鳥達の囀りが聞こえるターシャスの森でエキューは温泉を楽しんでいた。  
 憧れの人、エルフなのだが――――シルヴァーナの依頼で森の迷宮に巣くうバックベア  
ードを退治し疲れた身体を癒している。戦いではバックベアードにそこそこ手傷を負わせ  
るものの、撃墜はイリーナに奪わたのがちと悔しい。  
 どういうわけか仲間達は彼を一人にした。  
 女性であるイリーナとマウナがいないのは当然としてもヒースとバズが泳いで何処かへ  
行ってしまったのは不自然である。温泉に入る鹿を見つけたにしても、だ。  
「混浴だったらなあ・・・・」  
 重度のエルフ好きの彼はふざけて“エルフ風呂”なるモノを望んでいたが、現在の思い  
人のマウナの前ではさすがに一緒にお風呂に入ってください、とは言えなかった。  
 しかし思うだけなら只と入浴中のマウナを妄想してみる。  
 彼女はイリーナと女風呂定番の胸の触りあいでもしてるのだろうか、それとものぼせて  
耳を噛みあったりあんな処やこんな処まで触りあったり・・・・  
「エキュー君♪」  
 名前を呼ばれて慌てて我に返った。  
「シ、シルヴァーナさん!?」  
 気を取り直して振りむくと――――大きめの手拭いで前を隠したエルフの女性が立って  
いた。  
 
「入ってよろしいかしら?」  
「ど、どうぞ・・・・・」  
 思わずエキューは背を向けた。夢にまで見たエルフ風呂もいざ実現すると照れが先走る。  
 沈黙が支配する。彼は傭兵出身にしては珍しく童貞なのでこういう展開には慣れていな  
い。  
 不意に背を柔らかい何かが触れた。柔らかい物は二つありそれぞれには突起がある。  
「え、ちょっ・・・・何をするんですか!?」  
 湯煙の中エキューは後ろから抱きしめられ耳朶を甘噛みされた。  
「だってあんまり可愛いんですのも」  
 乳首が背中に擦りつけられ勃起しそれがエキューの快感を高め、肉棒に血が集まり膨張  
しだす。半分くらいの勃起率になると肉棒自身をむんず、と掴まれた。  
「あ・・・・その、そんなところ・・・・」  
 絶妙な手つきで肉棒をしごき亀頭のカリや尿道口をクイクイと弄り捲くる。  
「初めて出会った時の事覚えてる? 私、あなたがあんまり可愛かったから将来は素敵な  
男性になると信じてたわ。あなたの活躍に報いる意味も含めて可愛がってあげたいの♪」  
 肉棒をしごく手が睾丸へ回されモミクチャにされる。  
「覚悟してね、絞り取ってあ・げ・る・か・ら♪」  
 
 平らな岩に手拭いが敷かれエキューはその上に寝かさせた。  
 シルヴァーナの裸体を隠す物は無くふくよかな肢体あらわになる。豊満な乳房、濡れた  
髪、薄っすらと金毛が混じった陰毛・・・・・エキューにとって全てが眩しかった。  
 ほどよく粘度のある液体が決して薄くない胸板に垂らされた。ちと冷たい。  
 ふくよかな肉体が覆いかぶさってきた。女体がエキューの胸腹を滑り勃起した乳首が少  
年の胸板を刺激する。  
「気持ちいい?」  
 女体肉布団は童貞の少年にとって刺激が強すぎた。気持ちよすぎてエキューは答えられ  
ない。さらに濡れた唇に首筋や耳たぶを愛撫され肉棒の充填率は八割を越えた。  
 耳への愛撫は中にまでおよびゾワゾワする。憧れの人にあんな事やこんな事をされるの  
のは一度は想像したが実現に至るとは夢にも思わなんだ。  
 肉棒が掴まれ粘液がそれを包み滑る。絶妙な扱きに亀頭から汁が・・・・。  
「あ、ああ・・・・ボク、イッいそう・・・・」  
 切ない喘ぎがエキューの口から漏れた。  
「駄目よ、まだイッっちゃ。今度は私を楽しませて」  
 シルヴァーナはエキューの面前に股間が来るように身体の位置をかえた。  
 
 目の前には卑猥な二枚貝があった。  
 学名を大地母神マーファといい、やや乳製品臭がある。  
「マーファ様だ・・・・シルヴァーナさんのマーファ様だぁ!」  
 無我夢中でマーファ様にむしゃぶりつくエキュー。二枚貝は乳製品というより酢の物の  
味がした。  
「は・・・・ウン、いいわあ。そのまま続けて♪」  
 肉棒への扱きが強まり睾丸への愛撫は肛門周辺へと移る。粘液の助けもあって薬指がニ  
ュルン、と肛門を貫いた。  
「ああああ! 駄目です、そんな汚い・・・・!」  
「エキューに汚い所なんて無いのよ。それよりもっと舌を使って」  
 快楽に促されてエキューの舌が貝を割り奥へ奥へと侵入すると淫液が溢れ酸味は益々強  
くなる。それに合わせてシルヴァーナは肉棒を口に含んだ。  
 唇が肉棒を扱き舌がチロチロと亀頭の先っちょを突くと先走り汁の味がした。  
「シ、シルヴァーナさん・・・・ボク、もう出ちゃう」  
   
 ドクン、ドクン、ドクン  
 
 肉棒が収縮を繰り返し濃い目の精液が口一杯に広がった。  
 
「ハア、ハア、ハア・・・・」  
 射精の余韻に揺られながらのエキューの荒い息が聞こえる。  
 やや脱力感があるが卑猥な肉が蠢きが肉棒の萎えを許さない。  
「欲しい、ボクはシルヴァーナさんが欲しいんです!」  
 憧れの人の下から抜け出し四つ這いにし尻を掴む。肉棒を二枚貝を嬲るがごとくその周  
辺を滑らせた。  
「待って、そこはまだとっておきたいから駄目よ」  
 本番行為の拒否、ここまで少年を弄んでおいてそれは無い。エキューはあっけにとられ  
る。  
「ユニコーンと戯たことないから・・・・でも代わりに」  
 自ら尻の肉を左右に広げるシルヴァーナ。  
「あなたにはお尻の処女をあ・げ・る♪」  
 やや茶色がかかった菊の花がヒクヒクと怪しく蠢く。自称乙女と称しているシルヴァー  
ナだが、穴の開く具合から彼女は自慰を後ろの穴でいたしているらしい。 肉棒をあてが  
って突き込むとたいした抵抗も無くニュルンと入った。粘液と唾液が潤滑液代わりになっ  
ているおかげである。  
 根元まで入れると今度は強烈な締めつけが肉棒を襲う。エキューは顔をしかめながらも  
動いた。  
「ねえいいでしょ? 私のお尻、気持ちいい?」  
「ああ・・・・最高です、シルヴァーナさん・・・・!」  
 ギュ、ギュと断続的な締めつけが繰り返され射精が近い事がイヤでも分かる。  
 合意の上とはいえ女性の肛門で性交する――――ファリス司祭のイリーナが見たら『エ  
チなのはいけないと思います』とか言われそうだ。  
 射精を先走り汁で我慢しながら四つ這いのシルヴァーナを起こして胡坐の上に抱え込む  
体制をとらせ豊かな乳房を揉んだ。粘液でやや滑るので愛撫しにくいが両手の動きに合わ  
せて乳房が形を変えていく。  
「もっとして! 搾乳して!」  
 さらなる乳房への愛撫を要求しながら腰が振られ括約筋が出力全開で肉棒を締めつけた。  
 もうエキューも限界だ。乳房への愛撫を片手に任せてもう一方の手の目標を肉芽へと変  
更した。  
 
「イクよ、シルヴァーナさん・・・・!」  
 最後の力で腰を突き上げ肉芽を摘んで捻った。  
「きて! 私のお腹の中にいっぱい出して!」  
 括約筋かが締まる、脱力感が広がる肩、爆ぜる肉棒――――直腸の中へ二発目の射精が  
注ぎ込まれた。  
 初体験なのに連続でしてしまった。怪物と死闘を繰り広げる傭兵もさすがに疲れて横た  
わった。傍らには相手の女エルフが添い寝している。  
「気持ちよかった?」  
「はい。でもその、何というかこういうのもアリかなって思ったりして」  
「そう? 良かった、気に入ってもらって・・・・#$%&¥@」  
 シルヴァーナの口から意味不明な言葉が流れた。だがエキューはその意味をしっている。  
彼自身は使えないが女性の精霊使いのみが交信できる知ざれざる生命の精霊の精霊魔法、  
“癒し”の呪文――――いきなり睾丸が捕まれ中指が肛門にズブリと入れられた。  
「私、もっとしたいの。あなたのモノもこんなに元気にしたからまだまだ楽しめるわ♪」  
「いや、でも僕はバックベアード戦の疲れもあるし・・・・」  
「大丈夫、あなたは寝ていればいいから任せて」  
 今度は騎上位で肛門に肉棒を差し込むシルヴァーナ。エキュー、女の業の深さを知る今  
日この頃であった。  
 エキューの本日の射精回数、8回(オーファン最高記録とタイ。記録保持者はリジャー  
ル)。  
 
 
 オーファン、ラムリアース、ファンドリアを巻き込んだ陰謀を打ち砕いた後日、自称魔  
法狩人のヒースクリフ・セイバーへーゲンは魔術師仲間と猥談に花を咲かせていた。  
「でな、これがターシャスの森で収集した春画像」  
 空中にはエキューに跨るシルヴァーナの痴態が浮かんでいる。古代語魔法“幻影創造”  
でヒースが作り上げた幻影だ。  
「おお凄ぇ! すまねえな、まあ一杯おごらせてくれ」  
 ガッシリとした体格の魔術師がエールを勧める。元々ヒースと彼はそれ程親しくなく、  
むしろ仲が悪かった(ヒースが一方的に敵視していたのだが)のだが彼が魔法戦士を称し  
て剣技に傾倒し、ヒースの魔術の力量が上がるとわだかまりなどすぐに消えた。  
「あとこれが卑猥なんだなヒヒヒ」  
 “幻影創造”をかけ直そうとした時、背後の扉が予告無くひらいた。二人が振り返ると  
レンズをかけた女性と背の低い少年っぽい少女が立っていた。共に魔法戦士の冒険仲間で  
ある。  
「お客さんが来たわよ。あらヒース君も一緒な・・・・?」  
 女性二人に卑猥な幻影を見られた。あっけにとられた魔法戦士を尻目にヒースは思いが  
けない行動にでる!  
「なんて物を見せるのかな君ハ。こんな事ニ魔術を使うなんて暴淫ジャないカ」  
 猿芝居で誤魔化し――――過去に散々やってきた杵柄である。  
「ホホホホ・・・・お、男の子ですものねえ・・・・」  
「・・・・っ低!」  
 どうやら旨く誤魔化せた様だ。これも魔法戦士の素行の悪さと発動体を杖以外にした所  
為だろう。  
これから彼は修羅場に突入するだろう。ヤスガルンの女戦士とガルガドの同僚の女性神官  
も交えての痴話喧嘩だ。そんな事に興味の無いヒースはさっさと退散する事にした。  
 
THE END 

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