「あんっ……ひ、ヒース兄さん……」
「お、イリーナ、今日は一段と……」
街道脇での野宿。すでに何度も繰り返してきた行為であったが、安全な場所だから見張りを立てないというのは、過去を振り返ってみてもそう多くないことだった。
だから、ヒースとイリーナは、というか主にヒースが、一度はやってみたかったことを実践しているわけである。
すなわち、野宿中のえちぃ。
ヴァンパイア騒動から数週間後。ようやく落ち着きを取り戻してきたへっぽこーずは、この偉業を成し遂げた労をねぎらう為、仕事抜きで温泉旅行に出かけることにした。
メンバーは、現へっぽこーず5人に、ガルガドとノリス。さらについてきたチビーナとプチーナの系9人。
クラウスはあれからなんだかんだあって修行の旅に出て、ヤムヤルは長い間放置するわけにもいかない自分の洞窟へと戻り、ラヴェルナとロンダミ夫妻は、言うまでも無く忙殺されていた。
と、まぁ夜の街道脇、焚き火の側に寄り添ってぐーすか眠りこける面々を尻目に、少し離れた木陰でくんずほぐれつなヒースとイリーナ。
だが、そんな2人の甘ったるい声に耳をそばだてているものがいた。
(……も、もーっ……なんか物音がすると思ったら…っ)
毛布に包まっていても、イヤでも微かなイリーナの喘ぎ声が風に乗ってその半端に長い耳に運ばれてくる。
マウナだった。
(そ、それにしてもあのイリーナがこんな声出すようになったなんて……)
冒険者として付き合い始めてはや1年以上。出会ったころは色気もへったくれもなかったのだが。
(いつの間にか、私より先に脱ユニコーンしたのね……)
いつの間にやら、完全にへっぽこ内処女判定装置に認定されているユニコーンはさておき、マウナは毛布の中で複雑なため息をついた。
自分のほうがスタイル的に、精神的に、いろいろと大人だとは思っていたのだが。
まさか下のほうでイリーナに先を越されるとは思ってもみなかった。
しかも自分のほうは、先を越されたどころか未だに追いつけていない。
だが、相手がいない、というわけでもなかった。
あの事件のあと、なんだかんだで地味に繰り広げられていた三角関係に一応の決着がついていたのだ!(どどーん)
ちらり、と隣の毛布の塊を見やるマウナ。
そこでは寝返りをうっているのか、もぞもぞと動くエキューの背中が見えた。
そう! この作者の世界では、まぁ冒頭のクラウスの処遇から察せられる通り、なんと大穴エキューとマウナがくっついていたのだ!(どどどどーん!)
理由は定かではないが、パーティ分断前のハグが決定的な要因だと関係者一同からは推測されている。
「つきあってあげる」
の結構軽い一言からはじまった関係だったが、マウナの鋼の意思によって、まだヒースとイリーナほど蜜月な関係にはいたっていない。
(……本当にただのエルフフェチだったらどうしよう)
エキューのことが好きだという気持ちには嘘は無かった。クラウスを捨ててまで選んだことに後悔もしていない。
だが、唯一そんな想いが、どうしても胸の奥に引っかかっている。
それを確かめようと、お堅い態度を保ってきたのだが――
『今日も美しいお耳ですね、マウナさん!』
の、一言に代表されるとおり、耳に対する賛辞は1日最低1回は耳にしている。
だが、マウナ自身を賛辞する言葉のほうが多いのも事実だ。
(……ハァ……意地の張りすぎ、よくないわよね)
好きだということには違いはないのだから、いっそヒースとイリーナのように振舞ったほうが自然なのだろうが。
なぜだか、そうはいなかった。
もしかして、心の中にクラウスに対する罪悪感が芽生えているのだろうか。
悶々と頭の中を問題が駆け巡る。
「んふっ……はぁぁ……ヒースにいさっ……」
(……も、もう)
だが、それでも容赦なく風に乗ってイリーナの喘ぎ声が耳に運ばれてくる。
(シルフもこんな悪戯、しなくていいのに。……それにサラマンダー、あなたもよ)
心の中で精霊たちをたしなめる。こんなこと望んでいるわけではないのに。
シルフの悪戯で、だんだんと体内のサラマンダーが鎌首をもたげてきた。
女の奥からウンディーネがあふれ出してくるのが、身体の一部がノームのように硬くなっていくのがわかる。
(……んふっ……)
マウナの手が毛布の中で蠢いた。
シャツの中に右手が滑り込み、硬くしこった乳首をブラジャーの上から愛撫する。
スカートの中に左手が滑り込み、パンツ越しに秘所を擦り、愛液のしずくを受け止める。
(あふっ………す、すごい溢れてる……)
ここ最近、小鳩亭の再建が忙しくてすっかり1人遊びもご無沙汰だったせいか、それとも特定の相手がいるのに何もせずにいたのが災いしたか。
マウナの秘所はかつてないほどに濡れそぼっていた。
乳首をいじる右手も、ブラ越しではもどかしくなって、それをめくりあげて直にいじりはじめる。
コリコリと転がすたびに、奥からじゅんじゅんと愛液がにじみ出てくるようだ。
ぴちゅ、くちゅ、くちゃ、にちゅる、にちゅちゅぶ……。
「はぁ……はぁ……んっ……」
微かな水音が聞こえ始め、我慢していた声が漏れ始める。
誰かがおきだしてこないか不安になったが、そんな不安すらすぐに吹き飛ぶほどの快感が全身を駆け巡る。
(と、とまらない……あああんっ)
マウナは一心不乱に自分の膣内をかき回した。
「んふっ……あはっ……ふぁ、ふぅ………ふぁ!?」
と、そこで。
不意にエキューの毛布に視線を向けると、いつの間にか起き出していたエキューとばっちり目が合ってしまった。
向こうも相当驚いているようで、顔を真っ赤にしながらまじまじと見ていたのがバレバレなのに、慌てて毛布を頭からかぶって背中を向けてしまった。
「あ………」
一瞬の気まずさ。自分からこういうことはまだダメ、といっておきながら――と、軽く自己嫌悪に陥りそうになったマウナだったが、しばらくしてどこか吹っ切れたようにエキューにささやきかけた。
「ね、エキュー……」
「ぼ、ぼぼぼ、僕は何も見てないし何も聞いてませんっ」
毛布に包まった身体をさらに丸く縮こまらせながら、必死に弁解するエキュー。
そんなエキューを見て、マウナはくすりと微笑んだ。
「いいからエキュー。こっち向いて」
マウナはエキューの毛布に這いより、その肩に手を置いてこちらを向かせた。
真っ赤になったエキューと目が合い、じっとその目を覗き込む。
「ねぇエキュー。私のこと、好き?」
静かに問いかける。
「は、はい……そりゃあ好きです、大好きですよ」
たじろぎながらも、しっかりと答えるエキュー。
「私がハーフエルフで耳がとがってるから?」
「なっ……そ、それは……」
真面目な口調で問いただされ、一瞬言いよどんだエキューだったが、
「最初のころはそうでしたけど……今は違います。今はマウナさんという人そのものが好きなんです。マウナさんほど素晴らしい女性はいませんっ。ケチで貧乏性でお金にうるさくてがめつくて……」
「……それ全部意味同じ…」
「ああ、ですからそうじゃなくてっ! でもなくて、ええと、まぁそんなところもありますけど、本当は優しくて、包容力があって、強くて美しいマウナさんが大好きですっ!」
しどろもどろになりながらも、マウナの目をしっかりと見つめ返し強く答えるエキュー。
言葉自体は陳腐なものだったが、その目の奥に見えるマウナが好きだという本心に、嘘偽りはなかった。
いろんな意味で人の目というものを感じ取ってきたマウナから見ても、この目は悪い目ではなかった。どんな言葉よりも、その心が伝わってくるいい目だと思った。
「……うん。ならよかった。私もアンタが好きよ、エキュー」
マウナは真剣にエキューの目を見つめ返していた瞳を笑みの形に崩すと、エキューの頭をその胸に抱いた。
「ふぐっ……ま、マウナはん、む、むへがっ」
突然のことにエキューは嬉しいやら苦しいやらでじたばたともがく。
「……ごめんねエキュー、今まで我慢させちゃって」
マウナはエキューを胸から解放すると、さらに続けざまに唇を重ねてやった。
実質のファーストキス。たっぷりとエキューの唇を味わい、離してやる。
「はわわわ……ま、ままま、マウナさんっ……う、嬉しいですーっ」
たったそれだけですっかり興奮状態のエキュー。
そんなエキューを見ていると、先ほどの収まりきらなかった興奮がよりいっそう強い欲望となって全身を支配した。
もっと、したい。もっと、気持ちよくなりたい。
「ね……続き、シたい?」
「は、はいっ!」
マウナは妖艶に微笑むと、エキューを手招きした。
そっと毛布から抜け出し、ランタンを手にヒースとイリーナがよろしくやっているほうとは反対の木陰へと移動する2人。
「じゃあこのへんで……」
しっかり距離を置いた木陰で、マウナは衣服を脱ごうとした。
「あ、マウナさん、これを……」
それを制して、エキューはさっきまで包まっていた毛布を差し出した。
「立ちっぱなしじゃ疲れるだろうし、これを布いて座ってください」
「……ん。ありがと」
マウナはそれを地面に敷き、その上に女の子座りで座り込む。
「さ、エキュー、おいで」
「……ま、マウナさぁぁぁん!」
ごくり、と喉を鳴らしたエキューは、もう我慢の限界といった風にルパンダイブでマウナに飛び掛った。
「あん……」
元から地肌丸出しの服を放り出し、パンツ一丁でマウナの胸に顔を埋める。
さらにそのハーフエルフらしからぬ豊かな胸に両手をセットオン、もにゅもにゅと揉み始めた。
「や、やぁらかいです、マウナさんっ」
その感触を楽しむように、大きく円を描くようにマウナの胸を揉むエキュー。
「はぁん……うん、気持ちいい……」
エキューの手のひらが硬くなった乳首を押しつぶすたび、ぞくぞくと寒気のような快感が生まれる。
しばらくエキューは、その行為を繰り返していた。だが、それだけでは満足できない。マウナはもじもじと腰を動かしながら、エキューを見上げる。
「ね……もっと、こっちも触って……」
エキューの手をとり、先ほどまで自分で触っていた秘所へと導くマウナ。
すでに旅用の履きやすいだけであまり色気のないパンツはぐっしょりと濡れていた。
「うあ……ま、マウナさんの、ぐちょぐちょです……」
「さっきの見てたくせに、ナニをいまさら……」
マウナはくすりと微笑むと、エキューの手から自分の手を離した。
「好きに触って」
「は、はい……」
再び、ごくりとエキューの喉が鳴る。
エキューの指が筋に沿ってすーっとなぞるように動く。そして、ゆっくりとこすこすと擦り始めた。
「んっ、あっ、ああっ、あん……」
すでにぐちゅぐちゅに濡れていたそこから、にちゃにちゃと水っぽい音が、そしてマウナの口から喘ぎ声が漏れ出す。
しばらくこすこすとやっていると、次第にパンツの布に吸収しきれなくなった愛液が滲み出てきた。
「ふぁぁ……んっ、あっ!」
喘ぎ声にあわせるように、マウナの身体がぴくんぴくんと跳ね上がる。
「よ、よし……マウナさん、ぬ、脱がせてもいいですか?」
「あ………う、うん……いいよ、脱がせて」
すっかり悦に入っていたマウナは、微笑んで少し腰を上げてやる。
エキューはパンツの両端に指を差し込むと、勢いよくそれを下にずりさげた。
「あっ……」
にちゅる、と粘っこい愛液がパンツの股の部分から橋をかけるように糸を引いた。
そしてエキューは、飛び込んできたその光景にしばし目を奪われた。
ぷっくりと盛り上がった恥丘。そこには、半分人間の血を色濃く受け継いでいる証拠、というのかなんなのか、エルフには滅多に生えない陰毛がしっかりと生えそろっていた。
陰毛に隠れた割れ目からは、ひっきりなしに垂れているのだろう、愛液がテラテラとランタンの灯りの中、輝いて見える。
「え、エキュ……ふひゃああっ!!」
じーっとみつめて動かないエキューだったが、マウナが顔を覗き込もうとすると、思い出したかのように直のそこに指を這わせた。
ふさふさとした陰毛の感触とねばねばした愛液の感触が混ざり合い、不思議なさわり心地となって指先を包み込む。
「あ、熱いです、マウナさんのここ」
ゆっくりと指を上下に動かしながら熱っぽく報告するエキュー。
「んっ、はぁぁあっ! エキューの指も、熱いよっ……」
調子に乗って指を動かすたびに、べちょべちょに濡れていく。
そしていい具合なのを確認すると、不器用に膣口を捜し始めるエキュー。ぐにぐにとマウナのそこをいったりきたりする間に、ようやく目的のそこを発見した。
「い、入れますよ」
一言告げ、指の第一関節までをその中に侵入させるエキュー。
つぷつぷと指が熱い膣壁に包まれた。
「あああっ、だ、だめぇ、ゆ、指がぁぁ……指ぃ……」
その感触に、思わず悲鳴に似た声をあげるマウナ。
思えば、何度も自慰はしたことがあったが、指を中に入れたことはこれがはじめてだった気がする。
いつもは擦るだけか、せいぜいがクリトリスを刺激する程度。
「うっ……すご、マウナさん、キツ……」
初めて挿入された異物をぎゅうぎゅうと激しく締め付けるマウナの膣。まだ指しか入れていないのに、引きちぎられそうなほどの締め付けだった。
「そ、そういえばマウナさん、初めてでしたよね……?」
以前ユニコーン事件のときには、まだ処女だったはず。
だが、それ以降にもいくらか機会はあったはず。ドキドキしながらエキューはたずねた。
「……うん……あぁぅ……」
快感にたえながら、その質問にこくんと頷いてこたえるマウナ。
「は、はぁぁぁ……。そ、それならよくほぐしておきますね」
内心でほっと一安心。ライバルだったクラウスと穴兄弟なんてことはご免こうむりたかった。
一安心もしたことだし、今は余計な男のことなど忘れよう、とエキューはゆっくり、優しくマウナの中で指を動かし始めた。
「んっ、ふぅっ、あああっ……ふぁぁぁあっ!」
中をかき回したら、抜いてみたりもする。マウナの中から解放された指から、入り口へと指先に愛液の糸が引き、やがてぷつりと切断させる。
それが艶かしくて、何度も何度も抜き差しを繰り返す。
「はぁぁっ、ふぅぅぅっ……も、も……」
やがてマウナの息遣いが荒くなってきた。もうそれ以上我慢できない風にも思える。
エキューのほうも我慢の限界だ。たった1枚だけ身に着けたパンツにテントが張っていた。
「ま、マウナさん、僕もう……」
「わ、私も………お願いエキュー、来て……」
「エキュー、わかる……?」
「た、たぶん……」
毛布の上にマウナを横たわらせ、足を広げさせてその上にエキューが覆いかぶさった。
マウナのパンツは片足だけ脱がされていて、もう片方の太ももに引っかかっている。案外マニアックな選択である。
ギンギンになったエキュージュニアを片手で固定し、マウナの割れ目に狙いを定めるエキュー。
「んっ……あ、あれ………ここで……ちがっ」
だが、エキュージュニアはマウナの割れ目の上をつるつるすべるばかりで、思ったとおりの場所に挿入できない。
何度かトライしてみるものの、割れ目でにゅるにゅるしてキモチイイのだが、肝心の穴が見つからない。
「え、エキュー。ここ……」
ついに痺れをきらしたマウナが、顔を羞恥で真っ赤に染めながら、自分の割れ目を指で押し広げてみせた。
くちゃあ、と粘っこい音とともに膣口が顔を現す。割れ目の内側まで生えた陰毛と共に、サーモンピンクの綺麗なそこがエキューの目に飛び込んできた。
「は、はいっ……えいっ、くそっ……うう」
だが、そんないやらしい光景を見せられたのでは、エキューのほうもテンパって、やっぱり思うように入らない。
「も、もう……じゃあ、こっちのほうが見やすい?」
にゅるにゅると割れ目を行ったりきたりするエキュージュニアに、もどかしい快感ばかり与えられてきたマウナ。
再び痺れを切らし、エキューを身体の上からどかすと立ち上がり、背にしていた木に手をつき、エキューに向けて腰を突き出した。
片手を木につき身体を支え、空いた手を股下から伸ばしてくにっと割れ目を押し開く。
「んっ……ど、どう……見える? その……お尻の穴のすぐ下よ」
「は、はい……ばっちりしっかりくっきりとっ……」
エキューはその淫靡な光景に三度、もう何度目かわからないくらい見とれながら、鼻をスピスピと鳴らす。
マウナ自身の指によって開かれた膣口から、とどめなく愛液が溢れ出している。しずくとなって、指を伝って腕を汚し、落下して水溜りを作る。
「い、いきますよ……」
ぬちっ、と今度はしっかりと穴にジュニアの先端がセットされた。
「んっ……いいわよ……」
マウナのその言葉に、ぐっと腰を前に繰り出すエキュー。
太さはたいしたことはないが、まるで自分の得物の槍のようなジュニアが、ぬぶぬぶとマウナの膣内に埋没していく。
「んっ、あぐっ、あああああああっ」
背中を仰け反らせ、身体をぶるぶると震わせながらエキューの侵入を堪えるマウナ。
だが、ある程度前進したところで、すぐにエキューの進軍を阻むものがあった。
それこそ、マウナの純潔の証。ユニコーンに認められていた証。そして、エキューがはじめての人だという証だった。
「いいんですよね……」
「うん……いいよ………エキュー」
目じりに涙を浮かべたマウナの言葉。
エキューはこくりと頷くと、いっそうの力を込めてマウナの膣内にジュニアを沈めた。
みぢっ……みちちちっ、みぢみちっ!!
何かを引き裂く感覚。そんな一瞬の抵抗のあと、ずぶずぶと埋没していくランスチャージ。
「あああっああああああんんっ、あああーっ!!」
搾り出すようなマウナの悲鳴。
「ま、マウナさん……大丈夫ですか?」
引きちぎられんばかりに締め付けられながら、いや、締め付けられているというよりも、ぴったりと閉じている壁を無理やり押し広げながら、エキューはたずねた。
「んんーーー……だ、大丈夫……大丈夫、だから……」
歯をかみ締めながらマウナが笑顔を浮かべる。
たらり、と結合部分から真っ赤な鮮血が零れ、マウナの太ももを伝う。
「で、でも動くならちょっと、ゆっくりめでお願い……」
「はい、わ、わかってます……」
エキューはすぐにでも達してしまいそうなのを堪え、マウナの膣内でゆっくり、ゆっくりと動き始めた。
初めて異物を迎え入れた中を押し広げながら奥へ、奥へと。
やがてこつんと一番奥へ届くと、ゆっくりゆっくり引き戻していく。
「ふぐぅぅ……うううっ………お、おくまでぇ……」
気持ちいいのか痛いのか、搾り出すような声で背中を仰け反らせるマウナ。
「マウナさんっ……好きです、愛してますっ……」
そんなマウナを気遣うように、後ろから抱きつくように覆いかぶさるエキュー。
「ふぅぅう……く……んくぅっ……わ、私も好き……エキュ……っぅう!!」
マウナもそれに答え、エキューの手に自分の手を重ねた。
ぐじっ、ぐじゅっ、ぐちっ!!
「ふううっ、ふぁぁぁっ、んんっ、んあっ」
程なく、マウナの声からも苦痛の色がだんだんと消えてきた。
股間の水音とともに、次第にそれが快楽へと変貌してくる。
「ふぁああんっ……いい……かも……エキューの、キモチイイ……かも」
マウナのその声を聞き、エキューは少しずつ大きく、激しく動き始める。
奥まで届くそのロングスピアバリのエキュージュニアで、奥へ、奥へ、えぐりこむように叩きつける。
「んくううっ、くはっ、き、きてるうぅ、エキューのおちんちん、届いてるぅっ……」
強く突き入れるたびにマウナの膣壁が、強く強くエキュージュニアを締め上げてくる。
その締め付けのたびに、とろけるような言い表せない快感がエキューを襲う。
「んあっ、はぁ、はぁっ、んんんっ!!」
じゅぶっ、じゅぶっ、ぐちゅっ、じゅぷっ!!
どんどんどんどんそのスピードが速まっていく。
マウナの膣内で激しく動き回るエキュージュニアが、暴れれば暴れるほど強烈に締め付けられる。
「んんっ、だ、だめぇっ、も、もうすぐっ、く、くるうっ!!」
不意にマウナの腰がくだけそうになり、エキューが慌てて腰を掴んで支える。
「ああっ、だめっ、ふぁあっ、ふううううあああっっ!!」
マウナの絶叫。
瞬間、今までの数倍とも思えるような強烈な収縮をみせるマウナの膣内。
雑巾をしぼるようにギュウギュウと締め上げられれ、そして。
びゅるるるーっ!! びりりゅっ、ぶぶびゅっ、びゅるるるっ、びくびくっ!!
「ああぁあああっぁ、んんんーっ!! いくっ、イっちゃうううっ!!」
マウナの膣内に解き放たれるエキューの熱い精液。
マウナはそれを一番奥で受け止めながら、一際大きな叫び声とともに、絶頂を迎えていた。
「マウナさん……大好きです」
「エキュー……」
事が済んで身だしなみを整えた2人は、焚き火の側に戻ってきて2人より添って再び眠りについた。
まるで面倒見のいいお姉ちゃんが、やんちゃな弟を抱きしめるように眠っているが、2人はもう紛れもない恋人同士だった。
「うまくいったな、イリーナ」
「………なんか納得いきませんけど、とりあえずはめでたしめでたしでいいんでしょうか……」
と、今回の立役者、になるんだろうか。ヒースとイリーナが、そんな2人をみて笑みを浮かべた。
「で、でもヒース兄さん。もうこれっきりですからね、こんな野営中にだなんて……」
「ふっ。あんなによがってたくせによくい……んげらぼべっ!?」
「そ、そんなことありませんっ! まったく、ヒース兄さんはいつも邪悪すぎますっ」
もう洗濯するまでするまで履けなくなったぐちょぐちょのパンツは見ないフリをして、イリーナは毎度のごとくヒースの顔面に鉄拳をいれた。
そして、マウナとエキューの幸せを願って、小さくファリスに祈りを捧げるのであった。
(後生ですから、エキューがヒース兄さんみたいくなりませんように)
…とか願いつつ、実はヒース師匠のプレイを楽しみにしていたりもするイリーナでもあった。