それは、ベルカナ14歳、初めての野外活動。  
 
 ベルカナの「冒険者になりたい」という気持ちが、ある事件をきっかけに本物だと気付いた父テイワズは、  
彼女を連れてロマールの外へと連れ出す。  
 三日ぐらいの連休を取ってのお出掛け。ただし宿は取らない。  
 持って行くのはテントと毛布と鍋だけ。  
 冒険者に必須の、野外での生活を教える為だ。  
 
 街道を進みながら、ベルカナは父の大きな背中を見ていた。  
 『鋼の風』と呼ばれる凄腕の傭兵だった父。四十路目前の今でも、その腕に衰えはない。  
 逞しくて頼りになって、でもどこか不器用な父。  
 ベルカナの大好きなお父様。  
 
 一方、そのテイワズはちょっと緊張していた。  
 自分で言い出した事とはいえ、年頃の娘との二人旅。  
 母親のウィンディアに似て、ベルカナは美しく成長した。  
 髪の色は父親譲りのチョコレート色。だがそれ以外は、亡くなった妻の面影を十分に思い出させる。  
 
「お父様?」  
 道の真ん中で物思いに耽る父に、ベルカナは疑問の声を掛ける。  
 その声音も涼やかで、いつまでも聞いていたい。  
「あ、ああ。なんでもない」  
 ごほん、と咳払い。それから本来の目的を思い出す。  
「よし、ベルカナ。これから、食べられる草と食べられない草の見分け方を訓えるぞ」  
「はい。お父様」  
 そして父娘は街道を外れ、森の中へと。  
 
 冒険者にとっては食料の現地調達は基本中の基本。  
 保存食が尽きたからといって、悠長に町に戻っていては冒険者失格。  
 そして森の中で、テイワズは食べられる草と食べられない草の見分け方を、せっせと教えてやる。  
「ん、ちょっと待て」  
 と、不意に立ち止まり、しーと口に指を当てて「静かに」と合図してから、前方を指差す。  
「あら?」  
 父が指差した先。  
 ベルカナの膝の高さぐらいの大きさの、黄色いネズミがちょこんと座っていた。  
「あらあら。可愛いですわ」  
 大きな瞳に、まん丸の体。全身から、これでもかと愛嬌を放つナマモノ。  
「ベルカナ。じっとしてよく見てなさい」  
 言うと、テイワズはソッと腰のバスタードソードを抜き、  
「狩りの勉強だ」  
 猛然とダッシュ!  
「ぴかー?」  
 突然草むらから飛び出し、こちらに掛けて来る人間に、黄色いネズミは小さく首を傾げる。  
 その仕草がまたカワイイ。ベルカナは内心「きゃー」と喜声を上げていた。  
 だが、身の危険を感じたのか。  
「ぴかー!」  
 いきなり全身から電撃を放つ。  
 黄色いネズミはただのネズミではありません。黄色い電気ネズミです!  
 
「お父様!」  
 父が電撃に撃たれ、ベルカナはさっと身が凍る思いがした。  
「ぬおー!」  
 だがテイワズは電撃になどビクともせず、むしろ勢いをつけて、黄色い電気ネズミに斬りつける!  
 
 ザク  
 
 剣の先端が、黄色い電気ネズミの大きな瞳を突き、ぐちゅっと白目を潰す。  
「ぴっかー!」  
 目玉に穴を開けられ、黄色い電気ネズミは背中を向けて逃げ出そうとした。電光石火の速さ。  
 だが逃げ出すよりも早く、黄色い電気ネズミのお尻に、長剣をが突き刺さる。  
「ぴ、ぴかーーーーーーー!?」  
 テイワズはそのままお尻に突き刺した剣を、さらにそのまま奥へと進ませる。  
「ぴか! ぴかー!!!」  
 黄色い電気ネズミのお尻が限界を超えて拡張され引き裂かれ、内臓まで鋼鉄の刃が押し通り、ピンクの臓器をぶちまける。  
「ぴがあー! ぴかーーーーーー!」  
 大きく叫ぶ口から、剣の先端が突き出す。体を下から貫かれたのだ。  
「ぴ、ぴか……。ぴか…ちゅ…」  
 剣に串刺しにされ、黄色い電気ネズミはそのままピクピクと痙攣し、やがて動かなくなった。  
「ほらベルカナ。今日のおかずだ」  
 串刺しにした黄色い電気ネズミを、誇らしげにベルカナに見せ付けた。  
 大きな目玉に穴が開き、白目は白い汁となってこぼれ、貫かれたお尻からはピンクの臓器が今も蠢いているのが垣間見えた。  
 大きく開いた口からは剣の先端が飛び出し、黄色い電気ネズミの可愛い顔を血で染め上げる。  
 血に染まりピクピク痙攣する黄色い電気ネズミを、ベルカナは冷めた視線で平然と見ていた。  
 どんなに可愛くても、死んでしまえばナマモノもただのモノ。  
 
 その日はその場所でテントを張り、ご飯の支度。  
「ほら、ベルカナ。黄色い電気ネズミは、まずほっぺたの電気袋を取り除くんだぞ。  
 そうしないと、電気で舌が痺れるからな」  
「はい。お父様」  
 黄色い電気ネズミを三枚に卸す父親を、ベルカナをしっかりと見届ける。  
その可愛い顔も、皮を剥げばただの肉の塊。  
 黄色い電気ネズミと食べられる草を夕食にして、後は寝るだけ。  
 もちろん、夜の見張りも怠らない。  
「それじゃ、ベルカナ。先に俺が見張りに付いてるから、寝ておきなさい。時間になったら起こすから」  
 先にベルカナを寝かせておくのは、テイワズなりの気遣いだった。娘をより多く眠らせ、休ませようと。  
 だが、ベルカナはテントには入らず、毛布をまとったまま、テイワズの側にピタッと寄り添う。  
「ベ、ベルカナ?」  
 焚き火に木をくべる手を止め、テイワズはつい上擦った声を出してしまう。  
寄り添うベルカナのしなやかな温もりに。  
「星が、綺麗ですわ」  
「あ、ああ。そうだな」  
 唐突な言葉に、むしろホッとする。  
 見上げれば、ベルカナの言う様に、木々の合間から星空が覗いていた。  
うっすらとかかる雲を、月が明るく照らす。  
 
 そのまま、テイワズとベルカナは寄り添いながら、焚き火に当たっていた。  
「ベ、ベルカナ。もう寝なさい」  
 ベルカナは何も応えない。ただ沈黙するだけ。  
「お父様」  
と、ベルカナはすっと父の逞しい胸に頬を寄せる。  
「お、おい……」  
 突然の娘の行動に、テイワズは麻痺したかのように止まってしまった。  
 心臓の鼓動すら止まってしまうかのような緊張。  
 胸に頬を寄せる娘を、突き放すことも、抱きしめることも出来ずに、ただ硬直する。  
 
 風が父娘を通り過ぎ、炎が揺れ−  
 
 ベルカナの手が、そっと父の股間に触れる。  
「ひっ!?」  
 ビクッ、と震動するテイワズ。娘の柔らかな手に触れられ、それだけでテイワズの男根は覚醒を始める。  
「ベ、ベルカナ。そんな所、触っちゃダメ……」  
 屈強の傭兵とも思えない震えた弱々しい声。  
 ベルカナは潤んだ瞳で父を見上げ、妖艶に唇に笑みを浮かべる。  
 
「いいのですよ。お父様」  
 
 手が、覚醒する父の男根を優しく包み、撫で回す。  
「な、なにを」  
「お母様が亡くなって、お寂しかったのでしょう」  
 ごく、とテイワズは生唾を飲み込む。  
 妻ウィンディアが亡くなって四年。男として寂しくなかったといえば、嘘になる。  
 そして目の前には、妻の残した美しい娘が、今は誰も居ない森の中。  
 
 邪魔者はいない。あとは倫理と理性の問題。  
 
「お・と・う・さ・ま」  
 
 妖しく、美しく、ベルカナが囁く。  
 
『汝の為したいように為すがよい』  
 
 ああ、そうか。とテイワズは悟った。  
 娘を愛するのは、父親として当然の行為だと。  
 
「おいで」  
 そしてすでに胸の中の娘を両手で優しく抱きしめる。  
 男としてではなく、父親として。  
 テイワズは娘を抱く。  
 
 目の前に突き出される可憐な桜色の唇。そっと唇を重ねると、とても甘い味がした。  
 ああ、これはウィンディアの香り。妻との初めてのキスと同じ感動に、テイワズは、  
娘に妻の姿を重ねていた。  
 ベルカナは、初めてだろうか。キスをどう想っただろうか。  
 聞いてみたいが今は無理。  
 口はキスで塞がってるから。  
 父と娘の唇は合わさったまま、互いの温もりと想いを交換する。  
 
 長い長い接吻。自然に唇を離すと、白い唾液が二人を結んでいた。  
「どうだった? ベルカナ」  
「何がですか?」  
「キスだよ」  
「臭いでしたわ」  
 正直に告げる娘。父の唇は黄色い電気ネズミの肉の味がした。  
「そうか」とだけ言い、テイワズは娘をお姫様抱っこで抱え上げる。  
 父を信頼し、身体を預けるベルカナ。  
 テイワズはそのままテントの中にベルカナを運んで、そっと優しく横たえた。  
「見張りはいいんですの?」  
「いいさ」  
 横たえたベルカナの唇に軽くキス。  
「何か来たら。すぐに叩き返してやる」  
 父の手が、服の上から娘の胸に触れる。  
「あっ」  
「大丈夫かい」  
「だ、大丈夫ですわ」  
 慣れない感触に、実を震わせたベルカナだったが。  
 すぐに覚悟を決めて、目を閉じて力を抜く。  
「どうぞ。お好きなように」  
 娘の緊張を肌で感じ、テイワズは「ふふ」と笑った。  
「今までも、こういうことしたことは?」  
「あ、ありません!」  
 即答。それから低い声で、  
「お父様以外の男なんて。考えられませんわ」  
「そうか」  
 安心して、テイワズは娘の上に覆い被さる。  
 服の上から小さなまだぺったんこの胸を撫で回し、その白い首筋にキスの雨。  
 
「あっ……あん…」  
 微かな嬌声。ベルカナの太股がせわしなく、擦り合わされる。脚に地価t\らが籠もってしまったのだ。  
 服の上から触れる娘の膨らみは、まだ小さくほとんどぺったんこだった。  
 14歳という年齢を考えても、平坦な胸。  
 テイワズは小さな胸を手の平で撫で回し、続けて指の間でツンと小さな突起を挟む。  
「はぁん」  
 乳首を挟まれる刺激に、ベルカナは背中を仰け反らせた。  
 紅潮する頬を舐め、さらに耳たぶを甘噛みしてチュッチュッと舐め上げる。  
「…うっ……んんぅ」  
 乳首を指で挟んでこね回しながら、もう片手は股間へと伸びた。  
「やっ……!」  
 大事な部分に触れられる恐怖に、ベルカナは本能的に怯えた。  
 スカートの中、パンツの上から手で覆うと、そこはすでにしっとりと湿っていた。  
「ひゃっううん」  
 ビクン、と腰を持ち上げてしまうベルカナ。  
 そのまま父は、娘の耳を舐め、乳首を愛撫し、股間をパンツの上から圧迫していく。  
 
「ひゃっ……! ああ……ああう、あうぅ」  
 
 ひく、ひくと震動し、切ない喘ぎを漏らしてしまうベルカナ。固く閉じたままの目から涙が零れる。  
 切ない官能の涙。  
 それはベルカナが初めて感じる「濡れる」という感覚。  
 
「はっ………ああっ」  
 徐々に高まる娘に、父も昂ぶりを抑えられなかった。  
「ベルカナ。いいね」  
「は、はい。お父様。来てください」  
 スカートの中に両手を入れ、するっと白いパンツを脱がす。  
 隠すものが無くなると、ベルカナは何も言われずとも股を開いて、父を迎えた。  
 テカテカと輝く桃色の割れ目。固く閉じた一本のたて筋だが、もうしっかりと濡れている。  
 その美しさにテイワズはごくっと生唾を飲み、ズボンから己の男根を取り出した。  
 天に向けてそそり立つ強大な男根。準備完了。  
 
「お、お父様…」  
 ベルカナは固く目を閉じたまま、脚を開いて父を待つ。愛撫が始まってから、目はずっと閉じたまま。  
「ベルカナ」  
 そっと名を呼び、唇を重ねる。  
「んっ」  
 そして、性器も合わせる。  
 野太い剛棒が、可憐な花弁を引き裂いて、膣肉に突き刺さった。  
「んんー!」  
 痛みに仰け反る娘を抱きしめ、キスしたまま、テイワズはゆっくりと侵入していく。  
 ゆっくり、ゆっくり。  
 膣肉が割れるように開かれ、その度にベルカナを激痛が襲った。閉じた目から涙が溢れる。  
「んー! んんんー!!」  
 娘の悲鳴をキスで塞ぎ、テイワズは遂に最奥までたどり着いた。  
 男根の先端に丸い輪っかが感じられる。だがテイワズの男根はまだ半分も埋まっていない。  
 それでも、ベルカナの膣は父を熱く締め上げ−  
 娘の膣の一番奥。その感触に、テイワズは全身を震わせる。  
「ん……! んんんー!!!」  
 キスしたままのベルカナも、父に合わせて、体を小刻みに震わせる。  
 そして唇を離し、父娘は同時に達した。  
「出すぞ!」  
「アアアアああーーーーーーーーーー!!!」  
 ドクン! 強烈な射精がベルカナの膣に打ち込まれる。  
 歓喜の声がテントを越え、森に響き渡った。  
「はぁ……はぁ」  
 熱く吐息漏らすベルカナを、テイワズは微笑んで見下ろす。  
「大丈夫か、ベルカナ」  
「は、はい」  
 ようやく開くベルカナの瞳。父を真っ直ぐに見詰める。  
「すまなかったな。中に出して」  
「「いいえ」  
 気丈にも、ベルカナは微笑んで見せる。目に涙を浮かべて。  
「嬉しかったです」  
「そうか」  
「だから」  
 ベルカナは自ら、服をはだけた。  
「もっとお願いします」  
「ああ」  
 今度は裸になって、父娘は交じり合う。  
   
 父と娘の交尾は三日三晩続いた。  
 
(おしまい)  

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