エロなし誕生日ネタ  
【すぺしゃる・わんだふる・デイ】  
 
今でない場所、ここでない時間。  
今日でない日。明日でもない日。  
───2月30日。マウナの誕生日。  
その日、青い小鳩亭で様々な人々が、マウナの誕生日を祝ってくれた。  
 
天涯孤独の孤児同然だったマウナは、力いっぱい感動し泣いた。  
養父母や冒険仲間たち、クラウスはもちろん。  
親しい町の皆が。青い小鳩亭の常連が。  
カレンさんがエルニーくんが、グエンさんすら、マウナの為に細やかながら心のこもったプレゼントを用意してくれていた。  
 
───『嬉しい』  
 
「嬉しいよ。こんな…こんなに…いっぱいの人に、祝って貰えるなんて……」  
 
ハーフエルフだからと、自ら心を、閉ざしてしまっていたから。  
ヤスガルンの山村に今は眠る、亡くなったおじいちゃん、お母さん。それからハンナ叔母さん。  
それが世界中で、マウナの誕生日を祝ってくれる人の、すべてのはずだった。  
───今は、違う。  
プレゼントの包みの山を、ボロボロと嬉し涙を流し抱きかかえるマウナに、周囲の人々は温かい笑みを向ける。  
 
「ありがとう、皆。ありがとう…!」  
 
マウナの体は感動で、フルフルと震えていた。  
 
「嬉しいよぅ。あたし…あたし───こんなにいっぱい『タダで物を貰った』のって、はじめて…っ!!」  
 
マウナのその言葉に、盛大にずっこける者、数名。  
デカイ汗を垂らし、引きつった生温かい微笑みを浮かべた者、十数名。  
ビシッと、泣き笑いを浮かべながら親指を立て返した者、数名。  
「さすがです!マウナさん!」と、間髪入れず叫んだ者、約一名。  
 
「うむ。腐っても赤貧ハーフエルフッ! 本性、今だ抜けず!」  
 
ドッと、笑いに包まれる酒場の中。  
 
───年に一度の特別な今日。青い小鳩亭の夜が、更けてゆく。  
 
 
──了  
 

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