの嬌声に  
すら興奮し、俺は新たなしぶきをリーファに注ぎ続ける。  
 しぶきをぶちまけられるたびにリーファの唇がわななく、何かにたえるように瞑られた  
目から透明な涙がぽろぽろと頬へ流れ落ちる――。  
 
「あ、あああっ……暴れてる……」  
「お疲れ……ス――リーファ」  
「うん……大好き……お兄ちゃん……」  
 
 思わずリアルネームを口にしてしまいそうになった俺に、リーファは仄かな笑みを浮か  
べ、全身から力をぬいた。  
 
 

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