「これで、今日の分の診察は終わりだな」
ナースのイリーナが、入り口に鍵をかけた。
「後は…お前さんだけだな。イリーナ」
白衣を着たヒースが、スツールから振り向く。
「ハイ。…診てください、先生。ヒース兄さん」
ずっと身体が熱って、動悸がして、お腹の奥がキュンとするんです。
「ん」
ヒースの前に立ったイリーナを、ヒースが軽く服の上から指診をする。
頬を赤くして、ピクリと僅かに震えた。
ヒースに触れられて、イリーナの身体が熱を帯て、荒くなりそうな呼吸を抑えるように繰り返す。
「…んくっ…」
ふっくらと赤い唇から溢れる吐息は、甘い響きをたたえ診療室の空気を震わせる。
気遣われるように、背にヒースの手がそえられる。
「…どうした?…ん?」
耳元で甘く低く囁かれて、ゾクゾクする。
耳の中に息を吹きかけられ、身体がビクリと反応した。
「…ひゃぅ…ん」
耳を甘く噛まれて、思わず声を上げた。
イリーナの震えて崩れそうな身体を、ヒースは軽く抱き締めて支えていた。
イリーナは熱っぽくヒースを見上げる。
眸は、ヒースの指に与えられる刺激に、既に潤んでいた。
その顔に、両手をそえる。
「ほら。舌、出してみろ」
差し出された舌に舌を這わせ、優しく舐めつ味わう。
ぴちゃ、ぴちゃり…と、卑猥な音。
重ねられた唇。温かく優しく絡ませ、唾液を交わし、舌が蕩ける。
重ねる唇から、くぐもった喘ぎ。
ヒースの指や手が、イリーナを服の上から悶えさせていた。
イリーナは二人分の唾液を愛しげに飲み下す。
唇を離すと、唾液の糸が伝いひかって途切れた。
イリーナの唇についたそれを、顔にそえたヒースの手の親指が拭う。
「ん。ちょっと熱があるようだな」
ヒースは片手を、イリーナのパンストのフトモモ。白衣のスカートの中に潜りこませた。
その手をさらに上へ。キュッとしまったオシリのさらに奥。イリーナのイケナイ場所へと潜りこませる。
パンストや小さな下着の上からでも、シットリと濡れた感触がヒースの指には明白だった。
ヒースは意地悪く、口の端をあげる。
「熱冷ましの座薬が必要か? 脱がせるぞ?」
やや乱暴にイリーナの身体を引き寄せ、スカートの中からパンストとフリルのついた白い小さな下着をむしりとった。
診察台の上にイリーナの身体をのせ、そうして、おむつを替える赤ん坊のように脚を大きく開かせた。
「…はぅ…こんな格好は、恥ずかしいです…」
診察台のイリーナの上に影を落とし、ヒースが覗きこむ。
「お前のこういう姿を診るのは、俺にとっては嬉しいがな。
…こんな大事なところを…こんな場所で…おっぴらいて。
親と医者と恋人…信頼しているヤツにしか、見せられない恥ずかしい格好だよな?
イリーナ。ん、エロ可愛いぞ」
ひきしまったフトモモと下腹部のイリーナの恥ずかしい場所が、冷えた空気とヒースの眼に晒される。
薄茶色い茂み。その奥がピンク色にヒクついて、イリーナの熱い欲情の雫を溢れさせている。
イリーナの禁断のクレバスと後ろ穴に、アルコールで消毒されたヒースの冷たい指が差し込まれた。
「…ひゃ…っん…」
軽くこねると指に雫が絡む。溢れて滴りこぼれた。
熱いイリーナの中が、ピクピクとうごめくのがヒースの指に伝わった。
その膣内をクチュクチュとかきまわし、持てあそびながらイリーナの顔を窺う。
イリーナの表情は、恥じらいと心地良さと、戸惑いと期待。
「やはり注射が必要なようだな」
薄く微笑んで告げるとイリーナの顔が、恥じらいと嬉しさに美しく染まる。
寝返りをうたせ、桃のような尻に舌を這わせながら引き寄せる。
イリーナの上半身は診察台の上でうつ伏せになり、下半身は尻を突き出すように床に立たせた。
そのイリーナの大事な場所を避けてツツっと指で軽く刺激を持たせてやると、もどかしげに、イリーナが頭だけで振り向いた。
「…兄さん、はやく、お注射シテ、クダサイ…」
「お前の口からそんなおねだりがきけるとはな。そんなに注射が欲しいのか?」
「先生の、お注射だから…お願いです…先生」
その言葉と共に、おしりが軽く振られる。
エロ可愛い。そんな愛しいナースの痴態に、ドクターの注射の先からも汁が滴る。
「仕方ないな。では、注射してやろう」
ヒースはズボンから既に勃起し、いきりたつ肉棒を引き出した。
先走りの汁に濡れているそれを陰茎から軽くしごいてから、ヒースに向けているイリーナのおしりに、慎重に位置を定めてから刺した。
「あ!…んく…っ…」
ズブリと深く刺さり、イリーナを貫いていく。
熱い粘液にヌプヌプと包まれる。
深く突き通し、ピタリと腰が重なる。
奥までスッポリとヒースの熱く太く硬いものが、イリーナの身体を満たす。
イリーナが甘く深いため息を漏らす。
「いくぞ」
その言葉をかけられてから、激しい抽出が始まった。
押し込み、引き抜き、打ちつける。突き上げ擦りつけ、叩きつける。
鈴口が子宮を打つ。
閉じた瞳の奥で、快楽物質のドーパミンが起こす、火花が散る。
「ああんっ!あん!…イイっ…!ヒース兄さんのお注射っ…気持ちイイ…っ…!!ふぁんっ!」
ヒースの腰がぶつかる度に、イリーナの小さな身体が揺れる。
身体に絡ませる腕、制服を捲りあげ、その下から肌に手を這わせて乳房をこねあげ、弄ぶ。
じわりと浮く汗に密着する肌が卑猥だ。
「…もっと…もっと…ぉ…」
イリーナも腰を振るわせて、ヒースのものを強く味わう…。
震える小さな尻に、逞しい腰が叩きつけられる。
時折浅く刻み、擦り付けて、円を描くようにかきまわす。
互いに繋がった股間から、互いの淫液が混じりあった飛沫が飛ぶ。
淫液が金と茶色の毛に絡んで、泡だち溢れた。
「ふぁ!あ!あ!あんっ!あっ…!ああ…っ!!」
互いの息遣いとあえぎに煽られ高ぶり、もっともっと、責めたくなる。
響く音と、体中に突き抜る、貫き、貫かれる刺激。
━━━ 快・感 ━━━
意識が遠くなる。
切迫したナニかが襲いかかってくる。
イリーナが半眼の端に涙を浮かべ、口から舌を突きだして、快楽に喘ぎ、悶えている。
愛しくて、熱い。身体の全てが、灼熱の快感。
イリーナのやけどしそうな程に熱いのに、優しく絞りあげ、吸い付く膣内に
熱く硬く猛々しく擦りあげ、突きあげ、打ちつけるヒースの男性自身は、次第に欲望を堪えきれなくなっていく…。
「っ!イリーナ…っ、出すぞ…っ!」「わ、私もっ…きちゃうっ…イっちゃうぅ…っっ!!!」
ビクビクと大きく震え、弓なりにしなるイリーナの身体。
…意識が、爆ぜた。
「あ!あ!あぅ!ヴ、ヴゥーーッッ!!!」
二度、三度シャクリをあげて、イリーナは膣内にぶちまけられた精液の熱さに、同時に絶頂を迎える。
あげてしまう絶頂の声をシーツで、噛み殺そうとして失敗していた。
「あ…あん…兄さんの…中で、いっぱい…でてる…ぅ……幸せ…ぇ…」
絶頂の刺激に、快楽の残滓にうち震えて、ヒースは繋がったままのイリーナの上に、軽く崩れ落ちた。
「…ふう。…大丈夫か? イリーナ?」
「…あ…ああん…」
絶頂に蕩けているイリーナはまだ応えられない。
イリーナの中から注射を抜き、脱脂綿を詰めこんだ。
「今日のところは、コレでいいだろう」
「…あ…ん。はい…ありがとう…ございます。ヒース兄さん」
「ん。身体は大事にしろよ」
柔らかな栗色の髪を優しく手櫛で櫛けずり、撫でる。
そのひと房を指に絡めて、くちづけてから、解放した。
ヒースが男性自身をしまっていると、扉が叩かれ控え目に声がかけられた。
「ヒースクリフ教授、おいでですか? アイラ教授が新型レーザーメスの説明でお集まりいただきたいとのことです」
「ん。わかった。すぐ行く」
「…ヒース、兄さん」蕩けた身体を起こして、不安そうな瞳を向ける。
「ん? なんだ、妬いてるのか?」
「…知りませんっ」
イリーナは顔を背ける。
アイラ教授は医療機器メーカーも傘下に収める大手企業グループの、セレブなお嬢様教授だ。
ほんの二年ほどの留学でドクター免許もスキップで持って、再びこのファンの黒い巨塔に現れた、ヒース兄さんの昔の憧れの人。
でも恋のライバルが、カーウェス院長の元養子で、20年前にこの国の内乱を治めた現代の英雄リジャール首相の認知された妾腹の息子じゃ、分が悪すぎると閉口している。
ヒース兄さんもこのファンの国立総合病院じゃ、5指に入るか入らないかくらいに有能で一番若い、将来性抜群のお医者様だけど、それだけに憧れるナースも多い。
不安はいつだってある。
「余計な心配すんな。今回は嬉しい呼び出しじゃない」
さて、今回は新型レーザーメスとやらに、いったい何時間かける気だろう?
ラヴェルナ教授やカーウェス院長が、同席していればいいんだが。
ヒースは白衣を整え直すと、ひとつ大きな伸びをした。