時は12月30日の深夜。
まもなく1月1日へと日付が変わろうとしているころ。
「もうすぐ今年も終わりだな、イリーナ」
「そうですねヒース兄さん」
またしても場所はファリス神殿内のイリーナの私室。
「今年もいろいろあったな」
「そうですね……わたしはヒース兄さんと今までよりも仲良くなれたから、とってもいい年でしたよ……」
心なしかぽぽ、と頬を染めてとさっとヒースの肩に頭を預けるイリーナ。
「……そうか」
思わずケツがかゆくなってきたヒースだったが、どうにかケツに伸びかけた手を押しとどめてイリーナの頭を軽くなでてやった。
1月1日は神が原始の巨人から生まれたとされる日である。
国教がマイリーであるオーファンでは、毎年マイリー神殿がそれに便乗して大きなミサを催していたりしている。マーファ神殿では、神が死んだとされる30日の深夜から1日にかけて、神々への鎮魂歌代わりに鐘を打ち鳴らしたりしている。
だが、雨漏りを修繕する財力すら厳しいと噂されるファリス神殿ではそういった大規模な催しもなく、1日の日の出に行われる参拝までは静寂に支配されるという、ある意味寂しい運命にあった。
(だからこういうことができるんだけどな)
ヒースは内心で邪悪な笑みを浮かべた。
こうして二人っきりでしっとり過ごすのも悪くは無い。悪くは無いのだが、やはりやることはやっておきたいものである。
(つまり、ザ・姫はじめ!)
ズドドーン、とヒースの心理描写内で書き文字が派手に浮かび上がり、初日の出をバックに断崖に立ったヒースの背後で波がはじける。
しかも用意は周到である。この日のために丸秘のアイテムを用意してあった。
(でかい出費ではあったが、これをイリーナに使うとなればやすいもんだな)
くっくっく、と声を押し殺して笑うヒースだったが、不運なことにそんなヒースのよからぬ妄想に気づくことなく、イリーナはしっとりとしたひと時を一人楽しんでいた。
ゴーン。ゴーン。ゴーン。
からんから〜ん……からんころ〜ん。
マーファ神殿が打ち鳴らす重厚な鎮魂の鐘に混ざって、ラーダ神殿が鳴らす軽やかな時報の鐘が重なった。
ラーダ神殿の鐘は日中に1時間ごとに鳴らしているのだが、12月30日だけは深夜、日付が変わるそのときにも鳴らすことになっている。
「年が明けたな」
「そうですね……」
ヒースとイリーナは改めて向き直り、
「あけましておめでとうございます」
「おめでとう」
昔からの慣わしどおり、頭をぺこりと下げて新年の挨拶を交わす。
「今年もよろしくお願いしますね、ヒース兄さん」
ほにゃ、と笑顔を顔いっぱいに浮かべてイリーナがもう一度頭を下げる。
「違うだろ」
「え?」
「…その、なんだ。これからもずっとよろしく、だろ」
頭をボリボリとかきながらそっぽを向くヒース。
「……はいっ! これからもずっとずっと、一緒です」
その言葉に瞳を潤ませながら、満面の笑顔でヒースにしがみつくイリーナ。
ヒースはさらに顔を赤くして鼻を鳴らした。ちなみに、これは邪念もなく本音だったりする。
(……やっぱ、こういうのはテレるな)
だが、このままイリーナに主導権を握られっぱなしな我らがエロ大王ヒース師匠ではない。
さっそく作戦に移るべく、ごほんと咳払いをした。
「あー、いりーなサン? 年があけた。新年の挨拶もした。これからのことも話した。じゃあ次は何をするかわかるか?」
「? …そうですね………あっ! ファリス様にお祈りですねっ」
その返答に軽く脱力するが、なんとなく想像の範疇だったからどうにか体勢を立て直す。
「あー、それもそうだが、礼拝は早朝に家族みんなでやるだろう」
「うーん。それもそうですね」
1月1日には、ヒースの故郷の山村からもヒースの家族がお祈りにやってくる。
ファリス教徒というつながりのあるセイバーヘーゲン家(主に母親)とフォウリー家は、2家族合同で礼拝をするのが昔からの習慣である。
……完全な蛇足だから閑話休題。
「年があけて、恋人たちがまず最初にすることといったらアレしかないだろう」
「……コ、コイビト、ですか」
意味を察したらしく瞬時に頬を真っ赤に染めるイリーナ。
「は、はい……わ、わかりました。こ、今年もヨロシクおねがいしまス」
予想もしていなかったいきなりな展開に目をぐるぐる回しながらしどろもどろになってわけのわからない挨拶をかますイリーナ。
何回突きあってもこのえちぃまでの流れになかなかなれないイリーナであった。
(だがそれがいい)
ヒースは胸中でつぶやき、わたわたと服に手をかけるイリーナにまったをかけた。
「まぁ待て。せっかく新年なんだ。ということで、ちょっと趣向の変わったものを用意した」
「はい? なんです?」
ヒースは用意していたものを取り出した。
「これだ!」
「……? これは……衣装ケースみたいですけど……」
「うむ、想像のとおりこれには服が入っている」
鷹揚に頷くヒース。
「も、もしかしてプレゼントですか? ヒース兄さんが服を買ってくれるなんて、キノコ事件のとき以来ですね……っ」
突然の贈り物に喜びを隠せないといった様子で、うきうきしながら衣装ケースを抱きしめるイリーナ。
「開けてもいいんですか?」
「おう」
ヒースの短い返事に、イリーナはさっそく中をあけてみた。
その中には、一着の変わった衣装が納められていた。ファリスを象徴する透き通るような真っ白な服と、対照的なほど目を引く真っ赤なスカート。
「変わった服ですね……?」
「ああ。それはアノスのほうからやってきたという行商人から買った服だ。なんでも、アノスの貴族だかなんだかがイーストエンドとの交易で手に入れた貴重な衣装らしい」
「いーすとえんど、ですか……?」
聞きなれない単語に首をかしげるイリーナ。交易ということだから、おそらくは国なのだろうが、東方にそんな国なんかあったっけ、といった顔だ。
「東の果ての国といわれている、極東の海の向こうの島国だ。俺も詳しくは知らんが、なんでもこの服はその国の女神官の衣装らしい。ま、本当にイーストエンドのものかどうかの真偽は怪しいがな」
得意顔でウンチクを語るヒース。イリーナは興味津々といった風にヒースの話を聞き、衣装をじっくりと眺める。
「へぇ……東の果ての国の女性神官服ですか……」
「女神官の神聖さと魅力を最大限に引き出す衣装らしいぞ。お前にぴったりだと思ってな」
ヒースの真の作戦がそれだった。
ザ・姫はじめwith異国の衣装でアンアン!!(どーん)
「そ、そんなに言われるとテレちゃいますよ」
いやいやと頭を振りながらも、うれしそうに異国の神官服(以下、めんどくさいので便宜的に巫女服と表記します(ぁ)をぎゅーっと抱きしめるイリーナ。
「というわけで、それを着てもらって姫はじめをしようと思うんだが」
「えっ……で、でもそんな神聖なもので……そのあの……」
「大丈夫だ。今までだって神官服でやったことあるじゃないか。礼拝堂でだってしたし」
「あ、あれはだって聖水を作るためだしあの……っ」
「問題ない。イーストエンドでは、その服を着た神官とやることができれば今年1年いい年になるという信仰があるくらいだ」
真顔でホラを吹くヒース。
「ほ、本当なんですか……?」
「ああ、もちろんだ」
ぼそりと「一部で、らしいがな」と付け加える。
「うー……うー……」
しばらく悶々と悩んでいたイリーナだったが、やがて観念したように、
「は、はい……わかりました」
「よし! じゃあこれがその行商人から聞いたその服の着方だ。俺は外で待ってるからきたら呼んでくれ」
「ひ、ヒース兄さん? そのガッツポーズはいったい……」
「はいはいはい、じゃあさっさと着替えてくれよー、外は寒いからなー」
イリーナの疑問をオール無視してさっさと部屋を出て行くヒースであった。
「き、きれましたよ……」
「おう、どんな感じだ………」
がちゃりとドアを開けて部屋に戻ってきたヒースは、巫女服を身にまとったイリーナを見て言葉を失った。
「ど、どうですか……?」
もじもじと内股になりながら、手のやり場を探してさまよった挙句、口元に添えて上目遣いでたずねるイリーナ。
「ま……」
「ま?」
「マーヴェラス!」
「ま、まーべらすっ!? し、しかも発音がやたらといいですっ」
ヒースの意味不明なGJサインに軽くツッコミを入れながら思わず後ずさりするイリーナ。
「いや、想像以上にいい出来だ……不覚にも心底かわいいと思ってしまったぞ……」
「か、かわいいですか……」
上目遣いが一点、うつむいてもじもじと恥ずかしがるイリーナ。
どこにあの強靭な筋肉を持っているのかわからないくらいの小柄な体、発育途上の平らな胸、筒型同然のイリーナの体には巫女服が意外にもマッチしていた。
(イーストエンドの女はみんなイリーナみたいなんだろうか?)
初めて巫女服を着ている女を見たのに、そう思わせるほど違和感のない仕上がりになっていた。
もちろん、そんな姿を見せられてセーブできるほどエロ大王モードのヒース師匠の理性は硬くない。
「イリーナ」
「は、はい……んむっ!?」
イリーナを抱き寄せ、すかさず唇を奪い、舌をねじ込む。
「んちゅ……ちゅぶっ……くちゅる……くちゃ……」
イリーナも控えめに舌を絡ませてきて、淫靡な水音が静かに部屋中に浸透する。
「ぷはぁ……」
「ん……エロかわいいぞイリーナ」
さわ、とイリーナの髪をなでてささやくヒース。
「エロは余計ですよ……んっ」
聞く耳もたない、といった風にヒースは胸元から手を差し入れ、イリーナの小ぶりの胸を揉みしだく。
「この服の構造は服を着ながら胸を触りやすいように設計されているらしいぞ」
「え、ええ……っ……そ、そうなんですか……あんっ」
もちろんお得意の大法螺である。
「イーストエンドはマーファ的な母神信仰が強いらしいしな。イーストエンド大陸自体も、男神と女神がヤって大陸が生まれたっていう神話があるくらいだ」
「そ、その名残なんでしょうか……んあっ……」
コリコリと硬くなってきた乳首を転がしながらヒースは胡散臭い文献でちらっと読んだことがあるような気がした話をホラに織り交ぜて耳元でささやく。
イリーナはその話を信じきっているのか、しきりに感心し考察しながら愛撫を受け、喘ぎ声を上げる。
「ふっふっふ……胸だけでこんなにヨガって。この服のせいか……? ん?」
ヒースは左手で巫女服の下の紐を緩めその中に手を突っ込んだ。
「ふあっ、そ、そっちは……っ」
「こっちはどうなんだ……お? イリーナ、ダメじゃないか。この服を着るときはノーパンで、って書いてあっただろう。生まれたままの無垢な体に衣装をまとうのがしきたりだ、ってな」
言うまでもないがこれも大法螺。この後に控える羞恥プレイへ向けた複線である。
「だ、だって……の、のーぱんはやっぱり恥ずかしいですよ……」
「なにをいうか。いつも素っ裸を見せ合ってる仲じゃないか」
「そ、それとこれとは別ですっ! そ、それにもうヒース兄さんに純潔を捧げちゃってるのに無垢も何も……ぼしょぼしょ」
自分で言ってることが恥ずかしくなったのか、だんだんと尻すぼみになっていくイリーナ。
「ま、まぁそれはさておき!」
その言葉にヒースまでテレてしまったのだろうか。頭をかきながら話を変えるように声を張り上げる。
「とにかく、これから儀式をひとつやろうと思ってたところなんだ。とにかく脱げーっ!」
「い、いや〜んっ!?」
強引グ・マイウェイなヒース師匠により愛撫も中断されパンツをはがれたイリーナ。
中途半端なところでやめられたせいで微妙に体がうずいて仕方が無い。
「そ、それで儀式ってなんですか……?」
「うむ。えーと、手元の資料によるとだな。イーストエンドでは、新年に女神官が占いを行うそうだ」
「占い……ですか? でもわたし、そんなことできませんよ?」
「ああ、大丈夫だ。占い自体は女神官が清めたくじを引くだけという単純なものだ。これを見てみろ」
ヒースが取り出したのは、棒が5本。それぞれ先端の側面を削って、◎、○、◇、△、×と書いてある。
まぁ、ようするにリアル世界で言うところのおみくじである。
「先端のマークで吉凶を占うらしい。ご当地の文字はさすがの俺にも読めんし書けんし意味もわからんから、記号に置き換えてあるがな」
「はぁ……簡単なのはわかりましたが、くじを清める、っていってましたよね?」
「ああ。女神官の神聖な部分でじっくりと清めるらしい」
ニヤリと邪悪な笑みを浮かべるヒース。ちなみにこれも大ボr(ry
「そ、それってもしかして……」
「もしかしなくてもそうだぞ、察しがいいなイリーナ」
「い、いやーんっ、だ、だめですっ、そ、そんなものこんなところにっ」
「はっはっは。いつぞやはグレソーだってくわえ込んでたじゃないか。あんなものにくらべればこんなもの……」
「そ、それは言わないでくださいーっ!!」
つぷぷぷぷぷっ!!
「やっ、やぁぁん!! ヒース兄さん、汝は邪悪ですーっ!!」
有無を言わさずイリーナの秘所に進入してくる5本のくじ棒。イリーナの涙声が響き、こぶしが振り上げられる。
「な、なにをいう。神聖な儀式だといってるだろ? なら極東の神が邪悪だっていうのか?」
「……う」
さすがに信仰する神は違うとはいえ、神の話題を持ってこられると神官としては反論できない。
われながらズルいな、と思いイリーナに心の中で謝罪しつつも、「エロいことを成すがよい」という名もなきエロの神の声に忠実に従うヒースであった。
「どうだイリーナ、気分は?」
「な、なんだかむずむずしますよ……」
結局秘所にくじ棒を突っ込まれたまま、巫女服をきちんと着なおして外に出てきたヒースとイリーナ。
「じっくり、エロ汁で清めてやらないとな〜」
「え、えろじるなんていわないでください……うう……」
にやにやと笑いながら深夜の路地を歩く二人。
普段ならばこの時間ならめったに人通りのない路地だったが、今日はマイリー神殿やマーファ神殿の祭事のため、まばらながらにも人通りがある。
すれ違う人たちは物珍しそうにイリーナの衣装を見て通り過ぎていく。
「ほら、イリーナ。あのカップル、じーっとこっち見てたぞ。お前がノーパンで棒を突っ込んでるのに気づいたんじゃないか?」
ひそひそと耳元で邪悪にささやくヒース。
「ふぅぅ……そ、そんなことありません……うう……」
確かに外から見ただけでは、イリーナがノーパンで、しかも棒をくわえ込んでいるなんてことは気づかれないだろう。
だが。
「でもイリーナ。かすかに股の部分、湿ってきてないか?」
ニヤニヤと指摘するヒース。ハッとなってイリーナが視線を落としてみると、微かながらに股に触れる部分に愛液がにじんできているようにも見える。
ただ、これだけ暗ければランタンの明かり程度では目立つほどではない。
「くぅぅ……」
だが当のイリーナには相当な羞恥のようで、耳まで真っ赤になって股を押さえて立ち止まってしまった。
「イリーナ。力を緩めたら棒が落ちるぞ?」
「っ……ひ、ヒース兄さん、いじわるです……」
弱弱しく反論しながらきゅっと膣を締めて棒をしっかりとくわえ込むイリーナ。
口ではそういっていても、歩くたびに中で棒がこすれ、自然と愛液が染み出してくる。見られていると思うと余計に体が熱くなってくる。
もじもじと内股になりながら、イリーナは永遠とも思える深夜の散歩をヒースと続けていった。
「はぁ……はぁ……ひ、ヒースにいさん……も、限界です……」
「よしよし。よくがんばったなイリーナ」
なんだかんだでそれから30分くらい散歩したのち、二人は神殿に帰ってきた。
ちなみに現在イリーナが真っ赤な顔で横たわっているのは、以前聖水を作ったときの礼拝堂。今回は信者用の長机に横たえられている。
「どれどれ……おお。びちょびちょだな。しっかり清められたみたいだぞイリーナ」
するするとイリーナから巫女服の下の部分だけを脱がし、濡れ具合をチェックするヒース。
そこはすっかり大洪水状態。巫女服にもじっとりとしたシミが大きく広がっていた。
「や……言わないでください……そ、それにじっくり見ないで……」
ヒースにされるがままになりながら、いやいやと首を振るイリーナ。
「じっとしろ。占いをはじめるんだから」
ヒースはイリーナの足をがっしとつかんで大きく広げ、その中心から生えるくじ棒を慎重に品定めする。
股間から愛液まみれの棒をにょっきりと生えさせるイリーナの姿は、ある意味滑稽であったが、深夜の礼拝堂で大股開きになったその姿は、同時にとてつもなく淫靡でもあった。
ヒースはジュニアにエネルギーが充填されるのを感じつつ、1本選んでつぷりとそれを抜き取った。
「はぁぁぁんっ!?」
異物が抜けていく感触にぞくりと背を震わせ、続けてぶるぶると痙攣したように全身を振るわせるイリーナ。
さらに続けて、1本抜けたことで締めが緩くなったのか、ばらばらと残りのくじ棒がイリーナの秘所から抜け落ちた。
「ん? どうしたイリーナ。軽くイったか?」
「し、知りませんっ……」
小さく笑いながら問いかけるヒースに、ぷんとそっぽを向いて拗ねるイリーナ。
「そう怒るなよイリーナ。俺たちは今年、絶好調らしいぞ?」
「……あ……」
ヒースが引き当てたくじ棒には、◎と刻まれていた。
「まぁなんだ……こんな格好でつれまわして悪かったな」
ちゅ、と軽く触れる程度のキス。ヒースがテレているときによく見せる、不器用な愛情表現。
イリーナの胸に愛情が満ちてきて、きゅんと締め付けられるような心地よい感覚にとらわれる。
「大丈夫です……ヒース兄さんだから、なんだって我慢できますよ」
ほわっとした笑顔でヒースを見つめるイリーナ。
「イリーナ…」
「でもものすっごく恥ずかしかったんですから……その分、たっぷり愛してくださいよ……?」
ぼしょぼしょと小声で、だがしっかりと伝えて上目遣いでヒースを見上げるイリーナ。
「ああ。気絶するほどたっぷり可愛がってやるよ」
ヒースはイリーナの巫女服をはだけさせ、その小さな胸に手を重ねた。
「ふぁ……ヒース兄さん……触るだけじゃ物足りません……わたしのおっぱい…た、食べてください……」
ふにふに、くりくりと胸全体を揉みしだく愛撫で満足できないらしく、イリーナは泣きそうな顔で懇願してくる。
「よーし。据え膳食わぬは男の恥じ、っていうしな」
ヒースはイリーナのおねだりの仕方が気に入ったらしく、ニヤリと笑い乳首を口に含み、それを舌でちろちろといじり倒す。
「ふぁぁあ……ヒース兄さん……いいよぉ……もっと、もっとかぷって……」
ヒースはそのリクエストに答え、優しく歯を立てイリーナの乳首を甘噛みしてやる。
「ふみゃああ……ああ……そ、そこ……そこいいです……っ!」
びくんびくんと体を跳ねさせながら、イリーナは快楽に悶える。
ヒースは更なる刺激を与えてやるため、唇をイリーナの体に這わせたまま胸から腹、そしてへそをたどり、下半身へと移動させていく。
「はふぅ……あん……く、くすぐった……ひゃああっ!」
笑い声になりかけていたそれも、恥丘にたどり着くころには再び喘ぎ声へと変わっていく。
「イリーナ、結構生えてきたな」
「……ふぇ? ……あっ! そ、そんな見ちゃダメで……んひっ!? ひ、ひっぱらないでぇ!」
ヒースはイリーナの薄い陰毛をはみはみと味わってから、隙を見て何本かをつまんでひっぱってみる。
以前、初めて生えたときに恥ずかしいから剃ったりとかひと騒動あったものの、結局は生やすことで落ち着いたイリーナの陰毛も、今では薄いながらもしっかりと生えそろってきた。
「まぁまぁ恥ずかしがるなよ。前もいったが、大人になってる証拠なんだから」
「だ、だからって……いじるのはナシですよぉ……あんっ!」
ヒースが陰毛をいじるたびにぴくぴくと割れ目が震え、喘ぎ声がこぼれてくる。
「んじゃ、こっちをいじるとするか……っていうか、もういじる必要ないくらいだな」
完全に濡れそぼっているイリーナの割れ目を指で押し広げるヒース。
ぐちゅり、といやらしい水音とともに割れ目が広がり、奥から愛液があふれ出してくる。
「ひゃああん……ふぁあ……いいですぅ……も、もう大丈夫ですから……あああ……」
指を添えているだけでも今にもイキそうなくらい快楽に打ち震えるイリーナ。
「そうか。じゃあ、遠慮なくいただくぞ」
ヒースジュニアスタンバイ完了。拘束具、パージ。コンプリート。
ヒースはイリーナの潤沢な割れ目にそれを押し当てると、突き上げるように一気に挿入させた。
「ふはぁぁぁん!! ひ、ヒース兄さんのおっきいのがっ……入ってきてるぅ……!!」
イリーナの口から歓喜の悲鳴がこぼれる。
「ひあっ! あんっ、あ、あっっ、あああんっ!!」
ヒースははだけたイリーナの胸をいじりながら、乱暴にイリーナの中をかき回す。
「んくっ! いいのっ、ヒース兄さんのきもちいいのぉ!!」
イリーナも自ら腰を動かし、ヒースのそれをむさぼるように味わう。
ぐちゅっ、ぎちゅっ、にちゅるっ、ぶちゅ、くちっ!!
2人のものがぶつかりあい、結合部からいやらしい水音が鳴り響き、礼拝堂中に反響してそのいやらしさを何倍にも増幅させる。
「ひ、ヒース兄さんっ、も、もっと! わたしのあそこ、もっとズンズンってしてくださいっ!! んぁああ!」
イリーナはさらに快楽を楽しむように腰をぐりぐりと回転させながらヒースの頬に手を伸ばす。
「くっ、イリーナっ!」
ヒースは求められるままに強く、激しくイリーナの中へと打ちつける。
イリーナからあふれ、飛び散る愛液が巫女服を汚していく。机に水溜りを作っていく。
「あっ、ああーっ、んふぁぁっっ!! ひ、ヒースにいさんっ!! ひーすにーさっ…!!」
イリーナが絶頂に向けて一気に上り詰めていく。
「い、イリーナっ……お、俺ももう少しでっ」
「ふぁ、ふぁいっ、イ、イキそうです、イっちゃいますっ……!!」
イリーナが切なげに両手を伸ばすと、ヒースはイリーナの小さな体を抱え上げ、ぎゅーっと抱きしめながら激しく腰を動かす。
「い、イリーナ! 出すぞっ!!」
「わ、わたしもイク……!! いっちゃう!! な、かにっ、今年最初のヒース兄さんのをっ、わたしの中にぃっ!!」
ヒースがイリーナの最深部を突き上げると同時に、イリーナは強くヒースの体をカニバサミにする。
「ふぁあああああああっっっ!!! ―――うううっ!!!」
びゅくびゅくとイリーナの奥で熱いものがぶちまけられた。
イリーナはびくびくと全身を震わせヒースにしがみつき、やがてがくりと全身から力が抜け落ちた。
「ふぁー……イリーナ、今年一番すっげーエロかったぞ……」
「ふにゃあ……いわないで……くらはい……」
ぜーはーと肩で息をするイリーナ。
ヒースはハンカチでイリーナの秘所をふきふきしはじめ、ふともうひとつ、胡散臭げな文献で呼んだ知識を思い出した。
イリーナの様子をちらりと伺い見る。はじめは嫌がっていたふきふきも、今ではすっかりと腑抜けた表情で受け入れるようになっていて、今も例に漏れず安心しきった様子でされるがままにされている。
(……よし)
ニヤリと笑い、再びもたげた邪悪な考えを実行するヒース。
「うりゃっ!」
しゅぴんっ!!
「いったぁぁ!? んにゃああ!?」
ヒースはイリーナの陰毛を1本つまみ、勢いよくそれを抜いた。
ぷじゅっ!! ぷしょろろろろろろろろろっ!!!
「うおっ……まさか聖水噴出とは………」
「ふぇぇ……」
気の抜けていたときにその鈍い痛みが走ったものだからかどうなのか、陰毛を抜いた瞬間にイリーナの割れ目の端っこから勢いよくおしっこが噴き出した。
「な、な、なにするんですかっ!」
「いやー。なんでもイーストエンドでは、女神官の陰毛をオマモリという聖印の中に入れるらしいんだ。だから俺の聖印にお前の陰毛を結び付けておこうかとおもって……って、おい、いりーなサン?」
ゴゴゴゴゴ、とジョジョっぽい描き文字と音が聞こえた気がした。
「だ、だからって……いきなり抜くなんてひどいじゃないですか……い、痛かったんですよ!? そ、それにお、おもらしまで……」
どうやらさすがのエロ大王に感化されてきたイリーナさんでも、痛かったり恥ずかしかったりするのを、シラフのときにやられるのはダメっぽいらしい。
「お、おちついてくだサイ、いりーなサン?」
「ひ、ヒース兄さん……やっぱり汝は邪悪ですーっ!!」
「ぎゃぼーっ!!」
ヒースの姫はじめ作戦終了。
戦果:姫はじめ成功、イリーナの陰毛(新しいの)ゲット
負傷:全治1週間の青アザ。