その日、私ジーニとメリッサは宿屋で2人部屋を割り当てられ、宿泊した。  
 
その夜、メリッサが熱い身体を持て余してしているのを、夜の闇越しに感じとっていた。  
気の毒なことだ。  
その気になれば男を買うこともいとわない私と違い、メリッサやミレル、アイラは男性に対し潔癖だ。  
ミレルとアイラはいい。リウイの愛を求めて、他の男に見向きもしない。  
だがメリッサは違う。彼女は信仰により、リウイ以外の男に使える事が出来ない。それは他に愛する男を作り奉仕出来ないということだ。  
女の私でさえ見惚れる程に、美しく整った美貌とスタイルを持ちながら、彼女は男に抱かれることを既に諦めている。  
惜しいことだ。あれ程の女性なら求める男は、はいて捨てるぐらいいるだろう。  
 
「メリッサ…」  
 
声をかけると、メリッサは寝床の中でビクッと身体を震わせた。  
気づかれているとは、思わなかったのだろう。  
 
「苦しい…のか?」  
 
しばしの間があってメリッサは応えた。  
「苦しい…のでは、ありませんわ」  
ただ、切なくなるのです。  
メリッサはその身を起こす。月明かりの中でも、その豪奢な金髪が美しく輝いた。  
白い白磁器のような肌が、羞恥に桜色に熱っている。それは私の目にも、美しく愛らしく映った。  
 
「もし…」  
口をついてでる言葉。  
何をいおうとしているのだ、私は。  
「もし…私が男ならば、放ってはおかないのだがな…」  
くすりと、闇の中でメリッサが笑う。  
「ありがとうございます、ジーニ。そうですわね。ジーニが男性でしたら、喜んで抱かれましたのに……」  
そう言ってから、メリッサは何かに気づいたように、私を見返した。  
その眼差しの熱さに、私も気づいてしまった。  
求めあっていることを。その手段も。  
 
僅かな時間の後で、私はアイラに頼み、朝までの僅かな時間、男の身体になった。  
男の姿で街にでる必要があるという言い訳だが、あのアイラがどこまで信用したかはわからない。  
 
男の姿へと変わった私をみて、メリッサがホウッと、溜め息をつく。  
やはり、照れる。  
「なんだ?…似合わないか?」  
「いいえ。その、とても素敵な殿方ですわ。ジーニ」  
 
メリッサの目にジーニは、長く赤い髪をした褐色の肌の、美貌の青年となって映っていた。  
その眼差しも熱く、優しく。  
メリッサが私の真平になくなった胸に、その白く優雅な手を添える。  
私を見上げるメリッサの白い頬が、赤く美しく紅潮している。  
───ズクン  
私の下腹が疼いた。メリッサが欲しいと、この女を抱きたいと。男となった部分が主張している。  
それは私にとっても初めての体験で、それは暴力的なまでに、私の理性を奪っていこうとする。  
───抱きたい。女を。メリッサを。この女とヤりたい。  
私はその獣性を抑えこみながら、胸に添えられたメリッサの手をとった。  
「私も、こういうのは──初めてだ。手加減は出来ないかも知れない。許してくれ」  
「…ジーニ…?」  
メリッサの手を引き寄せて、抱き締める。女性特有の柔らかな感触と、たおやかな姿体。芳しい薫り。  
メリッサの膝裏に腕をやり、抱えあげる。  
「あっ…」  
たった3歩で寝台へと辿りつき、その寝間着の身体をベットへと横たえた。  
緩く波うつ金髪を優しく撫で、紫色の瞳をのぞきこんだ。  
「いいな? メリッサ」  
数瞬の躊躇いの後。  
「…ええ、きてくださいジーニ…」  
メリッサは頷き、私の髪に指を絡めた。  
その答えを得ると同時に、私はメリッサの身体にむしゃぶりついた。  
唇をメリッサの唇に重ねる。頬に舌を這わせる。  
手は豊満な白い乳房を揉みしだき、細い腰を抱き寄せた。主張をしはじめていた股間のものが、メリッサに当たる。  
「あ…!?」  
「すまない、メリッサ。少し、手荒になる」  
豪奢な金髪に顔を埋めて、メリッサの耳元で、熱く囁いた。  
はじめてのこの男の身体では、長く我慢が効かないことを予感していた。  
早くメリッサを抱いてしまいたくて、メリッサの寝間着の中に片手を差し込み、飾り気のない白い絹の下着を取り払った。  
 
メリッサも、リウイに抱かれかけたことがある。  
結局、性行為そのものには到らなかったが、キスをされ乳房を揉みしだかれ、舐められていた。  
そうしてメリッサの股間にも指を伸ばして探り、メリッサと彼女に憑いていた死霊ごと、指と舌とでイかせたのだ。  
それは同時に、恋ができずに迷っていた死霊を、逝かせた瞬間でもあった。  
性行為はなくてもメリッサはリウイにクンニをされ、その快感を、忘れることが出来ないでいたと言った。  
 
恋心は封じることが出来ても、身体が覚えてしまった男の身体が与えてくれる快感を、メリッサは忘れかねていた。  
それがミレルには秘密であるところの、メリッサがリウイから受けた『いろいろ試した』ということだ。  
それは私にも覚えのあることだった。  
体が、男の手を。舌を。熱を求める。  
だが私は貫かれて果てる絶頂を知り、メリッサは知るはずがなかったことだ。  
男となった私が彼女を抱かなければ、あるいは永遠に。  
メリッサの首筋から豊かな乳房、細いくびれをたどり、金色のけぶりへと指先と舌が降りてゆく。  
そしてメリッサの秘部を探り、私は僅かな罪悪感とともに、メリッサの処女を奪いとった。  
 
 
ギシギシと、安物の寝台が軋んだ音をたてる。  
ヌチュッ…ズチュッ…グチュッ…。そんな粘着質な水音とともに泡だったしぶきが飛び、パンパンと乾いた肌と肌が打ち合う音がする。  
メリッサの体を二つ折りにし突き、出す。そのひと突きごとに、ああッ。ああン。と、なまめかしい女の嬌声が夜闇に流れる。  
美しい金髪が、浮かんだ汗で白い肌に張りついて淫媚に映る。  
ベットの上、その美しい金髪の女はイヤイヤと頭を振るが、その声は恍惚として、隠しがたい悦びを含んでいた。  
そのたびに、豊かなふたつの乳房が、たぷんたぷんと揺れる。汗ばむ白い乳房にも、蜂蜜色の流れがはりつき煌めいて私を誘う。  
メリッサの膣は熱くニュルッとして、私のモノを受け入れ、キツく絞りとる。  
女である私が、男となり女であるメリッサを抱いている。それなのに、どうしてこんなにも、そそられるのだ。  
愛しく感じてしまうのだ。あえがせたい。感じさせたい。もっと、ずっと。  
 
「ああンッ! もっと…。ジーニ…もっとぉ…ッ!!」  
メリッサの白い乳房が、左右に大きく揺れる。その桃色の先端を啜り、摘んでやると、メリッサは白い喉を逸らせて喘ぎ、悦んだ。  
メリッサの身体は、不思議なことに私の身体と相性が良かった。  
まるで私のために誂えたかのように、抱くとピッタリと合う。  
私の男の部分が、食い千切られそうにキツイ女の部分も、ただ私を熱く煽るだけ。  
「…メリッサ…もっとだ。メリッサ…」  
「もっと奥を! 奥を突いてください、ジーニ…ああッ! ジー…ニ…ッ!!」  
「メリッサ…ふンッ!」  
「アアッ?! 当たってますっ!ジーニ、わたくしの奥に…ジーニのモノが…ッ! アァ…ッ! スゴいッ! これが…これが、男性に抱かれるということなのですね…!」  
 
 
私達は、登り詰める。  
快楽の頂点へと。  
 
そして抜くことなく私の男のモノが、メリッサの体の奥を、汚して濡らしてゆく。  
メリッサの体から強張った力が抜け落ちるまで、そのまま私はメリッサを抱きしめ続けた。  
 
 
「同情…でしたの?」  
「最初はな。だが…本気になった」  
微かに笑い、メリッサの金髪を優しく撫でる。  
「わかりましたわ。ジーニが本気で、わたくしを愛してくださったこと…」  
くすりと笑い、そのままメリッサは、私の胸に身体を預けた。  
「ありがとう、ジーニ」  
わたしの頬にメリッサが、たおやかな指を這わせる。  
「もっと、抱いてやれたらいいのだがな…」  
その指の感触に、ゾクリと背筋が反応する。その白い肌に、柔らかな唇に、キスを落としたいと。  
「わたくしの無茶なお願いを聞いてくださっただけで、わたくしは満足ですわ…」  
名残惜しいと、思った。  
メリッサのこの体も、この体でメリッサを抱くことも。  
メリッサの白く細い手を取り重ねて、眠りについた。  
 
 
翌朝。私の身体は女に戻る。  
ふと、ため息をつく。幻のような一夜だった。  
メリッサを、男として愛した昨夜が、まるで嘘のようだった。  
目が合うとメリッサは、ほんのり頬を染めて、その優しい紫色の瞳を伏せた。  
気恥ずかしさもついてまわり、私もまた何気ない風を装い、顔を背けた。  
 
 
暫くの後、アイラが私に「贈り物」と言って渡してくれたマジックアイテムがある。  
合言葉ひとつで、一晩の効果時間男を女に、女を男にするものだった。  
私は僅かに苦笑した。アイラが何を察したのかは、あえて聞かないことにした。  
何よりもこれで、いつでもメリッサと愛し合えようになった。  
愛に震える切なく美しい身体を、悦びに満たすことができるだろう。  
「わたくし、ジーニになら…かまいませんわ」  
私が感じていたように、メリッサもまた私達の身体の相性のいいことを、感じていた。  
惹かれ、求め合う。  
美しく頬を染めてメリッサは、私に抱かれる。  
月夜の下の草むらで。街裏の路地で。私達は重なり合う。細い金糸の髪が、夜闇に乱れ輝く。  
淫媚な唾液と体液が、足元に液溜りを作る。  
豊満な乳房の白くたおやかな姿体が、褐色の逞しい身体に組み敷かれ、喘がされる。  
 
豊かな白い乳房に私のモノを挟み刺激すれば、メリッサのアソコに近い快感を得ることが出来ることを私は知ってはいた。  
しかし、その先端の粘膜へと、メリッサの唾液を落とされる快感は知らなかった。逸物に女の舌が這う快感も。  
そうしてメリッサに受けた刺激の分、私はメリッサを激しく攻める。  
 
「あふッ!ンッ!ああンッ!ジーニ!ジーニッ!感じますッ!もう…イッて…しまいますッ!!」  
「イクといい、メリッサ。今夜はまだまだ、休ませないからな」  
後ろからメリッサの身体を抱いて、舌に白い肌に浮く汗と、手に乳房の柔らかさを堪能しながら囁いた。  
「アァ! いやァ…イク…イクぅ…イッ…クゥゥッッ?!!」  
「膣なかで出すぞメリッサ」  
「え、ダメですッ!それはッ、イヤぁあ゛ァ…!?」  
メリッサの口腔を舌を潜りこませることで塞ぎ、私の腰はメリッサの膣の最奥を、強く叩いて弾けた。  
「ンん゛〜〜〜〜〜ッ!!?」  
 
 
メリッサは孕むことを望んではいない。少なくともリウイが冒険の旅を終えるまでは、子供を持つなど考えられない。  
それゆえ私はメリッサが孕まないように、時折、変身の魔法のアイテムでメリッサを男性にする。  
美しい優男になったメリッサを、今度は逆に女の私が攻める。そして私のなすがままに、メリッサは男の性の悦びを知った。  
 
もしミレルがリウイへの恋に破れた時には、私達が慰めてやることができるだろう。  
私達は仲間だから。男女の性別すら超えて。  
 
 
【終】  
 

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