王都ファンから7日ほど離れた、小さな村。ヤスガルン山脈の麓にあり、主要な街道筋からも外れ狩猟と畑を耕すことで暮らすどこにでもある村だ。  
村人たちは決して豊かとは言えない生活を隣人と助け合って送っている。それだけに「異質」なものに対する想いも都会のそれとは違う。  
 
「では、今日はここまで。みんな次の授業までに自分の研究課題を見つけること。」  
村出身の賢者が開く私塾に通う子供たちからため息が出る。小さな村では子供たちも立派な働き手だが、学を修めて王都で働いてもらいたいという親たちの思いがわからない子供たちには苦痛な時間がやっと終わったのだ。  
みなそれぞれ仲の良い友人同士連れ立って教室を出て行く中で、一人だけ道具を片付けている少女がいる。  
同年代の子と比べてやや背が高い。髪は金色で良く手入れされ、化粧っ気はないが整った顔立ちである。  
しかし、目を引くのは髪から突き出している尖った耳だ。  
「よぉ、マウナ。また一人か。」  
少女に声を掛けたのは、がっしりとした体格の少年だ。その後ろには子分のように仲間が三人控えている。  
絡まれている少女(マウナ)を横目で見ながら他の少女たちはさっさと出ていってしまう。  
「女子に嫌われてるんだろ。俺らが付き合ってやってもいいんだぜ。」  
大柄な少年はニヤニヤ笑いながら話しかける。後ろの三人も馬鹿にしたように笑っている。  
声を掛けられたマウナは、それを無視して帰り支度をする。  
「半端なエルフが、御高くとまってるんじゃねーよ。」  
後ろにいたにきび面の一人にそう言われてマウナが振り返る。キッ、と目線を合わせ何かを言おうとしたが口の中で押しとどめ教室から出ていった。  
 
「ったく、いじめられている癖に生意気だよな。」  
「やっぱり、俺たちとは違うんだろ。」  
下品な笑いが沸く。  
「でもよ、あいつああ見えて結構胸でかいんだぜ。」  
「おい何でお前そんなこと知ってんだよっ!」  
「この前鳥を撃ちに東山の森に行ったんだけどさ、そこに小さな泉があったんだよ。で、あいつがそこで水浴びしてるの見たんだ。」  
「チェッ、お前それ覗きじゃねえか。ついてんな。」  
色黒な一人が呟く。  
「あのさ、ハーフエルフでも作りは同じなのかな?」  
「作りって、なんの。」  
「いや、だからその、体の作り。」  
「そりゃ、お前エルフと人間がやってできるんだから、同じなんじゃねえの。」  
四人それぞれが想像する。と、大柄な少年がポツリと言う。  
「見てみるか。」  
「見るって・・・、あいつのを!?でもどうやって?」  
「さっき言ってたじゃねえか。あいつ一人で東の森に行くんだろ?あっちは他の連中はほとんど行かないし・・・、やれるだろ。」  
「でも、まずいだろ。それにあいつエルフの血が入ってるんだし、何か魔法でも唱えられたら・・・。」  
「いや、その心配はいらないと思うよ。」  
細面の一人が答える。  
「先生の書物庫で読んだ本に書いてあったんだけどさ。人間に育てられたハーフエルフは精霊とは話せないらしい。」  
誰とはなしにゴクリと唾を飲む。  
「じゃ、さ。ホントにやるか?」  
「やれるだろ。それにこれは先生の言った研究課題だよ。」  
「そうだよな、自分の知らないことを調べるわけだしさ。」  
「そうそう、研究、研究。」  
罪悪感を薄めようというのか、自分たちで理由をつけて盛り上がっていくのだった。  
 
獣道をかき分けて歩きながら、マウナは思いを巡らせる。  
(私、何やってるんだろ。)  
確かに、ハーフエルフということで奇異の目で見られることはあった。でも、小さい頃は決して友達がいなかったわけではなかった。  
いつの間にか自分から壁を作っていたのかもしれない。  
いつか、都会に出たい。こんな小さな村で自分を殺して他人と付き合っていくなんてご免だ。そうでなくても人間より長命なのだから。  
(でも、おじいちゃんを一人残しては行けないし・・・)  
マウナの祖父は若い頃は村でも一、二を争う狩人だった。母親が自分を生んですぐに死んでしまってから、男手ひとつで育ててくれた。  
しかし、さすがによる年波には勝てず最近はめっきり体も弱ってしまっている。マウナがこうしてあまり村人が足を踏み入れない森に入るのもその日の食卓のためと祖父に飲ませる薬草を取るためだ。  
村にいるよりも森を歩いているほうがずっと楽しい。森にいると自分ひとりではなく、何かがいる感触がある。  
それにもしかしたら、名前も顔も知らない父親に会えるかもしれない、そんな淡い希望も心の底にあった。  
父親のことを祖父に聞くことはできない。母と仲が良かったというハンナ小母さんに一度だけ聞いたことがあった。  
−マウナちゃんと同じ髪の色を持ったとってもハンサムな人だったよ。森でお母さんと会っていたんだそうだよ。でも、マウナちゃんがお腹の中にいると分かる前に遠くへ行ってしまったのよ。  
母親と自分を置いて行ってしまったことを恨まないわけではない。それでも、エルフという父親に興味がある。  
 
ガサッ。  
マウナが物思いに耽っていると後ろの茂みで物音がした。気配からして動物ではない。隠れ方が下手すぎる。これは・・・、人間だ。  
「誰っ!」  
村の人間はあまり立ち入らない森だ。もしかしたら、山賊かもしれない。素早く矢をつがえて振り向く。  
ガサガサと音を立てながら現れたのは何かとちょっかいをかけてくる四人組みだった。  
「何よ、あんたたち。」  
構えた弓を下ろしてきつく問い掛ける。  
「いや、何。さっきは悪いことをしたな、と思ってさ。謝りにきたんだよ。」  
話しかけながら、四人が近づいてくる。  
「そ、さっきのことは水に流して仲直りしようや。」  
にきび面がそう言うとマウナは、  
「別にもとから仲良くないんだから、直す必要もないでしょ。」  
と言い放ち立ち去ろうとする。  
「まあ、待てよ。」  
色黒な少年がマウナの肩に手を掛ける。  
「触らないでっ!」  
マウナがその手を振り解こうとした瞬間、地面に引きずり落とされた。  
「おい、こっちが下手に出て謝ろうってぇのに、その態度はないだろ。」  
大柄な少年がドスを効かせてマウナを抑える。気がつくと他の三人もマウナを取り囲んでいる。  
「ちょっと、何するつもりよっ。放してっ!」  
「まあ、落ち着けよ。俺たちはもっとお前のことが知りたいだけなんだよ。ちょっと我慢すればすぐ終わるぜ。」  
マウナもだんだん今の状況が分かってきた。手足をバタつかせ拘束から逃げようとする。  
「おい、大人しくしろよっ。そっち、掴めっ!」  
「ええい、畜生!じたばたすんなよっ。」  
狩人としての身のこなしが効いているのか、なかなかマウナの体を捕らえられない。マウナがさらに言い放つ。  
「私にはエルフの血が流れているんだからね。森でこんなことしたらどうなるかわかってんのっ。」  
その一言に押さえつける手が一瞬怯む。しかし、次の言葉がマウナを捕らえた。  
「嘘つくんじゃねぇ!「エルフに捨てられた」奴にそんな力はないんだよっ。」  
マウナの心の中で何かの火が消えた。その隙に四人は一気にマウナを押さえ込む。  
「ふー、やっと捕まえたぞ。」  
「まったくてこずらせやがって。」  
気がつくと身動きとれない状態になっている。  
「よし、それじゃまずハーフエルフの体が人間様と同じか観察するか。」  
そう言うと皮のベストのボタンに手を掛ける。  
「いや、やめてっ。放して、放してよ!」  
四人にはもはやマウナの声など聞こえていない。ハーフエルフの少女の体に夢中になっている。  
ベストと上着のボタンを外すと薄いシャツの下着一枚になった。シャツを脱がすには両腕を解放しなければならないが、彼らはそんな面倒なところまで手が及ばない。  
一気にシャツを破り捨てた。  
「いやぁぁぁっ。」  
マウナの悲鳴とともに現れた乳房はかなりのボリュームだ。少年たちが唾を飲む。そしてマウナに馬乗りになった大柄な少年がその乳房に手を伸ばし揉みしだきだした。  
「いやぁ、やめて、触らないでぇぇぇっ!」  
「うぉ、まじで柔らけぇぞ。たまんねぇな。」  
「おいっ、俺にも触らせろよっ!」  
にきび面が片方の乳房を奪う。  
「うひょー、こりゃいいや。ったくよぉ、どこでこんなに胸大きくしたんだよ。誰かに毎日揉んでもらってたんじゃねえのか?」  
マウナはただ首を横に振るだけだった。自分のその胸のせいで他の少女たちからつまらない視線を感じることもある。  
ハンナ小母さんからは母親譲りの体型ね、と言われているが、マウナにとっては余計なものにしか思えなかった。  
 
「さてと、それじゃそろそろ下半身も見させてもらうぜ。」  
細面の少年がおもむろにそう言うと腰のベルトを外しにかかる。森を歩くため下はキュロットスカートとブーツという姿だった。  
ベルトは簡単に外され、スカートを脱がされる。足をバタつかせて抵抗するが、上半身が身動き取れない状態では如何ともし難い。  
「へっ、もう少し色気のあるやつを穿いたらどうなんだよ。」  
下着はベージュ色の簡素なものだった。もっとも、口ではそう言っても興奮は隠せない口調だ。  
「やぁっ、お願いやめてっ。」  
足をしっかり閉じて懸命に抵抗するが、強引に股を割られて脱がされてしまう。  
「どれどれ、じっくり見させてもらうぜ。」  
両足を左右に開かれ、無防備な状態で秘所が暴かれる。うっすらと産毛が生えているだけで、いまだ大人になりきっていない花弁がそこにある。  
「何だよ、人間と変わらねぇな。」  
にきび面が言う。  
「おいおい、童貞のお前に分かるのかよ?」  
一斉に笑いが起こる。  
「うるせぇな、形くらいは知ってるよっ!」  
マウナ自身の思考は止まりそうだった。  
(何で、何で私ばかりこんな目に合うの。神様、絶対不公平だよ。)  
「それじゃ、童貞のお前にも分かるように説明してやるよ。この亀裂の上にあるのがクリトリスだ。女の感じるところだよ。んで、そこから下がって尻穴の前、ここがお前さんのナニをぶち込むところだ。」  
細面がしたり顔でマウナの秘所を弄る。そうされているうちに体の奥が熱くなってきた。  
「おい、こいつ濡れてきてるぜ。こんな状況で濡らすなんてお前ホントは淫乱なんじゃないの。」  
(イヤ、イヤ、イヤ。違う、違う、違う。)  
心では嫌悪しているのに、体はまったく別の反応を強いられている。しかし、マウナには止める術がなかった。  
 
「おらっ、自分だけ気持ち良くなってるんじゃ友達とは言えないだろ。」  
色黒の少年はそう言うと自分のモノを取り出した。マウナの目の前で怒張して反り返っている。  
目を閉じて顔を背けるが、あごを掴まれ強引に口の中に押し込められた。何とも言えない臭気が鼻につく。  
「おい、歯ぁ立てるんじゃねぇぞ。」  
その間にも他の少年の手が胸や秘裂、体中を弄る。尖った耳を舐められ思わず体が震える。  
マウナの口を味わってる少年はマウナの髪を撫でながら、その頭を前後に動かす。父親譲りと言われた金髪はいまや泥で汚れ、草にまみれていた。  
「あー、マジ気持ちいいわ。」  
もはやマウナは早くこの時間が終わってくれることだけを考えていた。もし、少年がここで果ててくれればそこから先はないかもしれない。  
そう考えて少年が早く果てるよう、自分からも動く。  
「うぉ、ヤベ、ホント出るわ。あぁぁぁっ。」  
瞬間マウナの口中にむせ返るほどの白濁の液が出される。初めて味わう男の精液に吐き気を覚え、堪えきれず吐き出す。  
「おいおい、随分早いんじゃねぇの。さてと、じゃ本番といきますか。」  
大柄な少年が言う。そう、相手は四人いるのだ。一人が果てたからといって、終わるわけがない。  
「どうする。お前最初にやっとくか?」  
「えっ、マジでいいのかよ。」  
問い掛けられたにきび面は上ずった声で答える。  
「いいぜ。記念すべき脱童貞、俺たちが見届けてやるよ。入れる場所間違えるなよ。」  
そう言われるとにきび面は自分のモノを手に持って、先程教えられた場所にあてがう。  
「いやぁぁぁ、やめて。お願い、ホントに許してぇっ!」  
マウナが叫ぶ。(私、ホントにこんな奴らにされちゃうの。何もできないまま、誰にも必要とされないまま。)  
「おい、友達が童貞を捨てる手伝いなんだぜ。もっと喜べよ。」  
少年の先端が未だ幼さの残る秘裂をかき分けて行く。  
「やだぁ。痛い、痛いよぉ。」  
これまで感じたことのない、異物の挿入感に戸惑う。  
「おいおい、まだ入るだろ。もっと押し込めよ。」  
挿入が途中で止まっているのを細面が指摘する。  
「いや、なんか狭くてさ。なかなか入らねんだよ。んっ、と。よっ、と。」  
自身初めてのにきび面は無理やり押し進める。と、何かの膜を突き破る感触を得る。  
「んんっ、あう。ふうううんっ。」  
マウナは唇を噛締めて痛みを堪える。  
「何だよ、お前処女だったのか。良かったじゃねえか。友達同士、童貞と処女を捧げられてよ。」  
秘裂から流れる鮮血を見て色黒の少年が囃す。一方、にきび面の少年はマウナが処女であることを気遣う余裕はない。自分の腰を動かすのに精一杯だ。  
「ああっ、ダメだ。マジで出ちまうわ。うぅっ。」  
マウナの体内で熱い何かが弾ける。  
「おい、ハーフエルフの子供ってどうなるんだ。四分の一になるのか?」  
「いや、そうはならないらしいけどな。」  
そんな会話が耳元で聞こえる。  
しかし、マウナはもう何も考えられなかった。その虚ろな目には大柄な少年が自分に覆い被さるのを写し、そして・・・  
 
 
「マウナさん、マウナさん。」、「マウナ、しっかりしてっ。」  
そんな声が耳元で聞こえる。うっすら目を開けるとぼんやりとした視界の中に白い神官帽を被った少女の顔が見える。  
「あれ、イリーナ。私何してたの?ここ、どこ?」  
「マウナさん、僕たちは闇司祭の一団を追いかけていたんです。奴らに追いついてこの街道を外れた森で戦っていた最中に怪しい術で気を失われたんですよ。」  
気がつくと両手に温もりを感じる。右手には今答えてくれたいつも通う冒険者の店の主人夫婦の甥っ子クラウス。そして左手は・・・、  
「あんた、何時までマウナさんの手握ってるんだよっ!早く放せっ。」  
赤毛の少年エキューだ。  
「それにしても、変わった呪歌でしたな。音調は”ノスタルジィ”にも似ていましたが。」  
派手な衣装に身を包むドワーフ、バスが首を傾げる。  
「あぁ、恐らく聴いた者の嫌な思い出を呼び起こして精神にダメージを与える効果があるんだろ。赤貧エルフのことだ、ひもじくて拾い食いして腹を壊したことでも思い出していたんだろ。」  
「へぇー、じゃさっきまで寝ていたヒース兄さんはどんな夢をみていたんですか?」  
「イ、イリーナサン、オ願イデスカラ抜キ身ノグレードソードヲ目ノ前デ振リ回スノハ勘弁シテ下サイ。」  
ガクガク震えてしゃべるヒースを無視してイリーナはマウナを気遣う。  
「マウナ、大丈夫?だいぶうなされていたけど。もしまだ、くらくらするなら、私の精神力も分けるよ。」  
「ありがとう、イリーナ。でも、もう大丈夫。」  
そう今の私は一人じゃない。私にできること、私を必要としている人がいる。  
「さぁ、早く青い小鳩亭に帰って貰った報酬でおいしいもの食べましょ。」  
騒々しい仲間の中で、今だけはまだ両手を包む温もりを感じていてもいいよね、マウナはそう呟やいた。  
−終わり−  

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