「うわぁ、三段フリルのスカートだぁ」  
 衣服店の前で目をキラキラさせる小柄な少女と、  
「ブランシュ、せっかくだし買いなよ」  
 それに付き合う大柄な少女。  
「でも、そんなの買ったらキーナがいろいろ買えなくなっちゃうし」  
 ブランシュと呼ばれた小柄な少女はもじもじと身をゆする。大柄な少女−キーナはスリに遭ったばかりで持ち金0。それを気にしているのだ。  
「いいよ、ブランシュ。気にしないで買って」  
「キーナ、キーナ大好き!」  
 ぎゅむーと抱きつくブランシュ。思いやりが嬉しいのです。  
 なんだかなぁ。  
「ね、ブランシュ。同じ形ならこのピンク色のほうが可愛いよ。着てみて着てみて!」  
「ああん、それなら、この青色はすごくキーナに似合いそう〜。これなら同じの買えるよ。お揃いの、買っちゃお」  
 スリに遭ってもめげずに楽しげにウィンドウショッピングを続けるキーナとブランシュ。  
 孤児院を半ば追い出される形で冒険者になった二人。ですが、今はタイデルの五大神祭を大いに楽しんでます。はい。  
 
 でも二人とも知りませんでした。  
 五大神祭が実は六大神祭だということに。光の神々の祭りが表で華々しく行われている間、裏では暗黒神ファラリスの祭りも行われていることに。  
 
「わ〜。これが試着室!」  
 とりあえず着るだけ着てみようと、試着室に入ったブランシュ。田舎育ちの彼女には試着室というだけでドッキドキ。  
なんだか大人になった気分。隣にはキーナも入っているはず。  
 スカートを脱いで、ピンクの三段フリルスカートを穿こうとしたとき−  
 
 プス  
 
後ろのカーテンの隙間から、誰かが手を突っ込んできて、背中をぷすっと刺す。  
ほんのかすり傷。痛みもほとんどない。  
「……!?」  
 だがブランシュは悲鳴をあげる間もなく、バタッと倒れてしまった。体が麻痺して動かない。  
「……(キーナ)」  
 視界が黒く染まる。意識を失う直前、ブランシュが思い浮かんだのはキーナの顔。  
 
「……ううぅん。だめだよぉキーナ。そこはだめ〜」  
「おーい。起きろ」  
「きゃ〜。やだー大胆〜」  
「耳なめるぞ」  
 耳元でハァと熱い息を吹きかけられ、ブランシュはハッと目を開ける。  
「……ここどこ?」  
 知らない場所。目を開ければ見知らぬ天井が見える。見知らぬベッドに寝かされていた。  
薄暗い部屋だ。そこに知らないおじさんが横に居た。  
「誰ですか?」  
 パチクリとまばたきするブランシュ。  
「よう。目が覚めたか」  
 見知らぬおじさんがごっつい声で言いました。見たまんまごっつい体格の男。  
「えーと」  
 ベッドに横たわりながらブランシュは思い出す。  
 
 そうだ。試着室に入ったら、背中から刺されて気を失って……。  
「美少女誘拐!?」  
 ハッと飛び起きて、自分の格好に気付きました。  
 衣服は脱がされ、白い下着のみという格好。靴も無く、裸足で床に立っている。  
「やだ〜」  
 白い頬を紅く染め、ブランシュは身をよじって華奢な身体を隠す。といっても細い腕では隠しようもないが。  
「だ、誰よあんた! キーナはどうしたの!?」  
「へぇ」  
 我が身よりも、他人を案じる少女に男は感心したように薄く笑う。  
「キーナ、か。あの大きな女かい?」  
「そ、そうよ!」  
 キッと睨みすえてブランシュ。こんな状況でも毅然としていられるのは、冒険者ということもあるが、何よりキーナの身が心配だからだ。  
「心配すんな。ボルニクス様が可愛がっているはずだぜ」  
と言われても誰だか分からない。  
「そうそう。俺はマリガン。今日からお前の主人だ」  
「な、何言ってんのよ」  
 マリガンと名乗った男がベッドから降りてジリッと一歩より、ブランシュは一歩下がる。  
 部屋には奥にカーテンがかかっていて、他には誰もいない。  
「なかなか可愛いじゃねぇか」  
 舌なめずりし、ブランシュを見つめる瞳が好色そうにギラギラと輝く。  
 華奢な体格に、つやつやした短めの黒髪。その前髪にリボンを結んで飾っている。  
こうして下着にすると貧弱な肢体が映えてより一層そそられる。  
 だが彼女はただ怯えるだけのか弱い少女ではない。  
「光の精霊よ!」  
 精霊語の呼びかけに応じ、薄暗い光から光の球が召還され、ブランシュを守るようにゆらめく。  
光の精霊ウィル・オー・ウィスプ。最近使えるようになったばかりの精霊魔法。  
「ほう。精霊使いか」  
 さして驚いた様子もなくマリガンはさらに寄る。  
「寄らないで!」  
 ブランシュの意志に反応して、光の精霊がマリガンにぶつかってパッと散る。  
だが全く平気そうだ。  
「そんな……」  
 抵抗しただけでなく全くダメージえお与えていない。それは相手のほうが遙か強い事を示している。  
「どうした? もう終わりか」  
 くいくいとマリガンが指を自分に向ける。今すぐ襲い掛かってもいいのだが、もっと絶望を味合わせてからだ。  
「くっ」  
 その余裕がブランシュを奮い立たせた。それにキーナも気になる。一緒に浚われたなら助けないと。  
 素早く次の呪文を考える。  
 この室内ではスネアやファイアボルトは使えない。火と大地が無いからだ。  
 光の精霊が通用しなかったのだからダメージ魔法は無駄だろう。シェイドで  
精神力を減らすのも無駄だろう。  
デストラクションでは効果時間が短いし行動は出来る。  
 とすると……。  
 一瞬で思考をまとめたブランシュは渾身の気合を込めて、呪文を叩き付けた。  
「レプラコーン! あいつを混乱させて!」  
 コンフュージョン。倒せないまでも混乱させれな、どうにか逃げられるはず。  
 お願い! かかって!  
 
「効かねぇなぁ!」  
 願いも虚しくコンフュージョンを抵抗したマリガンが、ばっとブランシュに覆い被さった。  
「きゃあっ!」  
 華奢なブランシュが床に引き倒され、背中にガンと床が当たる。  
「うっ」  
 呻く間もなく、リボンで飾った前髪をマリガンが掴み、ガッと拳を叩き付けた。  
「がぁっ!?」  
 目の前が真っ赤になり、ブランシュは頭の中で火花が散ったような衝撃にクラクラしてしまう。  
 衝撃は一瞬。鼻と口がドロッとする。血が出たのだ。鼻血と口内を切った血。  
「悪いな。女の子の顔に」  
 悪ぶれた様子も無くマリガン。その拳が再び振り上げられる。  
「あ、ぐぅ……精霊よ」  
 ダラダラと血を流しながら、ブランシュの手と口が動く。まだ精霊を召還する気だ。  
「させるかぁ!」  
 だが宙に伸ばされた手を掴まれ、今度はお腹に拳が叩き込まれる。白い下着を通してブランシュのお腹に無骨な拳がめり込んでいく。  
「がはっ!」  
 血の混じった息が肺の奥から吐き出され、詠唱も止まった。  
 そしてブランシュの抵抗も止まってしまう。  
「けっ。手ぇやかせやがって」  
 ゾンビ・メイカーで操ったからのほうが良かったか。いいや、やはり抵抗を愉しんだほうがいい。  
 マリガンは内心呟き、ブランシュを抱える。その身体は軽く、まだまだ発展途上であることを伺わせた。  
「あぐぅ……なにするの……?」  
 まだ血を吐きながら呻くブランシュを再びベッドに寝かせると、血に濡れた顔を押し付けてうつ伏せにして、両手を後ろ手にまとめて、ベッドの脇で用意していた縄で素早く縛り上げる。  
あまりにも抵抗するものなら縛ろうと思ってはいたが、精霊使いとはさすがに予想外だった。  
しかしこうして縛っていれば精霊魔法も使えない。片手が使えなければ精霊魔法は使えないのだ。  
「さて、と」  
 ニィと下卑た笑みを浮かべたマリガンは、縛ったブランシュを仰向けにして、  
その血に汚れた可愛い顔を見下ろす。  
「いいか。俺の質問にきっちろ答えろよ」  
「……」  
 わなわなとブランシュの顔が震える。何か言おうとしたが、歯がガチガチと打ち合って声にならない。震えている。  
「お前、名前は」  
「……」  
 黙っているとさっと拳が振り上げられた。  
「ブ、ブランシュ」  
 震える声でさっと声を紡ぐ。本能的に殴られる恐怖が身に染みてしまった。  
「そうか。ブランシュか。お前、処女か?」  
「えっ?」  
「男に抱かれたことはあるかと聞いてるんだ」  
「あ、ありません……」  
 キーナと抱き合ったことはあるが男とではない。  
(ディケイお兄ちゃん……)  
 男と聞いて真っ先に同じ孤児院で育った兄貴分が浮かんだ。アイルはまだ子供っぽい。  
 
 そうだ。あのしっかりした盗賊のディケイお兄ちゃんなら助けてくれる。  
 だからそれまでは我慢しよう。何をされても。  
「そうかそうか。処女か」  
 ベッドの上で縛られて男と二人きり。何をされるかはっきりとブランシュは悟っていた。  
(キーナ)  
 今度は大好きな親友が頭に浮かぶ。キーナもどこあで同じ目に遭ってるの?  
そんなのは嫌だ。でもどうにも出来ない。ごめんね。  
「ファラリス様に捧げようとも思ったが。くく、精霊使いならしもべにするのもいいだろう。  
今日は祭だからな」  
 ああ、そうか。すぐ近くの声を聞いたブランシュはどこか遠くで思った。  
 この男はファラリスの信者。そして今日は光の五大神だけでなく邪神のファラリス信者にとっても祭だと。  
 男の無骨な手が下着に伸びる。薄い下着は力を込めればビリッと簡単に破けた。  
露になる滑らかな白い肌に「ほう」とマリガンは嘆息をつく。そして淡く膨らんだだけの薄い膨らみ。  
まだ発育が始まったばかりの少女の青い果実にごくっと生唾が飲み込まれる。  
 素肌が外気に晒され、小さな乳房が視姦されても、ブランシュはぼんやりと宙を見上げたまま。  
 すっかり大人しくなったブランシュにマリガンは少々物足りなさを感じながら、唯一残ったパンツに無造作に手を突っ込む。  
「んっ!?」  
 さすがにブランシュの足がぴくっと蠢いた。いきなり乙女の大事な場所を手が撫で付ける。  
そして大きな顔が迫ったかと思うと、生臭い息と共に口が塞がれた。男の分厚い唇で。  
   
 初めての、キス。  
 
 それを自覚した時、ブランシュの瞳がカッと見開かれる。キーナともまだなのに……。  
 血に濡れたブランシュの口はやはり血の味がした。それがマリガンの口に移ってブランシュにも返ってくる。  
 初めてのキスは血の味。だがそれも茫然自失のブランシュには届かない。  
 股間をまさぐりながら、マリガンが口を解放すると、  
 
「いや……イヤ……イヤアアアアアアアアァァァァーっ!!」  
 
 耳の奥まで響く金切り声に、ニヤリとマリガンはほくそ笑む。  
 そうだ。せいぜい叫んでくれなければ愉しめない。もっとだ、もっと泣いて叫べ。ファラリスに届くほどに。  
 
「わああああああああぁぁぁぁーっ!!!」  
 
 思い出したかのようにベッドの上で身悶えるブランシュ。だが両手を後ろ手に縛られ、ただその場で蠢くだけだった。  
「そうら!」  
 そしてパンツの中に突っ込んだ手をマリガンは思い切り引き上げる。  
 薄い布は簡単に破れ、秘所が晒された。手で触ったときにもしやと思ったが、  
ブランシュの割れ目は、まだ陰毛も生えていなかった。  
 小さな可愛い割れ目が桃色に色付いている。  
「ああ……やだ、やだやだやだぁっ!」  
 涙を飛ばして、鼻血を出しながら泣くブランシュを身ながら、焦った手つきでマリガンも服を脱いでいく。  
 
 ギラギラ輝く目は真っ赤に血走っていた。  
 神ではなく己が愉しむための生け贄を前に、理性など吹き飛んでいる。  
 自由。ファラリスの教えのまま、子羊を貪り食うだけだ。  
 褌まで脱ぐと、マリガンの腰からはにょきっと一本の棒がピンと天に向かってそびえ立っている。  
「ほら。見ろ」  
 それでビシビシとブランシュのほっぺを叩くと、「ヒッ」と怯えた声を出す。その声が心地いい。  
「い、いやぁ……」  
 間近で見たそれはあまりに生々しくグロテスクで。キーナと一緒に覗き見た院長とナジカ先生の情事のそれとはあまりに違う。  
「やだ……やだぁ……」  
 目に溜まった涙がこぼれ落ち、頬を伝い、鼻血と混ざり合う。  
 その涙をマリガンは舌で舐め取る。すっぱい。そして震える少女を上からぎゅっと抱き締める。全身で。  
「ひっ!?」  
 不意に男の生臭い体臭に覆われ、ブランシュは身体をガチガチに強張らせた。  
「あー。柔らかい」  
 それでも少女の肉は柔らかく、体の下でプルンプルンと弾力を返してくれる。  
肉付きはそれほどでもなくむしろ痩せているが、わずかな脂肪がとびきり柔らかいのだ。  
「はなして……離してよぉ」  
「ダーメ駄目」  
 一旦身を離し、薄い胸に手を広げて乗せる。小さな胸は手の平に隠れ、固い膨らみは青い果実を連想させた。  
その固い果実を握り潰すと、手の中でぐにっと歪み、「いたっ!」と苦痛に歪む少女が拝める。  
「痛いか」  
 当たり前の事を言い、手を離す。ホッとする間もなく、今度は口を胸に近づけてきた。  
薄い胸の中心、ピンクに色付く乳首。まだ陥没したままのそこにチュッとキスして、舌の先端で転がすように舐める。  
「うぅ……」  
 初めて少女の口から熱い息が漏れる。  
 痛みに晒され続けた体は、ほんのわずかな快感でも敏感に感じてしまう。感じてしまった。  
「やだ……助けてキーナ」  
 ぺちょぺちょと乳首が転がされ、唾液でまみれる度、どうしようもなく胸が疼くのを自覚した。  
 違う。キーナにしてもらったときはもっと気持ちよかった。  
 でもどうして? どうしてこんな奴にされて感じるの?  
 男の口の中でぷっくらと乳首が尖り、ブランシュの白い肌が赤く染まる。  
「いや……イヤなのに…。なんで、こんな奴に…」  
 悔しさで涙がこみ上げてしまう。イヤなのに感じるのを止められない。  
 ちゅー、と尖った乳首を吸うと、ブランシュはびくっと背筋を震わせて上げた。  
「ふふっ」  
 ようやく胸から口を離し、ぷっくらと尖った乳首を指で弾く。  
「はうっ」  
 頬を紅く染めて、目を潤ませるブランシュに、鼻息も荒くなる。  
「ここはどうか?」  
 手がガシッと股間を鷲掴みにした。  
「ひっ……! やだ……助けて…」  
 キーナ。ディケイお兄ちゃん。先生。アイル。仲間の顔が浮かんでは消えていった。  
 早く……助けてよ。  
 
「なんだ。まだ濡れていないか」  
 手で触れた秘所はまだ少しも濡れていない。  
 まぁいい。キツイあそこを血まみれにするのも一興。  
 せめてもの潤滑油にと、手にぺっと唾を吐いてまた割れ目をまさぐる。毛も生えていないたて筋を。  
「はぁ……」  
 手で撫でられると、ビクビクと小さなお尻が震えて、緊張が手にも伝わる。このまま愛撫を続ければほどよくほぐされるだろうか。だがそれまで待つつもりはない。  
 無造作に太股に手を置いて左右に広げさせる。太股も固く緊張していた。  
「な、なに?」  
 涙で潤んだ瞳でブランシュは下を見た。脚を拡げさせ、腰を割り込ませる男の。その先端の男の象徴が彼女の女弁に触れる。  
「そんな……まさか……」  
 理性では、知識では知っていても、信じられなかった。いや信じたくなかった。  
 
 男を、好きでもない男を挿れられるなんて…!  
 
「やだぁあああーっ! やだ、ヤダヤダヤダーっ! キーナ、助けてキーナ!」  
 
 ズッ。腰に重い衝撃を受け、ブランシュの悲鳴が一時的に止まる。次の瞬間。  
「入ったぞ」  
 あまりに、あまりにあっけない破瓜。  
 何かが入ってきた、と知覚した瞬間、体の内側から裂ける様な痛みが真っ赤な熱となって脳天まで貫く。  
 
「ヒギャアアアアアァァァッ!!!」  
 
 断末魔のような悲鳴を聞きながら、ずりっ、ずりっとマリガンは腰を進めて狭く固い処女肉を掘り進んでいく。血を滴らせながら。  
「くぅ、こいつは」  
 痛みを感じているのはマリガンも一緒だ。固い肉を敏感な男根で掘り進むのだ。  
挿れたばかりの先端は固い肉でギチギチに締め上げられ、痛いほどだ。  
 
「ヒギイイイイイイィィィーっ!!!」  
 
 だがその痛みも少女の悲痛なまでの叫びと処女を奪った血で忘れてしまう。  
 グッ、グッと男根で哀れな乙女を切り裂いていくと、すぐに固い壁にぶつかった。終着だろう。  
まだ半分ほどしか男根は埋まっていない。だが今はこれ以上は無理だ。もっと開発すれば入るだろうか。  
「あがああぁ……ああああーっ!」  
 ビクンビクンとブランシュの腰が浮かんでは沈んでいく。痛みはもう麻痺し。ショックでのたうつだけだった。  
 膣に埋もれた男の象徴も同じく揺さぶられ、刺激を受ける。  
「へへっ。いいぜぇ。狭くて血まみれでよぉ!」  
 ブランシュの膣は狭く、そして血で溢れドロッとした熱で熱かった。  
 汗を浮かべながら、マリガンは小さな尻をがっしり掴んで、突き刺した棒を回して掻き混ぜる。血と肉を。「ひぎゃあああああぁぁぁーっ! ぎゃあああああああぁぁぁっ!!!」  
 初めて外気に触れる秘肉を掻き混ぜられ、こすられ、ブランシュは目を裏返して、顔を仰け反らせた。  
縛られた手がぎゅっとベッドのシーツをつまむ。  
「それっ」  
 
 唐突にマリガンの動きが止まり、そして熱い衝動が駆け抜けた。  
「イヤアアアアアっ! ワアアアアアアアアアアアァァァァーっ!!!?」  
 痛みで朦朧とする頭で悟った。ナカに射精された、と。  
「ダメエエエエエエエェェェェっ! ナカはイヤーっ!!!!」  
 
 ドクン……ドクン。命の種が流し込まれ、そして小さな膣を熱い液がいっぱいに満たすのを感じる。  
こじ開けられた結合部からは、血に混じって白い汁が爛れ落ちていた。  
「アアアぁ……こんな、こんな……」  
 
 食糧難で追い出されるように旅立った孤児院。それでも胸は希望と好奇心でいっぱいだった。  
大好きなキーナとみんなと一緒だったから。  
 初めての冒険を成功させ、祭りで賑わうタイデルを堪能し。  
 これからも大変だけど楽しい毎日が続くはずだった。  
 それなのに……。  
 
「こんなのって……ないよぉー!」  
 
 お腹の奥まで突きぬける熱い衝動を感じながら、ブランシュはただ泣き続けた。  
 
「ああ……アぁ……」  
 茫然自失と横たわるブランシュを満足気に見下ろしながら、マリガンは男根を引き抜く。  
「あうっ」  
 どっとこぼれる血と精液。無理矢理突っ込まれた小さな割れ目は痛々しく腫れ上がっていた。  
「ひどいよ……ナカで出すなんて」  
「へっ。それだけ言えればまだ大丈夫だな」  
 お尻を掴み、ごろんと転がしてうつ伏せにする。  
 そして背後から覆い被さり、手を回して下を向いた小振りの乳房を揉んできた。  
「えっ? やだ……もう、もうやだ」  
「何言ってる。まだまだこれからだぞ」  
 尻を持ち上げ、その果実を眺め、ニタッとマリガンはほくそ笑んだ。  
「俺が、飽きるまでな」  
「イヤアアアアアアアアァァァァーッ!!!」  
 お尻にぶっとい男根が突き刺さった時点でブランシュは意識を手放した。  
 
「おらっ! 休んでるんじゃねえぞ」  
 気が付いたのは、口いっぱいに生臭いモノが突っ込まれた時。  
 それが男のちんこだと気付くのに、しばらく時間が掛かった。  
「んー」  
「歯ぁ立てるんじゃねぇ!」  
 髪を掴まれ、乱暴に揺さぶられる。口の中で暴れるちんこがいきなりしょんべんをもらした。いや射精だ。  
「ふぐーっ!」  
 喉の奥まで流し込まれる濃い液体。  
 何で? どうしてこんなことするの? されるの?  
「んんーっ!」  
 すぐに吐いてしまいたかったけど口を押さえられて、ただ飲んでしまうだけしか出来ない。  
 頭が朦朧として、また気を失う寸前にようやく離してもらえた。  
 ちんこが口から出ると同時、ゲーッとベッドに吐いてしまう。  
「ちゃんと飲まねえか!」  
 
 ベッドの上で立ち上がったマリガンがお腹に蹴りを叩き込む。精子を流し込んだ白いお腹に。  
 ベッドの上で小さなブランシュの体が浮き上がり、くの字に折れ曲がって落ちた。  
「げはぁ」  
 白い精液に混じって赤い血も口から出る。それは晴れ上がったお尻も同じ事。  
「ううっ」  
 全身が痛みを通り越して痺れ、ブランシュは両手でお腹を押さえて丸まった。 縛られていた両手は解き放たれもう自由に動かせる。だけどもう抵抗する気力も考えもなかった。  
「ああぁ…。イヤぁ、キーナ、キーナ」  
 呆然と虚ろな瞳でただ幼馴染の少女を求める。  
「へへ。お友達ならあそこだぜ」  
 ブランシュの髪を掴み上げ、マリガンは見せてやった。  
 部屋の奥。カーテンで隠れて見えなかった場所。そのカーテンは開けられ、そこにブランシュは見た。  
 顔は老人、体はライオン、尻尾はサソリ、翼はコウモリの化け物。ぼんやりした思考でそれがマンティコアだと知識から引っ張り出す。  
そしてその巨体の下では四つん這いになっているキーナがいた。  
 自分と同じく裸にされ、虚ろな顔で泣いているキーナ。  
「あ、アア……」  
 キーナ。キーナ、どうして泣いてるの? どうしてそんな怪物に犯されているの?  
 マンティコアが腰を動かすたび、その下のキーナもゆらゆらと揺れる。  
 二人、いや一匹と一人は性器が繋がっていた。ライオンの野太い男根と少女の初々しい花弁が。  
そして結合部からは赤い血と白い精液が溢れ出し、キーナの背中と脚を濡らしていった。  
マンティコアの射精は人間よりも遙かに濃く、そして量も桁違いに多い。  
「へへ。お前が眠ってる間にあの女、ずっと叫んだたぜ。『助けて、助けて』ってな」  
 すぐ近くのマリガンの言葉も聞こえない。  
 ブランシュの虚ろな瞳に映るのはただ犯され、陵辱の限りを尽くされたキーナの姿。大好きなキーナの壊れ果てた姿。  
「わああああああああああああぁぁぁぁぁーっ!!!」  
 そしてブランシュの虚ろな瞳からも、光が完全に消え去った。  
 
 ちゅっちゅっと二人の少女が男根にキスし、口で奉仕する。  
 裸のブランシュとキーナ。  
 あれからゾンビ・メイカーを使って二人を洗脳するのはあまりに容易かった。いや薬も必要なかったかもしれない。  
 マンティコアのボルニクスは壊れたキーナに飽きたか、すぐにマリガンに授けた。今はカーテンの奥で新たな生け贄を待っている。  
「ふふ」  
 男根に一心不乱にしゃぶりつく二人の少女の頭を撫で、マリガンは上機嫌だった。  
 先程、侵入者の報告があったが、それも直に片付くだろう。  
 丁度そのとき、扉が開いて彼の部下がやって来る。  
 上半身は美しい青年、下半身はサソリの魔物アンドロスコルピオ。その二人に引き摺られ、エルフの女が連れられてくる。  
 ナジカ。キーナとブランシュら孤児院の子供達の先生のエルフ。  
 ディケイの捜査により二人が捕らえられているこのマリガンの屋敷を突き止めたが、アンドロスコルピオに返り討ちに遭い、ナジカは捕らえられたのだ。  
 そしてディケイとアイルもまた捕らえられ、別の趣味での慰みものにされる。  
「ほほう」  
 エルフらしく美しい容姿のナジカに、マリガンは好色な笑みを浮かべる。  
 
 アンドロスコルピオの尻尾の毒にやられたか、ナジカは朦朧としている。  
ナジカをベッドに寝かせ、アンドロスコルピオは下がった。  
 そしてナジカは幻覚の毒で朦朧となりながら見た。  
無惨に穢され、壊れ、性奴隷に成り果てたブランシュとキーナを。  
「そんな……ブランシュちゃん、キーナちゃん……」  
 そのナジカにさっそくマリガンは覆い被さっていく。  
「エルフの女か。今日は最高の日だな」  
「あぁ……うちはどうでもいいさかい……。子供らは堪忍して…」  
 そのナジカの願いが叶えられる事は当然ない。  
 
 ファラリスの祭は盛大に続く…。  
 
(おしまい)  
 

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