『マウナさんのエロいバレンタイン』
「ん、いい感じにチョコが溶けたわね」
マウナは溶けたチョコレートの入ったボウルに小指を入れて、温度を計り、その指先についたチョコを、赤く濡れた舌でゆっくりと舐めとった。
「それで、どうするんです?」
どこかエロティックなマウナの仕草にドギマギしながら、ベッドに座ったままの男は聞いた。
「わからない?」
マウナが微笑む。
今は恋人となった男の部屋に夜中に、訪れたマウナ。
「バレンタインの夜に、恋人同士がすることといったら……ひとつでしょ?」
妖しい微笑みを残し、チョコの入ったボウルを横に置いて、マウナは衣服を脱ぎはじめる。
サラサラと艶のある長い金髪が背に、白い肌に散る。
ハーフエルフとしては珍しい、豊かな、ふたつの胸が露わになり、ぷるんと、その頂きが揺れる。
マウナは小指を濡れた赤い唇に這わせて、男にニッコリと微笑みかけた。
「…こうするのよ?」
ボウルに入っていた溶けたチョコレートを掬い、マウナは自分の躰に垂らして塗りつけた。
頬から口許に、首筋から下腹に、太股にと、マウナの白い肌が茶色いチョコレートにコーティングされる。
胸の先端は、サクランボか干しぶどうか。
「どうぞ、好きなだけ食べていいわよ?」