《二人の少女の密かな楽しみ》【第三部】  
 
今日も今日とて<緑のさざなみ亭>の長閑な一日が過ぎていきます。  
アイルは朝食で使われた食器洗い、ディケイはお仕事で留守、ナジカは汚れ物のお洗濯です。  
ブランシュとキーナはお使いに出かけました。  
そして今日も今日とて二人のスカートの中は………です。  
 
市場でいろいろと楽しんだ帰り道、今日は荷物が少ないのでブランシュは手ぶらです。  
「キーナちゃんってば、疲れたとか言って階段に座っちゃうんだもん。 びっくりしちゃったよ〜」  
「あはは、あれは… って、ブランシュだって一緒に座ったじゃない」  
「結構高い位置だったから、見られていたらばっちりだったよね〜」  
「そうよね、ちゃんと脚も開いていたし…」  
そんなちょっとアレな会話も軽々と弾みます。  
「それで…ブランシュ、今日は何をするの?」  
待ちかねていた様にキーナが尋ねます。  
今日もブランシュの提案で回り道して帰ると決めたときから、うずうずしていたのでした。  
「ん〜」  
ブランシュは焦らす様に街路を見渡します。  
先日の道と同じように、やはり人通りは見当たりません。  
「よ〜し、この辺で良いかな?」  
頷くブランシュは、キーナの手から荷物を受け取りました。  
キーナは空いた手でスカートの上から股間を押さえます。  
体の内から流れ出す何かを押さえる様にしながら、潤んだ目でブランシュの指示を待ちます。  
 
そんなキーナに  
「じゃあ〜 キーナちゃん犬になって」  
あっさりと言うブランシュに、キーナは絶句してしまいました。  
「…犬?」  
「そう、あそこ丸出しで歩くんだから〜 犬でしょやっぱり」  
キーナにはブランシュ理論はさっぱりでしたが、そんな事は重要ではありません。  
「私は…犬…」  
「そーそ、犬が二本足で歩くのはおかしいよね〜?」  
「私は…犬…」  
キーナは地面を眺めながら、熱に浮かされたように呟き続けます。  
「そ、だから〜 はい、ダウン!」  
いきなり命令口調になったブランシュ。 それでもその声は笑いを含んでいますが。  
しかしそんなブランシュの言葉に、キーナは逆らいません。  
少し震えながら、ゆっくりと路面に膝を、そして手を付きました。  
視線がいきなり低くなり、見慣れた光景がいきなり違った風景になります。  
どことなく非現実的な風景に思えて、キーナにちょっとした安堵を覚えさせる風景です。  
そんな彼女に  
「よ〜しよし、それで〜」  
手の荷物から一つの小さな包みを取り出しました。  
先程の市場で、キーナを待たせてブランシュだけで小間物屋で買ってきたものです。  
「へっへっへ〜 じゃ〜ん!」  
ブランシュが笑顔で取り出したのは、犬につける首輪と曳き紐です。  
「それは…」  
おびえた表情を浮かべるキーナに  
「やっぱり〜 犬はちゃんと繋がないとね〜」  
赤い皮製の首輪を見せびらかせて笑顔のブランシュですが、キーナの目は首輪から離れません。  
「と言うわけで〜 はい、首を出して〜」  
キーナの前にしゃがみこんだブランシュは、髪を挟まないように気を付けながらキーナの首  
に首輪をはめて行きます。 恥ずかしさにブランシュの顔を正視できないキーナの視線がさまよい、  
ブランシュの股間に気が付きました。  
しゃがみこんだそこには、日の光が差し込んでいます。  
(あ… ブランシュちゃんもやっぱり…)  
 
そこが怪しく濡れ光っている事に、奇妙な安堵と満足感を覚えるキーナです。  
そんな事に気づいたのかどうか、ブランシュは首輪と曳き紐をつけ終えて立ち上がりました。  
首輪の金属が冷やりとして、キーナに快感を伝えてきます。  
「よ〜しよし、良い子だね〜 それじゃ〜あ〜」  
ブランシュはキーナの頭を一つ撫でて、曳き紐を握ったままキーナの下半身の方に周ると…  
「よいしょ!」  
キーナのスカートを威勢良く捲り上げました。  
「きゃっ!」  
キーナが慌てて立ち上がろうとすると  
「こらっ! ダメでしょ!」  
「あん」  
曳き紐を引っ張って、四つん這いの姿勢に戻されました。  
「もう〜 ちゃんとしないとダメでしょ〜」  
そんな事を言いながら改めてキーナのスカートを捲り上げて、端を留めてしまいました。  
これでキーナのスカートは簡単にはずり戻りません。  
(ああっ!)  
下半身に吹く風の冷たさと陽光の暖かさにどこまでむき出しにされたかを感じて、キーナの身震いが深まります。  
「さ〜 行くよ!」  
ブランシュはキーナの曳き紐を引っ張って歩き始めました。  
曳かれて四つん這いで歩くキーナのむき出しのお尻は、歩を進めるたびに右左と揺れます。  
(私、歩いてる… 四つん這いで… お尻むき出しで… 道の真ん中で…)  
薄くピンクのもやがかかったような視界の隅にブランシュの脚を捕らえながら、キーナは進みます。  
先にたつブランシュの引き紐は少したるんだまま、キーナは無理に引っ張られているわけではなく、  
自分から歩んでいます。  
しばらくすると、ブランシュは立ち止まってキーナの歩みを待って、今度は後ろ側からキーナの様子を観察します。  
四つん這いの姿勢はその脚の間の秘裂も少し上にある愛らしい窄まりも、全てをブランシュの目に晒されています。  
ゆらゆらと揺れるそれらは濡れ光り、陽光を誇らしげに浴びながら、脚の動きにあわせて微妙に形を変えています。  
まるで秘められているモノの全てを満遍なく晒そうとしているかのようです。  
「わ〜お 丸見え〜」  
そんなブランシュの言葉に  
(ああ… 私、丸出しで… 全部さらけ出してる… むき出しで歩いてる…)  
改めて思い知らされて、お尻の振りが媚びる様に大きくなってしまうキーナです。  
犬が尻尾を振るように悦びの表現でしょうか?  
 
と、キーナの手足が不意に止まりました。  
「キーナちゃん、どしたの?」  
とブランシュが訊ねると、周囲を見渡していたキーナはおずおずと  
「あの…おトイレ…」  
下腹を晒して、しかも濡れていたためでしょうか、キーナの下半身には切実な欲求が生まれています。  
そんなキーナの言葉にブランシュはにっこり笑って  
「あのね〜キーナちゃん 犬はおしっこするのにおトイレなんて行かないよ?」  
と言うと、ブランシュはキーナを挽いて道の脇に歩いていきました。  
一軒の邸宅、その角塀を指差すと  
「はい、どうぞ」  
とのたまうブランシュに、キーナは  
「え… こんなところで?」  
と戸惑った声を挙げ、辺りを見回しました。  
陽光に照らし出される通りは、前後の見通しよく遮る物はありません。  
そんなところでおしっこをするという事に、とてつもない羞恥心と言いようの無い何かが胸中に膨れ上がって  
きます。そんな自らの感情に戸惑っていたキーナを躊躇っていると見たブランシュが  
「キーナちゃん? 犬はおしっこをする場所なんて気にしちゃ駄目なのよ?」  
と、ちょっと厳しめの声をかけます。  
「あ… ごめんなさい」  
何故か謝ったりして、それからキーナは思い切ったようにスカートをからげてしゃがみ込みました。  
その途端  
「こ〜ら、キーナちゃん」  
ブランシュの拳がキーナの頭を軽く叩きました。  
「キーナちゃんは犬なんでしょう? ちゃんと正しい格好でおしっこしなさい」  
口調こそ命令形ですが、口元は笑いをこらえる形に引きつっています。 本気ではないのでしょう。  
そんなブランシュの意を汲んだキーナは  
「ご、ごめんなさい!」  
とまたも謝り、そして四つん這いの姿勢に戻ると、ちょっと躊躇ってから、思い切って片脚を  
跳ね上げました。 膝が体の線まで上がり、さらに上に持ち上がります。 これまで体の下側になり  
いくらかは隠れていた部分、そこの筋肉の引き攣れ具合が、キーナにその部分がどれだけ晒されているかを  
強烈に伝えてきます。  
 
(ううっ…!)  
先ほどに倍する羞恥心と快感に、キーナは崩れ落ちそうになる下半身を懸命にこらえました。  
ちょっと下がってしゃがんだブランシュの目の前に、緊張した太ももに挟まれた濡れた部分が  
あらわになりました。  
太ももの引き攣れに合わせるように少し唇を開き、その唇を粘液の糸が繋いでいます。  
陽光に照らされたそこからは、なんとも淫靡な気が立ち上っているようでした。  
悪戯心を覚えたブランシュは、そんな唇を指でつつきます。  
「あん」  
キーナの甘い声とともに、その唇はさらに涎を増やし、まるでブランシュの指を迎え入れたいというように  
うごめいて形を変えました。  
あふれた涎がつーっと糸を引き、地面に垂れ落ちました。  
「お〜 凄い凄い」  
小さい拍手とともに送られる無邪気なブランシュの歓声に、キーナは羞恥心を昂ぶらせてしまいます。  
うっすら開けた視界には自らの剥き出しの下腹、跳ね上げて震える膝、ブランシュの少し上気した笑顔、  
そしてその向こうに明るく照らされる街並みが広がっています。  
(ああ… 私、道端で… こんな格好して… おしっこ…)  
思わず閉じた視界を桃色の光に埋められながら、キーナは下半身の一点から力を抜きました。  
ブランシュの見つめる淫烈の上端から、金の条水が迸りました。  
「うわきゃっ!」  
あわてて飛びのいたブランシュの足元の路面を、条水がバシャバシャと叩き始めました。  
条水は震える淫唇に流れを阻まれ、その音を高く低く変えていきます。   
そして陽光に暖められた地面から、その特有の匂いが立ち上ります。  
そんな音と匂いは懸命に体を支えるキーナと、自らの股間をスカートの上から押えながら見守るブランシュを包み込み、  
その興奮を煽り立てます。  
(私… こんな街中の通りで… おしっこ垂れ流してる… 犬みたいに… むき出しで…)  
「あ、ああっ!」  
尿水を出し切った淫烈から、尿とは違った液体をぴゅっと噴出したキーナは、体を支えきれず路面に崩れ倒れてしまいました。  
 
「う〜ん、キーナちゃん、ちゃんと出来たね〜 偉い偉い」  
そんな声と頭をなでる感触に、漸く呼吸を整えたキーナはゆっくり身を起こしました。  
「キーナちゃん、そんなに気持ちよかった〜?」  
ニヤニヤ笑顔でキーナの顔を覗き込むブランシュ、そんなブランシュにキーナは答えられる筈もありません。  
顔を赤くしてキーナは顔をそらしましたが、その視線に先ほどキーナが作った水たまりが映りました。  
ますます顔を赤くするキーナ、ニヤニヤ笑顔を深くするブランシュ。  
と、そんな二人の目の前の扉のノブがガチャと回りました。  
二人は瞬間硬直しましたが、慌てて飛び起きて身づくろいを整えます。 スカートを直して、首輪は外す余裕はありません。  
曳き紐を首の後ろ側に回して壁に張り付きます。 その隣で慌てる必要の無いはずのブランシュも何故かアワアワしてますが。  
ぎりぎりのタイミングで通りに出てきた男性は、壁に張り付いて硬直している二人の少女に怪訝な視線を向けましたが、  
そのまま通りに歩を進めました。 と、男性の足が水音をたてました。  
(あ、私のおしっこ!)  
赤かった顔を青ざめさせるキーナ、そんなキーナの耳に  
「うわ、なんだこれ。 犬のションベンか?」  
男の罵声が飛び込みます。  
(そうだよね、こんなところでおしっこするの、犬ぐらいだよね… 人間はしないよね…)  
改めて自らのしたことの恥ずかしさを突きつけられてしまうキーナです。  
青かった顔に赤みが戻り、それを通り越して今度はどんどんと赤くなっていきます。  
そんなキーナの隣から  
「あ、さっきそこで雌犬がおしっこしてましたよ〜」  
ブランシュが男に声をかけました。  
(ちょ、ちょっとブランシュ、何言ってるの!)  
キーナの心の声が聞こえるはずもなく  
「本当か、最悪だな」  
「首輪してたから、どこかの飼い犬だと思うんですけどね〜」  
(やだ、私、首輪したままなのよ! もしばれちゃったら…)  
「だらしない犬だな」  
「そうですよね〜 せっかくかわいい犬なのに躾がね〜」  
(躾って… あ、でもかわいいって… でも躾って…)  
「あれ? 君たちその服って<緑のさざなみ亭>の子?」  
 
(やだ、身元ばれちゃってるじゃない! そのうえここでしたことがばれちゃったら…)  
そんな二人の会話がキーナの羞恥心を激しく煽ります。 ブランシュの視線がちらちらと自分に向いているのも。  
(やっぱり私って雌犬なんだ… こんなところでおしっこする女の子だなんて… 雌犬よね… しかも躾が…)  
そんなキーナの考えも、自らの羞恥を加速します。  
そして、恥ずかしいのに、恥ずかしいからこそ淫烈に新たな蜜が湧き出し、それを感じてまた恥ずかしくなるキーナでした。  
「まったく、今日はしょっぱなからついてねえや」  
そうぼやきながら、男は足を地面に擦り付けつつ歩み去っていきました。  
男が十分に離れたところで、ブランシュはキーナの正面に立ち  
「ぬふふふふ〜」  
と悪戯っぽく、キーナのこれ以上赤くなり様な無いほど赤くなった顔を覗き込みます。  
「さ、次は何をしましょうかね〜 棒を投げて拾ってくるのが良いかな? もちろん口で…」  
「ブランシュ?」  
ブランシュの台詞をさえぎるキーナの声、と同時にブランシュの肩に手が置かれます。 がっしりと。  
「次は、ブランシュちゃんの番だよ」  
反対側の手に、いつの間に外したのか首輪を持ったキーナが、笑顔で宣言します。  
「え… いや私は別に…」  
思わず引こうとするブランシュを、体を入れ替え壁に押し付けながら  
「次は、ブランシュちゃんの番だよ」  
やはり笑顔のまま繰り返すキーナ、ただし目が笑っていない笑顔ですが。  
「あ、いや、私は、ほら、犬より猫のほうが好きだし」  
胸の前で手をパタパタするブランシュに取り合わず、キーナの手がブランシュの首に迫ります。  
「…っ!」  
いろいろな意味での危険を感じたブランシュは、キーナの横をすり抜けての逃走を試みました。  
が、素早さでも体力でも体重でも負けているブランシュは  
「うきゃっ!」  
あっさりとキーナの小脇に抱えられてしまいました。  
「おきゅ〜 ひにゃ〜」  
妙な悲鳴を挙げつつ手足をばたばたさせるブランシュ。  
そんなブランシュの抵抗を楽しみながら、容赦なく首輪を取り付けるキーナ。  
「犬はちゃーんと躾けないとねー」  
そんなキーナはやはり目の笑っていない笑顔でした。  
 
「ただいまです」  
<緑のさざなみ亭>のドアが開き、キーナがよっこらしょという感じで入って来ました。  
「あ、お帰り。 遅かっ…」  
厨房から顔を出したあいるの出迎えは、キーナの小脇に抱えられたブランシュを目にして中断されました。  
「ブランシュ? ど、どうしたのっ!」  
持ってた鍋を放り出して駆け寄ってくるアイル。 その鍋を危うくキャッチして、やはり駆け寄ってくるバソンさん。  
そんな二人に  
「う〜ん、その〜」  
言いよどむキーナ、言えません。 自分が弄り過ぎたせいだとは言えません。  
棒拾いもやらせたし、"三回廻ってワン"もやらせたし、伏せをさせたまま隠れて放置してたなんて言えません。  
それで感極まったブランシュが涙と涎と愛液とおしっこを垂れ流して果てちゃったなんて言える訳がありません。  
「なんか、陽に中っちゃったみたい」  
ブランシュをがっくんがっくんと揺すっていたアイルに、ようやく申し訳なさそうにつぶやきました。  
結局、アイルは冷たい水を汲みに行き、バソンさんがブランシュを抱えて部屋に運びます。  
バソンさんと一緒に階段を上るキーナは  
(次はどんなことをしようかな… それとも私が同じことをされちゃうのかな…)  
そんな事を考えながら、ポケットの首輪と曳き紐を弄り、胸と股間を熱くするのでした。  
 
   【第三部 完】  
 
 

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