side クレベル
一方、こちらはロマール。
せっかくバーゼルから解放されたのに、久方ぶりにバーゼルに呼び出されたぺらぺら女性陣。
不満タラタラで出向いて、セバスチャンと名乗る老紳士に、お嬢様からいつぞやの礼だと包みを渡されたのがついさっき。
「なんでも、オランの超有名デザイナーなんだって」
「ええ。知ってますわ。もっとも、下着のですけどね」
などという会話をしながらシャイアラの宿に帰ってきたのがちょうど今。
せっかくだから見せっこしようと、毎度毎度な突発的に思いついたことをのたまったシャイアラに付き合うため、ベルカナもそこに立ち寄っていた。
さすが怠惰な生活が大好きなシャイアラの宿だけあって、ロマールの中でもかなり豪華な宿である。
扉で仕切られた生活空間が2つ、窓にはガラスがはまっていて、高そうな照明、しかもお風呂までついていて頼めばお湯まで張ってくれるという。
「ささ、ベルカナはそっちで着替えてね」
エルフにしては結構おしゃれさんなシャイアラは、るんたるんたと小躍りしそうな勢いでベルカナを隣室に押し込み、いそいそと着替えを始めた。
「………もう」
ここまでほとんど強引にプッシュされてきたベルカナだったが、ついにあきらめて包みを開封しにかかる。
メッセージカードを丁重にはずし、脇にどけておく。
「……なっ!? こ、これを私に着ろというんです……か?」
やがて姿を現した一そろいの下着を見て、ベルカナは驚愕の声をあげた。
上質ですばらしいデザインだということは、一目でわかった。今つけている下着もそれなりの店で特注したものだが、これはそれ以上に上質だろう。
そして前述した通り、デザインもいい。いいのだが――。
「ベルカナー、着替えたー?」
「ま、まだですわ、もうしばらくお待ちくださいっ」
「そーおー?」
隣室からシャイアラの声。どうやら声から察するに、なかなか気に入ったもののようではある。
その声にせかされるように、ベルカナは下着と隣室の扉を交互に見つめ、
「……せ、せっかくの好意ですから、着ないというのも逆に失礼、ですわよね……」
意を決して、それを身に着けていった。
その夜。
結局あのあと、シャイアラにムダに爆笑され、そのわりに「そういうのもイイ」とプッシュされ、結局1日この下着で過ごすことになってしまった。
その下着をつけたまま街へ繰り出したのだが、別にパンツ一丁で出歩いているわけでもないのに、ものすごく恥ずかしい時間だった。
しかもなぜか、シャイアラが唐突に公衆浴場へ行こう、などと言い出し、そのまま浴場へ拉致された。
脱衣所で服を脱いだ瞬間、周りの客の視線を痛いほど浴びてしまった。同性とはいえ、そんなにじろじろ見られてはたまったものではない。
見ると、シャイアラは腹を抱えて笑いを押し殺していた。どうやら、それが目当てだったらしい。
「……疲れましたわ」
夜遅く帰ってきて、倒れるようにベッドに突っ伏したベルカナ。父に軽くしかられたが、どんな注意をされたかすら覚えていない。
「寝ましょう……」
ふらふらとクローゼットへ向かい、ネグリジェを取り出す。いっそこのまま下着も着替えてしまおうか、とも思ったが、疲労のあまりそんな気力もおきなかった。
いつもならきちんとクローゼットへしまいなおすのに、脱いだ服をそのままに、ネグリジェに着替えてベッドにもぐりこんだ。
この分なら、ぐっすり眠れてしまいそうだ。
布団をかぶると、猛烈な勢いで睡魔が襲ってきた。
だが、あいにくと神様はそう簡単には寝かせてくれなかった。
ギッ、ギッ、ギッ……
「……?」
窓の外から、何かがきしむ音が聞こえてくる。
これは…ロープだ。ロープを伝って、誰かが壁を登ってくる音だ。
(まさか賊? そんなバカな)
父テイワズは、盗賊ギルドにきちんと保護料を払っている。賊が侵入するということはありえない。
もしそれがあるとするなら、余所者の仕業か。
しかしそれにしても、ロマールの上流の家に忍び込むとは、恐れの知らないヤツだ。
ベルカナはチェストにかけてあったメイスを探り寄せる。
「……にししし」
窓の外から、かちゃかちゃと鍵をいじくる音と、忍び笑いが聞こえた。
(………この声)
聞き覚えのある声に、ベルカナはメイスの変わりに小さく口の中で呟き始める。
カチン、と鍵の外れる音。窓が音も無く開き、夜風が流れ込んでくる。
「……闇を照らす光となれ。ライト!」
賊が窓を越え、すっと室内に侵入した瞬間。ベルカナは唱えていた古代語を完成させた。
瞬間、広い室内を魔法の光が照らす。
「まぶしっ!?」
「……なにしてますの、クレスポさん」
急な閃光に目を焼かれ、七転八倒するバカが1人。
それを冷ややかな目で見下ろすベルカナ。
「や、やぁベルカナ。奇遇ッスね」
「奇遇じゃありませんわ! いったい何のつもりなんです!? ……っ」
大声で怒鳴り散らし、はっと気づいて声を潜めクレスポに歩み寄るベルカナ。
こんな時間に大声で騒いでは、父か使用人がおきだしてきてしまうかもしれない。
父にこんな現場を目撃されたら――
(クレスポさん、殺されるかもしれませんわね)
娘にダダ甘でいまいち頼りなく見える父だが、ダダ甘ゆえに男が忍び込んだとあれば、結果は容易に想像がつく。
一応、一流傭兵の父の剣によって一撃ズンバラリンである。相手がクレスポだから、一撃というのは比喩でもなんでもない。
「それでっ! なんの用なんです!? こんなこと、ギルドや父に知れたら……」
ベルカナは声をひそめ、クレスポの耳をつまみ上げてささやいた。
「い、いててて! だ、大丈夫ッスよー、仲間の家なんスからギルドにも言い訳できるし……」
「そんな甘いものではないでしょう! 仮にも幹部なんですからもう少し……それに質問の答えになってません!」
くどくどと説教をしつつ、問い詰めるベルカナ。
「い、いやー。それがッスねー。シャイアラさんが、今晩ベルカナの部屋に忍び込むといいことある、っていうもんで……」
ぎりぎりと首元を締め上げられ、あっさりと白状するクレスポ。
「しゃ、シャイアラさんったら……! どいつもこいつも……うちが保護料払ってるの知らないんですの!?」
ついブラックになりながら心の中であのエルフの意地の悪い笑顔を踏みつける。
しかもシャイアラの口ぶりから、自分がたちがつまりナニでそういう関係だということがバレバレのようではないか。
そしてシャイアラのいういいこと、とはつまり……。
(しまった……面倒くさくても着替えておけば……)
後悔先にたたず。
「それに、いつだったか、いつでも愛しにきてくださいっ、ああ〜っ! っていってたのはベルカナじゃないッスか」
クネクネと身悶えしながら、ベルカナの真似をしているのだろうクレスポ。これっぽっちも似ていないが。
そういえば、肌を重ねている最中、興奮するあまりそんなことを口走った記憶がないわけでもない。
「そ、それとこれとは……っ!」
真っ赤になって張り手を振り上げるベルカナ。
「ベルカナ、夜はネグリジェなんスね。かわいいッスよ」
「……っ」
先手を打たれた。いつもより3割は真面目な表情でそんなことをささやかれては、怒りよりも先に羞恥が勝ってしまう。
頬の赤みが、怒りのそれから羞恥のそれへとかわって、思わず張り上げた手で己の頬を押さえて後ずさる。
「せっかくきたんだから、いいッスよね?」
形勢逆転キタコレ!
クレスポは心中で叫び、一気に間合いをつめた。ベッドに追い詰められたベルカナが、行き場を失ってベッドに座り込むように倒れた。
シャイアラのいういいもの、とはなんなのか未だにわからなかったが、とりあえずせっかく着たからにはやることはやっておきたい。
それに今まで何度もシてきたが、ベルカナの家でできるなんてこれからも滅多にそんな機会はないだろう。
「クレス……んっ!!」
文句言いたげなベルカナの口を有無を言わさず塞ぐクレスポ。
舌を差し込み、ベルカナの歯を、歯茎を、そして舌を舐めまわす。
「んちゅ……ちゅぐ………ぷはぁっ! ……も、もうクレスポさん……強引ですわ……」
「イヤッスか?」
「……べ、別にイヤとは言ってませんわ」
クレスポはにまりと笑うと、ベルカナのネグリジェを脱がしにかかる。
「あっ、だ、ダメ……」
「脱がないと汚れるッスよ」
だが、抵抗するベルカナ。ここで脱がれては、アレを見られてしまう。
しかし、いまさらやめるわけにも、いったん追い出して着替えるわけにもいかない。クレスポが許してくれはしないだろう。
「抵抗する女の子を脱がすっていうのも、背徳感があっていいッスね」
「ば、バカなこと言わないでくださ……あっ!」
一瞬の隙を突いて、クレスポはベルカナのネグリジェを剥ぎ取った。
さらけ出されるベルカナのそれ。
「……うおおおっ!?」
「ああっ……み、見ないでくださいっ!」
クレスポは、己の目に飛び込んできたそれに驚愕の声をあげた。
ベルカナの薄い胸を包むのは、シックな漆黒のブラジャー。ふんだんにレースがあしらってあって、小さな胸を補って有り余るほど魅力的に仕上げてある。
さらに下半身を覆うパンツも同じく黒。しかもかなりスケているうえに、サイドを紐で結ぶタイプで、さらに後ろはTバックに近いほど面積が少ない。
ブラとパンツの中央に、リボン――ではなく、よく見ると十字架がワンポイントであしらわれている。
(神秘的な黒を基調に、神官らしく十字架をデザインして。神官でも女ということを強調した、厳粛と妖艶のギャップをイメージ)
それがナナシーのイメージだった。
一見、ファリス神官に黒は似つかわしくは無いが、神父やシスターの服にもあるとおり、黒は神秘的なイメージもある。
さらに、神官の厳粛さと女の魅力の妖艶さのギャップ。同時に幼い身体に大人びた下着というギャップも、なかなか的を得ていたようである。
もっともベルカナが着用したことで、後者はさておき、前者の神秘的なイメージというよりはまるで小悪魔を見ているようであった。
「………」
「だ、黙って見つめないでくださいっ!」
ベルカナは真っ赤になってシーツを引き寄せ、身体を隠した。
「……イイッス……」
ぼそり、と呟くクレスポ。
「……え?」
「イイッス! その平らなボディに似つかわしくないアダルティーなのが逆にいいッス! 子供が無理して大人ぶってるみたいでいいッス!」
「余計なお世話ですっ!!」
「いつものカボチャパンツも似合ってていいッスけど、これはすっげーエロくてイイ!! むひょー、辛抱たまらん!」
「エロいって言わないでくださいっ!」
だがクレスポは話も聞かず、鼻息荒くルパンダイブでベルカナにとびかかった。
「きゃあっ!」
「むふー、むふー。この手触りもたまらんッス」
ふんふんしながら後ろからベルカナの胸を撫で回すクレスポ。
「……んっ……あふっ……く、クレスポさんやめっ……」
「やめろといってやめるバカはいないッスよー、うりうりー」
ブラジャー越しにすでにしこりつつある乳首をこねくり回すクレスポ。
「やっ……ふっ………く、クレスポさんっ……触り方がいやらしいですっ……」
じんじんとしびれるような快感がベルカナを襲う。
「そりゃあいやらしく触ってるッスからね」
クレスポはブラ越しのそのしこりの感覚じゃあ満足できなかったのか、すぐさまブラジャーをめくりあげて直に胸をいじりはじめた。
「うひょー。半ズレのエロ下着! イイッスね〜」
「ひゃうっ………で、ですからそんな……ああっ」
執拗な乳首攻めにすでにベルカナのそこはびんびんになってしまった。
それでもなお、クレスポは指先でこねくり回し、つまみ上げ、きゅうきゅうと引っ張る。
「んっ……はふっ………ああぅ……」
熱っぽいため息がベルカナの口から漏れ出す。
「どうしたッスかー、キモチイイッスか?」
「も、もっと……」
「ほへ? もっとしてほしいッスか?」
要望にこたえるように、さらに力強く乳首をつねり上げるクレスポ。
「い、イタッ…! ち、違いますっ! もっと……もっと優しくしてください……っ」
キッ、と口をへの字に結んでクレスポを睨みあげたベルカナの目じりには、うっすらと涙が浮かんでいた。
「……う」
「そんな乱暴にされては気持ちいいものも気持ちよくありませんっ! もっと……そ、その……愛情込めて優しくしてほしいです」
クレスポの手を振り払うように逃れたベルカナは、自分の腕で身体を抱き抗議した。
「……悪かったッスよ、ベルカナ。ちょっと興奮しすぎたッス」
クレスポはうなだれ一言謝ってから、改めてベルカナに手を差し伸べた。
一瞬びくり、と震えたベルカナだったが、クレスポがその身体を優しく抱きしめると、次第に力が抜けていった。
「もっと優しくするから続きさせてくれッス」
さらさらとベルカナの髪をなでるクレスポ。
「……絶対ですよ」
「わかってる」
「くふっ……んんっ……ふはぁぁぁっ……」
ぴちゅぴちゅと淫靡な水音がベルカナの私室に静かに響く。
煌々と部屋を照らしていたライトの明かりは消され、その代わり小さなランプがベッドの付近だけを淡く照らす。
そのベッドの上では、ブラをずり上げられたベルカナが胸全体を愛撫されながら、乳首を吸われていた。
「んちゅ……じゅ……ぢゅるるる〜」
ベルカナの反応を窺いながら、クレスポは舌先で、口全体で乳首を攻め立てる。
「ふぅぅぅん……そ、そんなに吸っちゃ……くんっ……あ、赤ちゃんみたいです……っ」
強烈に吸い上げられ、背中が仰け反るほどの快感が走り抜けた。
「うぁぁぁっ……んっ! ……ふっ、はぁっ……そ、そんなに吸っても……お、お乳でませんわっ」
「今はでなくてもママになったらきっと出るッスよ。そのときの練習ッス」
いったん口を離し、再び吸い付くクレスポ。
「くはぁっ!! あ、赤ちゃんはそんなにエッチな吸い方しませんっ……」
「俺に似たらエッチな吸い方するかもしれないッスよ」
そんな言葉に、いつになるかもわからない未来を想像して羞恥に頬を染めるベルカナ。
ロマール上流の郊外に小さな白い家があって。そこでは幸せそうに子供を抱き、クレスポと肩を並べて微笑む自分が――
くちゅりっ。
「ひゃあっ!?」
そんな妄想も、不意に襲ってきた下半身からの刺激でかき消される。
「ベルカナ、こっちももう大変なことになってるッスよ」
視線を下半身に向ければ、さっきまで胸をいじっていたクレスポの手が、ベルカナのパンツの股の部分を押さえていた。
スケスケレースの黒パンのそこをさらに黒くするようなシミが出来上がっていた。
「ベルカナの毛もスケてるッスよ」
「……っ」
わざとらしくベルカナの羞恥心を煽るような言い方をして、パンツ越しに陰毛を擦りあげるクレスポ。
「ベルカナは胸に比べてこっちは立派ッスからね〜」
ぐにぐにとそこに当てた指をこねるように動かすクレスポ。
「んっ……ふあっ……うううっ……」
クレスポの言葉通り、パンツ越しにもふっさりとした陰毛の感触が確かに伝わってくる。
それも、指を動かすうちに次第に湿り気を帯びた感触へと変わってくる。
「もうこっちまで濡れてきてるッスよ。もう直接触ってもよさそーッスね」
一応ベルカナの顔色を窺うと、羞恥で赤く染めた頬を見せないように俯きながら、しかし確かにこくんと頷いた。
クレスポはパンツの中に手を差し込むと、まずは豊かな陰毛の感触を味わった。愛液で濡れたそれが指に絡み付いてくる。
さらに指を中央の割れ目に伸ばし穴を探る。
「ふっ……あ……く、クレスポさ……そこは……っ」
穴が見つからないフリをしてベルカナの秘所をじっくりとまさぐるクレスポ。
その指先が、クリトリスに触れると、大げさに身体を震わせるベルカナ。
「みつかんないッスねー……ここッスか?」
くぷ。
「ひっ!? そ、そこはダメですっ、絶対ダメ……っ!!」
「なんでダメッスか? ここ穴じゃないッスか」
くにくにくに。
「だ、だってそこはおし………〜〜〜っ!! も、もうクレスポさんっ!!」
「申し訳ないッス」
意地悪く聞き返しながらベルカナのそこ――アナルをまさぐっていたクレスポだったが、羞恥と怒りに頬を染めたベルカナに睨みあげられ、すぐさまそこから手を離した。
「もういじわるしないッスよ」
耳元でささやき、今度こそベルカナの膣内に指を埋め込んだ。つぷつぷと肉壁を割りながら、暖かい胎内へと指が侵入する。
「〜〜〜〜あぁぁ……っ!! ふぁぁぁっ」
クレスポの指が奥まで埋没した。中でくいくいと動かすと、それにあわせてベルカナの肢体がビクビクと跳ねあがる。
「ベルカナ、キモチイイッスか?」
「ふっ、はぁっ、んっ、あふっ、は、はいっ……な、中で指がっ……くにくにって…っ!」
クレスポの指の動きが早まるにつれ、ベルカナのテンションも次第にあがっていく。
じゅぶじゅぶと鳴る水音の間隔が狭まる。ベルカナの口から快楽に負けてよだれが垂れ始める。
「ふぁっ、ふぁっ、あんっ、あんんっ、きゃんっ、ふひっ、あひっ!!」
苦しそうな息遣いで喘ぐベルカナに、クレスポはささやいた。
「ベルカナ、あんまり声がでかいとオヤジさんが起きるッスよ?」
「……っ!! ふぐっ……」
びくんと一際大きく跳ね上がり、慌てて口元を押さえるベルカナ。
すっかり出来上がるあまり、父の部屋が結構離れているから滅多なことが無い限りは聞こえないということにさえ気づいていない。
「しかしこの反応。もうイキそうッスか?」
「ふぐっ……んぶっ、ん、んっ!」
口を押さえながら目じりに涙を溜めて、コクコクと激しく頷くベルカナ。
「じゃあイクッスよ。せっかくこんな下着つけてるんだから……ほれ、こうして」
クレスポはベルカナの膣内から指を引き抜く。
「むーっ!?」
どうして、といわんばかりのベルカナのうめき声。
クレスポは変わりに、Tバック状の黒パンを引っ張り、ベルカナの割れ目に食い込ませて激しく動かした。
きゅうきゅうと布地がベルカナの割れ目を、そしてクリトリスを激しく刺激する。
「ふぐううううっ!!? ふっ、はぐっ、んんぐぐうっ!!」
股間を激しく摩擦され、クリトリスが包皮から顔を出す。さらに直にパンツで擦りあげられ、耐え難い快楽が津波となって押し寄せてきた。
「ふぎゅううううううっ!!!!」
ついにベルカナは、シーツをぎりぎりとかみ締めながら絶頂を迎えた。
ぴゅるっ、ぴゅるるっ、ぷしっ!!
ベルカナの股間から潮が噴き出した。透明の愛液の鉄砲水がパンツを、ベッドを、クレスポの手を濡らしていく。
「うはー。すごいイキっぷりッスね。気持ちよかったみたいッスね」
「はぁー……はぁー……はぐぅ……」
ベルカナは返事をするのも困難なようで、ぐったりとベッドに倒れて荒い息をついていた。
しばらくそうしていたベルカナは、気だるげに上体を起こした。
「す、すごかったです………で、では次はクレスポさんの番ですわ……」
大きく息を吸い込むと、ベルカナはクレスポに覆いかぶさった。
「わわわっ」
どさっとベルカナに押し倒されるクレスポ。
再び形勢逆転キタコレ!
「うふふ……もうこんなに立派になってますわ、クレスポさんの……」
「べ、ベルカナ、お手柔らかに頼むッスよ〜……」
「わかってますわ」
ベルカナは今までされるがままにやられていたとは思えないほどの笑みを浮かべると、クレスポにまたがった。
「準備しますね……」
ベルカナはクレスポにまたがったまま、パンツの紐を解き始めた。見せ付けるように、気分を高揚させるようにゆっくりと紐を解く。
しゅるり、と紐が解け、片方がぺろりとめくれる。そして次に反対側。
「おおお……ベルカナ、ストリップのおねーさんみたいでエロいッスよ」
「……そんな人と一緒にしないでください」
いささか減速気味に突っ込みをいれたものの、反対側の紐も解け、ぱさり、もとい、ぬちょりという粘っこい水音を立てて股間を覆っていた黒い覆いが解き放たれた。
幼い割れ目が愛液でテラテラと輝き、チョコレート色の陰毛がぐっしょりと濡れそぼっている。穴からぽたりぽたりと垂れる愛液が、クレスポの腹に当たって生暖かい感触を伝える。
「では……いきますわ」
ベルカナはクレスポジュニアに手を沿え、ぐちょぐちょに濡れそぼった自分の割れ目にそれを押し当てた。
「う……くっ」
「ふぁぁぁ……は、入ってきてますわ……ずぶずぶって……ああっ」
腰をゆっくりと落とすと、まだまだ狭い膣の中に、外見からは想像つかないほど立派なジュニアが壁を押し広げながら侵入してきた。
2人の営みは、挿入を境に立場が逆転する。
何度か肌を重ねた末に、行き着いたのがこれであった。
クレスポの貧弱さ加減は、夜の活動でも同様だった。極太、長大という自慢を持ったジュニアであったが、いかんせん持続力がない。
初めてのときはベルカナを満足させることなくダウン。
続けて、リベンジとばかりに挑んだ2度目は、より悪く、入れた瞬間に発射オーライ。
3度目は前戯のしすぎで起たなくなった。
そんな性生活の破綻の危機を、どうにか乗り越えることができたのが、クレスポには前戯をしないことと、その分たっぷりベルカナに前戯すること。
そして、ベルカナが主導権を握っての合体だった。
「んっ、んふっ……はふっ、き、キモチイイです……わっ……」
クレスポの胸に手を置き、ゆっくりと、ゆっくりと腰を上下させるベルカナ。
「うう〜……ベルカナの膣内、締まるッスー……」
少しでもクレスポがやばそうになると、その動きを止める。クレスポの波が引くのを、キスをしたり胸を愛撫してもらいながら、ひたすら待つ。
「も、もういいッスよ」
「は……い……んふっ……ふあっ、うくっ……」
そして再び、ゆっくりと動く。上下運動だけでなく、クレスポの下半身に己の下半身をこすりつけるように、ぐねぐねと腰を回したりもする。
「ふううううっ……な、膣内でぐにぐに擦れて……ッ」
そうしていろんな動きで、さまざまな快楽をむさぼる2人。
ギチギチと音が聞こえるくらい、ベルカナの膣内できつそうに暴れまわるクレスポジュニア。
「そ、それはキツイッスよ、ベルカナっ……」
「わ、わかりました……んちゅ……」
再びベルカナは腰の動きを止め、クレスポにもたれかかると唇と唇を合わせ、互いの唾液をむさぼるようにすすりあう。
他人から見ればもどかしくなるような行為であったが、激しいが一瞬の愛をはぐくむよりは、ベルカナはじっくり、ゆっくり愛を感じ取れるからこちらのほうが好きだった。
だが、何度もそんなことをやっていると、クレスポも、そしてベルカナも我慢がきかなくなってくる。
ぐりゅ……ぐちゅる……たら……ぐちゃちゃ……ちゅぐっ……ぶちゅる……とろ……。
「ふうふうふうふう………」
「はっ、はっ、はっ……」
2人の息がどんどん荒くなっていく。
結合部から断続的にいやらしい水音が響き、クレスポジュニアを伝ってとどめなく溢れるベルカナの愛液がベッドにプールを作っていく。
「べ、ベルカナ、もう我慢の限界ッス……」
「ふぁ、ふっ、はぁんっ、わ、私もっ、も、もう腰がと、止まりませっ……!!」
その言葉を合図に、ベルカナは勢いよく腰を上下させ、前後させ、激しくぐにぐにと回転させる。
クレスポもそれに呼応し、胸に置かれたベルカナの手を掴んで、腰を激しく動かし始めた。
ぱんっぱんっぱんっ、ぐちゅっ、ぶちゅっ、ぶっ、ぐぶっ、みちゅっ、ごりゅっ、ごりりっ、ぐりゅっ!!
「ふぁぁぁっ、あああんっ、はんっ、ふきゅっ、く、クレスポさんのおっきいのがっ、お、奥で擦れてますっ!! ごりごりって、す、すごくっ!!」
「べ、ベルカナっ、すげーッス、めっちゃ締まってっ、も……出るッス!!」
クレスポジュニアがベルカナの子宮を殴りつけた瞬間、
びゅるるるっ!!! びゅぶっ、ぶびゅるっ!!!
「い、イキまっ、ああああああっ、ふあああああああっ!!! イクぅぅ――ッッ!!」
「うっ、くうっ!!」
熱いものが膣内に叩きつけられ、ベルカナが弓なりに仰け反り空気と喘ぎ声を搾り出す。
膣内からつま先までびくんびくんと数回痙攣したあと、ぐったりと力を失いクレスポの上に倒れこむ。
クレスポも、気だるげに「あ〜〜〜」とうめき、倒れこんできたベルカナをきゅっと抱きしめた。
そして翌朝。
「あ――っ!! く、クレスポさんったらっ……!!」
朝っぱらからベルカナの部屋から怒声が響き渡った。
あのあと、すっかり腰の立たなくなったベルカナに新しい下着とネグリジェを身に着けさせ、クレスポはふらふらと帰っていった。
だが、疲労のあまり使用後の下着を部屋に備え付けの洗面所の水桶で洗うことで精一杯だったため、それに気づいたのは目を覚ましてからだった。
「ど、どさくさにまぎれて――私の下着をっ」
クローゼットの引き出しから、お気に入りの下着が一組なくなっていたのだ。
言うまでも無く、クレスポの仕業だろう。使用目的も、なんとなく想像がつく。
「ひっ、1人でやるくらいならそれを溜めておこうっていう考えはありませんのっ!?」
それはそれでどうかと思うことを口走りながら、地団太を踏むベルカナ。
そこでふと、引き出しに入れられていた羊皮紙に気づき、広げてみる。
『たまにはあーゆー下着もいいッスね』
と、見知った字で書かれていた。
「……も、もう知りませんっ!!」
ちなみに、以来ベルカナのクローゼットの引き出しには、ちょっとエッチな感じの下着が増えたとか増えないとか、そんな話があったりするかもしれなかったりする。